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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2017年4月2日放送

特集

年間収益5兆円!ザ・商社「三井物産」登場!
サハリンへ!鉄鉱山へ!32人抜き超パワフル社長も!

ゲスト

三井物産株式会社 代表取締役社長
安永竜夫(やすながたつお)さん

番組内容

今回注目するのは、三井物産株式会社。
年間収益は5兆円!ニッポンが誇る、ザ・商社の大手です。
資源分野が伝統的に強いという三井物産の、儲かりの秘密を探るべく、海外取材を敢行しました!
灼熱、オーストラリアの鉄鉱山。そこで現場を駆けまわる、熱血社員に密着!
ロシアでも商社マンが奮闘中!極寒の地で、待ち受ける試練とは?
総合商社三井物産!世界を股にかける儲かりのヒミツに迫る30分です!

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細やかさとタフさで支える鉄鉱石事業、ポイントは“足元”?

まず訪れたのは…
オーストラリアの西海岸、青空に映える街・パース。

日本からは、飛行機でおよそ12時間。
この街で三井物産はどんなお仕事をしているのでしょうか?
向かったのは高層ビルが立ち並ぶビジネス街。
近代的なビルの26階へ行くと、迎えてくれたのは、オーストラリア赴任4年目、金属資源本部の前田壮象(まえだそうぞう)さん34歳。
前田さんは、三井物産の子会社に出向中で、オフィスは11人中、そのうち日本の社員は3人。

さて、前田さんはどんなお仕事をしてるんでしょうか?

前田さん:鉄を作るのに欠かせない鉄鉱石、その物流事業や投資、それから製鉄会社との橋渡しなどを行っています。

オーストラリアは、鉄の原料となる鉄鉱石の、世界ナンバーワン輸出国なんです。
その鉄鉱石を、日本に安定供給するのが、超ビッグな儲かりビジネス。
三井物産を含めた3社が、オーストラリアでの鉄鉱石事業を共同運営し、年間7000万トンを生産しています。
鉄鉱石を安定供給するための、前田さんのお仕事をのぞかせていただきました。
なにやらお電話中のようで…

前田さん:足元ちょっと価格が上がったりしているんですけれど、足元のシッピングに影響が出るほどのものではないかと。

お電話の相手は、日本の某製鉄会社の方。
内容は、鉄鉱石を積んだ船が、オーストラリアの港からちゃんと出航できそうか、のご連絡。

そう!三井物産の大事な役割のひとつが現地と日本の製鉄会社をつなぐ仲介役なんです。
でも、トークの中で、ちょっと気になったフレーズが…「足元」。
専門用語か何かですか?

前田さん:足元というのは、まさに今日・昨日、今の価格って意味ですね。

なんだかカッコイイ!

そしてもうひとつ、三井物産がオーストラリアで手掛けるビジネスが鉄鉱石を掘ること。
以前は現地の会社が掘ったものを買って、それを日本に送っていたのですが、自ら採掘も手掛けはじめました。
だから、前田さんはオフィスでのデスクワークだけでなく、現地へも飛びます!
今回は出張にも同行させていただきました。

オフィスを出て、パース空港から国内便でフライトすること1時間半。
西オーストラリア州、ニューマン空港に到着です。
さらに車でおよそ2時間。

窓の外には、いかにもオーストラリア!といった風景が広がっています。
大自然の中を走り抜けると…そこに、鉄鉱石の採掘場がありました!

ここ、ウエスト・アンジェラス鉄鉱山は、年間3500万トンもの鉄鉱石を、大規模な露天掘りで産出しています。

早速、前田さんは、採掘の計画を立てるエンジニアのアネットさんとミーティングです。

アネットさん:採掘現場が3つあるから、機材の管理が大変だわ。鉄鉱石市場が小さくなっているから、作業を節約するようにしています。
前田さん:作業場は24時間365日ずっと動いていますので、メンテナンスのスケジュールもしょっちゅう変わります。そういった変化を、三井物産としての事業計画に反映させていきます。

現場の巨大トラックの燃料代は、莫大な費用がかかります。
いかに効率よく採掘・運搬するか、というのも、前田さんにかかっているんです。
さらに…

鉄鉱山の気温はなんと42度!とっても熱い!

現場で飲む水や、食料などを用意し、働く環境を整えることも重要なのです。

さらに、鉄鉱石の品質チェックも欠かせません。どんな鉄鉱石がいいのでしょうか?
三井物産と共同運営する会社のキャシーさんによると、

キャシーさん:大きな塊のものは、プレミア価格がつく塊鉱石です。
製鉄所の溶鉱炉の処理が少ないので、高価です。

製鉄所の「高炉」で鉄鉱石を溶かす時、目詰まりをしないよう、大きい塊のまま使うのがベストなんです。
小さいと、一度塊にする手間がかかってしまうんだとか。

そして、採掘された鉄鉱石は、貨物列車で800キロ離れた港へ!
1両あたりの鉄鉱石のお値段は、およそ100万円。
この貨物列車は230両編成だから…全部で2億3,000万円が走ってる!?

貨物列車を見送った後、港でも大事なお仕事が待っているというので、すぐに出発します。
その移動手段はというと…

プライベートチャーター!
さすがオーストラリア!スケールがデカい!
プライベートチャーター機でひとっ飛び。
やってきたのはケープランバートという港。

そして、前田さんが向かったのは、“シップローダー”。
鉄鉱石を船に積み込む操縦室です。

そこで操縦士のロバートさんからこんな意見が…

ロバートさん:この前、別のシップローダーに乗っていたんだけれど、エアコンが壊れていて大変だったよ!

操縦士のロバートさんによると、別の操縦席でエアコンが壊れていたのだとか。
細かいことのようですが、こうした働く環境のトラブルにも耳を傾けなければなりません。

前田さん:健康に関わるもの、食事の面も含めて、きちんと取り組む必要がある事業です。

パースのオフィスに戻ったら、テレビ電話でのミーティング。

ウエンディさん:三井 is People! こういった人材が日本から来てくれて、本当に助かっています。

と語るのは、豪州三井物産取締役のウエンディさん。

三井物産は、オーストラリアの鉄鉱石事業で、がっちり!

『自ら相手に会いに行く』がモットーの、社長の1日に密着!

続いては、東京・三井物産本社。
地下駐車場に黒塗りの車で現れた、安永社長のお仕事ぶりを拝見させて頂きます。
時刻は朝7時20分。お早い出社で、すぐに社長室へ。

けっこう広いです!居心地よさそう。
でもデスクに着くなり、新しいプロジェクトの進捗状況や、関係会社の経営状況と、確認すべき資料はたくさん!
ところで、気になったのが、デスク近くのいろいろなグッズ。
飛行機やスポーツカー、ショベルカーのミニチュアなど、これって何でしょうか?

安永社長:乗り物本部長というのをやっていました。

実は。安永社長は以前、機械輸送システム本部、つまり乗り物を扱う部署の本部長さんでした。
これらは取引先から頂いた、思い出深い品々なんですね。

朝9時になると、翌週に控えている東南アジア出張の打ち合わせです。

面談6件、会食4件、現場視察3件に地鎮祭まで!
そして11時。

今度は日経新聞の記者さんの取材を受けます。

記者:非資源分野で今期、力強いなと思われるのは?
安永社長:機械、インフラ、化学品、鉄鋼といった、我々の伝統的な強みを持ったビジネス分野でしっかりとした数字が出せてきています。

会社の現状をしっかり伝えます。
ここまで、朝からみっちりとオフィスで仕事。
そろそろランチかな?と思いきや三重出張のため、東京駅へ。
明日の朝には戻ってくるそうです!

スタッフ:やっぱりこうやって社長が動くのは大切ですか?
安永社長:社長が動いている以上、部下も動き回れと、常々言っています。

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:忙しいですね!面談、面談、面談に会食それから視察って。バイタリティがおありですよね。
安永社長:それはやっぱりないと。徹夜のネゴ(交渉)もしょっちゅうありますし。交渉をやりだすと、一週間ぐらい缶詰めになることもよくあります。
加藤さん:この国はこういう風にした方がうまくいくぞっていうのは、皆さん研究されているんですか?
安永社長:我々はゲームプランと呼んでいますが、どう攻略するのかを考えます。でも、なかなか思ったとおりになんて行きませんから。
加藤さん:そうなると、何が一番大切になってきますか?
安永社長:やっぱり、相手のハートをつかめるかどうか、ですよね。
加藤さん:何勝何敗ぐらいですか?
安永社長:昔、僕らの時代は「センミツ」と言っていました。1000個のうち、3つできたら上等、という意味です。
加藤さん:話がまとまるのって、そんなもんなんですね!

世界一難しい言語に奮闘!ガスの未来を支えるビッグプロジェクトとは?

次に訪れたのは、気温42度のオーストラリアが恋しくなる、冬場の平均気温氷点下20度のサハリン!
北海道の北東に位置します。

町並みはというと、イメージとは違い、けっこう新しいマンションが建っています。

景気が良いのでしょうか?
大きな建物が立ち並ぶサハリンの街。そのうちの1つのビルに入りました。
そして案内された部屋にいたのは、エネルギー第二本部の山﨑大輔さん、35歳。

半年前、サハリンにやってきたそうで、こちらのサハリンエナジー社に出向し、お仕事されています。
サハリンエナジーは、三井物産を含む4社が出資し、共同運営する会社です。
山﨑さんは、どんなお仕事をされているのですか?

山﨑さん:私は、液化天然ガスの販売を行なっています。

ロシアは、天然ガス埋蔵量が世界第2位!

サハリンと日本は近いので、輸送費がさほどかかりません。
そこで、三井物産は天然ガスを採取し、輸出するというビッグプロジェクトを手掛けているのです。
しかし、そこには大きな課題も…

山﨑さん:もし新しくプラントを作らなければ、2022年か2023年には天然ガスの供給量が落ち込むんじゃないだろうか。

山﨑さんの上司:問題は、このデータを信じるかどうかだ。

山﨑さん:たしかに、この予想通りになるかどうか。

注目を集めるサハリンの天然ガスですが、需要に供給が追いつかくなる可能性も。
新たな製造プラントの建設に関しては、綿密な打ち合わせが必要なのです。
では、現在のプラントの状況はどのようになっているのでしょう?
今回は特別な許可を頂き、サハリンの南、フル稼働中の施設の中へお邪魔しました。

天然ガスのプロジェクトとはどんなものか簡単に説明すると、まず、サハリン島の北東の海の、深いところに埋まっている天然ガスを、海上プラットフォームがどんどん吸いあげます。

そこから、地下に埋まった、全長およそ800キロのパイプラインでプラントへ。

気体のままだと体積が大き過ぎるので、ぎゅっと冷やして液体にし、

あとは専用のタンカーに乗せて、日本に運ぶという段取りです。

撮影が許されたのは、プラント内の、モニターが沢山ある部屋、中央管制室です。

ここは液化プラントのコントロール室で、工場内の全ての工程を管理しているのだとか。
冷却システムのコントロールから船への積み込みの指令など、工場の全てを司る、いわば心臓部です。

さて、サハリンで働く商社マンの、プライベートとは?

あつかましくも、山﨑さんのお宅にお邪魔させて頂きました。
2人の娘さんと、奥さんと共にロシアへ赴任。
商社マンは転勤が多いので、

山﨑さん:妻は、引越しはプロ級の腕前で、仕分けとかもすごく上手です。
奥様:だいたい一番引越しで忙しい時に、先に現地に行ってしまって家にいないんです。

奥さまも大変ですね。

同僚の丹羽さんにもお話をうかがいました。
なんでも、ロシアでは会話が大変なんだとか。

丹羽さん:サハリンエナジープロジェクトの中だと、共通言語は英語なんですね。でも、細かい現地でのすり合わせや、ロシア内の提出書類は基本ロシア語なんです。

オフィスではスタッフ全員、英語をつかうものの、現地での細かい作業ではロシア語がどうしても必要になってきます。
ところが、この「ロシア語」が、数ある外国語の中でもかなり難しいのだとか!
赴任してまだ6ヶ月目の山﨑さん。
仕事帰りに、同僚と食事に行ったら、注文は、勉強もかねてロシア語でアタックします。

山﨑さん:(ロシア語で)500mlのビールをください。
店員さん:???

伝わってない!?ビール頼むのも一苦労ですね。

山﨑さん:厳しいなぁ…ロシア語。

寒い大地で奮闘する、日本の商社マンたちでした!
三井物産は、ロシアの液化天然ガス事業で、がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
安永社長:それぞれの現地の言葉を使うことによって、やっぱりツカミになりますから。一生懸命しゃべると、慣れるんです。だから、どんどんしゃべって、習うより慣れろと。
加藤さん:それが楽しいと思える人が続けられるんでしょうね。
進藤さん:社長としての野望みたいなものは、おありになりますか?
安永社長:まだまだ上はいますから、もっと稼げるような会社なりたいと思います。

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