過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2016年11月6日放送

特集

黄色いメダルのスゴ技職人登場!「黄綬褒章2016」天才はんだ職人が!元祖カリスマ美容師の神のハサミが!

ゲスト

森永卓郎さん、梅沢富美男さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、儲かる黄綬褒章2016!
褒章っていうのをおさらいしておくと、いろんな分野ですごい業績を残した人が、毎年、春と秋に天皇陛下から賜る最高の栄誉で、紫綬褒章、紅綬褒章、緑綬褒章などの6種類。
で、毎回がっちりマンデーが注目しているのが・・・
黄色いメダルの黄綬褒章!
長〜い間、その仕事一筋で業績を残し、日本国民の模範になる人に贈られるすんごい栄誉。
もしかして今仕事に行き詰まってるあなたに、見てもらいたい30分です!

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◎茅葺き職人

まず最初にやってきたのは、茨城県行方市(なめがたし)にある、県の指定文化財、大塲家(おおばけ)住宅ってところ。
築350年、立派な茅葺き屋根のお屋敷です。

この茅葺き屋根を作る職人さんが、黄綬褒章をもらったってことで、作業中の若者に聞いてみると・・・

親方、と呼ばれる・・・この方が、昨年春の受賞者、廣山美佐雄(みさお)さん、御年、

茅葺き職人歴60年で、今月85歳になるんですって。
この日は、屋根のこの部分の修復作業。一般的な茅葺き屋根は、竹で組んだ屋根の骨組みの上に、「茅」と呼ばれる草を、

4層から5層積み重ねたもの。
今回の修復は、雨風にさらされて傷んでしまった一番上の層の茅を入れ替えるってことらしい。

年も年なんで親方、下からお弟子さんに指示するだけ・・・と思いきや、・・するするとはしごをのぼる!
こりゃすごい!と思ったら、いつの間にか二人のお弟子さんよりも高いところに上がって作業してるし!
もう一回言いますけど、もうすぐ85歳ですよ!

その肝心な作業を見せてもらうと、新しい茅を古い茅の下に差し込む。
新しい茅の上に杉の皮を入れて、さらに茅を差し込む、この繰り返し。

茅葺きの一番のポイントは、茅と杉の皮を、屋根の勾配に合わせて斜め平行に差し込んで行くってこと。
これが、ちょっとでも傾くと、雨が中に染みやすくなる。
紐などは一切使わず、ひたすら茅と杉の皮を差し込んでいくだけ。
まさに匠の技が要求されるのです。

お弟子さんに親方のすごいところを聞こうとしたら・・・

お弟子さん曰く、他の職人さんの2倍のスピードで、茅葺きを終わらせちゃうっていうからスゴイ!
休憩中に、親方の特技を見せてもらいました。
立ち上がって・・・うわ、体柔らか!
何度も言いますが、もうすぐ85歳ですよ!

今回の仕事の依頼人、大場家17代目当主の奥様にも聞いてみると・・・

最後に、長ばさみで余分な茅をカットして、ガギ棒と呼ばれる板で、表面を叩いてならすと、完成。

作業前、荒れ放題だった茅葺き屋根が、見事によみがえりました!
この部分の修復で40万円也!
まさに黄綬褒章の技で、

◎ブロック職人

次にやってきたのは、福島県郡山市にあるこちらのお家。おじゃまします!

黄綬褒章の受賞者、ってもしかしておばあちゃん?

この方が、今年春の受賞、折笠久夫さん77歳。
どんなお仕事で受賞されたのか、この日の仕事現場についてってみると・・・
そこは・・ブロック塀、ですよね。

折笠さんは、ブロックを積んで塀を作る職人歴50年!
で、従業員6人を束ねる折笠ブロック工業の社長さん。

じゃ、さっそくブロック積みを見せていただきましょ。
使うのは、ホームセンターでも売っている市販のブロック。
モルタルと呼ばれるセメントと砂を混ぜたものを接着剤にして、

ブロックを乗せる。はみ出たモルタルを、ささっとふき取る。
この繰り返し。ん〜地道な作業です。

ま、やろうと思ったら素人でも出来なくはないブロック積みですが、折笠さんのブロック塀がスゴイのは、その強度。
ちょっとやそっとじゃ倒れないらしい。
東日本大震災の時、福島県内のブロック塀がことごとく崩壊した中、折笠さんが積んだ約500ヶ所のブロック塀は、びくともしなかった!他のと何が違うのか?

折笠さん曰く、見えないところの鉄筋の本数をちょい減らして・・・
というブロック塀がけっこうあるらしいのですが、絶対にそんなことはしません!
鉄筋とブロックを一体化させるモルタルも、ケチらずにめいっぱい使う!
そしてブロック塀は見た目も大事。
だからまっすぐに積む。

一見、ただ順番に積んでいるだけに見えますが、縦にも横にも、柔らかいモルタルではさんでくっつけるから、この十字のメジを真っ直ぐに揃えるのが、けっこう難しい。

街中のブロック塀をよーく見てみると・・・あら〜こんなのがけっこうある!

でも折笠さんが積むと、どの場所も十字が直角で美しい!

現場には、奥さんのふく子さんも来てブロック積みのお手伝い。
なんでも折笠さん、腰痛の持病があるらしく・・・心配だから、可哀想だから手伝いに来てるんだとか。

◎はんだ付け職人

次にやってきたのは、東京都府中市にあるNECスペーステクノロジー。
ロケットや人工衛星の中に組み込む様々な機器を専門に作る会社なんですが、ここにも黄綬褒章をもらったスゴイ人がいるらしい。
ですよね、生産本部の鈴木部長!

そりゃ楽しみ!シュワッとエアシャワーを浴びてから、こちらの部屋に・・・

この方ですか!おお確かに、昨年秋の受賞、斎藤克摩(かつま)さん、おいくつ?

で、どんなお仕事で受賞されたんですか?

あの日本中を感動の渦に巻き込んだ「はやぶさ」にも斎藤さんが組み立てたいろんな機器が乗っかってたんですって。
で、黄綬褒章を授かった斎藤さんのスゴ技が、これ、基盤のはんだ付け!

技術の粋を集めた人工衛星のハンダ付けは、すべて手作業!
でもこういうの、ロボットを使った方が正確に出来そうな気もしますが?

そもそもロボットがハンダ付け出来るようにするためには、何度も設定を調整しなければならない。
設定さえできれば、大量生産のハンダ付けも出来ちゃうけど、人口衛星のような一点ものの場合は、その設定に時間もお金もかかりすぎて、現実的には不可能なのです。

では、その匠の技、見せてもらいましょ!
と思ったら、あまりに細かすぎてよくわからない!
虫眼鏡を使って、なんとかアップにすると、こんな感じ・・・ん〜まだわかりづらいか!

顕微鏡の画像がこれ、けっこうな速さではんだが付いていくの、わかりますよね!

一番のポイントは、コテ先をやや寝かせて熱を一気にはんだに通すこと。
時間をかけすぎると、基盤が傷んじゃうんですって。

でも、イマイチ斎藤さんの技のすごさが伝わってないかも。
なので入社2年目ながら、学生の時、技能五輪全国大会のはんだ付け部門に出場した矢野さんと、対決してもらいます!

黙々と作業する二人。
斎藤さんのはんだ付けは、このリズム感、テンポがいい!
対して矢野さんは・・・さすが技能五輪、意外と負けてないよう・・・でも、一番の違いは、

斉藤さんが2分半しかかかってないのに対して、矢野さんは5分経ってもまだ終わらない。
作業時間が長い分、基盤にダメージを与えてるかも、ってこと!

で、完成した基盤を見てみると・・・どちらもキレイに仕上がってますね!
こりゃ引き分けか、と思いきや、真横から接写してみると、矢野さんのはんだは、大きさが揃ってないけど、斎藤さんのは、ん〜きれいな富士山が並んでる!

この見た目の美しさでも、部品がしっかり付いているかどうか判断されるらしい。

これまでに斎藤さんが担当した人工衛星は、はやぶさ以外にも20機以上!ってことで、NECスペーステクノロジーは、斎藤さんのハンダ付けでがっちり!

◎美容師

最後にやってきたのは、大阪リーガロイヤルホテル内にある、モンレーブ坪内っていう美容室。
ここにも黄綬褒章をもらったすごい美容師さんがいるらしい。
その方のことをスタッフさんに聞いてみると・・・

どうやら大胆なスピードカットの技を持つ人らしい。
どこにいるのかな・・と思ったら、スタッフを見守る、ダンディなおじさまを発見!
この方が、昨年春の受賞、坪内憲治さん73歳。

美容師歴53年の坪内さん、みんなからとにかく速いって言われてますけど?

では、新人AD由良ちゃんのヘアカットで、坪内さんのはや業、見せてもらいましょ!
ビフォーはこの普通のボブ風のヘアスタイル、これがどう変わるのか?

カット開始!ん・・・大胆に切ってるのはわかるけど、とてつもなく速い!ってわけじゃないような・・・斜めにハサミを入れたと思ったら、ここは直線に切る。
そしてまた斜めにカット。

坪内さんの仕事を、スタッフ達が直立不動で見守る!
話を聞こうとしたら・・・

え?まだ5分も経ってないけど?
ドライヤーでささっと乾かすと、このフツーのボブスタイルが・・・あっという間に、アンシンメトリー、今っぽく言うと、アシメのベリーショートになった!

普通この状態から、ここまでカットすると、15分位はかかるけど、坪内さんは、その3分の一って、なんでそんなに速いのか。
ヒミツはやはり、この大胆なハサミさばきにあった!

普通の美容師さんは、目的の髪型にするために、少しずつ、全体のバランスを見ながら切っていく。

しかし坪内さんは、こうして頭を触りながら、その場所に合ったカットの角度を瞬時に判断。ズバッと一気に切っていく。
濡れた状態の髪を切ってても、ブローした後の完成形が完璧にイメージ出来てるんですって。

30年前、まだ男性の美容師が珍しかったころ、坪内さんのカット料金は・・・カットが1万円、パーマが2万円

それでも、客足が絶えることはなく、今や、坪内美容院はブライダル関連のサロンも含めて大阪で35店舗を展開する一大美容グループなのです。
でこの方が、奥様で社長の能莉子(のりこ)さん。
なんと奥様も、結婚式場での着付けなど、ブライダル分野のパイオニアとして、能莉子社長も受賞済み。

さらにさらに、能莉子社長のお母さまも、すご腕美容師として、褒章をもらってた!
坪内家はまさに、幸せの褒章メダル一家なのです。

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