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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2015年8月23日放送

特集

全国596店舗!長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」工場機械はまさかの○○製!?外国人先生が外国人店員向け熱血指導!

ゲスト

株式会社リンガーハット 代表取締役会長兼CEO 米濵和英さん

番組内容

今回のがっちりマンデー、テーマは「リンガーハット」!
全国に596店舗を展開する長崎ちゃんぽんで有名なこの会社、実は最近元気のない外食産業の中で絶好調なんです!その年間売上は、なんと329億円!
そこで今回は、「リンガーハット」人気のヒミツに迫ります!

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◎リンガーハットの儲かるヒミツに迫る!

今、グイグイきているという長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」。
儲かる秘密を探るべくお店へ向かうと家族連れで大混雑!
そもそも"ちゃんぽん"というのは、野菜を炒めた後、麺と一緒に豚骨ベースのスープで煮る、長崎名物の煮込み料理のこと。
味わい深いスープに"もっちり太麺"が絶妙に絡むんです!
実は6年前、売上げがガクンと落ちる大ピンチを迎えたリンガーハット。
このままではヤバイ!ということで一大リニューアルを決行!
そのキーワードは「野菜」なんですが・・・
営業戦略部 執行役員の川内辰雄さんにお話を伺いました。

川内さん:弊社2009年に使用する野菜を全て国産に切り替えまして、女性ももちろんですけれど、若いサラリーマンの方にも非常に召し上がって頂いております。

そう!ちゃんぽんの命"野菜"を国産に切り替えた!
さらに、麺200gに対し野菜は倍以上480gの「野菜たっぷりちゃんぽん」を新発売。
すると"野菜作戦"が見事的中!

一時期減ったお客さんがどんどんお店に戻り売上が伸びたのです!
そんな復活の立役者である野菜の年間消費量は14900トン。
そうなると大変なのは"仕入れ"、一体誰がどうやっているのでしょうか?
ということで購買チーム 課長の松永一郎さんに密着させていただきました。
やってきたのは北海道にあるキャベツ農家!

スタッフ:何を今日は?

松永さん:今日は北海道産のキャベツの生育状況の確認に。

ちゃんぽんに使われるのは、人参・キャベツ・玉ねぎを始めとする7種類。
その全てを全国の契約農家から仕入れています。
なかでもキャベツは、ちゃんぽんのメイン!
今回伺ったのは23年前からリンガーハット専用のキャベツを作っている農家さん。
その大きな特徴は・・・

その大きさ!
普通のキャベツに比べ約4倍もあるんです!
こちらのキャベツは普通よりも1カ月間長く育てています。
すると、みずみずしくて甘い、ちゃんぽんにもってこいのキャベツになるんだとか。
キャベツ農家の西島和一さんにお話を伺いました。

スタッフ:リンガーハットさんから「こういう風に育ててください」とお話はあるんですか?

西島さん:優しい作り方をして大きなキャベツを作ってくれという当初からの約束がありまして、それを守ってリンガーさんに喜ばれる作り方をずっとしています。

そして、収穫された野菜が運ばれるのが国内3カ所にある工場。
静岡県にある富士小山工場は、ちゃんぽんの具材、カット野菜を袋詰したり、麺やチャーハンなどをある程度まで下ごしらえするセントラルキッチン。
富士小山工場だけで1日90トンもの食材が加工され、365日休まず出荷しているらしい。

こちらキャベツをカットする前の芯抜き作業。
茨城から届いたキャベツをものすごいスピードで芯を抜いていく!
キャベツの芯抜き歴10年の滝野恭子さんにお話を伺いました。

スタッフ:毎日これで何個くらいやるんですか?

滝野さん:何個くらいかは個数で言うとわからないですけど、キャベツにも形があるので、癖を見ながらやらないとズレて2回も3回もするようになっちゃうんで。

そんな滝野さんが1日にこなす量はなんと5000個!
とにかく毎日フル回転のリンガーハットの工場。
だから機械にもこだわりがある!
富士小山工場の中川安さんにお話を伺いました。

中川さん:脱水も自社で軽量も自社です。全て自社で作った設備になります。

そう!置いてある機械のほとんどを自前で作っているらしい。
例えば・・・

こちら、皿うどんのパリパリ麺を油で揚げ冷却する機械。

中川さん:自社で作った設備になります!

その他にもカットした玉ねぎを脱水する機械や、かまぼこを蒸す時に使う機械なども自前で作っている。
では一体、その機械を誰がどうやって作っているのでしょうか?
その現場は工場の一角に!
RH設備保全チームリーダーの中原茂さんに自前で作るメリットを伺いました。

中原さん:トラブっても自分たちで作ってるんで、すぐ対処できます。
365日稼働する工場では壊れたらすぐ直せるフットワークが必要不可欠!
そして、工作室のメンバーが研究に研究を重ねて完成させた最高傑作のマシーンあるらしい!
それが・・・

チャーハン製造マシーン!
作業はご飯を炊く工程と炒める工程に分かれていて、60台もの炊飯ジャーが稼働。
作業員がお米とベーコンが入ったお釜をセットすると隣に移動。
1分経ったらまた横に、また1分経つと横に、これを繰り返し、1時間かけて作業員の所に戻ってくる。
するとご飯が炊き上がっているという仕組み!
実はこれにはご飯がちょっとずつ炊きあがるので、炒める機械をコンパクトにできる!
するとできあがりにムラがなく美味しくなるというワケ。
このシステムのおかげで、1日1人で500人前以上を作れるとか!
さて、工場のマシーンに負けず劣らずのこだわりを見せるのがお店の厨房。
ちゃんぽん作りの工程がかなり独特らしい。
まずカット野菜を斜めドラム式の鉄鍋で炒めたら、工場から届いた「エビ・揚げかまぼこ・枝豆」などの具材を入れた鍋へ!
そこにスープを入れたらここからが注目!

実はこれ、ちゃんぽんを作るためだけに開発された、リンガーハット独自「鍋スライドシステム」。
鍋は右側のヒーターで26秒間加熱されたら、その後ゆっくり隣のヒーターに移動。
2つ目のヒーターでまたまた26秒間加熱!
スープが沸騰したら麺を投入。
すると鍋はまたまたスライド!
3つ目のヒーターでさらに26秒煮込んだら出来上がり!
鍋自体が動く仕組みなのでイチイチ時間をはかる必要がなく、どのタイミングで何をすればいいか直ぐに分かる。
川崎黒川店の齋藤絵里子さんにお話を伺いました。

スタッフ:前はこうじゃなかった?

齋藤さん:これではなかったです。大きな鉄鍋で炒めたりしていました。

リンガーハットでは2005年頃まで、まとまったオーダーがきたら大きな中華鍋で一気に炒めたり煮込んでりして何皿分も作っていました。
しかし、大きい中華鍋で作るのは力と技が必要。
さらに、味や盛り付けにバラつきが出やすい。
なので、1人分の小さな鍋が自動的に移動し、誰でも簡単に作れるシンプルな方法にしたのです。

▼スタジオでお聞きしました。


加藤:野菜を国産にしたらコストがあがるじゃないですか?一杯の値段は上げたんですか?

米濵会長:上げたんです!10億円くらい原価が上がりますからね、だけどやっぱりこれからの為にもやらないとイカンと!日本の為に全て変えようと!清水の舞台から飛び降りる気持ちでした。

◎儲かるお店作りのヒミツ!

毎年50件近いお店が誕生しグングン成長し続けるリンガーハット。
実は最近、新規出店にあたり、ある場所を狙っているそうなんです。
それが・・・

ショッピングモールの"フードコート"。
リンガーハットがフードコートに出店する理由は、お店のスタイルがマッチしているから!
フードコートを運営する三井不動産商業マネジメント株式会社 オペレーションセンター 副所長の小松利彰さんにお聞きしました。

小松さん:料理の提供についても非常にスピーディで、"ちゃんぽん""皿うどん"とかメニューも非常に分かりやすいと。
   
メインの料理はちゃんぽん!
野菜と麺をスープで煮込むスタイルはシンプルにしてスピーディ!
厨房の機械を駆使すれば、ガンガン注文が来ても対応可能! 
そして、ショッピングモールのフードコートで成功するために欠かせない秘策があるそうなんです。ららぽーとTOKYO-BAY店の中村健一郎店長にお聞きしました。

中村さん:什器が多い。

丼などの食器はいっぱい準備。
そんな事?って思うかもしれませんが、これが結構重要なんだとか。
一般的なリンガーハットのお店の客席数は約30席。
フードコートはその何倍もある!

上手くすれば、ちゃんぽんを食べるお客さんでフードコートをいっぱいにする事もできる。
さて、ところ変わって東京五反田のお店。
この日働いていたのは中国人スタッフ。
実は現在、リンガーハットのお店をかなりの数の外国人店員さんが支えているんです!
関東だけで4000人中600人。
そこで重要となってくるのが接客マナー。
リンガーハットでは、外国人スタッフの教育に相当力を入れている!
ということで、外国人店員だけを集めた勉強会に潜入!
この日集まったのは関東のお店で働く、中国を始めベトナム、ネパール出身の11名。
講師は、リンガーハットのトレーニングチーム 中国出身の李さん。
一体、どんな事を教えるのでしょうか?

なんと、お札の数え方から指導!
日本人が当たり前と思っている動きも、外国から来た彼らには思いもよらないことばかり。
お札以外にも・・・

李さん:包む様な感じで。

こういう細かい気配りで印象が変わりますよね。
そして、勉強会で一番時間を割いて行われるのが、「お客さんのクレーム対応」。
まずは、日本ではどんな事が原因でお客さんが怒ってしまうのかを李さんが説明していきます。

李さん:なんでお客様が怒るかと言うと、商品がぬるいとか、呼ばれても返事がないとか。

さらに・・・

李さん:もしクレームが発生した場合、まずお客様に呼ばれたら謝る!これが謝罪の事。

そう!クレームが来たらまずは謝る。
この「説明する前に謝る」が外国人の店員だと、なかなかできないことが多いんだとか。
日本人のスタッフと全く同じ、お客さんとのコミュニケーションの取り方を学びます。
そして、講義が終わったら実践編。
李さんの鬼の指導が始まります!

李さん:すいません!餃子の中に髪の毛が・・・

生徒:申し訳ございません。すぐに・・・あっすません。

李さん:ブブー!笑っちゃいけない!これ笑い事じゃないの!

中国出身、池袋サンシャインシティ アルタ店の王さん。
スマイルが持ち味なんですが、謝るときにニコニコしちゃうのが癖らしい。
では、もう一回!

李さん:すいません!髪の毛が・・・

王さん:申し訳ございません。責任者を呼びますので、もう少々お待ち頂けませんでしょうか?

李さん:ダメですね!笑ってるでしょう?もうちょっと真剣な顔にならないですか?この顔はダメですね!

厳しくする理由を李さんに聞いてみました。

李さん:接客する時、半笑いとか笑いながらやると、その姿をお客様は見ているので、ここで厳しく教えてあげないと、今度お店で怒られる時、なんで怒られるかわからないと思います。

クレーム対応に挨拶、さらにはコップの持ち方と、みっちり4時間!
結構大変そうですが、外国人の方々にとって勉強会は・・・

生徒さん:「外国人なのに日本語が上手だな」と思ってもらえるようになりたい。日本語をちゃんと学べるから仕事がしやすくなる!

日本の接客方法をキチンと教えてくれてコミュニケーションの取り方も学べる。
そして、先生も外国人だから親近感をもって勉強できるのです。

▼スタジオでお聞きしました。


加藤:フードコートって僕の勝手なイメージですよ、家賃も高いしロイヤリティーも高いから儲かりにくいってイメージがあるんですが?

米濵会長:やっぱりそれを超えてたくさんのお客さんに提供できるスピード、味、そして品質がブレない仕組みを持ってないと出れないですね。

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