過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2015年2月22日放送

特集

新企画「儲かるロボット最前線」 関節7コ動く!世界一のロボットが登場!

ゲスト

森永卓郎さん、土田晃之さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは…「これからの日本はコレで儲ける!」と安倍首相も大注目の儲かる「ロボット」!
ロボットって言うと、「人型ロボット」を想像しちゃいがちですが、儲かるやつは、ひとあじ違う!本当のがっちりロボットは、私たちの知らない所で、想いも寄らないすごい動き、すごいカタチで、ガンガン活躍中!
というわけで、儲かるロボット最前線!アッと驚く最新テクノロジーがロボロボ、いやボロボロ出てくる30分です!

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■ヒトの技を越えたロボット!「モートマン」

儲かる「ロボット」最前線。まずは…福岡県北九州市にある「安川電機」って会社。
工場長自らお出迎え!ロボット事業部の大倉さん。どんなロボットなのか。期待しちゃいますよ!まずは入り口でロボット発見。

スタッフ:コレは何ですか?
大倉さん:やすかわくんという人型のロボットでございます。

ロボットなのに「やすかわくん」!?

大倉さん:じゃあさっそく始動します。
やすかわくん:(太鼓を叩く)ドン、ドドドン、ドンドンドン!

やすかわくん、太鼓を上手に叩いているっていうのはわかります、でも、すごいロボットなのかどうかは、正直よくわからない。

大倉さん:これはデモンストレーション用のロボットです。
スタッフ:じゃあもっとスゴいのがある?
大倉さん:あります。今からご紹介したいと思います。

んも〜、早く言ってくださいよ。安川電機の最新技術を搭載した儲かるロボット、それが…

大倉さん:これが我が社のモートマンという、産業用のロボットです。

儲かるロボット!ファイルナンバー?産業用ロボット「モートマン」!
モートマンは、優秀なアームロボット。作業に応じて選んでもらえるように、300〜400種類あるそうで、人間のような細かい動きを見事再現!オプションパーツを選ぶことで工場のいろんな作業をなんでもこなします。その累積出荷台数は、30万台以上と世界一!

モートマン効果で去年の売上げは、およそ3636億円と絶好調!そして、この超売れっ子、できる作業が、とにかく幅広い!たとえば…ひたすら部品を掴んで、運ぶモートマン。
MH24。簡単に運んでいるように見えますが、意外と難しい!バラバラに部品が置かれているため、それぞれを3Dセンサで認識。どこをどうつかめば、しっかり固定できるかを瞬時に判断している!

続いてのロボットは、部品を掴んで、決まった位置にはめ込むモートマンMH12。この動きが、めちゃめちゃ細かい!穴の部分に、円周の差が1ミリしかないパーツをはめこむ作業もピッタリ正確。

ポイントは、モートマンの力の入れ加減。実際の職人さんの動きを研究し、まんまロボットに応用しているのだとか。そんな職人技をさらに超えたロボットまであるのです!それが溶接ロボット、モートマンMA1440。

大倉さん:人がやっている技を盗む!そしてそれを超えることにチャレンジしています。

盗んでそれを超える?そもそも溶接の職人芸とされるのが、一定の速度を保ち、途切れずに、ってところ。そんな人の微妙な動きを完全に再現できるようにしたのが溶接モートマンなのです!しかし、そんな職人芸をもってしても、溶接の際には、周りに火花が飛び散ってしまうっていう問題点が!そこで、安川電機は考えた。火花が大きく出てしまう原因の1つが溶接時の「短絡」にあるってことを突き止め、短絡の一歩手前で、溶接面からちょっと離し、また近づけるという独自の動作を導入。

では、比較してみましょう。まずは、旧型。「職人技の溶接」では…けっこう火花が飛び散る。一方、新機能を搭載したモートマンは…火花がほとんど出ていない!

うん、こりゃ人間でも真似できない!まさに、超職人技ロボット、モートマン。なんでもできちゃうから、いろんな企業からひっぱりだこ。積水ハウスの静岡工場では建材づくりの工程のうち、96%がロボットに。工場全体がモートマンだらけ!人の姿はいずこ?

佐藤さん:最終の検査、ここだけを人がやっています。少人数で出来るから24時間稼働も容易にできます。

日本のみならず、世界中からオファーが殺到中の安川電機ですが、この度、モートマンの画期的な最新作が登場!

加藤さん:こちらです。実験作業を人の代わりに担っているロボットになります。

2本の腕を持った実験モートマンBMDA3バイオメディカル。人のかわりに試験管やスポイドを操り医療の実験現場などで活躍が期待されているロボットです。で、どのあたりが画期的な進化を?

清水さん:ロボット腕が2本ついていますが、1つの腕に間接が7個あります。

何がすごいのかというと、人間同様姿勢を変えずに、肘を曲げることで動かすことができるのです。これまでのモートマンは、6つの関節で動いていました。これで、ほとんどの作業はカバー可能だったのですが…唯一、懐に腕をすべり込ませるって動作ができなかった!そこで、新作モートマンは7つめの関節を追加。

これにより、狭い場所でも、自由に腕が動かせる。おかげで、実験特有の繊細な動きもばっちりマスターできちゃった!これはもう神業!

清水さん:実験が上手な方で、神の手とか、ゴッドハンドとか呼ばれる方がいるんですけど、その動きを真似しています。

実験で一番難しいとされる技がピペットから液体を出す瞬間。容器の縁を2回はわせるっていうのがコツ。

化学の分野では、これを、正確に、同じ形で繰り返すのが重要!それがロボットでできた!安川電機の新型モートマンは、「実験」に欠かせない右腕!いや、両腕になりそうです!安川電機は産業用ロボットでがっちりですね!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:ずいぶん進化していますね。
土田さん:太鼓のやつはいらなかったんじゃないですか(笑)。
加藤:でも、あれでハードル下がったでしょ。
森永さん:今までは、ロボットを人間の作業の内部に入れていくという感じでしたが、これからは、人間とロボットがコミュニケーションを取りながら動いていくカタチになります。この技術が進んでいるのが日本とドイツなんです。

■考えるのがすごく速いロボット!

儲かるロボット最前線!続いては…最高峰の頭脳が集まる「東京大学」!ここにとんでもない儲かりロボットのタマゴがあるという。ロボット研究の権威、工学部計数工学科の石川正俊教授。いったいどんなロボットが?

石川先生:人間の速度を超える速いロボットを作っています。
スタッフ:速い?

儲かるロボット!ファイルナンバー(2)
人間を超えた超高速ロボット。先生が言い過ぎかどうか、見せてもらいましょう!

石川先生:これがジャンケンロボットになります。
スタッフ:ジャンケンロボット?

とりあえずじゃんけんをしてみてほしい、とのことなのでスタッフが挑戦。

スタッフ:ジャンケンポン!あれ?全然勝てない。

どうやってもロボットが全部勝っちゃう!先生、これは?

石川先生:1秒間に5枚の画を撮って、それを処理して、手のカタチが何であるかを5分の1秒でわかるようになっています。

どういうことかと言うと…ジャンケンロボットの隣にあるのが実は、超高速度カメラ。5分の1秒という速さで手の動きを読み取り、それをコンピューターで解析。

人が出したグー・チョキ・パーに勝てる手を、瞬時に出していた、ってわけ。でもこれ…後だしでは?

石川先生:まぁ後出しと言われれば後出しなんですけど。

つまり、先生が言っていた人間の速度を超える速いロボットとは、考えるのが超速いロボットのこと。見てすぐ考えて、すぐ対応!そのスピードが、ハンパない。その「速い頭脳」を使えば、ロボットがどんなものでもキャッチングできちゃう。落ちてくる物体のカタチや軌道をカメラで分析。キャッチする瞬間、物体の重心を的確にとらえて掴む!

しかも、重心の位置を瞬時に計算し、その一点を狙いすまして、ヒネリを加えながら挟むのがポイントなのだとか。この技術を使うと…柔らかいボールだって、軌道が変化するボールだって、なんとタマゴだって、殻を割ることなくキャッチできる。

さらに研究室には、バッティングのロボットまで!今度は2台のカメラを駆使して、「飛んでいくボールを追う」って機能を追加。すると、ロボットがボールを3次元で認識できるようになり、ボールの正確な軌道を見極め、打ち返せるようになったのです。

ところで、石川先生の「早く考えるロボット」。一体、どんな所で儲かりそうなのか?

石川先生:ジャンケンロボットを応用しようなんて方は誰もいないのですが、この高速の画像処理から、その結果をもとに高速のモーターなりアクチュエーターなりロボットなりを動かす組み合わせは至る所で応用がききます。

例えば、現在、先生が大日本印刷とタッグを組んで、開発中なのが、1分間に250ページの速さで本を読むロボット。

スゴいのは、読み込む時に曲がっているページを、すごいスピードで、平面に直しているってところ。図書館や大学などにある、昔の貴重な本を、どんどんデータ化できる、とあって、世界中から問い合わせが殺到。これは、じゃんじゃん儲かりそうですね。そんな石川先生の最新ロボットがこれ!その名も、高速二足走行ロボット。確かに、速いし、転ばない!

ここでもカメラを使って、走行姿勢を確認。倒れそうになると、次の足を出すという繰り返し、時速4.2キロで走れるようになった!これ、もし人間の大きさになれば、時速10キロぐらいの計算になるのですって!
いままでの二足歩行ロボットは、例え、足が曲がっていても、上半身は、倒れないように、なるべくまっすぐでバランスを保って走っていた。それに対して、あえて倒れそうなくらいに前傾させて、倒れてしまいそうになったらすばやく足を出してバランスを直すという走り方。これは、人間の走り方に近い仕組みで、研究成果が実ればより簡単に高速走行できるかも。ロボット業界から、かなりの注目を集めているのです!
これは、ロボットの未来を切り開いてがっちりですね!

■遠くにいても一緒にいるように話せる!「オリヒメ」

儲かる「ロボット」最前線。続いては…東京・武蔵野市にあるマンションの5階。オリィ研究所。ここの儲かるロボットとは?
出迎えていただいたのは、オリィ研究所所長の吉藤さん。ここにどんなロボットがあるのですか?

吉藤さん:こんなロボットです。オリヒメといいます。

儲かるロボットファイルナンバー(3)
可愛いロボット!オリヒメ

吉藤さん:自分の分身となって、このロボットがいるところに自分がまるでいるかのように感じることが出来る。そういうロボットです。

自分の分身になるロボット。よくわからないので実際に動かしていただけません?

吉藤さん:スタッフたちが別のところでミーティングしているのですけど、オリヒメを遠隔操作して、参加したいと思います。

スタッフは吉藤さんから30キロ離れた場所で「オリヒメ」と待機中。オリヒメには目になるカメラと、耳になるマイクが搭載。胸元にスピーカーもあるので、遠く離れた場所から「見て」「聞いて」「しゃべる」ことができるってわけ。オリヒメを遠隔操作する側は、パソコン上で見えて会話も可能!

なるほど、これが自分の分身みたいって事なのね。実際は「はい」「いいえ」「指差し」など10種類のアクションができます。オリヒメがいる側では操作している吉藤さんの声が聞こえ、実際にここにいるように感じます。でも正直、すごい最新技術のロボットって感じしないし、普通のテレビ電話と何が違うのかよくわからないのですけど…

吉藤さん:確かに会議とかがしたければ、テレビ会議システムとかがあります。でも、そうじゃなくて、一緒にテレビを見ることが出来たり、一緒に何かに参加出来たり、何気ない時間の中に自分を存在させることが出来ないかなという意味でオリヒメは使えます。

テレビ電話だと、機械と1対1で話している感じで、どうしても「しゃべらなきゃ」って思ってしまう。でもオリヒメなら人型なのでテレビ電話っていうイメージがあまりない。まるで、遠くにいる相手がすぐ近くにいるようにやりとりすることができるってわけ。
コミュニケーションに特化しているので、歩いたり、モノを運んだり、なんて機能はなし。とにかくシンプル!それが逆に魅力!でも吉藤さん、なんで、こんなロボットを思いついたのですか?

吉藤さん:私自身が小学校5年生からしばらく学校に行けない時期があったのですけど、そうした体験をもとに病気などで外に出られない人の「寂しさ」や「孤独」を解決できたらと思ったんです。

あえて目的を絞ったロボットを作りたい!こうしてオリヒメが誕生したのです!シンプルで小さいから、ネットさえつながれば世界中どこにでも連れて行けるのがいいところ。オリヒメでドライブに行ったり、旅行にでかけたり、一緒に楽しめる。

この、おしゃべりロボット、オリヒメ。現在、医療施設や介護施設からの問い合わせがあり、今年の7月からレンタルが始まるっていうから、今後に期待大!こりゃあもうがっちりいきそうですね!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:なんかオリヒメが本当に人に見えてきますね。
土田さん:愛嬌ありますね。
進藤:では森永さん、今後儲かりそうなロボット教えてください。
森永さん:それは恋人型ロボットです。30歳代の男性の半分以上が結婚してないんですけど、やっぱり本物の女の人が面倒くさいという人にはニーズがあるかと。
加藤:それはダメですって!森永さん(笑)!

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