過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2015年1月18日放送

特集

せまい業界シリーズ第17弾は・・・「ワイヤー」業界! 衝撃のスケール!知られざる「ワイヤー」の作り方が明らかに!

ゲスト

森永卓郎さん、香川照之さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、せまい業界シリーズ第17弾「ワイヤー業界」。
ワイヤーなんて地味に作って、地味に使ってるただの針金でしょ?と思っていたら大違い!実は結構スゴいことになっていたんです!
そこで今回は、がっちり儲かっているワイヤー業界のヒミツに迫ります!

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◎クレーン用ワイヤーロープでがっちり!

まず最初にやって来たのは、茨城県かすみがうら市にある東京製綱株式会社。
出迎えてくださったのは、土浦工場長の清水訓雄さん。

スタッフ:ここではどんなワイヤーを作っているんですか?

清水さん:このようなワイヤーロープでございます。

東京製綱で作っているのは、ワイヤーはワイヤーでも「ワイヤーロープ」。
何本ものワイヤーを束ね、ねじってより合わせたもの。
活躍する場所は?

清水さん:これはですね、リフトのロープとかねエレベーターロープ、クレーンなんかに使われます。
         
そう!ワイヤーロープは、重たいものを持ち上げたり、ひっぱったりする!
当然、安全性が要求されるので、「強くて長持ち」が命!
一体どんな風に作っているのでしょうか?

清水さん:こちらがロープの材料となります線材で、一束が2tくらいあります。

ワイヤーロープの原料となる鋼鉄の針金「線材」。
まずはこれをワイヤーにする作業から!

清水さん:こちら先程の材料を細くしてゆく工程、伸ばす線と書いて『伸線(しんせん)』と言います。

そこでは原料の線材がどんどん機械の中へ引きこまれて行き、中には回転するタイヤの様なモノがたくさん!
よく見ると線材が巻き付いていて、この穴の中に引っ張りこまれて行く。
実はここが超重要なんです!

清水さん:穴に材料を入れて細くします。

入口の穴よりも、出口がちょっとだけ小さいくなっていて、線材をひっぱって通すと、ちょっとだけ細くなる。
少しずつ径の小さいダイスの穴に8回通すと、直径5.5mmだった線材が2mmの細さに!
長さは約10倍に伸び、ようやくワイヤーとなるのです。

清水さん:力を強くするのが目的になります。

強くする為に細く伸ばす?
なんだか逆のイメージですが、鉄を伸ばすと、バラバラの組織がキッチリ並んだ状態になる。

この状態になると強く、切れにくくなるのです。
こうしてできたワイヤーは、この後さらに1000度に熱し、水で冷やすというまるで刀鍛冶の焼き入れのような作業を繰り返して、ますます強くなる!
そして、ワイヤーロープ作りのポイントがここから。

清水さん:何十個か集めて、今度ワイヤーロープになります。

まずは「より線機」と呼ばれる細長い乗り物のような機械の中に、先ほど作ったワイヤーを巻いたものをいくつも設置し、機械の横にワイヤーを通すと、より線機自体が回転!
その先端部分では・・・

清水さん:集めたワイヤーを回転させる事で、より合わせをします。36本集めています。

この作業、ねじりムラがあるとそこだけが弱くなるので、狂いなく一定のスピートでねじる必要があります。
何故ねじるかと言うと、使う時に曲げやすくするため。
ワイヤーを真っすぐ束ねただけだと、曲げた時一カ所に力がかかってしまいますが、より合わせていれば、どのワイヤーにも均等に力がかかり曲げやすい。
そして、ようやくより合わせの工程が終了。

スタッフ:ワイヤーロープの完成ですか?

清水さん:いやいやこれがストランドという工程なんです。

ワイヤーロープ作りはまだまだ途中!
         
清水さん:ストランドを、ワイヤーロープにする工程です。

今度は、さっきよりひとまわり大きい機械で、できたストランドを6本合わせ、さらによっていく!
この時、さっきのグルグルとは、反対回りに巻くのがポイント!

逆向きに巻いていくことで、ストランド同士がギュッと締まり、ほどけにくくなるのです。
こうしてやっと完成したワイヤーロープ!

スタッフ:長かったですね!

清水さん:線材ができてからずーっときて、やっとここでワイヤーロープになったと!

できあがったのは太さ30mm、一本で実に80トンが支えられるクレーン用のワイヤーロープ。
頑丈極まりないワイヤーロープを作り続ける東京製網は年間売上げ、なんと700億円!
そんな東京製綱はワイヤーロープでがっちり!

◎ワイヤーロープ加工でがっちり!

続いてやって来たのは、大阪市大正区にある中村工業株式会社。

看板には東京製網ワイヤーロープとある!
どうやら東京製綱と関係する会社のようですが・・・中村哲也社長に伺いました。

中村社長:ワイヤーロープの端末をですね、輪っかを作ったり、こういったモノを作ることによってフックにかけたりとか。

そう!中村工業は、狭いワイヤー業界の中でも、さらに狭いワイヤーロープの端を加工する会社。

メインとなるのは、この「玉掛け」と呼ばれる輪っか。
重いモノを吊ったり引っ張るワイヤーロープには必要不可欠!
では一体、どうやって作っているのでしょうか?
その答えを求めて作業場に。
太さ18mmのワイヤーロープの玉掛けを職人の小山さんに作っていただきました。

職人の小山さん、おもむろに大きなキリのような道具を持ち出し、ワイヤーロープに刺したかと思うと、先端をほぐし始めた!

小山さん:ストランドを今バラしてる所です!

玉掛け作りは、せっかくねじったワイヤーロープを、ほどいてく作業からはじまる。
そしてバラバラになったストランドを、さっき作ったすき間に差し込んでいく!

小山さん:こっから5回差し込みます。

ワイヤーロープで輪っかを作り、その先端を6本にほぐして、一本ずつ輪っかの根元に編み込む作業。
1本のストランドを4回編み込んだ後、半分の太さにし、さらに2回編み込んでいく。
余った部分をペンチで切り取り、ハンマーで形を整えると玉掛けが完成!
それにしても、手作業じゃないとできないんでしょうか?

小山さん:すき間に入れていくという作業がなかなか機械ではできないです。

ワイヤーロープをキズつけないように道具を差し込んだり、すき間にストランドを編み込むのは、ワイヤーロープが複雑な形をしているだけに、職人にしかできない細かい作業!
玉掛けの加工賃は18mmのワイヤーロープ1本で約2000円。
すると・・・

小山さん:これよりもっと太いロープもやってます!

小山さん:これは56mmです。

この太さだと、バラバラにしたストランドを引っ張るのも一苦労で、余った部分の切り落としには電動カッターを使用!
完成品も巨大で、加工賃は5万円!

港湾でコンテナなど重い荷物を上げ下ろしに使われるワイヤーロープ。
中村工業のものはアメリカ海軍のイージス艦にも採用されています。
そんな職人さんに支えられ、中村工業の年間売上げは5億円!
中村工業はワイヤーロープ加工でがっちりです!

▼スタジオでお聞きしました。

進藤:東京製鋼のワイヤーをお借りしてきました。こちら「ロックドコイルロープ」というのですが、何に使うものでしょうか?フラットになっておりますよね?そのため振動を感じさせないんです!

香川さん:わかりました!ロープウェイ!

進藤:正解!ロープウェイのワイヤーロープです!表面が滑らかで摩擦が少ないから、あまり振動しないんです。

◎オーディオケーブルでがっちり!

続いては伺ったのは、東京都文京区にある株式会社小柳出電気商会。
出迎えてくださったのは、荒川敬さん。
ここでは一体どんなワイヤーを作っているのでしょうか?

荒川さん:オーディオに使うためのオーディオケーブルです。

そう!小柳出電器商会が作っているのは、オーディオ機器全般をつなぐケーブル!
けどオーディオ用と聞いて想像するモノより、随分太くて端末の接続部分もゴッツイ。

こちらはCDプレーヤーとアンプなどをつなぐケーブルらしいのですが・・・

荒川さん:だいたい2万円前後くらいですね。

さらにアンプなどをコンセントに繋ぐ、いわゆる電源用ケーブルも作っているそうなのですが・・・

荒川さん:2万円を切るくらいのお値段なんですけども。

荒川さんによれば、良い音で聞くためには良い電気が必要!
だから、そのための電源ケーブルを欲しがるお客さんも結構いるらしい。
と言う訳で、オヤイデの製品は国内はもちろん、海外でもバカ売れしているんだとか!
となると、ケーブルが違うとどれほどいい音になるのか気になりますよね?
そこで、スタジオで聴き比べてみることに!

進藤:では普通のケーブルと高級なケーブルを聴き比べようと思います。ちなみにデッキは同じです。

進藤:ケーブルだけが違います!まずは普通のケーブルの方から!

加藤:はい!わかりました!

進藤:次は、高級ケーブルです!

加藤:うん、違いますね。ギターの音が違いますね。

ではオヤイデのケーブルは、どの辺にこだわりがあるのでしょうか?

荒川さん:よりクリアに、ピュアに信号を送るために、精度を高めたケーブルを作る様に心がけています。

ポイントはケーブルの中に使われている銅線!
そこで、オヤイデと銅線を共同開発している愛知県の三洲電線の工場を見せてもらいました。
すると・・・

やっぱり先程のワイヤーケーブルと同じく、ダイスという部品を通し、太い材料を細く伸ばす伸線が行われていましたが、このダイスが一味違う!
三洲電気株式会社の佐藤義弘さんにお話を伺いました。

佐藤さん:ダイヤモンドが入っていまして、天然のダイヤモンドの方が表面が滑らかになるんです。

ダイスには一般的に人工ダイヤモンドを使いますが、値段が10倍もする天然ダイヤモンドを使えば・・・

銅線の表面がちょっとスジが入る仕上がりから滑らかツルツルに!
さらに、より合わせる銅線の太さにもこだわりが・・・

佐藤さん:通常ですと同じサイズのものをより合わせると、六角形になっちゃうんですね。オヤイデさんからはコレを真円に近づけてくれと!

同じ太さの丸い銅線をより合わせると、このように全体が六角形になってしまう。
これだと、銅線の外側に巻く絶縁体との距離が場所によって変わるので音に影響がでる。
そこで職人歴42年の稲垣さんは・・・

3種類の太さの違う銅線をうまくより合わせる事で、全体が真円に限りなく近づいている!
三洲電線はこのアイデアで特許も取っているのです。
こうして、こだわり抜いたオーディオケーブル作りで小柳出電気商会は年商10億円!
そんな小柳出電気商会はオーディオケーブルでがっちり!

◎ゴムメタルでがっちり!

続いてやって来たのは、愛知県名古屋市の豊通マテリアル株式会社。
出迎えてくださったのは山川潔社長。
スゴい特性のワイヤーがあると聞いたのですが?

山川社長:はい!ゴムメタルっていいます。金属の強さ硬さは持っているんですけど、ゴムのように戻りやすい非常にいいところを兼ね揃えた特殊なワイヤーなんです。

豊通マテリアルで作っているワイヤーの素材は「ゴムメタル」。
金属の硬さをもちながら、曲げるとゴムのように元に戻ろうとする不思議な物体。
そんなゴムメタルの原料は、チタン、ニオブ、タンタル、ジルコニウムという4種の金属。
あの自動車のトヨタの研究所で、何か自動車に使える新しい金属は作れないかと色々混ぜて試している時に、この4つを混ぜ偶然生まれたらしい!
まさに偶然の産物「ゴムメタル」。
こちらもやはり伸線機でワイヤーに加工して完成。
金属なのに、ゴムっぽい特徴が各方面から引っ張りだこ!

山川社長:反発の強いスポーツ用品、体に触れるところのメガネのフレーム、そういうようなところに主に使われています。

例えば、しなやかな反発が必要なゴルフクラブやラケット。
グニャっとなっても元に戻るメガネのフレームにも!
中でも一番儲かりかりそうなのが・・・

歯の矯正用ワイヤーとしての用途!
今まで歯の矯正用には、ステンレスのワイヤーを使うのが一般的でしたが、ステンレス素材だと、時間が経つと、どうしても曲がろうとする力が弱まってしまう。
そのため、治療の途中でワイヤーを取り替えなきゃならず、結果、余計な時間がかかっていた。

これに対し、ゴムメタルのワイヤーなら、ゴムのように戻ろうとする力が長時間持続するので、途中で取り替える必要もなく、治療時間も短くなるってワケ。
こうして作られた歯科矯正用ワイヤーは、お値段1本1万円!
今後ゴムメタルは、さらにその特性を活かし、人工骨に使える可能性を期待されている!
そんな豊通マテリアルはゴムメタルでがっちり!

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