過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2014年4月20日放送

特集

新企画「片足のばしビジネス」!あの写真の会社が… 本業からまさかの大転換!

ゲスト

森永卓郎さん、IKKOさん

番組内容

がっちりマンデー!今回のテーマは、新企画「片足伸ばして がっちりビジネス」!
普通、儲かっている会社は軸足(本業)がシッカリしている!
しかし、中には軸足をいかして、片足を伸ばしちゃってる会社が最近多い。
そこで今回は、「片足伸ばしてがっちりビジネス」のヒミツに迫ります!

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◎音響機器メーカーが片足伸ばしてがっちり!

まずやって来たのは、東京都水道橋にあるオーディオテクニカ株式会社。
ヘッドホンやカラオケ用マイクなど、音響機器を軸足に儲けている!
出迎えてくださったのは、株式会社オーディオテクニカ ゼネラルマネージャーの伊吹武恭さんと技術課の中平陽子さん。
では一体、片足を伸ばした商品とは何なのでしょうか?

中平さん:我が社の片足伸ばしビジネスは、こちらです!何だかわかりますか?

そう!音響が軸足のオーディオテクニカが片足伸ばして作ったのは、なんとお寿司のシャリ玉マシン!

中平さん:いま、主力になっているのはこちらです!こちら、お店で使う業務用の寿司ロボットになってまして、回転寿司・宅配寿司で使ってもらっています。

大手回転寿しチェーンのくら寿司。
厨房を覗いてみると・・・

ありました!
ラベルにはオーディオテクニカのロゴ!
実はオーディオテクニカ、音響機器メーカーなのに、シャリ玉マシンとして業界2位のシェアを誇っている!
でも、なんで音響からお寿司なんでしょうか?

伊吹さん:1982年にCDが発売されました。これからはもうレコード針は売れないかなと。

オーディオテクニカは、1962年の創業以来、音響機器でも特にレコードの針の部分、カートリッジ製造が商売の軸足でした。しかし、CDの発売で、その軸足が大ピンチに!

伊吹さん:ヤバイ!ヤバイな!とみんな考えました。

「このままでは会社が危ない!」と、社内で必死にアイデア会議を行った。
レコード針など精密部品で培った技術を使い何か売れるモノは作れないか?
そして生まれたアイデアが、なぜかシャリ玉マシーン!

中平さん:金型を作って部品を作る技術を応用させて、こちらの部品を1点1点作って組み立てています。

もちろんマシンには、レコードプレーヤーに使われる繊細な技術が詰め込まれている!
せっかくなのでシャリをいただいてみると・・・

スタッフ:口の中でパラっとほぐれますね!

中平さん:シャリを均一な密度にしながら、最後に握り込むんですけど、そのタイミングで空気の含み具合が変わってくるんですけど、そのあたりがノウハウですね。
スタッフ:そのノウハウ言えないですか?
中平さん:シャリを均一な密度にし
中平さん:そうですね!ここが一番大事な所ですので!

企業秘密なので動かして見せられませんが、歯車の動きにヒミツがある。
シャリを下に早く押し込みすぎると、ギュッと詰まっちゃう!
だから、下の歯車より、ちょっとだけ上の歯車の動きを遅らせてる。

中平さん:下が回り出してから、コンマ何秒後に上が回るような動きをしています。

スタッフ:言っちゃってるじゃないですか!

中平さん:言っちゃいましたね・・・。

音響機器の精密技術が、お寿司屋さんで大活躍!
そんなオーディオテクニカは片足伸ばしてがっちり!

◎ウェットスーツメーカーが片足伸ばしてがっちり!

続いてやって来たのは、大分県国東市にあるヘルメット潜水株式会社。
海に関係があるのでしょうか?
出迎えてくださったのは、ヘルメット潜水株式会社の伊賀正男社長。

スタッフ:社長、ここの建物は?

伊賀社長:中学校の跡地です。市から借りてるんです。そっくりそのまま。

では一体、何の会社なのでしょうか?
すると・・・

なんとウェットスーツ姿で伊賀社長が再登場!
そう!伊賀社長が30年以上も続ける軸足ビジネスは、サーフィンなどで着るウェットスーツの製造。
ヘルメット潜水というのは、頭からヘルメットをかぶる潜水服のこと。
では、海に生きる伊賀社長が、片足を伸ばしたビジネスとは一体何なのでしょうか?

伊賀社長:これがうちの主力商品です!実はこれ湯たんぽなんです!

ヘルメット潜水の片足伸ばしビジネスは「湯たんぽ」。
ウェットスーツの素材、クロロプレンゴムシートは、中に気泡がいっぱい入っていて保温性が抜群!
この素材を利用した湯たんぽが、今大ヒット中!
2007年の販売開始からすでに6万個を販売。
その売上げは、なんと!6億3千万円!
社長が湯たんぽに片足を伸ばすきっかけとなったのは、10年前のお姉さんとの世間話でした。

昔ながらの湯たんぽが流行っていると聞いて、ウェットスーツを縫い上げる手作業の技術を活かし、新しい湯たんぽを作ってみる事に!
特殊な柔らかい生地を、水が漏れないように縫い上げるには、生地の表面だけをシッカリと縫い上げる技術が必要。
これは手作業でないとダメなんです!

伊賀社長:生地が柔らかいので、機械で縫うのは難しいんですよね。まっ、今の時代、金をかければ多分できると思いますよ。でもやっぱり色んなことを考えると、手作業の方が良いモノができる!

柔らかい生地で出来る湯たんぽだから、バリエーションもたくさんある。

首に下げて肩を暖めるタイプや、座って暖かい座布団タイプ、足にそのまま履いて温かいスリッパタイプまで、冷え性に悩む女性たちに大人気!
今では生産が追いつかないほどに!
そんなヘルメット潜水は、片足伸ばしてがっちりです!

▼スタジオでお聞きしました。

加藤:IKKOさん、湯たんぽ持ってるそうですね?

IKKOさん:そうなんです!スゴく冷え性で、ブーツを貰ったんですが、スゴくいいんです!デスクワークの人にオススメです!ふわふわしてて!

森永さん:実際問題として、立体の縫製ってスゴく難しいんです。表面だけ縫わなきゃいけないってだけじゃないんです。ちょっとでも縫い間違えたら漏れちゃいますから!

進藤:今後は海外のウェットスーツメーカーとタッグを組んで、湯たんぽの世界進出を目指すそうです。

◎サンスターが片足伸ばしてがっちり!

続いてやって来たのは大阪府高槻市にあるサンスター株式会社。
サンスターといえば、歯磨き剤を始めとするお口のケア製品が軸足でがっちりの会社。
出迎えてくれたのはサンスター株式会社広報部の高橋悟朗さん。
一体、どのジャンルに片足伸ばしているのでしょうか?

高橋さん:実はオーラルケア事業が片足伸ばしビジネスなんです!

サンスターの片足伸ばしビジネスが歯磨き剤?
それは軸足なのでは?

高橋さん:信じられないと思うんですけど・・・

では一体、サンスターの軸足って何なのでしょうか?
すると高橋さん、自転車に乗って再登場!

高橋さん:自転車の部品がサンスターの起源です。

実はサンスター、1932年に創業した自転車部品メーカーなのです!
だから今でも、電動アシストバイクの部品など、売上の10%は自転車関連なんです。
では、どうして歯磨き方面に片足を伸ばすことになったのでしょうか?
その秘密を探るべく工場へ潜入!

高橋さん:これを見てください。これは今、歯磨き剤をチューブの中に入れている過程なんですけど、実は昔、自転車のタイヤのパンク修理に使うゴムのりを金属チューブに入れていておりました。その技術を応用しております。

元々はパンク修理に使うチューブ入りのゴムのりを作っていたサンスター。
ところが、ゴムのりの入れ物として、缶の容器が流行り出し金属チューブが余ってきた。
そんな時に出会ったのが歯磨き剤だったのです。

粉末状がほとんどだった昭和21年頃の日本の歯磨剤市場。
金属チューブに入ったハミガキ剤はまだ珍しかったんです。

高橋さん:創業者が市場調査を行って、金属チューブの中に練り歯磨き剤を入れて第2のビジネスの柱にできないかと。

こうして、ゴムのりビジネスの片足を伸ばすつもりで始めた歯磨き剤が売れに売れ、今では売り上げの50%を超える代表的な事業に!

高橋さん:チャレンジする精神は、皆さん持っているので、次の取材の時には、オーラルではなくて、違う商品になっているかもしれません!

自転車のゴムのりがオーラルケア事業へ!
そんなサンスターは片足伸ばしてがっちりです!

◎富士フイルムが片足伸ばしてがっちり!

続いてやって来たのは、神奈川県にある富士フイルム先進研究所。
富士フイルムの軸足といえば、もちろん写真!
ここはその最新の研究が行われている場所。
もの凄くセキュリティが厳しいのですが、決められた場所のみ映す事を条件に潜入取材が許されました!
出迎えてくださったのは、富士フイルム株式会社 医薬品・ヘルスケア研究所の永田幸三さん。
では一体、どんな片足伸ばしたビジネスなのでしょうか?

永田さん:実はフィルムの技術からこれを作ったんです!

なんと!写真の富士フイルムが女性たちに大人気のスキンケア化粧品を作っちゃった!
では一体、何でフィルムから化粧品なのでしょうか?

永田さん:これ、何だと思います?弾力があってプルプルしてますよね?コラーゲンです。実は写真フィルムの原料の半分以上がコラーゲンなんです!

写真フィルムは、その成分の半分以上がコラーゲンで出来ているんだとか。

フィルムの表面には色をキレイに出したり、光を吸収する成分など、写真をキレイに映し出すための物質がたくさん!
でも、こうした化学物質、偏って並んでいたりすると、写真がキレイに仕上がらない。
そのための土台の役割を果たすのが、透明で弾力のあるコラーゲン!
コラーゲンの善し悪しがフィルムの出来を左右しちゃうんです。

永田さん:ですから私たち80年間、コラーゲンの研究をず〜とやってきたわけです。

デジタルカメラの普及で下火になったカラーフィルム。
しかし、長年培ってきたフィルム研究の技術を活かさない手はない!
そこで目をつけたのが、コラーゲンの欠かせない化粧品。
ちなみにこのコラーゲン、私たちが口にするコラーゲンとは比べ物にならないほどの高純度!

スタッフ:これ、高いんですか?

永田さん:高いです!値段は企業秘密です!

さらに、化粧品に活かされている写真フィルムの技術は、コラーゲンだけじゃない!

永田さん:写真プリントの色あせを防ぐ技術、紫外線防御の技術があります。簡単に言うと、紫外線をカットする日焼け止めを塗っている感じです。

写真の色あせの原因は紫外線。
この紫外線を防ぐ技術が、日焼け止めの開発に活かされているんです!
そこで実験!

紫外線を当てると、青色に変色する紙の上に日焼け止めクリームを塗りました。
左が紫外線防御の技術なし、右が紫外線防御技術が施されたモノ。
そこに3分ほど、紫外線を当て続けてみると・・・

防御技術が施されたクリームは紫外線をシャットアウト!    
写真フィルムから化粧品へ!
そんな富士フイルムは片足伸ばしてがっちりです!

▼スタジオでお聞きしました。

森永さん:実は写真フィルムのマーケットでは、世界で見るとイーストマン・コダックと富士フイルムが両巨頭だったんです。だけど富士フイルムは発想の転換をやって新しいマーケットを築いたんです。コダックはそれができなかったんで、一回経営破綻するんです。だからやっぱり企業の命運を決めてしまうぐらい片足って重要なんです!

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