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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2014年3月16日放送

特集

「シマホ」でおなじみ!家具と日用品の「島忠」 どうやったら売れる? 会議室でナゾの特訓が!

ゲスト

株式会社島忠 代表取締役社長 山下視希夫さん

番組内容

がっちりマンデー!今日のテーマは「シ・マ・ホマホマホ」でおなじみの「島忠」!
お店の中を見てみると、1階は、日用品から建築資材までなんでも揃っているホームセンター!2階は、ソファーやタンスがならぶ家具屋さん。
そう、「島忠」の特徴は、このようにホームセンターと家具屋さんがドッキングしていること。関東を中心に全国56店舗をど〜んと展開!年間売上げ1600億円!かなり儲かっている!本日は、「島忠」の儲かりのヒミツをど〜んと公開し・ま・ほ!

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他のホームセンターとは一味違う「島忠」の戦略とは!?

「島忠」の儲かりのヒミツを探るべくやって来たのは、埼玉県にある「島忠ホームズ草加舎人店」。かなり大きな店舗で、全国でもトップクラスのでかさ。入ってみると、お客さんがいっぱい!その中でオレンジの服を着ているのが島忠の店員さん。あちこちで接客していますが、実はここに島忠のこだわりが!

関店長:「島忠」は"人"で売るということで、かなりの人員を用意しています。

そう、「島忠」の特徴は店員さんがけっこう多いってこと。実は最近、ニトリやイケア、西松屋といった大型チェーンでは、あえて店員さんの数を減らし、人件費を節約。その分、値段を安くする「効率重視」の作戦をとっているところが多い。
でも「島忠」は、あえてその逆。たとえ効率が悪くても、いたるところに店員を配置。がっちり接客に力を入れているのです。しかも、ただ数が多いだけじゃない。試しに草加舎人店のホームセンター部門担当、山下さんに、実際にスタッフを接客してもらうと…

スタッフ:いっぱいゴミ袋がありますけど何が違うのですか?
山下さん:袋の厚さが違います。0.015ミリと0.03ミリがあり、厚いほうが破れにくいのでおすすめです。
スタッフ:ここに置いてある肥料は何が違う?
山下さん:表示に、チッソ、リンサン、カリ、と書いてあるのですが、ここに書いてある数字で育てる植物が変わってきます。バカネって覚えるんですけど、バは葉っぱ、カは花、ネは根、葉、花、根、どこを元気にしたいのか、この数字で選びます。

このように、ひとりの店員さんが、いろんなジャンルの商品にかなり詳しいのです。しかし、なんで店員さんがそんなにいろんな商品のことに詳しいのか。ヒミツは本社ビルにあるらしい。第2会議室で、なにをやっているのか見てみると、みんなが壁にペンキをゴロゴロ。

スタッフ:みなさん、何をやっているのですか?
真野さん:ペンキの塗装の勉強会をやっています。

そう、「島忠」では、こういう勉強会を定期的にやっている。集まっているのは、各店の店員さん。教えているのは、本部の商品担当、真野さん。

真野さん:普通だと、ペンキが飛んで服が汚れるけど、このマイクロファイバーだとハネを防いでくれます。この商品をおすすめすれば、そういうところも軽減されます。

実際に、お店で売っているローラーを試して勉強。ローラーの種類によっての塗り易さの違いを体験しているのです。「島忠」ではこうした勉強会を色々やっている。カーテンの勉強会や、リフォームの勉強会に新商品の勉強会など、ジャンルはさまざま。いちいち集まって勉強するのは効率も悪いし大変だけど、急がば回れってことですか。

さて、最近はどのチェーンも効率をよくするために、なるべくお店の形をそろえるのが普通。ところが島忠はここも逆。けっこうバラバラらしい。まず、そもそも外観がバラバラ。なんか統一感がない。そして、もっと統一感がないのが、お店で売っているもの。中野店の豊田店長いわく、こちらのお店にしか、売ってないものがあるのだとか。

豊田店長:こちらの洗面化粧台です。

至って普通に見えますが、何が違うのですか?

豊田店長:サイズが75センチや60センチが普通ですけど、ここでは50センチと、小さいサイズを置いています。

そう、まわりにマンションやアパートがひしめく中野店では、狭い集合住宅でも置ける小さい洗面台が大人気。通常サイズよりも長さが15センチ短いベッド、なんていうのも中野店でだけで売っているヒット商品です。

さらに、埼玉の草加舎人店では、こんな違いも。普通、「島忠」は10時オープンなのですが、お店の一部の資材館だけ、朝7時に開店。その理由は…

お客さん:住宅設備の仕事をやっていますが、朝7時にオープンだから、ここで材料を買って、そのまま現場に行けるんです。

そう、ここ、草加舎人店には、朝早く、仕事用の資材を買いに来る、建築土木関係のお客さんが多い。だから、それにあわせてのオープンなのです。現場ごとに、柔軟にやり方を変えてく。これが「島忠」流。
さて続いては、同じ草加舎人店、2階の家具売り場へ。こちらの接客も、かなり効率が悪い。ほぼ度外視らしい。家具担当の今井さんが接客しているのは、最近、一戸建てのお家を購入したというお客さん。リビングダイニング用のテーブルやソファーを探しているそうですが…まずは、お客さんが気に入った商品をパソコンに入力。お部屋に置くと、どんな感じになるか、CGでチェック。細やかです。

ところが今井さん、お客さんと何やらお話して、ここからいきなりダッシュ。

今井さん:安井さん、ちょっと手を貸して。このソファーをこっちに動かそう。

売り場の家具を動かし始めて、こんどはメジャーを取り出した。そして、なにやら床を計りだしました。

スタッフ:何しているのですか?
今井さん:イメージを膨らましてもらうために、部屋の配置を作ります。

なるほど、今度はお客さんが選んだ商品を、実際にお部屋をイメージして配置するらしい。まずは、売り場にあった家具をどかしてスペース作り。 きれいに片付けたら、またもや猛ダッシュ。

ソファーを運び、また走ってはカーテンをはずし、またまたダッシュで戻っていく。 そして、およそ15分経ったところで完成。お部屋のレイアウトをお店の中に再現しちゃいました。

お客さん:もっと狭いかと思ったけど、けっこう余裕あるね。
お客さん:うん、すごく広い。

おっ、好感触!これはもしや、お買い上げ?

お客さん:もう一度ゆっくり考えさせてください。
今井さん:ぜひよろしくお願いします。ありがとうございます。

今回はお買い上げとまでは行かなかったよう。

今井さん:残念でしたけど、島忠に来ればこういったサービスを受けられるってことをわかっていただいたので、また、ここからいろんな物をご提案していこうかなと思います。

今日も店員さんはダッシュ!いつか東京オリンピック代表が「島忠」からでるかも。がんばってね!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:店員の数を増やしての対応は、人員を減らして、商品を安く提供して効率をよくするという、今のホームセンターの定番と真逆ですね。

山下社長:価格を下げるというやり方は、大手のところがやれば、お客さんはそこに行っちゃいます。なので、うちでは、接客と分かりやすさを大事しようと思ってこうなりました。

加藤:丁寧に接客してくれたら、熱意が伝わって、これ買おうと思いますもんね。

山下社長:まあ、そこがねらいでもありますね(笑)

進藤:他にも「島忠」では、家具の出張採寸サービスもしてくれるそうですね。

加藤:なるほど。確かに、カーテンとかなんとなく測っちゃうから、サイズが違っていたりすることもあるからね。でも、そこまでして、買わないと言われたらイラッとしませんか?

山下社長:まあ、それは後々の買い物に繋がっていくので。

島忠がさらにパワーアップ!最近始めたある特訓とは!?

さて「島忠」にはもうひとつ、最近こだわっている売り方があるらしい。埼玉の草加舎人店をのぞいてみると…店員さんの周りに、なにやらお客さんが集まっている。さらにその奥には、結構な人だかりが。店員さんがやっているのは実演販売!

コーヒーメーカーで実際にコーヒーを作って、味見してもらっていました。そして、手前で実演販売していたのは煙が出ないバーベキューコンロ。さらに別の場所では、台所洗剤の実演販売。他にも床ワックスをかけたり、わざわざ土をいれて、耕運機を動かしたり、とお店のいたるところで、いろんな実演販売をやっているのです。

関店長、どうして、こんなにたくさんの実演販売を?

関店長:いい商品でも、お客様に中身が伝わらないと売れないので、そのために実演販売を通して中身を知って頂くようにしています。

実演販売をすると、普段の10%も売り上げがアップするとか。がっちりポーズをとりたくなるのも頷けます。そして、そのためにヒミツの特訓が行われているとの情報を得て、島忠葛西店の裏手にある、某会議室へ。ここで行われていたのは、実演販売の勉強会。

講師:お客様〜!はい、ご注目!

集まっているのは各店の店員さん達21名。そして教えているのは、「島忠」の依頼を受けたプロの実演販売士、藤沢文学先生。

藤沢さん:聞いて納得!見て発見!触って実感〜!

25年以上、プロの実演販売士として活躍してきた藤沢先生。そこで培ったノウハウをひとつひとつ、叩き込んでいきます。さてそんな実演販売のノウハウを見てみました。

ポイント1、大事なことを言う前には間を空ける。

藤沢さん:お客様…はい、ご注目!

ポイント2、"どうですか"と聞かない。
お客さんとのコミュニケーションで、"どうですか"と聞くと、お客さんにNOと言われる可能性があるので、"すごいでしょ"などの言葉にするのだそうです。それだと、お客さんが「うん」と、頷くだけで済みます。

そして、実演販売で一番大事なのが…
ポイント3、照れのリミッターを外す。
マジメな「島忠」社員さんにとって、一番むずかしいのが、このリミッターを外したトーク。葛西店に務める岩崎さんは、そんな中でも一番苦労していました。

岩崎さん:ジャジャ〜ン!
藤沢さん:やり直し!まだ照れがあります!

厳しい!実演販売の勉強会は2日間。岩崎さんは、果たして照れを克服できたのか、実演販売の勉強会から数日後、岩?さんは、この日、初めてお客さんの前で実演販売を行います。実演するのは蒸気で汚れを落とすスチームクリーナー。蒸気で照れも落としてくれるといいですね。

さあ、はじまります。岩崎さん、初めての実演販売開始!しかし、お客さんは素通り。なかなか止まってはくれません。それでもめげずに声をかけ続ける岩崎さん。そこに、お客さんが1人やってきました。すると、それが呼び水となり、お客さんの足が止まりはじめ、けっこうな数になりました。

岩崎さん:…ではやってみましょう!すごいですよね、すごいでしょ?

本当にいい感じの岩崎さん。お客さんの注目を惹き付けています。そして、1台お買い上げ!

スタッフ:どうでした?
岩崎さん:お客さんが集まった時はテンションあがりましたね。

岩崎さん、照れのリミッターは外せたようです。こうして店員さん1人1人が特訓を重ね、実演販売のスペシャリストになっていく。だから「島忠」は、実演販売でがっちりなのです。

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:普通、ああいう実演販売は、業者の方がやられることが多いですよね。

山下社長:そうですね。でも、うちでは、社員が自分で覚えて、恥をかきながら頑張ってやっています。

進藤:岩崎さん、最後の方は別人でしたね。

加藤:どうして業者に任せないのですか?

山下社長:社員が自分でやることによって、商品の良さや本当の気持ちが伝わるんですよね。

進藤:他にも「島忠」では、家具の出張採寸サービスもしてくれるそうですね。

加藤:なるほど。ちょっとぎこちなくても一生懸命さが乗っかると、気持ちは伝わりますもんね。ジャパネットさんも、ぎこちないというか、訛りがあるところが、味があっていいですもんね(笑)

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