過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2014年2月2日放送

特集

新企画!アレからアレを引き算したら儲かった! テレビから◯◯を!柔軟剤から◯◯を!引いて大丈夫?

ゲスト

森永卓郎さん、岡田圭右さん

番組内容

みなさん!何でもかんでも欲しがっていませんか?家電でも、スマホでも、とにかく色んな機能をたくさん詰め込んだ商品が街に溢れている。
しかし今、一見大事そうなアノ機能、アノ部品を、あえて「引き算」することで、ぐっと儲かっている人たちがいるのです!ということで、今日のがっちりマンデーは新企画!「アレを"引き算"したら儲かった」!
オーブンレンジから「引き算」!柔軟剤から「引き算」!テレビから「引き算」!靴紐から「引き算」!…まさに引きざんまい!今日は、あまりの驚きに引いちゃうかもってくらい売れている商品が目白押しの30分です!

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オーブンから引き算!「三菱電機ホーム機器株式会社」

アレを「引き算」したら儲かった!
まず、最初にうかがったのは埼玉県深谷市にある「三菱電機ホーム機器株式会社」。
かなりがっちりらしいのですが、営業部の松村さん、一体何を「引き算」したのですか?

松村さん:オーブンレンジからオーブン機能を引き算しました。

そう、三菱電機の引き算商品「ジタング」は、なんと、オーブンレンジからオーブンを引き算!

ということは、ただの電子レンジでは?

松村さん:今まで2段オーブンが主流だったのですが、2段オーブンの1段部分を引いて高性能なオーブンに仕上げました。

そう、最近のオーブンレンジは、パンなどを同時にたくさん焼けるようにと、プレートが上下に2枚置ける2段オーブンが当たり前でした。ところがジタングは、あえて、この上の皿を、引き算しちゃったのです。なんでわざわざと思いきや、これがけっこういいことある!

松村さん:ジタングには、時間短縮する道具という意味も含まれています。

そう、2段オーブンだとどうしても、スペースが広くなる。ということは、あっためるのに時間がかかる。これを、1段取っちゃうことで、スペースが37%もコンパクトに!すると…加熱が速い!速い!!速い!!!
例えば、今まで20分以上かかっていた唐揚げが、およそ半分の12分でできあがり。他にも、30分かかっていたグラタンが13分。28分かかっていたハンバーグが14分と、大幅な時短を実現したのです。
これが、「おうちでたくさんパンは焼かないけど、グラタンはあっためたい」というユーザーに大好評!さらにジタングは、スチーム機能をなくしたり、ボタンの数を減らしたりといろいろ引き算!

すると、調理時間もグッと減らせて、大きさもコンパクトに。操作もシンプルで分かりやすいレンジができたってワケ。
結果、このジタング、発売から3年で3万台の大ヒットになったというからすごい!
三菱電気は、オーブンを引き算してがっちりです!

柔軟剤から引き算!「P&G」

続いてやってきたのは、兵庫県神戸市にある「P&G」。こちらに引き算した商品なんかありましたっけ、担当の川畑さん?

川畑さん:はい。私たちは、柔軟剤から柔軟剤を引き算して儲かっています!

なんと、柔軟剤から、柔軟剤を「引き算」しちゃった。

そしたら何が残るのですか?

川畑さん:それは、香りです。香りだけの商品になります。

そんな馬鹿な、とお思いでしょうが、ホントに作っちゃっているのです。柔軟剤「レノア」から生まれた洗濯物の香り付け専用「レノアハピネス アロマジュエル」!

これ、ホントに売れているのですか?

川畑さん:はい、発売から2500万本売れています。

そう、発売からわずか2年で、2500万本を売上げたお化け商品になった!なんでそんなものを作っちゃったのか。教えてくれたのは、お化け商品生みの親、開発担当の井川さん。

井川さん:お客さんのところに通ったところ、香りを楽しみたいというニーズがあるのが分かったんです。

そう、開発のきっかけは、柔軟剤の香りブーム。街の奥様たちに聞いてみると「柔らかくする」柔軟剤を、「香り」で楽しむ方が多いこと多いこと。で、井川さん、ひらめいた!
だったら、香りだけ別に作れば、毎日日替わりで、いろんな香りが楽しめるじゃない!というわけで、柔軟剤から柔軟剤を引いて香り成分だけを残したアロマジュエルが誕生したってわけ。
これ、どうやって使うかというと…洗濯槽の中へ直接入れて、香りの成分である粒々を、洗い始める前に洗濯槽へ直接投入。

そして…柔軟剤の方は、計り取って、柔軟剤投入口に入れる。柔軟剤は通常の柔軟剤投入口からってアレ?よく考えたらこれ、柔軟剤に付いている香りと混ざって、逆に変な匂いになりません?

井川さん:柔軟剤との組み合わせで選択の幅を広げることができます。自分好みの香りとか濃厚な香りを好まれる方が多いので。

アロマジュエルのスゴイところは、どの柔軟剤の香りと組み合わせても、ちゃんといい香りになるように計算されているってところ!アロマジュエルの香りは現在4種類、P&Gの柔軟剤レノアの香りが4種類だから、16種類の香りのパターンが楽しめちゃう。

井川さん:他の柔軟剤と組み合わせても大丈夫です。自分のお好きな香りを見つけて頂けたらなぁと思っています。

なんと他社の柔軟剤と組み合わせてもOKとのこと。ん〜、P&Gさん考えましたね。そりゃ、2年で2500万本も売れちゃってがっちりですね!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:匂いだけって発想はすごいね!

岡田さん:普通は、そんなの作っても意味ないってなるでしょ。

森永さん:P&Gの、消費者の意見を徹底的に聞くというスタンスから生まれたんですよね。意見を聞いて作っているから、最初から売れるのは分かっているんですよ。

靴紐から引き算!「株式会社ツインズ」

アレを「引き算」したら儲かった!
やってきたのは、千葉県船橋市にある「株式会社ツインズ」って会社。社長の梶原さん、こちらでは、何から何を引き算して儲けているのですか?

梶原さん:はい、ツインズは、靴紐から結び目を引き算して儲かっています。

靴紐から結び目を引き算って、ちょっと想像つかないのですが一体どういうことなのでしょうか?

梶原さん:こちらです。こちらがキャタピランです。

案内されたところにあったのは、靴紐から「結び目を引き算した」靴紐、キャタピラン。靴は作っていません!靴紐オンリー!んー、何やら紐の途中がモコモコとふくらんでいて確かに結び目はない。なんか頼りない気もしますが、履いてみると…

スタッフ:あっ、履きやすい、脱ぎやすい、履きやすい。

意外といい感じ。結んだり、ほどいたりの手間なしで、走ってもピッタリフィットする。どうなっているのですか、社長?

梶原さん:コブが一定間隔に付いていて、コブを伸ばすと穴を通るんです。

そう、ヒミツは丸いコブにあった。ゴムでできていて、引っ張るとコブが伸びて簡単に紐穴を通る。通した後は再びコブに戻り、しっかりストッパーの役割を果たす!さらに伸縮性が抜群。履く時も脱ぐ時もゴムが伸びたり縮んだりするので簡単!でも社長、何でこんな靴紐を思いついたのですか?

梶原さん:うちは家電メーカーなんですけど、私がスポーツ好きなんです。

そう、そもそもツインズは家電の開発や輸入をしている家電一筋15年の会社。しかし、今から3年前、スポーツ好きの社長が1人で勝手に開発を始めちゃった。靴紐は結ぶのが面倒くさい。なら結ばなければいいじゃないってことで、開発がスタート!しかし、これがかなり難しかった。

梶原さん:メーカーによって穴の大きさが、まちまちなんです。

そう、メーカーによって、靴紐の穴の大きさが全く違う。そこで色んなメーカーの靴を買いあさり、ひたすら、色んな素材で色んなカタチのコブを造りまくって、色んな大きさの穴に通しまくった。そして3年後、ついに理想的なコブが出来上がったのです。

梶原さん:最終的な形がラグビーボール型で、コブの大きさを7ミリにしました。

そう、ラグビーボールと言えば、丸じゃなくて楕円形。丸いコブだと穴に引っかかって通しにくかったのが、ラグビーボール型なら、両端が細くなっているので、小さい穴から大きい穴までオッケー!さらに、一番太い部分を7ミリにしたらほとんどのメーカーの紐穴をカバーできた。こうして、最強の結ばない靴紐が誕生したのです。

梶原さん:去年から発売して、延べ3億円の売り上げです。

この履きやすさ・脱ぎやすさが、街でランニングを楽しむ広い世代にバカウケ!色も12色に増やし、年間3億円を売上げるまでに。今では、手を使わずに脱ぎ履きできるってことで病院や救急医療の現場でも大活躍しているのです。

あまりにも売れちゃった「キャタピラン」。これからもがっちりですね!

▼スタジオでお話を伺いました。
岡田さん:ちょっと履いてみましょうか。(履いてみて)あらっ、スッて入った。フィット感もいいですね!

森永さん:人の家に行って、靴を脱いで、また履くときって面倒くさいですよね。そのニーズにちゃんと答えてくれますよね。

加藤:確かに、あとこれ、履いたり脱いだりが楽だから、引越し屋さんとかもいいですね。

テレビから引き算!「ツインバード株式会社」

続いてやってきたは、雪深い新潟県燕市にある、家電メーカー「ツインバード株式会社」。
商品企画の白井さん、こちらでは、何から何を引き算したのですか?

白井さん:ツインバードはテレビから画面を引き算して儲かっています!

ほう、テレビから画面を、って、それじゃもうテレビじゃないでしょ。どういうこと?

白井さん:これです。聴くテレビです。

なんと、ツインバードが作ったのは、テレビからホントに画面を「引き算」した、その名も「手元機能スピーカー機能付3バンドラジオ(テレビ音声/FM/AM) AV-J125W」

失礼ですが、売れます?

白井さん:はい、売れていますよ。地上デジタル放送になって、ラジオでテレビ放送が聞けなくなっていた方が多いんですけど、これによってまた聞けるようになりました。

確かに、今までは、ラジカセでチューニングすれば、AMラジオやFMラジオと同じように、テレビの放送を聴くことができました。しかし、2011年、地上波テレビのアナログ放送終了により、アナログ音声しか受信できないラジカセでは、テレビの音声が受信できなくなってしまったのです。そんな時、ツインバードにお便りが。届いたのはツインバードの窓口、アフターサービス課。勤続30年、小林部長の元。

小林部長:実は、がっちりマンデーを見たお客さんからのお手紙がキッカケなんです。

なんと!「聴くテレビ」のきっかけになったのは、当がっちりマンデーでした。おととし3月に放送した「一芸がスゴイ家電メーカー」という企画で、水に沈めても大丈夫という"すごいDVDプレーヤー"を作った、テレビが得意な一芸メーカーとして、確かにツインバードをご紹介。これを見た視聴者からのハガキだったのです。

ハガキの内容はこちら。
ぜひツインバードさんに作っていただきたい商品があります。「TVの放送が入るラジオです」。以前はいろいろあったのに地デジになり、なくなってしまいました。いつもラジオでTVの音を聴いていた祖父も淋しそうです。なんとか、ご検討していただけるようよろしくお願いいたします。

当時、番組にもご出演いただいた、開発担当の新保さんは、これを読んで決心!

新保さん:当社は、ずっとワンセグのテレビを開発していましたけど、我々が求めていたのはこれだと思いました。

もともとは、地デジを、携帯やスマホで見るための電波「ワンセグ」を利用した、携帯テレビを開発していた新保さん。このハガキをきっかけに、ワンセグから、さらに映像の情報を切り捨て、音だけを拾える装置を開発。ターゲットを50歳以上に絞り、見やすくて大きなボタンにスピーカーというシンプルなデザインで発売したのです。
これが、おじいちゃん、おばあちゃんはもちろん、お仕事をしながらテレビを聞いていた日本中の人々に大好評!1万5千円という、なかなかの値段にも関わらず、わずか2年で3万台オーバー!大ヒットを記録!

新保さん:とにかく、パッと見て直感的にわかりやすいものにしました。デザイン性は二の次で、わかりやすさが一番です。

ツインバードはテレビから画面を引き算してがっちりです!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:なるほど、こういう需要もあるってことか。

森永さん:サッカー中継とか、テレビでしかやっていないものが聴けるのはいいですよね。

加藤:がっちりマンデーを見て、商品を作ってくれって手紙を送る方がいるなんて、番組としては嬉しいですよ。

進藤:また、この会社に送れば作ってくれるはず、って思う感性も素晴らしいですね。

加藤:ただ、これでいろんなメーカーにハガキが届くようになったらちょっと困るね(笑)

進藤:さて、森永さん、他にこれを引き算したら儲かるってモノ、教えてください。

森永さん:それは、ペットボトルの外装フィルムです。どうせ捨てるときに外すなら、最初から貼らなければいいじゃないというのがありますから。

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