過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2013年12月15日放送

特集

おらが県こそ輝くNo.1奈良県

ゲスト

森永卓郎さん、ライセンス

番組内容

がっちりマンデー!今回のテーマは、大好評シリーズ「おらが県こそ輝くNo.1第11弾!」。今回紹介するのは奈良県!
大仏とお寺のイメージが強いですが、実は意外な日本一がたくさんありました!
そこで今回は、奈良県の儲かりの秘密に迫ります!

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墨と筆ペンでがっちり!

奈良県の日本一を求めて、まず向かったのは奈良県産業振興総合センター。
出迎えてくださったのは、村上伸彦所長。

スタッフ:おはようございます。がっちりマンデーです。
村上さん:おはようございます!待ちに待っておりました!ようこそ奈良県へ!

奈良県が日本一儲かっているものとは何なのでしょうか?

村上さん:子どもの頃によく使ったアレが日本一です!

子どもの頃によく使ったアレ?
村上さんの情報をもとに向かったのは、奈良市南京終町にある呉竹という会社。
企画マーケティング部の望月梨衣さんにお話を伺いました。

望月さん:書道用の墨が日本一です!

そう!奈良県は「墨」の生産日本一!
国内シェアは95%という圧勝ぶり!
きっかけは1400年前の飛鳥時代。
当時、都の置かれていた奈良に、中国から「墨」の文化が伝わってきた。
以降、お寺を中心に墨はとっても大事な筆記用具として親しまれ、今日に至るまで奈良県で数多くの墨を作ってきたという歴史があるのです。
その墨作りを見せていただくことに。

望月さん:こちらが墨を作っている工場になります。

それぞれの部屋で職人さんが墨づくりに没頭中!
すると・・・

スタッフ:今何をしていらっしゃるんですか?
職人さん:これは煤(すす)と膠(にかわ)を混ぜたものを足で練っています。

墨作りの中でも特に大事な「墨練り作業」。
墨の材料は、木や油を燃やしたときに出る煤と、牛皮を煮詰めて作る膠がメイン。
これらが混ざった「墨玉」と呼ばれる塊を職人がひたすら練る!

職人さん:原料の煤と膠を均一に混ぜることが1番重要なポイントになってきます。

そう!原料が均一に混ざらないと、書いた時に鮮やかな墨色が出ない!
だから、呉竹では、全ての墨を職人さんが丹精こめて練る。

およそ20分練った墨玉を型に入れて形を作り乾燥させる!
ものにもよりますが最低で1か月、長いものは1年かけて乾燥させるんだそうです。
奈良盆地の冬の乾いた気候も、良い墨をつくるにはうってつけ。
奈良県の墨、かなり手間がかかってます!
古の墨作りを今に伝える呉竹ですが、鉛筆やボールペンに押され墨の売上は年々低下の一途・・・。
「このままじゃヤバイ!」ということで、1973年、渾身の新商品を生み出した!
それが・・・

筆ペン!
墨をすらずに簡単に筆文字がかける画期的な新商品。
でも、中に入れるインクを作るのが大変だった!
インクがサラサラ過ぎると筆先から垂れてしまうし、粘っこ過ぎると筆先まで染みわたらない。
その微妙な調整が難しい!
2年に及ぶ研究の末、誕生したくれ竹筆ぺんは、40年間売れ続けるベストセラー商品に!
日本中の筆文字を1400年以上、一手に支える奈良県!
そんな奈良県は墨と筆ペンでがっちりです。

プラスチックキャップでがっちり!

続いては県北部の広陵町にある三笠産業へ。
出迎えてくださったのは、林田壽昭社長。
ここでは一体何を作っているんでしょうか?

林田社長:キャップを作って日本一です!

奈良県はプラスチックキャップの生産が日本一!
三笠産業はあらゆるキャップを作り全国シェア25%!
年間売上は95億円!
では、どういういきさつでプラスチックキャップ作ることになったのでしょうか?

林田社長:樽用の液だし口、木工呑み口というものを生産しておりました。

酒処として名を馳せる奈良県ですが、三笠産業は、その酒を入れる酒樽の注ぎ口部分「木工呑み口」を作る会社でした。
でも、こればっかりじゃ正直しんどい・・・
何か呑口作りのノウハウを活かせる新しいビジネスはないか?
そこで、60年前に始めたのが、プラスチックキャップだったってワケ。
三笠産業がスゴイのは、中身に合わせたキャップを作る力!
例えば・・・

この機械で作られているのが、「RE-Kキャップ」というフタと本体が一体化したタイプ。
調理中でも片手で開けられる便利さから、ビン入り調味料、麺つゆやポン酢などのキャップとして大活躍!

他にも、一度開けたあとに、またフタができるGS王冠や、ぶつけても変形しにくい醤油のキャップなど、これまで3000種類のキャップを生み出している三笠産業。
中でも今一番の稼ぎ頭は?
本社工場 工場管理課の瀧下虎廣課長にお聞きしました。

瀧下さん:今、我が社で1番売れているのはニュートンキャップです!

ニュートンキャップ?

瀧下さん:ネジをパキッと開けるとそのまま注ぎだせる!

そう!これまでドレッシングのキャップは、フタを開けてももうひとつ中栓があるのが一般的でした。これが意外と面倒。

しかし、ニュートンキャップは、フタの内側に中栓を一体化!
1回ひねればすぐに使えちゃう!
でもコレ、誰でも思いつきそうですが?

瀧下さん:金型っていうのが難しくてノウハウの塊です。

アイデアは単純でも形にするのが大変!
長年色んなキャップを作ってきた三笠だからこその傑作!
ニュートンキャップは2年前の発売から早くも1000万個突破の大ヒット!
東京のお酒も、大阪のソースも、名古屋のドレッシングも、みんな奈良県がフタしてるってワケ。
そんな奈良県はプラスチックキャップでがっちり!

▼スタジオでお聞きしました。
進藤:筆ペンをお借りしてきました。色々とあるんですが、ラメ入りの筆ペンもあるんです!

森永さん:年賀状にいいですね!

進藤:墨からインクの筆ペンに移行していきましたよね?

森永さん:奈良県の産業というのは、実は歴史とか伝統から出発しているんですけど、どんどん変わっていって、常に最新のモノに変身し続けているんです。

靴下でがっちり!

再び奈良県の村上所長に日本一のモノを聞いてみました。

村上さん:みなさんの足元を支えるアレが日本一です!

ということで向かったのは、広陵町にある岡本という会社。
生産技術部 商品技術課の越田喜紀課長にお聞きしました。

越田さん:奈良県は靴下の製造が日本一です。

他県と比較しても2位の兵庫県に3倍以上の差を付けダントツ!
実は広陵町には靴下メーカーが多く、なんと!46社もあるんです!
では一体、なんで靴下作りが盛んなのでしょうか?

越田さん:奈良県は大和木綿の栽培が盛んだったことがあります。

元々、雨の少ない奈良盆地は大和木綿の名産地だった。
江戸時代まではその木綿から糸を作っていたんですが、明治時代、地元の事業家・吉井泰次郎さんが、アメリカで見た靴下編み機を持ち帰ったのをきっかけに、町のあちこちで靴下作りがスタート!
以来およそ100年、奈良県広陵町は不動の靴下王国として君臨しているのです。
中でも年間312億円とダントツの売上げを誇るオカモト!
では靴下はどうやって作っているのでしょうか?
その様子を覗かせていただきました。

工場の真ん中には、心臓部とも言うべき自動編み機が置かれ、10本もの糸を同時に組み込みながら、ものすごいスピードで靴下を編み上げていく!
1足編むのに7〜8分!
自動編み機とはいうものの、実は人の力が大きく関わっている!
生産本部の釜本正幸さんによると・・・

釜本さん:編み目の1つ1つの大きさの調整をしています。

そう!釜本さんが靴下の部分ごとに微妙な編み目の調整をしている。
例えば、つま先は指を動かしやすいようゆったりと、土踏まずはギュッと絞って歩いても疲れにくくしたりと調整している。
1つの靴下で、実に6箇所も編み方を変えている場合もあるんだとか。
この調整ひとつで靴下の履き心地や機能がガラっと変わる!
そんな靴下ナンバーワンの岡本が編み出した新たな儲かり靴下が・・・

スーパーソックス!
その特徴は臭わない!

独自に開発した「ブリーズファイバー」という繊維には、目には見えない小さな穴が無数に空いていて、においの元となる湿気をたちまち吸収&乾燥しちゃうんです!
2004年の発売以来、スーパーソックスの売上げは累計700万足以上!
我々の生活を足元から支える奈良県の靴下、まだまだ儲かりそうです。

貝ボタンでがっちり!

続いて向かったのは、奈良県の北部、磯城郡川西町にあるトモイという会社。
株式会社トモイ・伴井比呂志社長にお話を伺いました。

スタッフ:ここにある奈良県が日本一のものって何ですか?
伴井社長:貝がらから作った貝ボタンが有名なんです!

そう!奈良県は貝ボタンの生産量が国内ナンバーワン!
トモイは奈良県で約100年間貝ボタンを作り続け、国内シェアは60%以上!
でも奈良県には海ないですよね?

伴井社長:この辺は川西町っていうんですけども川に囲まれている街で、昔は船で原料を運んできたんです。

町を流れる大和川は、港のある大阪湾に直結!
材料の貝を運んでくるにも、作ったボタンを大阪に運びだすにも便利で、一時は川西町だけで貝ボタン業者が500軒近くもあったという。
貝ボタンづくりを今も続けるトモイで、製法を見せて頂きました。

まず貝ボタンの原料となるのがこちら!
以前は貝がらのまま、インドネシアやタヒチから輸入していたそうですが、現在は既にくり抜かれた状態でやってくる。
これをボタンに加工していくのですが、その前に欠かせない工程が・・・

こちら!
作業中の伴井良子さんにお話を伺いました。

伴井さん:白っぽいのと黒っぽいのを分けてます。

貝がらは自然のものとあって、同じ種類の貝から作った完成品でも色がけっこうバラバラ!
そこで活躍するのがおばちゃんたち!
微妙な色の違いは機械での判別が難しいため、今でも人が目で見て仕分けるんです。

山から取った分をいったん白と黒に分け、今度は黒に分けた中から白っぽく見えるものを省いていく。
こうしてお母さんたちが仕分けする貝の数は、なんと!1日に10万個!
仕分けが終わったら加工へ。

伴井社長:この機械でボタンに穴をあけているんです。穴がないとボタンにならないので。

糸を通すための穴を開けて、次に表面を削る。
そして、いよいよ最後の仕上げは、ロゴの刻印!
レーザーでブランド名が彫られているのですが、これまた意外と難しい作業で、貝の種類ごとに、レーザーの強さの微調整が必要なのです。
ちょっと出力が大きすぎるだけで・・・

こんな感じに焦げ付いちゃう!
こうして作られたトモイの貝ボタンは、プラスチック製よりもお値段が張るものの自然の風合いに魅せられて、ポール・スミスなど外国の有名ブランドからも大人気!
今も年間4億円以上の貝ボタンを奈良県から生み出しているんです。
そんな奈良県は貝ボタンでがっちり!

▼スタジオでお聞きしました。
進藤:奈良県で次に儲かりそうなものを教えて下さい。

森永さん:それは「だいぶつ納豆」です。これはもう伝説の納豆なんですよ。何でかと言うと、納豆を食べられない人ってたくさんいるんですけど、これだけは食べられるんです!実はいま大ブレイクしていて、日本橋にアンテナショップがあるんですけど、最近のぶっちぎりNo.1!

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