過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2013年9月29日放送

特集

お、ねだん以上!の「ニトリ」登場! 安くていい家具にはワケがある!お店にもカラクリが!

ゲスト

株式会社ニトリホールディングス 代表取締役社長 似鳥昭雄さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは「おねだん以上ニトリ〜♪」でおなじみ、「株式会社ニトリホールディングス」が登場!
全国に302店舗を展開する家具とインテリアのお店。しかし、商品はそれだけではなく、ソファやベッドなどの家具はもちろん、食器から布団、スリッパなどの雑貨まで、いろいろ売っていて、年間総売り上げ3488億円は業界ダントツトップ!
そんなニトリの特徴は…ごはん茶碗199円!フライパン399円!テーブルも7990円と、安くてモノもイイ!今日は、そんなニトリの儲かりの秘密がぎっしり収納された30分です。

■放送内容をシェアする

ニトリの儲かるヒミツ!「お、ねだん以上」の舞台裏とは!?

全国47都道府県で展開するニトリ。年間総売り上げは3488億円!
国内の家具・インテリア業界でトップを爆走中!そんなニトリの強みといえばやっぱりお値段。テーブルが7990円。普通だったら10万円近くする電動リクライニングソファも6万円台。さらに、マグカップが99円。羽根枕が399円。どれもとにかく安い。

お客さん:品物も豊富だし、品質も安心で、うちの御用達です。

そう、ニトリの人気のヒミツは、安くてしかも、モノもイイってこと。
『お、ねだん以上ニトリ』は『お値段よりも、品質が上ですよ』っていう、ニトリ最大の特徴を言っている。
でも、値段よりもいいものってすごく難しいことのような…。というわけで、東京赤羽のニトリ東京本部へ行ってみました。本部には全国でナンバー・ワンの売り上げを誇る赤羽店が入っていて、まさに総本山!さっそく中に入ってみるとすごい広さ。
6階の社員フロアの広さは、1500坪。テニスコートおよそ10面と同じくらいのワンフロアに、チラシやテレビCMを作る広告宣伝部から、商品棚の配置を決める店舗レイアウト室まで、30もの部署が一堂に会している。仕切りが無いほうが、各部署の連携がうまくいくためそうしているそうです。

その創業は、今から46年前の1967年にさかのぼります。23歳で社長となった似鳥社長が、札幌で小さな家具屋さんをスタート。その名も『似鳥家具卸センター北支店』。

実は「家具卸センター北支店」という名前には、若き似鳥社長の、ちょっとした戦略が入っています。
「卸」と入れることで、安そうな感じを出す!
「センター」と入れることで、本格的な感じを出す!
「支店」と入れることで、まるで「本店」があるようにしたのです!
社長、1店舗しかないのにずいぶん思いきったことしちゃいましたね〜。

さて、スタッフが社内を歩いていると商品部という部署を発見。何やらカラフルなランドセルを囲んで打ち合わせの様です。どうやら、今年の夏に売り出した新作ランドセルの来季の見直し案を話している模様。

実はここに、ニトリ最大の特徴が!それは、店で売る商品のほとんどを、自分たちで作るってこと。テーブルも、ベッドも、食器も時計も、枕まで、全部ニトリブランドなのです!基本的に、東京本部でデザインし、それを、アジアの「ニトリ工場」でドンドン生産!ベトナムではタンスを年間5万棹、食器棚は8万本作っている。

自分たちで作って、自分たちで売るので安くできちゃうのです。さて、こうした海外で作る場合、大事になってくるのが「商品のチェック」。東京本部の技術開発室に入ってみると…なんだか、奇妙な機械があちこちで動いていました。実はここ、ニトリの家具の耐久試験を行っているところ。ニトリの商品は全てここでのチェックをクリアしなければお店で売ることができないのです。
90キロの人が10万回座った時にどんな反応がでるかをチェックするソファや、ベッドに押し付けているのはおしり型のプレス機でしょうか。

この奇妙な動きは、デスクチェアのキャスターを10万回動かしているそうです。

ちょっと地味な感じですが、実は責任者の杉山さん、とある業界で「品質の神様」の名をほしいままにしたすごい人なのです!その業界というのが…自動車の「ホンダ」!

杉山さん:中国のホンダの工場で社長をしていました。

そう、杉山さんはもともと「ものづくりのホンダ出身」。似鳥社長とは飛行機の中で知り合ったという杉山さん、家具業界でもっとも厳しい耐久試験を導入!もともとJIS規格の試験を通れば商品化していたニトリですが6年前から独自の試験を開始しました。それによって、椅子、ソファも、ベッドも10万回押したり叩いたりしています。杉山さん曰く、ここまでやるメーカーは業界になかなかないそう。

しかし、10万回の耐久チェックよりもっと厳しいのが社長チェック!
今回特別に許可を頂き、商品部ランドセル担当のバイヤーのお二人の社長プレゼンに同行させていただくことに。
出入りが慌ただしい社長室。

高嶋さん:何を質問されるのか予想できません。
スタッフ:質問の内容が、持っている資料にない場合は?
遊佐さん:走って取りに行きます。

と、商品部のお二人の番が!

高嶋さん:社長が(以前)見られた時、「コレが売れるのか?」って言われましたけど、女の子ではこちらのランドセルが一番人気でした。
似鳥社長:分かんないもんだね〜。

ちょっと派手めのランドセルが売れ行き好調!予想外の報告に社長も嬉しそうです。しかし…

似鳥社長:茶色とピンクのランドセルある?

突然、準備したのと違うカラーの新作ランドセルのチェックが!持ってきていなかった遊佐さん、商品部までダッシュ!社長室ではどんどん話が進みます。

似鳥社長:ここの色はグレーでいいの?統一した方がいいんじゃない。

来年に向けての改善点をすぐさま指摘。色・形 サイドポケットなど隅々までチェック!さらに、強度が気になって、押し曲げる!社長!結構いろいろ確認しています!

そんな社長、今度は商品部の2人を引き連れて出かけるご様子。後半に続きます。

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:社長が売れないだろ、と言ったパープルのランドセルが一番売れていると。
問題じゃないですか?

似鳥社長:ああいうこともあるでしょうね(笑)

加藤:『似鳥家具卸センター北支店』という名前は上手く考えましたね。

似鳥社長:店が小さいから。本店は大きいのあるよと。ないんだけど(笑)

加藤:社長にこんな言い方したら失礼ですけど、こすいやり方ですね〜(笑)

似鳥社長:成功した人はみんな、そんなことやってきてるんですよ。あとはここまで奥さんの力が大きいです。最初は全然ダメだったんですが、結婚をしてから、奥さんが接客をして、僕は仕入れ・開発を中心にするようになって売上が伸びていきました。

ニトリの儲かるヒミツ!お店での工夫とは!?

お値段以上のものづくりにこだわるニトリ。
そのお店には、あちこちに、計算しつくされたこだわりがあります。一体どんなものなのか、お店に行ってみるとまず気づくのが、店員らしき人の姿が少ないってこと!

ニトリの安孫子さん曰はく…

安孫子さん:他の家具屋さんとニトリの大きな違いは、接客のための人員確保数です。特に応対のために人を立たせていません。

そう、ニトリのお店には店員さんが少ない。店舗面積が広い家具屋さんでは、人件費が、一番のコストになっちゃう。そこで、必要最低限な人数のみ置くという方針になったのです。その代わり、売り場には丁寧で親切な説明書きがいっぱいで、お客さんの買い物のお手伝いをしてくれるのです。

さらに、お店の入口ではこんな工夫も。

安孫子さん:主通路という位置づけで、入口から入ったお客さまが、必ずここを通って頂きたいというために広く取るようにしています。

そう、ニトリのお店のレイアウトは、基本的にどこも同じ!お店に入ったら、正面に大通りがズドーンとある。それは赤羽店だけじゃなく、江東区南砂店も、板橋区成増店も同じ!お客さんがストレスなくゆっくり買い物できるようにどこも共通にしているのです。

さらに、通路の突きあたりに必ず「ディスプレイ」を置いているのも各店共通。これ、「マグネット」と言って、入ってきたお客さんが、大通りを通り、奥まで引きつけられる、まさに、磁石の役割をしているのです。

さらにニトリのお店の棚を見てみると、キャスターが付いています。実はこれもこだわり!家具・インテリア業界は、時期ごと、季節ごとに売れ筋商品がちょくちょく変わるため、陳列棚のレイアウト変更をすぐに行えるようにしているのです。

そして、レイアウトの変更も現場であれこれ悩まなくてすむように、本部から、全店にきっちり指示書が送られてきて、お店の店員はこの紙のとおりに並べます。

ここで、ランドセルの打ち合わせを終えた似鳥社長がお店に!ランドセル売り場をチェック!

似鳥社長:色がバラバラなんだよなあ。

と、社長ランドセルを入れ替え持ち始めました。なんだか、パズルゲームでもやっているみたいですが、いったい何を?

似鳥社長:こっちの方がすっきりする。

もともとお値段や種類で陳列して色がバラバラだったのが、色の種類でまとめて陳列したことで見た目がすっきりしました。

似鳥社長:縦縞陣列というものです。人の目線は縦に行くのでそれを考慮しています。

そうニトリは色にもこだわっている!ニトリカラーという、ローズ、グリーン、ブルー、オレンジ、イエローの5つの色が決まっていて、それをベースにデザインしているのです。ディスプレイでは、クッションの花柄、カーペットの色が、オレンジ系でつながっていて、ニトリカラーで、トータルコーディネートができるようになっていました。

値段、品質、色とついついいろんなモノをニトリでお買いモノしたくなっちゃう仕組みを作っているのですね。

うまいこと考えましたね、社長!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:ディスプレイの方法などは、どこで勉強されたのですか?

似鳥社長:アメリカに行って勉強しました。今も社員の研修などをおこなっています。コーディネートされたディスプレイを見て勉強しています。

進藤:ニトリカラーは、ご自分で考えられたのですか?

似鳥社長:これもアメリカの店など見て、勉強しました。

加藤:パクリではないですよね?

似鳥社長:最初はパクリだったけど(笑)ゴッホなんかも最初は模写からですから。

加藤:(笑)マネをするところから始まって自分達のオリジナルを作るんだと。そこに自信があるんですよね?

似鳥社長:そうです。自信があります

加藤:なるほど、良かったです(笑)

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.