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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2012年12月9日放送

特集

儲かる「泡」ビジネス!エネルギーに!おしゃれに? 泡のヒミツに迫ります!

ゲスト

森永卓郎さん、武田修宏さん

番組内容

がっちりマンデー!今日のテーマは「泡」!
皆さん、お気づきでしたか?今、巷では「泡」を使った新商品や新技術が花盛り!
普段あまり気にしませんが、「泡」にはビジネスの種がいっぱい詰まっているのです!
「泡だらけの水槽で、海水魚のタイと淡水魚のコイが仲良く泳いでいる」?
「泡まみれの仏像」?
今日は、みんなが知らないスゴイ力を持つ「泡」ビジネスのヒミツに迫ります!

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実は今大ブーム!?「泡」ビジネスが続々登場!!

儲かる泡ビジネスを探して、まず、最初にやってきたのは、大阪府堺市にある株式会社メイクリーン。
なんでも、泡であるものを専門に洗ってがっちりなのだとか。いったい何を洗ってがっちりなのか?上江田社長に付いて行った先は、とあるお寺。
そこには、すすとほこりにまみれたご本尊(木像)が・・・

上江田社長:仏壇や仏像を泡で洗う仕事なんです。

そう、メイクリーンは、泡で仏壇や仏像を専門に洗う会社。今回は、200年前に作られた仏像の泡洗浄を見せていただきます!
まずは、丹念にほこりを払い、次に、アルコール系の溶剤をまんべんなくかける。

ここで、いよいよ泡登場!あっという間に仏像が泡だらけになっていく。

そして、10秒もおかずに、泡をアルコールですすぎ始めた。足元は落ちた汚れで真っ黒に。なんと、たったの1時間で、とってもキレイになっちゃった!

これが、泡洗浄のチカラ!特殊なアルコール溶剤で表面の汚れを浮かせた後、泡でしっかり包んで、アルコールごと汚れを吸着するという仕組みなのです。
これ、メイクリーンが特許をとった洗浄法。以前は、仏像をキレイにするには、水拭きするのが一般的でした。でもこれだと、表面の金箔が落ち、仏像を分解してから、金箔を張り替えなければならないことも。お金も時間もかかるし、なにより、突然新品同様に金ピカの姿になるのには何か違和感がありました。

ご住職も大満足のよう。で、この仏像洗浄のお値段は一回30万円!以前のやり方だと、軽く100万円以上はかかっていたのが、この泡洗浄のおかげで、ずいぶんとお安くなったのだとか。
また、メイクリーンは仏像だけじゃなく仏壇も、泡まみれにして洗浄する。仕上がりは仏像同様ばっちりキレイになります!

世の中には、まだまだほこりをかぶったままの仏壇、仏具が溢れている。ということは、まだまだ"がっちり"いきそうですね!

今、いわゆるトイレタリー業界では「泡」商品が熱い!
手洗いはもちろん、洗顔料に泡、風呂やトイレの掃除にも泡、という空前の泡ブームの中、特に泡でがっちり!な会社があるということ。
やってきたのは、墨田区にある花王(株)の東京研究所。
トイレタリー業界NO.1の花王が開発したある泡商品が、今めちゃめちゃ売れているのだとか。それを開発したのが、ビューティケア研究センターの松尾貴史さん。
いったいどんな泡なのでしょう?

松尾さん:ブローネとプリティアです

そう、泡で髪を染める泡カラー!これまで髪を染めるといえば、クリーム状の液体が普通だったのが、花王が2007年に泡カラーを発売して以来、泡で髪を染める市場は、伸び続け、今や205億円市場に。

そんなに売れるのには、なにかヒミツがあるに違いない。さっそく番組スタッフで「泡カラー」を試してもらいましょう!
普段は自分で染めているというスタッフ。まずは、泡を手に取り、髪に載せていく。そして、シャンプーをするように泡を揉み込む。
でも、なんで泡なのでしょう?

松尾さん:泡は空気を含んだ液が広がりやすくて、カラーリングもシャンプーのようにできるんです。

そう、クリームよりも泡の方が均等に広がるから、染めるのが簡単ってこと。以前はクリーム状の液を、少しずつ丁寧につけないと、染めムラができて、ひとりでやるのがけっこう難しかった。美容院でも、髪を染めるのは二人がかりが基本でした。
でも、なんで最初から泡を使わなかったのでしょうか?
それは、泡は消えると液になってしまい、髪にとどまらず、下に垂れてしまうからでした。
しかし、泡カラーは普通の泡とここが違う。一番のポイントは、泡が消えても液状にならず、固い泡になって髪に残るという新技術なのです!

このあと、15分ほど置いといて、洗い流すとヘアカラー完成。ひとりでやったのにも関わらず、しっかり根元まで染まっています!

泡カラーの大ヒットで、自宅で髪を染める人が2割程増えた、なんていう話もあるのだとか。つまり、花王は揉み込むだけの泡カラーでがっちり!ということですね!

まだまだスゴい!!最先端「泡」ビジネス!!

儲かる泡ビジネスを探して次にやってきたのは、東京大田区にある日本テクノ株式会社。
普段は水の浄化装置などを作っている会社ですが、この会社、「泡」を使ったすんごい発明をしたのだとか。
社長の大政龍晋さん、御年73歳にお話しを伺いました。いったい泡でどんな発明を?

大政社長:オオマサガスという発明をしました。

ん、オオマサ・・ってご自分の名前を付けたガスってこと?さっそくそのオオマサガスをみせていただきましょう。ガスの製造装置の水槽を見ているとだんだんと水が白くなって来ました。

大政社長:これが泡です。その中に水素と酸素が入っていて、その結合体になったものがオオマサガスとして出て来ます。

そう、大政社長が発明したのは、水に電気を流して、酸素と水素の泡を作る技術。

この「泡」を集めて燃やしてみると、燃えます!

これ、当たり前にも思えますが、実はありえないこと!普通は、酸素と水素が混じったガスに火をつけると爆発が起きて、超危ない!理科の実験の時も、酸素と水素は別々に集めていましたよね。

ところがこのオオマサガスは、なぜか普通に燃え続けています。どうして爆発しないのでしょうか?

大政社長:それは、これから明確に解明する段取りになっています。

なるほど、そのメカニズムは、まだちゃんとわかってないらしい。でも、水を揺らしながら電気を通すだけでオオマサガスは出来てしまうようです。
しかもこのガス、酸素と水素からできているので、燃やしても二酸化炭素ではなく、水しかでない夢のガスということで、ウワサを聞きつけた世界中の企業が、船や飛行機、ロケットの燃料として使えないかという問合せや、見学者が続々やってくるのだとか。
さらにこのガス、他にも不思議なことがあって、プロパンガスで走る車にオオマサガスを半分混ぜて走らせると、プロパンだけだとリッター5キロしか走らないのが7キロになって、走行距離が伸びたのだとか。

大政社長:オオマサガスの中にすでに入っている酸素の働きが大きいと言われていますが、理論的解明はそのうちでると思います。

ん〜これまた、まだ理由がわかってないよう。不思議なチカラを持っている、かもしれないオオマサガス。この先、仕組みがきっちり解明されれば、スゴイ大発明という可能性もあるってことですね!

続いてやってきたのは宮城県の東松島市。ここにも、泡に関する不思議な技術を開発した会社があるらしい。
それが、(株)REO研究所。
千葉金夫研究開発室長にお話しを伺いました。千葉さんに案内されて研究施設の中に入っていくと魚が泳いでいる水槽がありました。しかし、この水槽、何か変。よく見ると、海水魚のタイやヒラメと、淡水魚の金魚やコイが一緒に泳いでいます。

体の塩分濃度の調整機能が全く違う2種が同じ水の中にいるというありえない状態です。

千葉さん:目には見えませんが、この水槽の中には酸素ナノバブルといって、小さい小さい泡がいっぱい入ってるんです。

酸素ナノバブル?千葉さんによると、この水は1000分の1ミリのさらに1000分の1という、小さな泡、ナノバブルで満たされていて、普通なら海水魚も淡水魚も生きてはいけない塩分濃度1%(海水の塩分濃度は約3.5%)でも元気に泳いでいるのは、このナノバブルのおかげらしいのです。
ナノバブルに詳しい東京医科歯科大学の眞野教授に聞いてみると、

眞野教授:ナノの世界は見ることは出来ません。今はわかりませんが、ナノバブルに置かれた魚の免疫力が上がって柔軟に対応して生きられているというような強力なメカニズムが働いているんだろうなと思われます。

そのメカニズムはまだよくわかってないそうな。でも、小さくても泡ならすぐに消えちゃうわけですよね?ナノバブル水の入れ替え、けっこう大変なのでは?

千葉さん:水を取り替えたりはしません。ナノバブルは安定して半年でも一年でも残っています。

なんと、ナノバブルがすごいのは、泡が消えないで1年以上水の中に残っているってこと。だから魚たちは過酷な条件の中、ずっと生き続けているってことらしい。
いったいどうやってこのナノバブルを作っているのでしょうか?ナノバブル発生装置を見せて頂くと、まずは1000分の1ミリのマイクロバブルという、また目に見える白っぽい泡作ります。

で、マイクロバブルをさらに1000分の1に圧縮すると、ナノバブル水ができる・・ってけっこう簡単そうですが、

この圧縮の仕方は・・・企業秘密とのこと。
また、この酸素ナノバブル水はすでに商品化されているのだとか!500ml6本で、9450円!つまり一本1500円以上!一見、普通の水のようですが、飲むと体の免疫機能が上がる、といわれているのだとか。

そしてもう一つ、REO研究所は、殺菌効果のあるオゾンをナノバブルにすることにも成功。このオゾンナノバブル水を使って、牡蠣の殺菌をしているのが、宮城県石巻市のまるたか水産。

高橋社長:オゾンナノバブルでやった方が完璧な浄化ができて、塩素で浄化された水よりも牡蠣が元気になるんじゃないですかね。

社長いわく、ナノバブルを使用すると殺菌だけでなく、牡蠣の鮮度が落ちにくくなるらしい。まだ、わからないことだらけのナノバブルですが、今、医療や食品分野からの問い合わせも急増中とのこと。
千葉さん、がっちり企業の誕生、期待しています!

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