過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2012年4月22日放送

特集

NEXCO中日本

ゲスト

中日本高速道路(株)代表取締役会長兼社長 金子剛一さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、「NEXCO中日本」!
NEXCOと言えば日本の高速道路を運営している会社。
今回は、高速道路の会社が何をやってるの?どうやって儲けいているの?
知っているようで意外と知らない、高速道路ビジネスを大公開いたします!

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高速道路の儲かるしくみを大公開!

日本の高速道路を運営している会社「NEXCO中日本」とは、
そもそもどんな会社なのでしょうか?
東京広報部長の長谷川周三さんにお話を伺いました。

長谷川さん:もともとは日本道路公団という組織でした。

もともと日本の高速道路を運営していたのは、日本道路公団という公共団体。
それが2006年、3つの株式会社に分かれて民営化。
東から順番にNEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本という社名で新たにスタートしたってワケ。

スタッフ:民間になって給料はあがりましたか?
長谷川さん:そっちの方は全然・・・

さて、高速道路会社の一番大事なお仕事と言えば、「なるべくたくさんの車を、なるべくスムーズに運ぶこと」。
まずは「たくさんをスムーズに」のために活躍する、高速道路のエースを見せていただきましょう!
それは・・・

そう!トンネル!
日本のような山だらけの国で車が速く移動するためには、長くて真っ直ぐなトンネルが欠かせない。
そこで、工事担当課長の細江健さんにお話を伺いました。

細江さん:こちらは飛騨トンネルです!10.71キロあります。

飛騨トンネルは、愛知-富山間を結ぶ東海北陸道の中で、難所と言われた北アルプスをくり貫いてつくった日本で3番目に長いトンネル。
でも、これだけ長いトンネルともなると掘るのもかなり大変!
そこで活躍するのが?

細江さん:トンネルボーリングマシンという機械です。

直径約13mで、1機40億円もするトンネルボーリングマシン!
この巨大掘削機がグルグル回りながら穴を開けていくそうなのですが、北アルプスには色んなトラブルがあったそうなんです。
そこで、当時の工事がどれほど困難だったかが分かる場所へと潜入!
そこは、滅多に入る事が出来ない飛騨トンネルの隣にある避難トンネル!
中を進んでいくと・・・

急にトンネルが狭くなっちゃいました!

細江さん:ここでTBM(掘削機)が山に押さえつけられて動けなくなったんです。

そう!掘削マシーンが山から受ける圧力で押さえつけられ、身動きが取れなくなってしまったんです。

スタッフ:どうしたんですか?
細江さん:胴体の一部を残して中の機械を全て取り去ってトンネルの一部になってます。

動けなくなったマシーンの骨組みは、その場に置き去りになる事がほとんど。
結局このトンネルは、反対側から火薬の発破で穴を開けていき、なんとか開通しました。
様々なトラブルや難関を乗り越え、ようやく完成した飛騨トンネル。
その甲斐あって5時間半も掛かっていた愛知-富山間が、4時間で行けるようになったんです!

そんなNEXCO中日本名が、もっと車をスムーズにたくさん運ぶため、2012年4月に最新の高速道「新東名高速道路」を完成させたのです!
交通量が増え過ぎて渋滞が多い東名高速道路を何とかするため、東名の静岡御殿場JCTと三ケ日JCTを繋ぐもう一本の東名を作ったってワケ。
そこで!今回は特別に、開通前の新東名の本線に潜入!
案内していただくのは工務課長の北村佳則さん。
すると・・・

あれ?道路標識が逆を向いていませんか?

スタッフ:これどっちに向かっているんですか?
北村さん:東京方面に向かっています。本来は名古屋方面ですが、今は逆走している状態です。

なんと!開通前だから出来るワザ「逆走」!
そして、この新東名の最大の特徴は「なるべく真っすぐで平たい」ってこと。

東名と比べてみても結構違う!
何でこんな道路を作ったのかというと、渋滞が起きにくくなるから!
急なカーブや坂があると、その都度ブレーキを踏んで渋滞の原因になる。
だから、なるべく真っすぐで平たい道路を作ることで、たくさんの車をスムーズに運べるんです。
そんな新東名には、真っすぐの達人・阿部力さんがいる!
担当は道路に車線などを引くラインマーカー車のドライバー。
阿部さんが凄いのは、真っすぐにラインを引けること。
それでは、その職人技を見せていただきましょう!
すると、どこか一点をジッと見ている阿部さん。
その視線の先にあるのは・・・

ラインを引く目安となる補助線に沿って、真っすぐに走行しているか確認できるライン棒。
この補助線とライン棒を、等間隔のまま平行に進めるのが難しい!

阿部さん:ただ感覚で動かしてるだけなんですけどね。

他にも新東名の渋滞対策はある!
再び工務課長の北村さんにお話を伺いました。

北村さん:トンネルの入り口を竹割り型にしております。

新東名のトンネルを見てみると、入り口が斜めになっている!
こうすることで・・・

北村さん:圧迫感がなく高速でもスムーズに入れる形です。

このようにチョッとしたことが渋滞防止に繋がるんですね。
あの手この手の渋滞対策で新東名は、かなりスムーズに走れそうです!
ところで、NEXCO中日本の儲かりの種と言えば、やっぱり通行料金ですよね?
再び広報部長の長谷川さんにお話を伺いました。

長谷川さん:通行料金では儲けることはできません!いただいた通行料金は全部道路を造った借金の返済に回しています。

では一体、どうやって儲けているのでしょうか?

長谷川さん:サービスエリアです!

NEXCO中日本が儲けられる場所は、164ヵ所あるサービスエリアとパーキングエリアだけ。

長谷川さん:これが道路とネクスコ中日本との境界線です。道路は国のもの、その反対側はネクスコ中日本のものです!

民営化する時、道路そのものは国の持ち物、サービスエリアはNEXCOの持ち物って決めたのです。
でも、トイレは国の持ち物なんだとか。
と言うわけで儲かるサービスエリアを目指して大張り切り!

長谷川さん:なんとか儲けて上場会社にしたいです!

実際、足柄サービスエリアの中を覗いてみると、お土産屋さんに洋菓子店、吉野家にマクドナルドやスターバックスコーヒーと人気店がいっぱい!
さらに!もっとお客を集めるために掟破りの作戦まで考えた!
CS・広報推進室の石澤友哉さんにお話をお聞きしました。

石澤さん:実は高速道路を使わないお客様でも、普通の道から来られるようにしたんです。

なんと!高速道路を使わないお客でもサービスエリアが利用できる裏口を用意!
これはサービスエリアがまだまだスゴい事になりそうですね。

ネクスコ中日本 高速道路の現場に潜入!

たくさんの車をスムーズに運ぶため、NEXCO中日本にはもうひとつ大事なお仕事があるんです。
それは、「道路のメンテナンス」。
高速道路は標識が汚れてチョッと見えにくくても、トンネルの照明が一個消えていてもダメ!
常にベストの状態でないとスムーズに運転できない!
そこで!
高速道路をベストな状態に保つための維持管理車両を見せていただくことに。

まずは高圧洗浄車!
道路の汚れを根こそぎキレイにするお掃除カー。
強力な放水で、路面や側溝に付いている落ちにくい汚れや油などを、跡形もなく洗い流します!
ちなみにお値段、3000万円!

さらに、メルセデス・ベンツ社製の清掃車は、トンネルの壁面を清掃したり除雪や草刈りもする万能車!
こちらはお値段、なんと!約5000万円!
そんな中でも高速道路業界が大注目している車が・・・

こちら!
新型路面清掃車!日本に1台しかない超貴重な車なんです。
では、なぜそんなに注目を浴びているのでしょうか?
保全・サービス事業部の石松一崇さんにお話を伺いました。

石松さん:今までは交通管理隊という人が手で抱えて落下物を回収していたんですが、それを機械で自動的に回収しようと。

落下物は高速道路の大敵!
事故のもとになるので一刻も早く回収しないとダメ!
そこで開発されたのが、この新型路面清掃車なのです。
それでは早速、その実力を拝見させていただきましょう!
用意したのは、高速道路によく落ちているタイヤ・コーン・シートの3つ。
その実力は・・・

瞬時にゴミを回収!
今後の活躍が期待されます!

石松さん:これは3000万円くらいですね。

チョッとお高いですが、この働きなら安い!

続いてスタッフがやって来たのは、何故か橋の下。
何やら人がたくさんいますが・・・
道路点検部特殊点検課の原創太さんにお話を伺いました。

原さん:ロープを使って橋を点検しているんです。

なんと!ロープを使って橋の側面や真裏を点検!

スタッフ:ここでどれぐらいの高さですか?
原さん:15メートルくらいだと思います。

ビル5階分の高さ!

原さん:場合によっては60メートルくらいのところも行ったりします。

ところで、何を点検しているのでしょうか?

原さん:コンクリートがめくれて下に落ちないかどうかを確認しています。

コンクリートを叩いて、中の鉄筋が錆びていないか音を聞いて確認しているんです。
中の鉄筋が錆びていると低くこもった音がするんだとか。
さらに・・・

こちらの作業員は、何やらスプレーを吹きつけ青い光を当てています。
一体、何をしているのでしょうか?

原さん:鉄の橋の溶接部に亀裂がないか点検もします。

蛍光磁粉液という砂鉄が入った蛍光液のスプレーを溶接部分に吹き付けて、ブラックライトを当てると、ひび割れの所だけが緑色に光るんです!
こうした普段は見えない高速道路の裏側の小さなところまで、命がけで点検してくれているお陰で、安全で快適なドライブが出来るのです!

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