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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2011年5月15日放送

特集

「スゴい人が選ぶスゴい人」第2弾 東大阪編

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、大沢あかねさん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、大好評企画第2弾!「スゴイ人が選ぶスゴイ人!」。
どんなスゴイ人にも「この人にはかなわない」って人がきっといる!
それをずっとたどって行けば、とんでもないスゴ腕職人が見つかるのでは?
そこで今回は、西日本一町工場が集まる大阪府東大阪市のスゴイ人をご紹介いたします!

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タタキ板金のスゴイ人!

まずスタッフが情報を求めてやって来たのは「東大阪市役所」。
出迎えてくれたのは、なんと!東大阪市長の野田義和さん!
早速、お話をお聞きしました。

野田市長:今、東大阪には6000くらいの町工場があります。小さな会社が多いんですけど、仲がいいんです!だから工場と工場と工場が集まったらスゴイ良いモノができる!これが東大阪の強みです!

そう!東大阪の町工場の特徴は、なんと言っても職人同士の繋がりが強い!ってこと。
では、どこに行けばスゴイ職人に会う事が出来るのでしょうか?

野田市長:スゴイ場所があります!高井田です。ここは、日本で一番工場が集まっている場所なんです。ここへ行くと職人さんがたくさんいますよ。

そこで、野田市長の情報を頼りに、東大阪市の西の端、高井田駅付近へ行き、聞き込みを開始!
情報を提供してくれたのは、取引先に納品に来ていた機械メーカーの田中さん。
田中さんによると、取引先の布施金属工業(株)さんに、自由自在に曲げてしまうスゴ腕の職人さんがいる!とのことなので伺ってみることに。
そのスゴイ職人さんが…

こちら!森幸弘工場長62歳!
早速、お話をお聞きしました。

スタッフ:何でも曲げてしまうとお聞きしましたが。
森さん:ほとんどの物は叩いてね!

森さんは、アルミの板を叩いて色んな形の物を作っちゃうタタキ板金加工の名手!

でも見た感じ、失礼ながら叩き方は結構アバウトな気がするのですが…

スタッフ:工場長、設計図がないんですけど。
森さん:勘ですね。

そして、木槌で叩くこと10分、作業が終了!
ここで、森さんの木槌作業の神ワザぶりが明らかになる!
叩き終わった筒に、丸い蓋をかぶせると…

なんと!ピッタリ!
曲線部分は滑らかに繋がり、1ミリのズレもない!
でも、森さんの作業はこれだけじゃないんです。
叩いて作ったパーツ同士を自ら溶接し、電動ヤスリで磨き上げる。
最後は手作業で磨いたら完成!
それが…

こちら!
とても手で叩いたとは思えない仕上がり。繋ぎ目が何処にあるのかサッパリ分かりません!
では一体、これは何に使う商品なのでしょうか?
布施金属工業(株)西堀一社長いわく、これは巨大製紙工場で使われる変圧器のコロナ放電カバーなんだとか。
何だかよく分かりませんが…
とにかく、森さんの正確なタタキ技を求めて、様々な大手企業からの注文が続々と入って来るそうなんです。
そんなタタキ板金加工職人の森さんに、「自分よりスゴイ!」と思う人を紹介してもらうことに。

森さん:双葉塗装に、ものスゴイ腕のイイ人がいるんです。もう本当にスゴイです!

ピカピカ塗装のスゴイ人!

森さんが教えてくれたスゴイ人を訪ね、やって来たのは双葉塗装(株)さん。
ここに、とにかくピッカピカにするスゴイ塗装職人がいるそうなんです。
それが…

こちら!田邊卓也工場長38歳!
早速、お話をお聞きしました。

スタッフ:スゴイとお聞きしたんですが、スゴイんですか?
田邊さん:スゴイ…ですかね?

では一体、何がスゴイのでしょうか?
実際に作業を見せていただくことに!

田邊さんが塗っているのは、自動車を作る機械の一部分。塗装前の表面は、かなりザラザラですが、田邊さんが塗装すると…

ピカピカです!
田邊さんのスゴさが一番わかるのは、黒い塗料を塗った時!

右は通常の塗装、そして左が田邊さんの塗装。まるで鏡の様です!
では一体、これ程までにピカピカにしてしまうヒミツは何なのでしょうか?

田邊さん:塗料を逃がしてあげないと、重なり合ったところだけ、色がゴツくついてしまうので、色が垂れたり、そこだけ濃くなってしまったりするんですね。

そう!キレイに塗装するためのポイントは、とにかく均等に塗ること!
一番ムラが出やすいのは端の部分、スプレーを端で止めると塗料が余分に付いてムラになってしまう。
そこで田邊さんは、手首をクイっと外に振り、塗料を逃がすことで色ムラを防いでいるのです!
その技術のスゴさを聞きつけ、双葉塗装には様々な企業から塗りの依頼が来るんです。
例えば、大阪にある世界的テーマパークで使われているゴミ箱も、田邊さんが塗っているそうなんです!
そんな、スゴイ塗装職人・田辺さんに「自分よりスゴイ!」と思う人をお聞きしました。

田邊さん:神保さんって人がいるんですけど、その人は、スゴイ引っ張るんですよ!

引っ張り加工のスゴイ人!

続いてやって来たのは、市の南西部、下小阪の住宅街にある(株)カツロン。
ここに、スゴイ塗装職人・田邊さんが紹介してくれた、スゴイ引っ張り職人がいるそうなんです。
それが…

こちら!神保治さん58歳!
早速、お話を伺いました。

神保さん:溶かした樹脂を金型に流し込んで、それで成型をしています。

実際に神保さんのお仕事を拝見させていただきました。
腕の見せ所は、作業工程の一番最初の部分!
こちらでやっているのは、押し型成型。
熱したプラスチック樹脂を「ところてん」の要領で押し出して形をつくるんですが、押し出すだけでは製品にならない。神保さんはそれを引っ張り出すのが上手なんです!

いとも簡単にやってますが、これが結構大変!実は、この樹脂の温度は170度以上!
強く引っ張り過ぎると伸びて切れてしまい、弱すぎると正しい形がでなくなる。絶妙な引っ張り具合が要求されるのです!
こうして出来上がった製品は、階段などに使われる手すりのカバー。
実際に金属の手すりにハメてみると…
ピッタリ!
カツロンでは、神保さんのこの引っ張り技術で、トヨタ車の窓枠や、ブラジャーの肩紐なんてモノまで、様々な細長いプラスチック製品を作っています。

ニッパー作りのスゴイ人!

続いてのスゴイ人を求めやって来たのは、花園ラグビー場の直ぐそばにあるフジ矢(株)。
こちらに、神保さんが紹介してくれた、スゴイ人がいるそうなんです。
それが…

こちら!倉橋伸一さん63歳!
倉橋さんが40年勤めるフジ矢は、ペンチ・ニッパーなどの工具で全国シェアNo.1の会社!
その道のプロ達に、絶大なる支持を受けているのは「切れ味」!
フジ矢のニッパーは、1本1本全て職人さんの手作りなんです。
倉橋さんは、そんなニッパーの切れ味を決める、刃つけ作業の達人なのです!

ニッパーの刃を光に当て、刃の開き具合を1本づつ確認!
よーく見ると先に向かって間が開いてる。これでは切れ味が落ちる!
そこで倉橋さん、ヤスリでゴシゴシ擦って微調整。すると…

隙間がピタリと埋まり刃が平行に!
しかも、調整したのはそれだけじゃないんです!

倉橋さん:右の刃が被っているから、被せているから、刃と刃が当たらないから刃が長持ちする。

そう!フジ矢のニッパーは、斜めから見ると、間が少し開いてる。
こうすれば、刃と刃が直接当たらないので、刃が欠けにくく切れ味も長持ちするのです!
そんな倉橋さんには、愛用する仕事工具「ハンマー」を作るハンマー職人さんを紹介していただきました。

ハンマー作りのスゴイ人!

続いて向かったのは、東大阪市の北東部にある、ハンマー一筋57年のオーエッチ工業(株)。
ハンマー製造のシェアではダントツの日本一!
こちらに倉橋さん推薦のハンマー作りのスゴイ人がいるそうなんです。
それが…

こちら!松村等さん58歳!
早速、そのスゴイ技を見せていただくことに!

1200度の鉄の棒に、重さ1トンのおもりでプレス!
すると、ハンマーの頭の部分が完成。
松村さんは、このハンマーを作る最初の工程「ドロップハンマー」という巨大プレス機を操る達人なのです!
でも、正直ちょっと大雑把な感じですが…一体どのへんが難しいのでしょうか?

松村さん:これが、落ちる時に踏んでも動かない!自分の頭の中でラム(おもり)が一番上に行ったのを確認した時に踏む!

プレス機のおもりを下に落とすスイッチは、右足で踏んで操っていたのです!
上下にピストンしている1トンのおもりが一番上に来た時に、ピタッとスイッチを踏まなければ、落ちるパワーが足りずキチンと型どおりにならない!
気温50度以上の灼熱の環境の中、正確に型へはめ込む!
松村さんの職人技で、プレス機が最大のパワーで鉄をギュッとプレス。
オーエッチ工業の、どこよりも硬いハンマーの頭は、こうして生まれているのです。

松村さん:製造ロスをできるだけ少なくする。そうすることによって一日一定時間内で余裕を持って終われる。そうすることによって自分も身体が楽で、会社も儲かる!

▼スタジオでお聞きしました。
進藤:先ほどのおもり、1トンって言ってましたけど、松村さんが完璧なタイミングで落とすと1トンのおもりが1000トンのパワーになるんだそうです。

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