過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2011年1月16日放送

特集

電車の周りビジネス

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、南田裕介さん、加藤ローサさん

番組内容

今回のがっちりマンデーは「電車の周りビジネス!」
色んなことが自動化されていたり、超ハイテクなデジタルになっていたり、
これまでなかった新型が登場したり、電車の周りは、知らないうちにどんどん進化。
実はかなり儲かっています!駅の周りには知られざるヒット商品がいっぱい!
そこで今回は、「電車の周りビジネス」の儲かる秘密に迫ります!

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儲かる!電車周りビジネスその1 信号システム

まず、はじめに伺ったのは、神奈川県横浜市の京三製作所。
こちらの会社は、鉄道関係の色んな物を作っている超売れっ子メーカー!
例えば、こちらのフルカラー&白色方式旅客案内装置。

これまで赤系の色しか出せなかった掲示板が、LEDの進化でどんな色でもだせるフルカラーに!
見やすいうえに、玉切れの心配もなくエコ!という事で注文がうなぎ上り!

さらに、最近ヒットの兆しをみせているのが、電車がホームに入ってくるのにあわせて、ホームの床が点灯する列車接近警報表示装置。

ブロックにLEDのランプが埋め込まれていて、ランプより前に出ないよう、注意を促すもの。
つまり、「黄色い線までお下がりください!」の変わりをするのがこのランプ。
今、安全第一の鉄道会社さんによく売れています!

続いて、信号事業部課長の鈴木裕之さんが紹介してくれたのは、埋め込み型スピーカー。

鈴木さん:従来はホームの上にスピーカーがあって、そこから音がでていたのですが、これは床に埋め込んでいて、床から音が聞こえるようになっています。

「危ないですから黄色い線までお下がりください」などのアナウンスが足下から直接聞こえるので、周りの雑音にかき消される事なく、アナウンスがよ〜く聞こえます!
新商品のコチラ、鉄道各社からの問い合わせが相次いでおり、これまたヒットの予感!

知らないうちにどんどん進化している電車の周りの中でも、最近特に売れ行き絶好調なのが、ホームドア!

転落事故を防げるということで、現在、全国でおよそ450箇所の駅に設置されており、安全でかつ、ホームの駅員を減らせるなど鉄道会社へのメリットが大きいと、今、注文が急増。
そんなホームドア製作のトップメーカーが京三製作所なんです。
ということで、信号事業部課長・山口雅弘さんに、最新のホームドアを紹介して頂きました!

山口さん:出来たてほやほやの最新のものです。

強化ガラス製透過形可動式ホームドア。
狭いホームでも圧迫感を感じさせない、このホームドアには今までにない仕掛けが!

山口さん:メディアウォールと言いまして、従来ですとホームの上の方に付いていた時刻表の表示をしたり、広告をやったり…

そう、扉の横に埋め込んだモニターで、電車を待っているときに目の前で、時刻表や広告の映像が流れるんです!
確かに電車を待っていれば、自然と目に入ってくる場所。
広告収入アップが見込めると、ヒットの予感!
さらに、山口さんに注目のシステムを紹介して頂きました。

山口さん:この色の変わってるところを見てください。ここに秘密があります!

実はこれ、電車の到着にあわせて出てくるステップなんです!
ステップが出てから、扉が開くことで、電車とホームの隙間に転落する事故を防げるというわけ。

山口さん:世界初と言ってもいいんじゃないでしょうか。

お値段は普通乗用車くらいとのこと。
乗用車一台という事は、番組推定で1セットあたり、およそ200万円!
ホームの上下線で30セットは必要ということなので、これはかなり"がっちり"!

▼スタジオでは森永先生にお話を伺いました。
森永先生:単に駅員さんの人件費が減るとか安全性の確保だけじゃなく、転落事故が起きると電車が全部止まってしまうので、鉄道会社にとっては大変な損害になんです。
だから、人が絶対に落ちないようにするっていうのは、最大の経営課題なんです。

儲かる!電車周りビジネスその2 改札機

続いて、お邪魔したのが、滋賀県草津市のオムロン。
オムロンと言えば体温計とか体脂肪計などを作っている会社というイメージがありますが、一体、電車関係の何を作っているのか?
開発部主事の林正憲さんに伺いました。

林さん:健康器具だけじゃなくて、皆さんご存じのアレを作ってるんですよ!

そう言って案内してくれた先にあったのは、自動改札機。

実は、オムロンは世界で初めて自動改札機を作ったパイオニアでもあるんです!
そんなオムロンが作る自動改札機は、普段、なにげなく使ってますが、スゴイ技術のかたまりなんです!
きっぷを入れてから出てくるまで時間は、たったの0.6秒!
他にも驚きの機能が!

林さん:通常、表向きで通していただきますけど、裏向きに入れたときに、取り出し口の方に、必ず表向きになって出てくるようになっています。

その仕組みは、改札機内部の矢印の場所で、高速で通過するきっぷの裏表を反転させているんです!
ポイントは、反転部と呼ばれるところ。

裏向きでやって来たきっぷの裏表を、Yの字のような流れで反転させるんです。
さらに、こんな事も出来るそう!

林さん:実際に券2枚以上を改札機に入れたときに、表裏・上下どの組み合わせで入れても、必ず出てくるときには、大きい方が下、小さい方が上にきます。

取り忘れがないよう、小さいきっぷが必ず上に来るようになっているんです。
もちろん、横向きに入れてしまっても大丈夫。

その仕組みはというと、二枚同時に入れると、まずは入り口付近で下の切符だけ先に通過させ、大きいきっぷは待機。

すると今度は、斜めになって入ってきた切符をローラー状の機械がまっすぐに修正!

さらに、きっぷが裏向きの場合は、先ほどと同様に裏表をチェンジ。
後から来る大きいきっぷも同じルートを通って、最後は2枚一緒に出てくるんです!
いくつもの行程を1秒足らずで行う、自動改札機を作り続けて40年以上。
今ではここまで進化しました。
そんな改札機で、オムロンは"がっちり"!

儲かる!電車周りビジネスその3 雷対策

続いて伺ったのは、東京都品川区のサンコーシヤ。
ここでは、どんなヒット商品作っているのか?
営業技術部部長の五十嵐吉郎さんに話を伺いました。

五十嵐さん:ここで作ってるのは、雷対策用のトランスまたは保安器と呼ばれるものです。

そう、サンコーシヤは、世界でも珍しい雷災害対策の総合企業。
雷が落ちたときに、電車の部品が壊れないようにガードする機械を作っているんです!
電気で動いている電車は、雨より風より何より、雷が天敵!
では、この雷用保安器は、どうやって電車を雷から守っているのでしょうか?

五十嵐さん:これが当社で作っているアレスタと言われるものです。

なんと、こんなに小さな部分で雷を防ぐというんです。

五十嵐さん:これで1万ボルトくらいかかる電圧を500ボルトくらいに抑制します。

では実際に、雷と同じ電流を流せる機械で実験してみましょう。
まずは、保安器のガードがない場合。
雷が落ちるとどうなってしまうのか?

木っ端微塵に。
今度はしっかり保安器をつけて、雷を落としてみると、

実は、光っているこの部分が特殊なセラミックで出来ていて、雷の高圧電流を逃がしているんです。
雷で電車の電気系統が壊されないように、がっちりガードする雷用保安器。
電車にはかかせないこの保安機の、新幹線でのシェアはなんと100%!
年商はなんと150億円!
さらに!雷専門のサンコーシャでは、別会社・フランクリンジャパンを立ち上げ、新たな事業を行っています。
営業部部長の今村益子さんに話を伺いました。

スタッフ:何をやっている会社ですか?
今村さん:落雷の観測を行っている会社になります。

全国30カ所にある観測システムを使って、雷の落ちた位置、時間、規模を計測。
それをもとに、雷予報を出しているのです。
雷の落ちている位置を特定し、その雲の流れから、この先どの辺りに雷が落ちそうか予測。
この情報を鉄道会社や電力会社、ゴルフ場に提供し、雷災害を未然に防ぐことに役立てています。
そんな雷対策で、サンコーシャは "がっちり"!

儲かる!電車周りビジネスその4 スピーカー

続いて伺ったのは、東京都江東区のエフ・ピー・エス。
一体、どんな商品を作っているのでしょうか?
社長の堀昌司さんに話を伺いました。

堀さん:スピーカーです。ただ普通のスピーカーではなく、これは平面波という、今までの音の波とは違う音が出るスピーカーなんです。

普通のスピーカーの場合、水面にできた波紋のように音が広がりますが、遠くへいくほど、音の力は弱まります。

一方、平面波スピーカーは…

堀さん:平面波は非常に遠くまで音を飛ばすことができます。

そう、平面波スピーカーから出た音は、音が分散しないので遠くまで届く。
津波のようにまっすぐ進んでいく力が強いのが特徴なんです。

そのため、スピーカーの正面から横にずれると、急に聞こえる音が小さくなります。

堀さん:駅のホームの上り下りで同時にアナウンスがあったら、どっちだ、どっちだって、困りますよね。これを使えば、上りのアナウンスか下りのものかがはっきりわかります。

この平面波スピーカーを使えば、聞かせたいホームにだけアナウンスを届けることができる。
つまり、両方のホームに平面波スピーカーを設置すれば、アナウンスが混ざって聞き取りづらいといったことがなくなります。
安全第一の駅だけに、そんな平面波スピーカーは全国の駅で大ヒット!
社員18人の会社ながら、5億円も売り上げています!
そんな平面波スピーカーで、エフ・ピー・エスは "がっちり"!

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