過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年11月7日放送

特集

亀田製菓

ゲスト

亀田製菓(株)田中通泰代表取締役社長

番組内容

がっちりマンデー、今日のテーマは「亀田製菓」!
「亀田製菓」は、日本が誇るおせんべいの老舗!
年間売上げは800億円!
おせんべい等お米を原料にしたお菓子「米菓」の分野では日本一!
「亀田の柿の種」に「ハッピーターン」、「ぽたぽた焼」と、どれもお馴染みの商品ばかりです!
そこで今日は、お米ビジネスNo.1「亀田製菓」の儲かり戦略を徹底解明しちゃいます!

■放送内容をシェアする

お米のお菓子市場No.1の「亀田製菓」とは?

年間売上げ800億円で、お米のお菓子市場で堂々日本一の「亀田製菓」。
その始まりは終戦直後の1946年、米どころ新潟県亀田町。そう、町の名前が会社の語源なんです!

創業者・古泉栄治さんが亀田製菓の前身となる「亀田郷農民組合委託加工所」を創設。
そこで最初に作っていたのはおせんべんいではなく、なんと水あめでした。
では、なぜおせんべいを作るようになったのでしょうか?
経営統括本部の吉田さんにお話を伺いました。

吉田さん:実は、新潟が米どころのなので、新潟の米を使った水あめ作りをしようと思って、大量にお米を買って試作をしたのですが大失敗に終わったんです。

創業者の古泉さんは「新潟のお米で水あめを作ろう」と思ったら大失敗…。
仕方がないので、おせんべいを作ってみたところ、これが大好評に!
これが「亀田製菓」米菓作りの始まりなんです!
そして1957年に現在の社名に変えてからは、破竹の勢い!

1966年には「ピーナッツ入り柿の種」を発売し大ヒット!
1976年に「ハッピーターン」を発売し、これまた大ヒット!
そして1986年には「まがりせんべい」と「ぽたぽた焼」。
他にも皆さんご存知の大ヒット商品を連発!
お米を使うお菓子「米菓」というジャンルを全国区に押し上げていったのです。
ということは「亀田製菓」が使うお米の量はハンパじゃないはず!
そこで、新潟県にある水原工場の宗村工場長にお話を伺ってみました。

宗村工場長:数字は申し上げられませんが、1年で使う量が4人家族でだいたい22万年分です!

実はこれ、佐賀県民全員が1年間に食べる量とほぼ同じ!
工場に集められるお米は種類もいろいろで、作るお菓子ごとに使うお米も違うんだとか。

宗村工場長:例えば「ソフトサラダ」は、食感のソフトな口どけの良い商品が特徴です。「ハッピーターン」は、食感がパリッとしたのが特徴なので、一番商品に合うお米を使っているんです。

お米の種類や性質によって商品の硬さや歯ごたえ、舌ざわりが全然違ってくる!
そのためお菓子ごとにお米を変えたり、いくつかの種類のお米をブレンドしたりと細かく調整しているのです。

大人気商品「ハッピーターン」の製造工場に潜入!

おせんべいメーカーのなかで「亀田製菓」がトップを走り続ける最大の理由は、とにかく自動化による大量生産がスゴイから!
今ではけっこう当たり前になっていますが、お米のお菓子を作る工場の自動化にいち早く取り組んだのが「亀田製菓」なんです!

一体どれくらいすごいのでしょうか?
そこで、大人気商品「ハッピーターン」を作っている工場を実際に見せていただきました!

宗村工場長:最初にお米を袋から一定量出しまして、お米をこの機械を使って水で洗います。

そう、お米を洗うところから自動!筒状の自動洗米機で、お米をピカピカに研いでいきます!
そして、粉砕機で洗ったお米を粉々に砕いた後…

宗村工場長:丁度出てきました!これがウチでいう団子というもので、さっき砕いた粉に水を入れて、蒸気を入れるとこういう風に出てくるんです。

お餅のようなコレが、団子といわれるお菓子の生地。粉々にしたお米に水を足してふかすこと約10分程度でこの状態に!スゴイ量の生地が自動的にどんどん作られていくんです!
ここまで人の姿はほとんどありません!

続いて、ローラーで生地の厚さを均一に伸ばしたら、いよいよ「ハッピーターン」の形にカット!
そして、お次に「ハッピーターン」の食感が決まるといっても過言ではないオーブン焼きの工程を見せていただこうと思ったら…撮影はNG!焼きの工程は完全企業秘密!

そして、オーブンで5分程度焼かれた熱々の「ハッピーターン」に、アノおいしい粉をまぶしたら完成です!

スタッフ:どれくらい作ってるんですか?
宗村工場長:びっくりすると思うんですけど、年間で15億本以上です!!

ところが「亀田製菓」の自動化システムは、ここからがもっとスゴいんです!
こちらがハッピーターンの包装作業!
キャンディーの包み紙のようなひねり作業を高速でやっているんです!
さらに点滅している赤い光は商品チェック。
"割れ物"や"中身なし"を1分間に300個ずつ正確に確認!
そして、最後の袋詰めまで自動化で人の手入らず!!

「亀田製菓」の工場では、洗米から包装まで完全自動化!現在24時間体制でフル稼働中!
正確でしかも早い!この儲かり工場が米菓NO.1を支えているのです!

食べ始めたら止まらない「亀田製菓」のお菓子のヒミツ!

ところで、「亀田製菓」のお菓子といえば、なぜか食べ出したら止まらなくなるものばかりだと思いませんか?実はこれ、「亀田製菓」さんの作戦かもしれませんよ!

▼止まらない作戦その1:「魔法のスパイス」
子供から大人まで大人気の「ハッピーターン」。食べ始めると止まらないヒミツは、生地にふりかけてある粉!いったいどんなヒミツが隠されているのでしょうか?
そこで番組スタッフは商品開発室に取材を敢行!

こちらが例の粉「ハッピーパウダー」!早速気になる成分を開発部の飯田さんに聞いてみると…

飯田さん:砂糖、塩、アミノ酸、タンパク加水分解物が入っています!

ちょっと頑張れば作れてしまいそうですが、どんなアミノ酸を使っているかが超重要で極秘!まして、レシピを知る者は「亀田製菓」のなかでも、ほんの一握りの社員さん達だけなんだとか!

食べ続けたら止まらない「ハッピーターン」ですが、今もまださらに止まらなくするための改良が続けられているんです!

こちら、右が従来のもので、左が最新のものなのですが、最新型の方は表面に溝があるんです!これは、粉をしっかりと付着させるために5年前に改良したもの!
ちょっとしたことの様に思えますが効果は絶大!

飯田さん:5年前にこの溝を付けたのですが、約40%売上げが上がりました!

「ハッピーターン」はこれまでにも、表面をでこぼこにしたり、幅を微妙に広げたりと、ここ10年で6回のマイナーチェンジをしていたのです!

▼止まらない作戦その2:「絶妙のまぜ比率」
みなさん、「亀田の柿の種」の"柿の種"と"ピーナッツ"の比率について考えながら食べたことはありますか?あんまりないですよね〜
しかし、そこにも亀田製菓の"止まらない作戦"が隠されているのです!
実際に小袋を開け、柿の種とピーナッツに分けてその比率を見てみると…

柿が25.8グラムでピーナッツが17.2グラム。計算すると…「6:4」!
「亀田の柿の種」の工場では、柿の種とピーナッツの重さの割合が「6:4」になるように作っているんです!では、なぜ「6:4」なのでしょうか?

飯田さん:柿の種とピーナッツの味と食感のバランスが、一番調和がとれるところなんです!

そう!この「6:4」こそが、柿の種が止まらなくなる黄金比率!もともとは「7:3」の比率で発売した柿の種ですが、お客さんから「辛すぎる!ピーナッツが少ない!」というクレームが…。
ならばと「5:5」の比率にして販売したところ、今度は「甘すぎる!ピーナッツが多い!」と、またまたクレーム…。
そこで、柿の種とピーナッツのバランスを研究した結果、お客さんを飽きさせない絶妙な比率「6:4」を発見!

こうして「亀田の柿の種」は40年を超える超ロングセラー商品となったのです!

「亀田製菓」新商品の開発現場に潜入!

200種類以上の商品数を誇る「亀田製菓」。
そのなかでも『トップ8(エイト)』と呼ばれる主力米菓があります。
「亀田の柿の種」、「ハッピーターン」、「海苔ピーパック」、「まがりせんべい」をはじめとする8商品だけで、なんと「亀田製菓」の売上げのなんと半分近くを稼ぎ出しているのです!
しかも、そのほとんどが20年を超えるロングセラーお菓子!
そんな、不動のトップ8を超えるべく、日夜研究をしている人たちがいるということで、今回特別に新商品の開発現場へ潜入させていただきました!

こちらの期待の若手・村田さんは入社3年目ながら、「のり塩揚せん」や「白い風船 苺味」といった商品を開発!では、今はどんな商品を作っているのでしょうか?

村田さん:ターゲットを40代の主婦の方にして、主婦の方は家事で忙しいので、その後にくつろいでいただけるようなアイテムを作りたいと思っています!

開発中のため商品はお見せできませんが、現在村田さんが開発しているのはスイーツのような甘いソフトせんべい。

村田さん:「疲れたときに食べたくなるのが"おせんべい"」という考えが、今までなかったと思うので、そこをあえて挑戦したいです!トップ8を超える商品を作りたいと常に思っています。

この日は、村田さんが開発した新商品の2回目の試食会議。開発部のトップの方から東京にいるマーケティング部や企画部まで勢ぞろい!
今回の議題は「前回の試食で甘すぎた味付けがどう改善されたか?」。
そして、いよいよ試食開始!味や香り、食感を確認しながら試食をします。すると…

開発部の方:例えば今の甘さが10だったら、5の甘さと7の甘さを作ってきて評価しないと、村田さんが次の実験をする時に甘さをどっちに振ったら良いのかわからないよね!

いきなりキツ〜いダメ出し!開発のトップからは改善が中途半端という指摘が!
もっと色々な甘さを試作するよう村田さんにアドバイス。
さらに、マーケティング部からは「お客様に一回にどのくらいの量を食べてもらうかという事も必要」、「甘さが残ることで連食性が足りない」という厳しいご意見が。
そして会議は終了!かなり厳しい意見が出ていましたが…

村田さん:見返せるように頑張りたいです!ここで止まっているとスゴイ悔しいので、ビックリさせる位の商品を次は提案したいです!

こうしたピリピリした会議を経て、トップ8を超える商品が生まれるかも!村田さん頑張ってください!

▼スタジオでは田中社長にお話を伺いました。
田中社長:この会議は我々からするとまだ序の口ですよ!当社は毎年100種類くらいの新商品出すんですが、なかなかヒットするのは難しいんですよね。
加藤:ちなみにトップ8のなかでのNo.1は何ですか?
田中社長:「柿の種」です!No.2が「ハッピーターン」、No.3が「手塩屋」というせんべいですね。トップ8は固定しているのではなく、売上げや成績によって商品の中身を入れ替えようということをやっています。
加藤:トップ8内で順位に変動はあるけど、下からトップ8に入ってくることはなかなかないんですね〜

亀田製菓の新たなお米ビジネス「お米研究所」!

米菓作りでお米を極めた「亀田製菓」が、今新たなお米ビジネスに挑戦しようとしているといいます。そこでやって来たのが…

「お米研究所」!
一体どんな研究をしているのでしょうか?主任の内山さんにお話を聞いてみると…

内山さん:実はお米から"あるもの"をとって研究しているんです。その"あるもの"とは「乳酸菌」です!

そう!お米のまわりには様々な種類の乳酸菌がついています。「亀田製菓」では20年以上も前から、その乳酸菌を徹底分析!健康を手助けする可能性がある菌を集めているんです!
そして…

こちらが、亀田製菓が発見した新種「植物性乳酸菌K−1」と「植物性乳酸菌K−2」!
ちなみに「K」は亀田の「K」なんだとか。
この2つの乳酸菌、粉末にして食品などの原料として使えば、様々な特長があるんです!
K−1菌は、便通が改善される可能性があります。一方のK−2菌にはどんな特長があるのかというと…

内山さん:アレルギーの症状を軽くする乳酸菌です!例えば、花粉症とかアトピーとかですね。

現在この2つの乳酸菌は、全国の食品メーカーや医療品メーカーから引っ張りだこ!

内山さん:せっかくお米をこれだけ扱っているので、お米から新たな商売につなげていけたら良いかなと考えました。

お米ビジネスで"がっちり"の亀田製菓。まだまだお米でホクホクしそうですね〜田中社長!!

▼スタジオでは田中社長にお話を伺いました。
田中社長:今後の分野としては化粧品などにも使っていけると思っています!

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.