過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年2月14日放送

特集

ヒマつぶしビジネス

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、渡部篤郎さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは「ヒマつぶしビジネス」!
電車待ちや電車内、待ち合わせなどでちょっと空いている5分くらいのスキマ、これを狙って入り込むヒマつぶしビジネスが、急成長しているんです!
本日2月14日のがっちりマンデーは、チョコっと遊んでもらって大儲けのヒマつぶしビジネス、その驚きのしくみに迫ります!

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ケータイゲームでがっちり!その1

チョコっと遊んでもらって大儲け、ヒマつぶしビジネスの世界!5分くらいのちょっとしたヒマつぶしの時間といえば、思い浮かぶのが「待ち合わせ」。というわけで待ち合わせの定番スポット、渋谷ハチ公前に行ってみると、みなさんケータイ片手にヒマつぶし中。何やってるんですか?

女性:メールをしています。
男性:メールとか見てただけです。ちょっと時間があったので。

やっぱりみなさんメール中。ところが、意外と多かったのが、

男性:ゲーム。アプリとかで遊んでますね。
女性:花札。ゲームゲーム。

そう、メールと同じくらいケータイでゲームをしている人が多い。今やケータイは、通話するだけでなく、ヒマつぶし用の機械としてもおなじみなんです。
そんな、数あるケータイゲームの中で、今もっとも熱いジャンルと言われているのが、「牧場系」!なんだそりゃ?聞いただけではどんなヒマつぶしゲームなのかさっぱり分からないので、数ある牧場系ゲームの中で人気ナンバー1、「サンシャイン牧場」を見てみることに。

ゲームの内容は、とってもシンプル。プレーヤーが持っているのは、自分の畑。まず、野菜や果物の種を買います。その種をまいたら、しばらくすると芽が出て、実がなる!収穫したら、それを売って手に入れたお金でまた種を買って、どんどん自分の畑を大きくしていくという、なんともほのぼのしたもの。ところがこのゲーム、昨年8月に登場するやいなやたった4か月で400万人が遊ぶ大ヒットゲームに!

このサンシャイン牧場の特徴は、「とにかくのんびり楽しめる!」ということ。このゲーム、一度種をまくと、長いものだと収穫までリアルに3日ほどかかるものも!そこまでは毎日、水をやったり虫をとったりと、かんたんなお世話をするだけ。ややこしいゲームは苦手、という忙しいサラリーマンやOLが毎日の空いた時間にチョコチョコっとやって、野菜が育つのを楽しめる。

しかもこの「毎日チョコチョコ」は、ゲームを出す側にとっても実は「儲かるおいしい仕組み」。この「サンシャイン牧場」を提供しているウェブサイト「mixi(ミクシィ)」の運営会社、株式会社ミクシィの小林裕乃さんによると、

小林さん:多く見られるページほどページの価値が高いということになりますので、広告単価も上がってくるということになっております。1ページあたり0.01円から始まりまして、0.02円、0.03円と上がっていきます。

つまり、ちょっとでもサンシャイン牧場にアクセスしてページを見れば見るほど、ミクシィに入る広告料もUP!というわけ。こりゃおいしい!実際mixiは、ゲームがなかったころに比べてアクセスページ数がなんと2倍に。その分、広告料もがっちり!

ケータイゲームでがっちり!その2

チョコっと遊んでもらって大儲け、ヒマつぶしビジネスの世界!ケータイゲームの世界には、「牧場系」ゲームと人気を2分するもうひとつの大ヒットジャンルがあるんです。それが、「釣り系」!

中でも大人気なのが、グリー株式会社がつくった「釣り★スタ」!こちらのゲームも、遊び方はとってもシンプル!釣りをする場所を選んで、釣り糸をポチャン!あとは、浮きが沈んだ瞬間にボタンを押してヒット!魚が逃げないように、画面内の円の中で上手くボタンを押し続ければ、お魚をゲット!ちょっとした時間で、どこでも釣りが楽しめちゃうってことで、20代〜30代を中心に大人気!しかもこのゲーム、登録はタダ。ところがこの「釣り★スタ」、グリーのなかでもダントツの稼ぎ頭!いったいどうやって儲けているのか?メディア開発部副部長でプロデューサーの吉田大成さんにお話を伺うと、

吉田さん:「より多くの魚を釣りたい」であったり、「珍しい魚を釣りたい」という中で、釣り具が必要になってきます。そちらを買う時にお金が必要になってきます。

そう、この釣り★スタ、簡単に釣れるのはフナやドジョウなど比較的小さな魚。大物がたまにかかっても、すぐに逃げられちゃう。くやしい!それを解決するのが釣りざおやエサなどのオプションアイテム!これを買うためにお金がちょっとかかる!というわけ。

たとえばこちら、水神という釣りざおを買うと、魚が暴れにくくなり、

らくらく大物ゲット!でも、ネット上のお魚を釣るためにお金を払う人なんて、そんなにいます?

吉田さん:実際、多くのユーザーさんにお金を払っていただいています。チョコチョコ。そういったユーザーさんが多くなることによって、グリー自体の売上げにつながるというふうになってます。

実はグリー、こうした「無料でゲームを始めてもらって、あとからお金を払ってもらう」というシステムで急成長!「あとから払い」の収益は年間売り上げの7割、なんと100億円!その結果、

吉田さん:今、成長率自体も国内ではナンバーワン、一番伸びている会社です。

さらに、ちょっと変わった遊び方でブレイクしているヒマつぶしゲームが、「ケータイ国盗り合戦」!地図の会社「マピオン」が作ったゲームで、ゲーム上の日本全土、600に分けられた地域を一つずつ、全部取っていくというゲーム。で、変わっているのが、その「国の取り方」。

操作自体は簡単。画面右上の「国盗り」をクリックするだけ。なんですが、大事なのは今あなたがいる場所。
たとえば、赤坂のTBSで「国盗り」!すると、取れるのは「青山・赤坂地域」。このゲーム、国を盗るには実際にその場所に行かないとダメなんです。利用しているのは、今やほとんどの携帯電話に搭載されている「GPS位置情報サービス」。この位置情報を送信することで自分が今いる地域を盗ることができる、というわけ。

取った国が増えると、10個で足軽、70個で武将、100個で大名に!なんだか、出世したみたいでうれしい気分でうれしい!
でも、全国600の地域を統一して「天下人」の称号を得るためには、実際に日本全国を回らなきゃいけない。そんな大変なゲーム、ホントにやる人がいるのか?と思いきや、現在の会員数は40万人!メディア開発グループマネージャーの加藤隆志さんにお聞きすると、中にはこんな人も。

加藤さん:50日でクリアされたという記録があったんですよ。完全に我々の期待を裏切られた感じですね。

特にハマりまくっているのは出張の多いサラリーマンで、利用者全体の6割以上!つらい出張が、ゲームのおかげで国盗りのチャンスとして楽しめる!さらにこのゲームには、「そこに行かなきゃ国が盗れない」ということを利用した、儲かりシステムが。

加藤さん:たとえば企業様が行ってもらいたい場所、お店に連れて行ったり観光施設に連れて行ったりと、そういったことをメインとしたビジネスモデルを展開しております。

どういうことかというと。たとえば、東京に住んでいる加藤さんが出張先の名古屋で国盗り!すると国盗りをした画面の下の方に「今夜の宿」の文字が。他にもおいしい食事ができるお店や観光案内など、出張先で知りたい情報がでてくる。

ふつうのネット広告よりも、必要な人に必要な情報が届けられるということで、スポンサー企業にとっても効果的。マピオンにもしっかり広告料が入る、上手い仕組みなのです!

▼スタジオにてお話を伺いました。
森永さん:「ケータイ国盗り合戦」は、最初ふんどし一丁の足軽から始まって大名、天下人と出世してくわけです。サラリーマンはそういう出世が大好きなんですよ。

加藤:渡部さん、興味持ちましたか?
渡部さん:はい。「あそこに行ったなー」という記録になると思って。またがっちりマンデーに出させてもらっていいですか?これだけ行ってきたってやってきますので。

加藤:ということはかなり興味持ちましたね?
渡部さん:はい、今日からやります。
加藤:じゃあ渡部さんも足軽からですよ!

世界のクリエイターが開発、iPhoneアプリ!

チョコっと遊んでもらって大儲け、ヒマつぶしビジネスの世界!今、街中でのヒマつぶしグッズとして、ケータイをしのぐ勢いで使う人が増えてるのが「iPhone」!今や、世界で3,000万台を販売している「バカ売れモバイル」。人気の秘密は、世界中のクリエイターが作る、様々な「アプリ」というソフト。ゲームはもちろん、地図や図鑑、レシピなどその数は14万種類以上!中にはすごい「ヒマつぶし」アプリも!たとえば「フォトスピーク」というアプリは、まず写メールなどで撮った写真を用意して、それを本体に取り込む。続いて、「がっちり!」と音声を吹き込んだら、準備完了。それでは、スタート!

なんと、写真がリアルにしゃべりだす!しかも、ちゃんと動いてる!このアプリ、ただのお遊びソフトですが、写真の中の目や口などがどこにあるのかを細かく分析、それを最新のCG技術で動かすという、なにげにすごいハイテクが使われているんです。
でも、どうしてこんなに面白いソフトが次々に生まれるのか?その秘密を教えてくれるのは、たまたまこのとき来日していたすごい人!

こちら、Apple社のiPod担当シニアディレクター、スタン・イングさん。なんとこの人、世界中で売れまくっているiPodを作った、ご本人なんです!アジア系の方だったんですね。

スタンさん:このアプリのいいところは、iPhoneやiPod touchで、直接探して買うことができることなんだよ。

そう、iPhoneのアプリは、いったん作れば日本だけじゃなく全世界の人に売れる!しかも、アプリを作った人には、売上げの7割が入ってくるため、100円で売っても70円の儲け。

ひとつひとつは安くても、世界的にヒットすれば一気に大儲けの可能性が!だから世界中の天才たちがすごい技術を惜しげもなくつぎ込んでがっちり開発しているのです!

ニンテンドーDSの大人気ヒマつぶしソフト!

チョコっと遊んでもらって大儲け、ヒマつぶしビジネスの世界!続いて、携帯ゲーム機の王者ニンテンドーDSにも、毎日のちょっとしたヒマつぶしにぴったりの大ヒットソフトが登場!コナミデジタルエンタテインメントプロデューサーの内田明理さんに伺うと、

内田さん:こちらのラブプラスですね!

コナミから発売された「ラブプラス」。このゲーム、登場する女の子と会話をしたりデートしたりという、いわゆる「恋愛もの」なんですが、「現実世界の恋愛」に限りなく近づけるためのある工夫があるんです。それは、

ラブプラスの女の子:加藤くん!

あなたの名前をちゃんと、女の子の声で呼んでくれる!かなり多くのパターンを吹き込んだ、コナミさんの努力の結晶。さらに、現実世界に近づける最大のポイントが。

内田さん:DSの中にカレンダーや時計が入っているんですけれど、それと現実がシンクロしていまして。

どういうことかというと。たとえば今が平日の朝だとすると、

ラブプラスの女の子:加藤くん、おはよう。

と、ゲームの中でも登校時間。というように、現実と同じ時間が流れている。時間だけでなく、日にちや季節も完全シンクロ!12月24日にゲームをすれば、

ラブプラスの女の子:ふふ、メリークリスマス!

年に1回しかないクリスマスのイベントを楽しめる!

スタッフ:今日、2月14日なんで、バレンタインデーが…
内田さん:今日のバレンタインデーがうまくいかないと、来年のバレンタインデーを待っていただくしかないという。

きっと今日は、日本のあちこちで、ゲームの中のバレンタインデーを楽しんでいるはず!

内田さん:エンディングがないんですね。一生肌身離さずお付き合いいただけると。そういうゲームですね。

国内外で発売、最新電子ブック!

チョコっと遊んでもらって大儲け、ヒマつぶしビジネスの世界!電車内でのヒマつぶしでは文庫本を読む、という方もまだまだ多いはず。そんな本好きの人たちを狙った、新たな波が押し寄せているんです!それが、

アメリカからやってきた「本」業界の黒船、電子ブック「キンドル」!作ったのは、世界最大の本の通販サイト「アマゾン」。本場アメリカでは今、爆発的な大ヒット!おかげでアマゾンは、昨年7月から9月の純利益が前年同期比で69%アップに。現在、日本語の本には対応していないものの、手に入れることは可能。そのすごさをお仕事でキンドルを使っているというライター、海老名久美さんに伺うと、

海老名さん:他にも電子ブックリーダーというものは今までにもあったと思うんですけれども、より実際の本に近い形で本が読めるというのが、キンドルの一番すごいところではないかと思います。

キンドルのヒットのヒミツは、機械でありながらとにかく本に近いこと!機械の画面って、本を読むよりも目が疲れたり見づらかったりするイメージがありますが?

海老名さん:普通のノートパソコンの液晶は、明るいところで見づらかったりするんですけれども、キンドルは明るいところでも見られる画面なんですね。

試しにキンドルを実際に外で読んでみると、ほとんど反射がなく読みやすい!これは、画面が液晶ではなく「イーインク」と呼ばれる本物の特殊インクが使われているから。今までの電子ブックにありがちな弱点を克服し、より実際の本に近付けているのです。また、ネット回線につなぎ読みたい本をその場で購入、ダウンロード出来る!なんとこれひとつで最大1,500冊の本が入るんだとか。

一方、日本のメーカーも負けてない!ソニーが昨年発売した「PSP go」は、なんと漫画が読める!ボタンひとつでコマ送りも楽々。商品企画部部長の松井直哉さん、これってどういうことなんですか?

松井さん:ネットワークのダウンロード、デジタルコンテンツの利用を中心としたデバイスとして開発されております。

PSP goは、ソニー初、ダウンロード専用のゲーム機。アニメや映画、コミックなど、ヒマつぶしアイテムをすべてダウンロードして持ち運べる!中でもコミックは1話数十円から買うことができ、PSP用にオリジナルでカラー化されたものも!これがネットで買えちゃうから、わざわざ本屋さんに行く必要もない!

松井さん:いろんなことをちょっとずつでもお楽しみいただけますし、家でがっつり!外でがっつり!
スタッフ:番組はがっちりマンデー…
松井さん:あ、「がっちり」ですね!がっつりじゃなかったですね、しまった!

あなたの5分のヒマをビジネスに変えるヒマつぶしビジネスの世界、競争はまだまだ続きそうです!

▼スタジオにてお話を伺いました。
加藤:森永さん、キンドルは日本で流行ると思いますか?
森永さん:ハードの技術進歩と、あとは著者にとってもいいシステムなんです。高い場合には印税が著者に7割入るんです。ちなみに紙の本では1割程度だそうです。

進藤:森永さん、次にヒットするヒマつぶしビジネスを教えてください!
森永さん:それは「チャット」です!今ビジネスとしてのチャットがどんどん伸びてきているんです。お金を取って、たとえば普段話せない若い女性と話せるというのがどんどん出てきているんです。

加藤:法律上は大丈夫なんですか?
森永さん:何するわけじゃないですから大丈夫ですよ!加藤さん何考えているんですか?
加藤:すいません、2歩くらい先に行っちゃいました。

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