過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年7月26日放送

特集

経済産業省

ゲスト

高畑淳子さん、森永卓郎さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、国を動かすお役所に迫っちゃいます!
国のお役所数ある中で今回「がっちりマンデー」が選んだのは……「経済産業省」!
というこで、「がっちりマンデー」初のお役所本格取材を敢行!
日本を儲けさせるお役所「経済産業省」を徹底解剖しちゃいます!

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霞ヶ関に突撃!経済産業省のヒミツ!

霞ヶ関にド〜ンとそびえる「経済産業省」。今回は特別に許可をいただき、普段見ることのできないお役所のあちらこちらをウロウロさせていただくことに!

案内板には、いろいろな部署がズラ〜リと並んでいて、よくわからないので、早速省内を歩いて探索してみました!そこで、まず最初にスタッフが伺ったのが…

こちらのお部屋。一体どんなお仕事をしているのでしょうか?

職員さん:法律を作る部屋です。

<経済産業省大事なお役所仕事1>
『法律を作る』

法律づくりは各省庁で行われているそうなのですが、「経済産業省」は"日本の経済をよくする法律"をつくっているんだとか!
法律づくりが始まると、この部屋で数ヶ月こもりっきり!もちろんタクシーも使えないので泊まり込みも当たり前なんだそうです。部屋にはシャンプーや毛布も完備されています!

職員さんによると、ちょうどエネルギー関連の法律をつくり終えたところなんだそうですが、一体どのような作業をしているのでしょうか?

職員さん:法令検索で色んな法律を調べています!
スタッフ:つまり何をやっているんですか?
職員さん:過去の用例を調べて、表現ぶりに齟齬(食い違い)がないかを調べています。

そう!法律を読む人が混乱しないように、過去の法律を調べて言葉の使い方を1つ1つチェック。その法律と同じような言葉使いにしなければいけないんだそうです。
例えば…

職員さん:ここに「行うに際して」という言葉があるんですが、『行うに際して』なのか、『行うのに際して』なのか。"の"が入るかは入らないかを見ています。

職員さん:ここに『行うのに際して』と打ち込んで検索すると、「他のあらゆる法律で該当するデータはありません」となります。ちなみに、『行うに際して』で検索をするとたくさん出てきます。
だからここは『行うに際して』という言い方に問題がない。という作業を1つ1つ一語一語やっています。

さらに、こうしてつくった法律の原案を、法律専門部署の"法律審査官"の方々にチェックしてもらう「読み合わせ」という作業があるんです。
この「読み合わせ」のチェックが細かくて実に大変なんだとか!
今回はその様子を試しに再現していただきました。

職員さん:新規新株予約券付、社債等の引受(いんじゅ)け、及(きゅう)び

あれ?ちょっとおかしな読み方をしていると思いませんか?
実は、漢字の間違いを見逃さないよう、送り仮名が付いている漢字の訓は"音読み"し、同音異義語がある場合は"訓読み"するという決まりがあるんです!
しかし…

職員さん:第一号の規定(きてい)による…

審査官1:規定(きさだ)じゃない?
審査官2:それは違うんじゃないの?"規定(きさだ)"と"規程(きほど)"で読み分けないと"程"と間違えちゃうから。

今回は試しで見せてもらっているのに、間違えてしまうと審査官の方々はイライラ…。
すると、再び…

職員さん:新株予約券付社債(しんかぶよやくけんつきしゃさい)に付(ふ)されたものを除(のぞ)く
審査官1: "除(じょ)く"ですね!
審査官2:そんなに間違えると最初からやり直さないと!

今回怒られてしまった職員さんによると、「またか…」という思いもあるそうなのですが、正確な法律を作るために必要なことのため、頑張っているんだとか。
今回はデモンストレーションですが、このようにと〜っても厳しいチェックが入るのです!

こうしてチェックされた法律は、さらに省内で最終審査、内閣法制局でも審査、そして国会の審議でも可決され、ようやく法律が完成するんです。
作り始めてからおよそ半年!本当にご苦労様です!

続いてスタッフが向かったのは「石油・天然ガス課」。
一体こちらの課では何をしているのでしょうか?課長の保坂さんに伺ってみました。

保坂さん:世界の天然ガスなり石油の権益を、民間企業が押さえに行くのをサポートしている課です。

<経済産業省大事なお役所仕事2>
『石油とかを確保』!

外国から石油を買うのは石油会社のお仕事ですが、もしも何かあった場合、石油が買えなくなったら困ってしまいます。

だから、石油そのものを掘り出す権利を買ったりするんだそうですが、それをサポートするのも「経済産業省」のお仕事なんです。
保坂課長も月の半分はイラクやロシアでエネルギー確保のため交渉に励んでいるそうなんです!

スタッフ:イラク行かれるんですか?
保坂課長:はい、防弾チョッキをきて、鉄兜を付けてバグダッドに入っていきます。

さらに!「石油・天然ガス課」では探査船を使い、日本近海に埋まっている石油も探しているんです!
思い切って開発戦略一係長の若林さんに"予算"を聞いてみると…

若林さん:今年度ですと、700億円ですかね。

「700億円」とは経済産業省のなかでもトップクラスの金額!やっぱり相当大事なお仕事のようです!

続いて訪れたのは「基準認証政策課」。一体どんなお仕事をしているところなのか?
基準認証政策課の井上さんに伺ってみました。

井上さん:我々の身の回りにあるものは、すべて"JIS"という規格で定められています。それをここにいる70人ぐらいの人たちで日々管理更新しているんです。

<経済産業省大事なお役所仕事3>
『モノの標準を決める』

皆さんも1度は見たことがあるであろうこの「JISマーク」。この「JISマーク」は、決められた"標準"が守られている事を経済産業省が認めた印。その"標準"は身の回りにいっぱいあるんです。

例えば乾電池の場合…
大きさや形が"標準"決められているため、どこのメーカーが作ったものでも、あらゆる家電に入っちゃう!作る方も買う方も便利で安心というわけなんです。
その他にも、「トイレットペーパーの芯の太さや幅」、「ホッチキスの芯の長さ」、「携帯電話のボタンの配列」なども全部"標準"。
このモノの"標準化"をすることがとても大切なんです!

そして、この"標準"は「形や大きさ」、「性能」、「試験方法」などいろいろ!工業製品から生活必需品まで、その数はなんと1万種類以上!

そこで今回、電動車いすの"標準"をきめる会議を覗かせていただきました。
出席しているのはメーカーの担当者やユーザー、交通法規を決めている警察など様々!

熱〜い議論を戦わせながら出来上がっていく"日本の標準"!これを"世界標準"にするのも「経済産業省」大事なお仕事!

例えば、「CD」。
どこの国のプレーヤーでもCDが聞けるのは、"CDの世界標準"があるから。
しかし、この"CDの世界標準"、もともとは日本の標準なんです!
それを、経済産業省がリーダーとなって、国際会議で頑張って各国と戦ったから、日本のCDの技術が世界標準になったのです!
そう!日本の技術が"世界標準"になれば、日本が儲かるんです!

他にも日本が生んだ"世界標準"にはこんなものも!

井上さん:非常口のマークですね。これは日本から提案された標準が"世界標準"になっているわけです

経済産業省は"標準化"でがっちりなんです!

スタジオでは森永さんにお話を伺いました。
加藤:標準化するって大事なんですね?
森永さん:はい。例えばケータイの「QRコード」も日本で作ってどんどん世界に広がっていってるんです。

さらに、「経済産業省」内にある様々な部署も紹介!

高畑さん:「伝統工芸品産業室」ってなんですか?
進藤:日本が誇る伝統工芸を守る、つまり職人さんを守るという部署ですね。補助金を出したり、人材育成をしたりして支援をしているそうです。
加藤:この「ゲーム産業係長」って何ですか!?
進藤:映像とかゲームなどのコンテンツも産業ですので、その産業の振興・強化のための部署なんだそうです。
加藤:あと…「暴露評価係長」!?
進藤:化学物質が人や生態系に影響を与える"暴露量"を測定しているそうです。
加藤:なるほど〜そっちか!

経済産業省には、まだまだスゴイ仕事が!

さらに「経済産業省」内をウロウロするがっちりスタッフ。すると、あちこちで不思議な部署を発見!

スタッフ:火薬一係!?火薬班長…

一体「火薬班長」って何なのでしょうか…?そこで早速、伺ってみました!
火薬班長は一体どこに…?

こちらが「火薬班長」の金地さん!
「火薬班」は、ダイナマイトから花火に至るまで、火薬の取り扱いを取り締まるルールを作るのがお仕事!

こちらのポスターも「火薬班長」自らのデザイン!

金地さん:このポスターに写っている人、どこかでご覧になったことがあるかと…。

このポスターに写っている左下の人物……実は「火薬班長」ご本人! 
経費削減の折、自らがモデルになってるんだとか!

その他にも、火薬の爆破パワーを計る「爆破実験」なんて危ないお仕事もしているんだそうです。

続いて訪れたのが、「航空機武器宇宙産業課」!一体ここではどんなお仕事をしているのでしょうか?
課長補佐の飯田さんにお話を伺いました。

飯田さん:航空機と、武器と、宇宙産業の振興をやっています。
今やっているのが国産旅客機。まさに開発中でありまして。

最新国産旅客機「MRJ」の開発!日本経済を羽ばたかせる純国産の旅客機です。
速度は従来の飛行機と変わりませんが、その燃費効率は20%アップ!騒音は50%もダウン!
もし世界中で売れれば、細かい部品メーカーに至るまで、いろんな日本の企業が儲かり、技術力もアップ!
まさに日本のモノ作りを盛り上げるお仕事なんです!

そのため、「経済産業省」には、モノ作りをする人たちの権利を守る特別な場所も!
それが特許庁」!

ここは新しい発明や、新しいデザインに「特許」や「商標」などを与え、勝手にマネされるのを防ぐのがお仕事!
まずは、特許審査官の関さんに案内され、普段はなかなか入ることが出来ないという発明のアイデアを守る「特許審査室」に特別潜入!

スタッフ:何人くらいいらっしゃるんですか?
関さん:全部で審査官は1700人位います。

1700人もの審査官の方々がチェックするのは、『何の役に立つものか?』と『同じものはないか?』という2つのポイント!この道20年の審査官・金子さんによると…

金子さん:同じモノというのはそう簡単にあるわけではないので、近いモノから簡単に出来てしまうというモノに関しては拒絶します。そこが一番難しいところだと思います。

山のように届く案件も、1人の審査官ができるのは1日1つだけ!細かく審査をし、モノマネは全て排除しているんです。

続いては"デザイン"の権利を守る「意匠」の審査室!
しかし、審査中のデザインは絶対に極秘!今回は特別に、意匠審査官の坂田さんにシミュレーションして頂きました。

壁一面に車のデザインがビッシリ!!
1人の審査官が月に70件以上、出願されたデザインをこうして壁に張り出し、過去の膨大なデータと見比べながら審査するというのです!

パソコンの画面を見てみると、登録済みのデザインが次々と矢継ぎばやに映し出されています!担当者の方は、次々に映し出されるデザインを、目をキョロキョロ、キョロキョロさせながら確認!これはもう職人芸です!

そして、今までで一番大変だったデザインを坂田さんに伺ってみると…

坂田さん:管継手とか…。
スタッフ:何ですか?管継手って?
坂田さん:壁の中に配管が通ってるじゃないですか?その配管の曲がったりとか、つながったりしているジョイント部のデザインがあるんですけど、その管継手だけを1年間見たりというのもありますよ。

そして、こちらは商品の名前やロゴを守る「商標審査」。
ここでも、膨大な数の登録済みデータと見比べてチェック!せっかくなので、商標審査官の林田さんにこんなものを見てもらいました!

スタッフ:セコロジーという企画をやってまして、そのマークを作ったんですけど、こういったものは商標としてどうなのでしょうか?
林田さん:この商標というのをどういった商品、サービスに使うかということを決めていただく必要があるんですよ。

そう!商標登録をする時には、どんな商品に使うかも決めなくてはダメ。
というわけで、スタッフが「セコロジー貯金箱」を林田さんに見せると…

林田さん:早く出していただかないと。もし他の方が出願してしまうと、先に権利が取られてしまう可能性がありますので。

そこで早速、誰でも自宅で利用可能な、特許庁のホームページにあるネット検索で、「セコロジー」が登録されているか検索すると…

1件ありました!!!
なんと「セコムテクノサービス」さんが登録済み…。対象商品もたくさん…。
しかし!
同じ名前でも使う商品が違えば登録可能!
例えば「プリウス」という商標。
自動車の「PRIUS」以外にも、パソコンの「Prius」(現在は生産終了)なんてのもあるんです。

そこで「セコムテクノサービス」を調べてみると、どうやら貯金箱はない!
これは急がないと、商標権マネされちゃうかも!?

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