過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年3月15日放送

特集

東京大学

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト・東京大学経済学部卒業)、加藤ゆりさん(東京大学経済学部在学中)

番組内容

今、日本の大学は少子化の影響で学生が減り、大変な状態。
しかし、そんな影響もドコ吹く風、がっちり学校があった!
その名は、東京大学!

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東京大学のヒミツに迫る!

2004年、それまで国の独立法人だった国立大学が独立して法人化。
全国の国立大学は、それぞれの大学で稼がないといけないことに…

そこで、東京大学でも小宮山総長のもと、様々ながっちり戦略がスタート!
少子化で全国の大学が危機感を募らせる中、東大では…

官僚や企業の幹部をターゲットにした東大セミナーを開講!
自慢の有名教授陣が講師を務めるとあって、半年で600万円という受講料にもかかわらず大人気!

東大生が勉強に使う参考書を東大が出版!
これが他大学の学生に大好評!

こうしたがっちり戦略が実を結び、東大の年間収入は1951億円!!堂々日本一に!

生まれ変わった東大のヒミツを探るべく、がっちりマンデー!!経済予報士見習い岡村が東京大学に潜入!

岡村:がっちりマンデー経済予報士見習いを務めて早3年!今回ほど私がお役に立てるときはないと思います。なぜなら私、東京大学卒業生です!

岡村アナ東京大学教養学部の卒業!
そんな岡村が見つけたのは、赤門の直ぐそばにある東大らしからぬ建物。

東京大学コミュニケーションセンター、これは?

東大がっちり戦略その1 『ブランドショップ!』

建物の中に入ってみると、そこには元東大生岡村も知らないオシャレなお店が!

そこで、東京大学コミュニティーセンター店長の吉岡亜野さんにお話を伺いました。

吉岡さん:こちらは東京大学が運営しています、オリジナルのグッズや先生方の研究の成果を商品化したものを販売しているショップです。

東大バッグや東大ボールペン、キーホルダーなど全て東大のマーク入り!
ここは、東大が運営する「東大ブランド」のショップ!

岡村:いつからあるんですか?
吉岡さん:2004年の法人化に伴いオープンしました。
岡村:あれ?私(東大に)いました…

岡村さん大丈夫…?

こちら東大ブランドの泡盛「御酒(うさき)」

吉岡さん:こちらは、お酒の神様と呼ばれていた坂口先生の研究成果で出来ました。

発酵学の権威、坂口謹一郎博士がいなければできなかった幻の泡盛。
実は、「御酒(うさき)」に使う"黒麹菌"は戦争で全滅!
しかし、坂口博士が保管していた菌コレクションから「黒麹菌」を発見!

60年ぶりに復活した幻の泡盛なんです。
さらに…

岡村:なんかいい香りもさっきからしてますけど。
吉岡さん:はい、こちらの蓮香オードパルファムです。

なんと東大ブランドの香水が!
植物博士の大賀一郎博士が、2千年前の蓮の種から奇跡的に開花させた「大賀蓮」。
その香りをもとに、東大と化粧品メーカーがコラボして作った香水なのです!

他では決してマネできない"東大ブランド戦略"は大成功!
その結果、お客さんの8割が東大生ではないそうです!

そんな、東大の研究商品の中で一番の人気商品は…

吉岡さん:現在こちらのアミノ酸の商品2種類が人気です。

アミノ酸サプリ、その名も「東大サプリメント」!
その人気の理由は、トップアスリートも愛用する、アミノバイタル開発に携わった、大谷教授が研究したサプリだから!

こりゃ儲かっているに違いない!ならばと、大谷教授のもとへ伺ってみると。

スタッフ:肌ツヤがいいですね?
大谷教授:アミノ酸飲んでますから!

Dr.アミノこと大谷教授、年齢は50を超えていますがこの肌ツヤ!
すべてアミノ酸の研究の成果!

今回発売された東大サプリは、体力アップに欠かせないアミノ酸を配合した「体力式」と、お酒を飲む機会が多い人のためのアミノ酸「乾杯式」。

スタッフ:売れてますか?
大谷さん:売れてると思います!

東大サプリのヒットで儲かったのでは?
大谷教授:そうですね〜東京大学が儲かります。
スタッフ:えっ!先生の方には入ってこないんですか?
大谷教授:入ってこないですね…

教授が研究した商品ですが、儲けは教授ではなく東大の儲けになる。
しかし、商品が世に出る事で、教授の研究成果が企業にPRでき、研究に興味を持った企業から、研究費の寄付が集められるという効果があるのです。

そんな大谷教授、次に狙っているアミノ酸は…?

大谷教授:メタボ対策において、従来アミノ酸は飲むだけでは痩せないと言われていたのですが、、もしかすると本当に太った人においては飲むだけでも脂肪が少なくなるのではないかということについて研究しています。

Dr.アミノが今研究しているのは、飲むだけで脂肪を減らすアミノ酸効果ですって!

東大がっちり戦略その2 『研究用のコンビニ』

続いてやってきたのは、安田講堂のすぐ横にあるローソン。
一見普通のローソンですが、中身は最先端!

こちらのローソンで研究しているのは、生産技術研究所の野城智也教授。

野城教授:(ローソンの)エネルギーを測定して、エネルギーの使用量を減らす研究をしています。

エネルギー消費を大幅に削減するシステム?

野城教授:少なくとも10%(エネルギーが)減る見通しは立ちました。あと少し工夫すれば20%位は(削減)できるかなという見通しは持っています。

一体どうやって減らすのでしょうか…?

店内にはエネルギーを減らすためのセンサーが!

こちらでは店内の温度を計測。
さらに、自動ドアの開閉度合いの計測も行っているんだとか。

野城教授:例えば照明がありますよね、照明も時間によっては、日差しが十分にある時間などは、明るすぎたりすることがあるんです。

こちらでは店内の明るさを測っています。

店の照明や温度など様々なデータがこの箱に集まり、エネルギーの無駄をなくすよう小さな機械で計算されているんです!

野城教授:暑くなってからではなく、暑くなる前に少しずつ運転の程度を上げていくんですね。例えば自動車でいうと、いきなりアクセルを踏み込まずに、少しずつまろやかにあげていく方が省エネルギーになるんです。

明るすぎず、冷やしすぎず、暖めすぎず、ベストなエネルギー環境を自動制御している!
このシステムが実用化されると、一店舗だけで年間約50万円ほどのコストダウン!

このシステムが、全国8000店舗以上あるローソンに導入されると、その効果はなんと40億円以上!
東大では、こんな様々な研究を続けているヒットメーカーがたくさんいる!
しかし、中には凡人には思い付かないようなことでヒットを狙っている人も…

先端科学技術研究センター 神埼亮平教授が研究しているのは?

神崎教授:昆虫のパワーを理解して、それを社会に生かしていく研究をしています。

昆虫のパワーを生かした研究!?

神崎教授:昆虫というのは、すごく賢くて脳が1mmとかすごく小さいんですね!
それでも飛行したり、障害物を避けたりすごい力を持ってますよね。

神崎教授が注目したのは小さくても優れている昆虫の脳。
その研究内容がスゴイ!

なんと昆虫が運転する車を作っちゃった!?
そのドライバー選ばれたのは蛾…
本当に蛾に運転なんて出来るんでしょうか?

そこで、メスのホルモンを嗅がせると…

なんと、車が動き出した!白いボールの上を蛾が歩けば車が動く!
そして、フェロモンが出ている場所にゴール!

実は、フェロモンの臭いを感じた時にしか動かないというカイコ(蛾)の習性を生かした実験。
この習性が利用できれば…

神崎教授:遺伝子を変える技術が使えるようになってくると、例えば今はフェロモンというメスが出す匂いを探しましたけども、麻薬を探すことはできないだろうかとか。

フェロモンにしか反応しない蛾の遺伝子を、麻薬に反応するよう組み変えることも!

神崎教授:虫だとゆっくりしか動かないけども、早く動かしてもいいということになってくると高速で発生源までたどり着けるということも可能です。

将来的には空港の税関で、車に乗った蛾が麻薬を取り締まる姿が見られるかも??
そんな神崎教授の昆虫研究には大企業も注目!

ハチの脳を使い衝突を回避するシステムを、既に日産自動車と共同開発!
実用化されれば、これは儲かりそう!

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:すごいデータが手元にございます。東大の所有する敷地、総面積約3億3千万平方メートル、日本の国土の約1000分の1が東大の敷地です。

加藤:すごいな〜!

進藤:世界でみても29ヵ国に東大の研究拠点があるそうです。研究したい人には素晴らしい環境ですね。

◆東京大学の中にあるがっちり企業を発見!
現役の東大生は、一体どんな仕事に就きたいのでしょうか?

学生1:検事に!
学生2:官僚で、日本を動かしていけるようなことが出来たらいいですね。

なかにはこんな方も…

加藤さん:女優です!

たまたま通りかかった今回のゲスト、加藤ゆりさんが!

しかし、東大には学生の時から会社を作ってがっちりって人たちも!

東大がっちり戦略その3 『東大生社長』

伺ったのは東大のキャンパス内にある、とある建物。

岡村:株式会社情報基盤開発

なぜか東大の中に会社が!?
早速、中に入ってみると、出迎えてくれたのは、東京大学経済学部卒業、株式会社情報基盤開発 鎌田長明社長。

岡村:何で大学の中にあるんですか?
鎌田社長:私が東京大学の出身で、学生の時に起業しました。

この会社は鎌田社長が在学中に作った学生ベンチャー企業なのです!

鎌田社長:初めはやはりお金がないので、大学に助けていただきました。

東大では、大学で発明した技術を使って起業する場合、資金や場所などは大学側がサポート!

鎌田社長も4年前までは東大大学院で、橋の耐久性などの研究をしていました。
ところが、あるシステムを作って会社を立ち上げたのです!
それが…

手書きのアンケートをデータ集計できるシステム!
それまで、手書きのアンケート集計といえば、人が一枚一枚集計するしかありませんでした。
しかし、このシステムならスキャナーで読み取るだけ!
1000枚程度のアンケートなら30分で処理が終了!

読み取りが終わればワンクリックでアンケート集計がグラフで出せるのです!
さらに、手書きの文字のアンケートも、ちゃんと読み取り、データ化できる!
このサービス料金は…?

鎌田社長:紙一枚集計するのに10円です。1枚10円というのは小さいんですが、ちりも積もれば山となって10万枚100万枚となってきます。

今では経済産業省をはじめ、セミナーの主催者など、お得意さんはなんと120社以上!
でも、何でこんなシステムを作ったのでしょうか?

鎌田社長:田舎に帰るとウチの母が町内会のアンケートを必死に集計してるんですね、イチイチ手で正の字を書いて集計しているのを見て、こうするしかないんだろうけど、なんとかできないかなと思いまして。

そんな事が発明に繋がるなんて、さすが東大生!

そんな情報基盤開発は東大生でがっちりです!

東大がっちり戦略その4 『発明を守る』

毎年、東京大学の研究から生まれる発明の数は、なんと約700!!

日米で発明数が最も多い大学なんです!
そんな東大の知的財産をほったらかしにしてはもったいないと、発明や特許を専門に守っている場所があった!
それが!

こちら、株式会社東京大学TLO 東大唯一の子会社で、その業務は東大の研究から生まれた発明の特許の申請や手続きを研究者の変わりに行うこと。
さらに、それだけでなくもう一つの業務は、

東大の知的財産を民間企業に売り込むこと!
現在までに33億円以上のロイヤリティをもたらしているというからスゴイ!

そして東大で発明された技術を使った会社も誕生!

東大大学院新領域創成科学研究所 伊藤耕三教授が発明したのが、この伸びる素材スライドリングマテリアル!

スタッフ:これは何のために?
伊藤教授:いや、全然わからないです。おもしろがって研究しているうちに、こういうものができちゃったので。

新しい素材を発明したものの、使い道が全く分からなかった教授。
そこで、TLOに特許の申請を依頼。
TLOは企業に売り込むため、素材の利用法を調べたところ、
かなりの儲かり素材であることが判明!

そこで、民間から経営のプロを呼び会社を作っちゃっいました!
一体、この素材にどんな使い道があるのか?
アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社 原豊さんに聞いてみました。

原社長:体の組織で柔らかい部分、皮膚ですとか血管ですとか、そういうものに非常に特性が近いんです。

体の中に入れても拒否反応を示さないため、次世代の人工血管としての利用が期待できると分かったのです!

東大の技術が民間の力を借りて新たな価値を生み出しています!

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