過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年2月15日放送

特集

儲かる元素 第2弾!!

ゲスト

菊川怜さん、森永卓郎さん(経済アナリスト)

番組内容

今回のがっちりマンデーは、儲かる元素 第2弾!!
そのヒミツに迫ります!

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儲かる元素「原子番号56Baバリウム」

儲かる元素まず最初は、原子番号56Baバリウム!

「重晶石」という名の鉱石から取れるバリウム、主な産出国は中国。
その値段1g=0.02円と超激安!
そんなバリウムと聞いて思い浮かぶのは…?

X線検査を行う前に飲む造影剤、あの白いドロッとしたやつ。
バリウムは原子がぎっしり詰まっているためX線を通さないんです!
だから胃や食道の動きが見えるんです。

このバリウムが、ちょっと意外なモノに使われているらしい…
そこで、福島県いわき市にある堺化学工業 小名浜事業所へ
ここはバリウムを作り続けて70年という老舗中の老舗。

そこで、堺化学工業 製造部長 大場隆さんに、その意外なモノが何なのか伺ってみました。

大場さん:自動車の車体に使われております!バリウムを塗料化して車体に塗っていただくと、車が光り輝くんであります!

バリウムで車体が光り輝く?
ホントにそんな事が出来るのか見比べてみると…

あらま、凄いピッカピカ!塗料の中の色の粒子はくっつきやすく、くっつくとムラなり表面がデコボコに、でもバリウムを混ぜると色の粒子の間に入ってくっつかせない、だから表面がなめらかでピッカピカに!

さらにもっと意外なモノもなめらかにしちゃうそうなんです。
それは…

大場さん:女性の方々に使われておりますファンデーションです。

なんと化粧品にも使われていたんです。なめらなか肌のヒミツにはバリウムが使われているんですって!

堺化学工業では1ミリのなんと50000分の1という超〜微粒子のバリウムの開発に成功!

大場さん:世界でもこのような粒子を作っているの我が社だけでしょ!

と自信満々!なんとバリウムの売り上げは年間150億円!
そんな堺化学工業はバリウムでバリバリがっちり!

儲かる元素「原子番号35Br臭素」

儲かる元素、続いては原子番号35Br臭素
臭素とは一体どんな元素なのか?
臭いの素って言う位だからなんだかスゴく臭そう…

そこで番組スタッフが向かったのは山口県徳山市
山口県には日本で唯一臭素を生産している東ソーの工場があるのです!
伺ったのはその名もズバリ、化成品製造部 臭素課

そこで、東ソー営業部長 柳正昭さんにお話を伺ってみました。

スタッフ:臭素ってどんなものなんですか?

柳さん:ご存知ない!?これが臭素なんです!

こちらは液体になっている臭素、気体にしないよう固くフタを閉じています。
いかにも臭いそうな臭素、一体どんな臭いがするんでしょうか?

臭素の臭いはキツイとかいうレベルではない!直接嗅ぐことは許されていないんです。
例えるなら、プールに良く使われている塩素を、メッチャクチャ濃〜〜くした感じ!
強烈な臭いがする臭素、しかし臭いとは全く関係ないところで大活躍!!
それは…

柳さん:テレビ・パソコン・カーテン・自動車・航空機関係にも使われています。

様々な製品に使われている。でも臭素なんか使って大丈夫なんでしょうか?

柳さん:臭素という元素はですね、モノを燃えにくくする元素なんですよ!

臭素には、モノが燃えるときに必要な酸素を遮断する性質があるのです。
みなさんプラスチックってゆっくり燃えていくイメージがありますよね?
実は臭素が入っているからプラスチックは燃えにくくなっていたのです!

臭素がないとプラスチックの原料は主に石油なので、とっても燃えやすいんです!
でもそんなに多くの製品に使われてたら、かなり臭素不足なのでは??

柳さん:大丈夫です!実を言うと海水から臭素を作っているんです!

臭素はとっても身近な海にあったんです!だから汲み上げれば汲み上げるほど、どんどん作れるってわけ!

スタッフ:1日どれぐらい汲み上げているんですか?
柳さん:12臆リットルぐらいかな、東京ドーム1杯分は1日で汲み上げています。

1日に東京ドーム1杯分の海水から、およそ7万リットルの臭素を生産!
その年間売り上げは150億円!
東ソーは臭素でがっちり!

儲かる元素「原子番号52Teテルル」

儲かる元素、続いては原子番号52Teテルル

こちらがテルル、主な産出国はカナダ 1g=25円
カワイイ名前のこの元素、一体何に使われているのでしょうか?

そこで、テルルでがっちりな会社があるということで、大阪府大阪市にある稀産金属へ伺ってきました。

出迎えてくれたのは稀産金属 末包恵一郎社長
そこで、早速テルルを見せていただきました。

末包社長:こういうのどいうでしょう?テルルのインゴット(延べ棒)
これがヒット商品ですよね!

このテルルの値段が今とんでもない事になってる!

末包社長:4年前でしたら1キロあたり4000円ぐらいでしたが、いまは25000円くらいでしょうか。

4年前に比べて価格が6倍以上にも高騰!

スタッフ:相当がっちりじゃないですか?
末包社長:あまり言いたくないですけど、がっちりですね!

なんだか相当儲かってそうです!
一体このテルルどこで大活躍しているのかというと…

末包社長:DVDとかブルーレイのディスクのですね、このキラキラした表面に(テルルが)塗られています。

どうしてテルルを塗っているのでしょうか?

末包社長:このテルルがディスクに塗られていることによって、ディスクが何回も使えるんです。

テルルを他の元素と化合させディスクの表面に塗ることで、データを記録したり、消去したり何度も出来るんです!

RWと付くディスクにはテルルが使われています。

このテルルの原料から、銅などの不純物を取り除き、粉末状のテルルを取り出し最後にインゴットにして完成!

さらにテルルは今話題の最新技術でも大活躍!
それは…

太陽電池!

末包社長:非常にコストが安く工程も短く造れるという事で、もてはやされてる材料ではあります!

稀産金属のテルル事業はなんと月1億円の売り上げ!!

そんな稀産金属はテルルでがっちり!

儲かる元素「原子番号53Iヨウ素」

儲かる元素、続いては原子番号53Iヨウ素

こちらがヨウ素、主な産出国はチリ1g=2円
ヨウ素といえば…

ご存知!希ヨードチンキ、傷口に塗る消毒液の元。
天然資源がほとんど採れない日本、しかしヨウ素だけはメッチャクチャ採れるヨウ素大国なのです!

産出国を見てもチリに次いで世界第2位!
このヨウ素、日本のある県で大量に採れるらしい。それは…

なんと千葉県!しかも日本全国の9割以上が千葉生産されています!
なんでそんなに多いんでしょうか?
そこで国内生産大手の合同資源産業株式会社 ヨード部長の吉田義夫さんに伺ってみました。

吉田さん:ここ千葉県を周辺に南関東ガス田というのがありまして、たくさんヨウ素を含んでるわけです。

千葉県の真下にはガス田がある、その中にある地下水には世界でも稀にみる高濃度のヨウ素がたくさん含まれているんです!

こちらがヨウ素水を汲み上げる井戸。
千葉県にはヨウ素水を汲み上げるための井戸がいたる所にある。合同資源産業だけで200本!他社も含めると全部でおよそ900本もあるんです!

千葉県は世界有数のヨウ素産出地帯なのです!
年間2300トンを生産してる合同資源産業。
やっぱり使い道はヨードチンキとかがメインなんでしょうか?

吉田さん:もちろん医薬品ですとかそういった分野で主に使われていますけども、最近はエレクトロニクスの部門にも非常に使われるようになってきたんですよ!

エレクトロニクスにヨウ素??
吉田さん:液晶テレビですとか、パソコンの画面、そういう所にヨウ素が使われているんですよ!

液晶画面のどこにヨウ素が使われているのでしょうか?
吉田さん:偏光膜を作るのにヨウ素はなくてはならない元素の一つなんです。

こちらが偏光膜。
この膜がないと液晶画面は真っ白で何にも映りません、偏光膜を入れる事で初めて鮮やかな映像が映し出せるんです。この偏光膜に使われているのがヨウ素。

実はヨウ素の分子には分散している光をまとめる性質がある。そこで偏光膜にヨウ素の分子をきれいに並べたフィルムを貼る事で、映像が写るんです。
だから偏光膜にヨウ素は欠かせない!

今大人気の液晶テレビもヨウ素があるからこそ出来た技術なのです!

儲かる元素「原子番号55Csセシウム」

儲かる元素、続いては原子番号55Csセシウム

こちらがセシウム、主な産出国はカナダ なんと1g=12000円もするんです!
こんな高価な元素、一体何に使っているのでしょうか?
そこで番組スタッフは、東京都小金井市にある情報通信研究機構へ伺い、光・時空標準グループの今村國康さんにお話を伺いました。

今村さん:こちらのセシウム原子時計で使われております。

どう見ても時計には見えませんが…実はこれスゴイ大事な時計なんです!

今村さん:日本の標準時の元です!

なんと、このセシウム原子時計が日本の時間を決めている!
ここ東京都小金井市から全国に時間をデータにして配信!
例えばこんな所に…

今村さん:いろいろな放送局さんにも時計はありますけれども、そこの時刻はここの時刻に合わせているんです!

がっちりマンデーの放送でも必ず画面左上に表示されるこの時刻も、セシウム原子時計からデータをもらっている。
他にも正確な時間を知らせる「117」も、実はセシウム原子時計のおかげ。

とっても正確な時計、それがセシウム原子時計!
では一体なぜセシウムを使用すると時間が正確なのでしょうか?

今村さん:1秒の長さの定義がセシウムで決められているんです。

1秒とは、地球の1回転を24時間として割り出された時間の単位。
しかし近年、地球の自転は一定ではないことが判明!
そこで、狂わない正確な1秒を決めるため選ばれたのが元素!

元素には、それぞれ違った周波数があり、1秒の長さを正確に決めるには好都合。
なかでも最も安定した周波数を出していたのがセシウムだったのです。

そこで1967年、国際度量衡総会でセシウムの周波数91億9263万1770回を1秒と決めたのです!

では一体どれ位正確なのでしょうか?

今村さん:30万年経っても1秒もズレないですね!機械ですから30万年は持ちませんけども…

なんと30万年に1秒もズレないセシウム!
では一体気になるセシウム原子時計のお値段は??

今村さん:900万円ぐらいだと思っていただければ。

セシウム原子時計1台900万円!?
まさに時は金なり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:ヨウ素ってヨードチンキだけじゃないんですね。

森永さん:そうですね、ヨード卵ってありますよね、あれはヨウ素を含んだ飼料を食べたニワトリが産む卵なんです。

そして最後に、次に来る儲かる元素を森永さんにお聞きしました。

森永さん:次に来る儲かる元素はコバルトです。コバルトが何故スゴイかというとですね、どんどん電気自動車が世界に普及していこうとしているじゃないですか、その電池に使われているのはリチウムだって皆思ってますよね、ところが電極はリチウムとコバルトで出来ているんです。じつはコバルトはニッケル水素電池にも使われているんです。
コバルトは主役ではないんですが、あちこちに入り込んでがっちり稼いでるんです。

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