過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年2月8日放送

特集

儲かり偉人伝

ゲスト

西郷輝彦さん、森永卓郎さん(経済アナリスト)

番組内容

今回のがっちりマンデーは、新企画「儲かり偉人伝」
その記念すべき第1回目は、世界のパソコンを大きく変えたあの儲かり偉人が登場!

その名もスティーブ・ジョブズ!
…ご存知ない??

パソコン業界の儲かり偉人といったら、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ!と、いうあなたは、まだまだあま〜い!

このスティーブ・ジョブズさんパソコンメーカー「アップル」の創業者。
そして、私たちが使っているパソコンの原型を作ったスゴイ人!
パソコンにマウスが付いているのも、文字の形が変えられるのも、画面にアイコンが並んでいるのも、ぜーんぶスティーブ・ジョブズのおかげ!

今回のがっちりマンデーはパソコン業界の儲かり偉人
スティーブ・ジョブズ成功のヒミツに迫ります!!

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アップル創業者 スティーブ・ジョブズ

年間売り上げ324億7000万ドル!(日本円…3兆3444億円)
超儲かりパソコンメーカーアップル!
その魅力は、なんといってもデザイン!

でも、それだけじゃない!
そこで、アップルの専門誌MacFan編集部 小林正明編集長にその魅力を聞いてみました。

小林さん:今のパソコンの形を形作って世に送り出したのはアップルコンピュータだと思います。ジョブズはおそらく21世紀の偉人に数えられる。

アップルの創業者スティーブ・ジョブズは、現在私たちが使っているパソコンの原型を作り上げたパソコン業界の儲かり偉人なのです!

1995年アメリカ、後にコンピュータの歴史を大きく変える二人の人物が誕生。

1人は、マイクロソフトの創業者で世界一のお金持ちビル・ゲイツ。
そして、アップルの創業者スティーブ・ジョブズ。
パソコン業界を大きく変える二人ですが、成功への道のりは両極端。

ビル・ゲイツの方は、大学は超一流ハーバード!在学中にマイクロソフトを立ち上げ、順風満帆に世界一のお金持ちへと駆け上がったエリートルート!
一方ジョブズは、地方の小さな大学を学費が払えないとの理由で中退。
その後、ゲームメーカーに勤めていたとき、アップルを誕生させたというデコボコルート。

さらに二人の違いは、ビル・ゲイツは超一流の技術者なのに対し、
ジョブズには機械の知識はほとんど無し…

いわばコンピュータに関しては素人。
しかし、ジョブズが素人だったことが、コンピュータ業界に革命を起こす大きなポイントになっていくのです。

1976年、当時ゲームメーカーに勤めていたジョブズ。
その頃、会社にあったコンピュータは、とにかく大きい上に冷やさないとすぐに壊れてしまう、扱いがとても面倒な機械だったのです。

機械が得意じゃないジョブズはコンピュータに手を焼いていました。
そこで…

「誰でも簡単に使えるコンピュータを作れば絶対に儲かるはず!」と考え、ジョブズが目指したコンピュータは、オシャレな文房具みたいなコンピュータを作ること!

ジョブズのコンピュータ革命1
オシャレな文房具を作る!

当時のコンピュータといえば、何台もの機械がバラバラで味気ないものでした。
機械の知識が無かったジョブズは、友人の技術者スティーヴ・ウォズニアックに「部品がバラバラだと使いづらいしオシャレじゃない!一つの箱の中に全部入れたいんだ」と頼み込み

1976年こうして二人が生み出した第1号機apple?が完成!
そのデザインは木製の箱に青色のボディと、とってもオシャレ。

今の原型となったロゴも付けました。
さらにジョブズは「どうしてもプラスチックケースに入れたい」と思いました。
それまでのコンピュータといえばスチール製の無機質なものばかり。

デザインを重視していたジョブズは、自由な形が作れるプラスチックに拘ったのです。

そして1977年完成したのがapple?。
部品をプラスチックケースに入れ、一体化することに成功したのです。

ジョブズはこのapple?を、世界で初めて個人向けのパーソナルコンピュータとして販売を開始します。

そして、今では当たり前に使っている「パソコン」という呼び名を作ったのはジョブズだったのです!!

世界初のパソコンapple?は大ヒット!
ジョブズは24歳という若さで一躍臆万長者の仲間入りを果すのでした!

そんなジョブズのデザインへのこだわりはハンパじゃない!
なんとそのだわりは、外側からは見えない内部の配線までチェックする徹底振り!

ジョブズはいつもこう言います…
「偉大な大工は誰も見ないからといって床裏にひどい木材を使ったりしない!」
ジョブズの美しさに対するこだわりは現在でも…

見えない場所のパソコンの裏側もツルツルでキレイ!
さらにデザインへのこだわりはこんなところにも…

他社の製品には製造した国が書かれているのに対し、アップルはデザインした場所を明記しているんです。

しかし、ジョブズのすごさはデザインだけじゃない!
1984年これまでのコンピュータの概念を完全にひっくり返す商品を開発!
それが!

マッキントッシュ!
発売から100日で7万台!当時としては驚異的な数を売り上げたんです!
マッキントッシュにはデザイン性だけじゃない、ジョブズの革新的なアイデアが数々盛り込まれていました。

ジョブズのコンピュータ革命2
使いやすい文房具を作る!

それまでのコンピュータといえば、扱えるのは専門家や一部のマニアだけでした。
なぜなら、データを移動するという今では簡単な作業でも、マッキントッシュ登場までは、難解な記号を覚えキーボードで打ち込まなければいけませんでした。

ジョブズが実現したかったのは、説明書がいらない、触れば誰でも感覚的に操作できるパソコン。
そこで採用したのが…

マウス!
マウスで矢印を動かし、画面に並んだアイコンの上でクリックするだけ!
それは機械というより人間の感覚での操作!
そのマウス操作の中でも画期的な仕組みが…

ゴミ箱!
マッキントッシュが登場するまでは、いらなくなったデータを削除するとき「delete」というキーワードを打ち込まなければ、データを消せませんでした。

そこでジョブズはいらない物はゴミ箱に捨てるという日常生活の感覚を、パソコン画面上に取り入れデータを捨てる為のゴミ箱を作ったのです。

そんなジョブズの様々なアイデアに、ビル・ゲイツが創ったマイクロソフトも、マッキントッシュの9年後に発売されたウィンドウズ3.1ではマウスを採用。
さらにその2年後、ウィンドウズ95ではゴミ箱が登場!

こうしてパソコン業界に大革命を起こしたアップルでしたが、1985年経営が悪化!
ジョブズは販売予測を大きく読み間違え、大量の在庫を抱えてしまったのです。
さらに…

ジョブズのやり方に社内で反対意見が続出、なんと30歳の若さで自分の創った会社を追われるはめになったのです。
しかし、ジョブズを追いやったアップルは、その後ヒットパソコンを生み出すことが出来ず売れ行きはさらに悪化。

そしてクビになったジョブズも暇に…と思ったら意外と大忙し!
アップルを離れ、時間の出来たジョブズは「コンピュータグラフィックスだけで映画が作れないかなぁ」と考え、コンピュータグラフィックスの映画を作る会社、ピクサーを立ち上げるのです。
そこで公開した映画一作目が…

トイ・ストーリー!!
それまで不可能と言われてきた、全編CGの長編アニメーションを世界で初めて作っちゃったんです!

ジョブズはアニメの歴史を変えたこの作品に「これはディズニーの白雪姫以来、最大の進歩だ」と発言!

1995年 年間興行収入世界No.1! 3億ドルの大ヒットに!

その後も「バグズ・ライフ」「ファインディング・ニモ」と大ヒットを連発!
ピクサー作品全ての興行収入を合わせると、なんと約4432億円!

そして、1997年ジョブズにまたもや転機が!?
それは、倒産寸前にまで追い込まれていた古巣アップルから復帰を打診されたのです!

アップル復帰にあたりジョブズは「私にはアップルを救い出す計画がある」!
ジョブズが復帰するまでのアップルはオシャレな文房具からは程遠い状態でした。
しかし、ジョブズはまたもやパソコンを変えたのです!
それが…?!

1998年に発売されたiMac。
これまでのパソコンにはなかったオシャレなデザインと、鮮やかな5色のバリエーション、まさにオシャレな文房具の復活!

手頃な価格設定がウケて、これまで手を出せなかった若者たちに大ヒット!
ジョブズはどん底に喘いでいたアップルの業績を、あっという間に回復させてしまったのです!

現在もアップルのCEOを務めるジョブズの、気になるそのお給料は…?

1ドル!?

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:給料が1ドルってどういうことなんですか?

森永さん:1ドルでも全然ジョブズは生活に困らないんですよ、なぜかと言うとピクサーを立ち上げて、それをディズニーに売っちゃったんです。その代わりディズニーの株を貰っているので、いまディズニーの個人筆頭株主はジョブズなんです。

加藤:じゃーもう仕事する必要ないってことですよね。

森永さん:でもジョブズはアーティストだから次から次へと新しいアイデアを出してくるんですよ。

アップル創業者ジョブズのiPod・iPhone儲かり戦略!

パソコンで大成功したスティーブ・ジョブズ。
彼はモノ作りの天才であると同時に、儲かりビジネスの達人でもあった!

ジョブズの儲かり戦略
「ソフトとハードのセット売り!」

ビル・ゲイツのマイクロソフトは、ウィンドウズというパソコンを動かすソフトを世界中に売って儲けていますが、パソコン本体は様々な会社がそれぞれのやり方で作っています。

対するジョブズ率いるアップルが行ったのは、ソフトとハードのセット販売。
アップルはパソコン本体もアップル製、パソコンを動かすソフトもアップル製、その両方を一緒にして販売してきました。

2001年以降ジョブズはパソコン以外のジャンルにも進出!
その第一弾が…

2001年に発売されたiPod。
それまでの携帯音楽プレーヤーはボタンの数も多くてややこしかった。
しかし、iPodのボタンは真ん中にたった一つ、ボタンを囲む輪っかを、感覚的にぐるぐる回すだけ。
そんなiPodは全世界での売り上げ、約2億台の超〜大ヒット!!

ジョブズ:いま音楽革命が訪れようとしている

そして、実際音楽革命を起こしちゃったのが、iPodで使われているソフト、iTunes!
このiTunesを使えばパソコン上で欲しい音楽がすぐに買えて、すぐに聴ける。
これまでの「CDを売り儲ける」という音楽業界の概念を大きく変えてしまったのです!

そのiTunesを使えるのはiPodだけ、だからiTunesを使うためにはiPod本体を買わなければいけない!ジョブズはそんな儲かりの仕組みを作ったんです!

そして、2007年
ジョブズ:今日アップルは電話を再発明する!

iPhoneを発売!
爆発的な売れ行きをみせたiPhoneは、全世界で約1700万台を売り上げるこれまた大ヒット!
その特徴は携帯電話なのにボタンが無いこと、最近の携帯電話は多機能になりましたが、その分ボタン操作が複雑になっていました。

しかしiPhoneは、ボタンなしタッチパネルだけで操作できる!
オシャレで操作も簡単なアップル製の携帯電話まで作っちゃいました。

パソコンから音楽、そして携帯電話まで、次々と挑戦し成功しているアップル。
それは自分自身のこだわりを貫きとした、ジョブズの勝利だったのです!
しかしジョブズは新製品が出る時いつもこう言います…
「アップルが本当に評価されるのは、次の商品が世に出るときだ!」

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