過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年1月25日放送

特集

コメ兵

ゲスト

(株)コメ兵 石原司郎代表取締役社長

番組内容

今回のがっちりマンデーは、低迷する景気の中がっちりと儲かっている名古屋の企業が登場、それが「コメ兵」!

売っているのはバッグに宝石・貴金属、カメラ、時計、洋服、楽器まで!
でも、その殆どが中古品!
コメ兵は東京・大阪・神戸にも巨大店舗を構える、
名古屋発の日本最大のリサイクルショップなのです!
ここ10年の売上は超右肩上がり!年商はなんと320億円!

The名古屋式リサイクル王国 コメ兵儲かりのヒミツに迫ります!

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コメ兵「買取」のヒミツ!?その1

コメ兵は、ブランドバッグや宝石などの中古品を販売して年商320億円!
名古屋の本店の他、東京・大阪などの大都市圏に計9店舗を構える日本最大のリサイクルチェーン。

でもなんで「コメ兵」という名前なんでしょうか?
それは、現社長の祖父である石原兵次郎さんがお米屋さんを営んでいたからなんです。
その後、1947年兵次郎さんの息子・石原大二さんが独立し、名古屋で創業したのが小さな古着屋米兵衣服店、その看板には「衣類 大暴落 メチャクチャ大売出し」と書いてあったんです。

「モノを大切に使う!」そんな質素倹約な名古屋人気質もありコメ兵は大ブレイク!
宝石、時計、カメラ、家電と中古品の取り扱い品目を次々と増やしていったのです。
そして、1970年代東海地区限定で流されていたCMでコメ兵の認知度は一気に高まりました。

しかし!インパクト抜群の「いらんものは ぜ〜んぶコメ兵へ売ろう!!」が大騒動になってしまったんです!!

株式会社コメ兵 経営企画部次長 興津旬也さんによると…

興津さん:犬とか猫とか壊れた家電の持込があったんです。

というわけでCMは中止になってしまいました。

1998年、亡くなった兄に継ぎ社長に就任した3代目の石原司郎社長がコメ兵のビジネスを大きく変えました!
それまでのコメ兵は冷蔵庫や洗濯機など大型家電のリサイクル販売が主流でした。
しかし、司郎社長が目を付けたのが海外のバックや時計などのブランド品。

全国各地にブランド品の買い取りセンターを設置して大量に商品を買取、それを名古屋の本店で売りまくる!!という仕組みを作ったんです。
名古屋人といえば基本は質素倹約。しかし、ここぞという時は超派手好き!
そんなこともあり東海地区では、瞬く間に中古ブランドといえばコメ兵というイメージが定着したんです。

名古屋市大須にある本館には宝石・貴金属のフロアからブランドバッグのフロア、そして洋服フロアがあり品揃えは充実!

その他、大須地区では商品ごとに建物が別れています!
本館から歩いてすぐのところにあるのが、カメラ・楽器館に、カジュアルウェアを扱うアメカジ専門館、さらにきもの館ではウェディングドレスまであるんです!

きもの売場マネージャー 杉岡秀治さんいわく

杉岡さん:よく売れますよ、値段を見るていただくと分かりますがめちゃくちゃ安い!借りるより安い値段なんで売れます。私は買って使いました!

オーダーメイドで10数万はするであろうウェディングドレスが、1万円以下で買えちゃうこともあります。恐るべし名古屋商法!

さて、気になるブランド物のお値段!!

新品同様のヴィトンのバッグ、定価16万650円がなんと7万9800円!

こちら定価29万4000円のシャネルのバッグがなんと7万円!

でも一体、どうしてこんなに安い値段で売ることが出来るんでしょうか?
それは…

コメ兵「買取」のヒミツ!?その2

興津さん:コメ兵の生命線といっても過言ではない買取センターという場所がございます。

お客さんが持ってきた商品を買う買取センター

興津さん:お店で売るものをここで買い取らないと(店の)利益が出ない、非常に大事な場所です。

利益を出す為に一番大事なのが値段の付け方。
高く買いすぎるとコメ兵が損をしちゃうし、安すぎると品物を売ってもらえません。
宝石・貴金属のブースから時計、ブランドバッグ、洋服、楽器に至るまで全て個室で取引。商品を買い付けるバイヤーも、バッグや時計など各商品別に養成されたスペシャリスト。その数なんと計130人!

そこで今回はブランドバッグバイヤー歴7年の高木啓行さんに密着しました。

早速、昨年夏に9万円で買ったヴィトンのバッグを持ったお客さんがやってきましたが…

お客さん:7万5千円!出来れば8万円!

お客さんの買取希望額は8万円!はたして…

高木さん:お待たせしました。こちら5万円になります。
お客さん:5万円!?

希望額とは3万円もの差が!しかし…

お客さん:じゃあそれで!

あっさり売っちゃいました。実は、ここにコメ兵買取の秘訣があったんです!

高木さん:自信を持って一番高い値段を一発で出す!それで納得していただけない場合はしょうがないかなと、うちはズバリの価格で勝負するというやり方でずっとやっています。

そうなんです。コメ兵のバイヤーは値段交渉をしないんです!
一番高く買えるギリギリの金額を、最初から一発で提示するのが決まりなんです。
だから、お客さんはあっさりOKしちゃうんです!

続いては5年程使ったヴィトンのバッグ2点、お客さんの買取希望金額は2万円。
はてして…

高木さん:2点で2万円。1万円、1万円って感じですね。

見事希望額で成立!

これにはお客さんも大満足!
そんなコメ兵の買取額の決め方には「80対20の法則」」という絶対の法則があるんです!
それは…

高木さん:お持込いただいて査定しまして、10人いましたら8人の人から買取る、商品を置いていってもらうのが適正の価格と判断してます。

10人が品物を持ってきた時、その内の8人からの買取を目標とする。

高木さん:全部買えるのは査定金額が高すぎる。

全部買えちゃうのはコメ兵の買取額が高すぎる、これだと店で売るときの値段も高くなり売れない可能性が!!

高木さん:逆に(買取が)8割を割るのは安すぎる。

二人以上が断るのはコメ兵の買取額が低すぎるから、それだと他の店に品物をとられてしまう!

この80対20の法則は、60年前のコメ兵創業時からの絶対的なルールなのです。

続いて伺ったのは閉店後の時計売り場。
そこではバイヤーさん達が集まり何やら行っています。

実はここで、商品が適正な価格で買取られているかをチェックする商品相場勉強会を行っているんです。

バイヤーによって買取額に差が出ないよう適正な額を勉強しているんです。
そこで、時計部門シニアマネージャーの寺尾竜也さんにバイヤーとして一番注意しなければならない事を聞いてみました。

寺尾さん:イミテーションをつかまされないこと。どんどん精巧になってきますし、イタチごっこな部分はありますね。

なんでもバッグに関しては持ち込まれる商品の1割がニセモノだったりするんだとか。
そこで、閉店後の各フロアで日常的に行われている勉強会、バイヤーの皆さんも大変なんですねー!

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:石原社長ご自身はバイヤーのご経験っておありになるんですか?

石原社長:80対20の法則に関しては25年ほど行っておりました。

進藤:じゃー私がずっと使っている、主人からプレゼントされたブレスレットを見ていただいても良いですか?

加藤:これは気兼ねしないで言ってくださいね。

進藤:7・8年前にニューヨークで買ってきてくれて、日本円にすると100万円くらいです。

石原社長:よくお客さんに言うんですけど、売るつもりが無ければ値段を聞かないほうがいいですよ。というのも、それまで価値が高い値段であったのが陰りを聞いてしまうとその価値になってしまう、だから売るつもりが無ければそのままその価値なんで。

加藤:社長ずばりお幾ら?

石原社長:ずばり10万円!

加藤:社長もうちょっと色付けてくださいよ!

石原社長:コメ兵の査定額は一発回答なんで。

「販売」80対20の法則とは!?

名古屋市大須のコメ兵本館宝石売り場で石原社長を発見!

石原社長:宝石の事に関してはある程度説明できますけど、他の商品に関してはなかなか接客は出来ないんですけどね。

忙しい時には社長自らフロアに立つこともあるんです!
そんな販売にも、80対20の法則があるそうなんです!?
80対20の法則販売編 社長にその法則を直接聞いてみました。

石原社長:100点出品したら、2週間以内に売れる点数は2割くらいにしなさい。

お店で100個のバッグを売る場合、2週間以内に20個が売れる価格に目標設定する!
これが販売における80対20の法則 その訳は…

石原社長:100点出して30点も40点もあっという間に売れてしまうと、商品がすぐなくなってしまう、だからもう少し高く売りなさいと。

2週間で20個以上が売れるということは、もっと高い値段で売っても良かったっと判断されるのです。

そして80対20の法則は売れ残った商品にも適用!

石原社長:2ヶ月経って売れ残るのも2割にしなさい、これが3割も4割も売れ残っているのは売価が高すぎるから、だからもっと安く売りなさい

2ヶ月経った時、100個のうち売れ残りを20個にする、もしも20個以上売れ残るようなら販売価格が高すぎたと判断されるのです。
そして、この法則にのっとり売れ残った商品をどうするのかというと?

石原社長:2ヶ月経ったら2割値引くのを繰り返していきますが、基本的には2年以内には完売しなさいっとあります。

コメ兵ルールでは2ヶ月経っても売れなかった商品は、原則として20%値引き!
この2ヶ月経ったら20%引きを繰り返し、2年以内にすべて売り切ってしまうのが目標なのです。

しかし!それでも売れ残ってしまう商品はどうするのでしょうか?
洋服と靴に関しては、コメ兵ならではの販売方法が確立されていました!
それが…量り売り!

本館6階にあるYen=gでは山盛りの洋服が無造作に積み上げられていますが…

衣料売場マネージャー 清水景介さんによると

清水さん:売れ残った洋服を最終処分ということで、量り売りで1g4円から販売しています。

ではそのシステムをご説明!

フロアは1g4円から1g1円まで4つのブースに分けられ、まず最初は1g4円のコーナーで販売、そこで一週間売れなかった洋服はさらに値下げ、1g3円のコーナーへ移動。
これを繰り返し3週間後には1g1円で販売!

お客さんは、商品をかごに入れ、置いてある計りに乗せ重さ分の料金を払います。

でも、一週間ごとに商品を移動させるのも大変だなぁと思いませんか?
しかし、そんなことないんです!

1g1円のブース以外はカンバンを付け替えるだけで商品の移動はナシ!

清水さん:売れ残ったら通常廃棄処分になると思うんですけれども、こういう出し方をすることでお客様にも喜んでもらえますし、当社としましても利益が少しでも出るということで行っております。

まさに衣類大暴落!
もったいない精神から生まれたYen=gこれぞ名古屋商法の極み!
ところがもっとスゴイ事が行われていました!

古着詰め放題1袋500円!

1g1円でも売れなかった洋服を、ビニール袋に詰め放題500円で販売中!
でもこのセール、コメ兵の本拠地名古屋でしかやっていませんのでご注意下さい。
※不定期開催

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:面白いですね!社長。

石原社長:お客様もシステムがわかっているので1000gのコートが4円ですと4000円、しかし徐々に下がり4週目で1000円になります。誰でも1000円で買いたいですが、どこで売れるかはお客様が判断するんです。

加藤:先代の作った80対20の法則、そして社長が作ったYen=gのシステム、完璧ですね!

石原社長:当社の場合、高額・中額・低額と幅広く扱っていますので強いかなと思っております。

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