過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2008年10月26日放送

特集

そうだ、がっちり京都へ行こう

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、羽野晶紀さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、この季節にピッタリの企画「そうだ、がっちり京都へ行こう」。
実は今、京都はすごく盛り上がっているのです!
年間観光客数は、ここ10年で1000万人アップし、京都・観光文化検定試験には1万人が殺到!

さらに、京都にはもう1つの顔が…
それは、年商1兆円超えのゲームの「任天堂」やハイテク技術の「京セラ」など、国内はもとより海外でも大注目の超優良儲かりブランドが生まれている街。
なぜ、それほどの勢いがあるのでしょうか?
なぜなら、京都は常に新しいビジネスモデルに挑戦する街だからなのです!
観光ガイドには決して載らない京都をご紹介します!
そうだ、がっちり京都へ行こう!

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抹茶パフェでがっちり

今、大丸東京店にて、連日長蛇の列を作っているお店があります…その名も「祇園都路里」。
1時間待ちは当たり前というお客さんたちのお目当ては…抹茶パフェ!
抹茶アイスに、抹茶カステラ、抹茶ゼリー、と抹茶尽くし!

この少し大きめのパフェが大人気なのです!
行列ができるパフェ誕生には、伝統を守る京都商人の挑戦がありました!

というわけで、祇園都路里の儲かりのヒミツを探りに、そうだがっちり京都へ行こう!

やってきたのは、京都祇園。
大ヒットパフェが生まれたのは観光名所「八坂神社」に程近い、祇園都路里本店。

万延元年(1860年)創業、140年続く老舗のお茶屋さんです。

しかし、本店はあまりお客さんがいないようですね…ところが、脇の階段には行列が!

Q:今日はどちらから来ましたか?

お客さん:九州!
お客さん:三重県四日市!
お客さん:ニューヨーク!

お茶屋さんの2階で食べるパフェには、全国各地から1日1000人以上のお客さんがやってくるとか!

こちらが、祇園都路里の三好正晃社長!

Q:儲かってますか?

三好社長:ボチボチでんな〜。

Q:お茶とパフェのどちらが売れていますか?

三好社長:それを聞かんといて下さい!
パフェが圧倒的人気ですね!

老舗のお茶屋さんなのに、現在では売上げの半分以上がパフェ!
140年の歴史を誇る京都のお茶の老舗がパフェを始めたのには大きな理由がありました。

今から30年程前、街に自動販売機が増え始め、炭酸飲料や缶コーヒーが急成長!

三好社長:日本茶から皆さんが離れていくんじゃないかなという、お茶屋としての危機感を持ちまして…

このままでは、日本のお茶文化が衰退してしまう…
そこで「飲むお茶」から「食べるお茶」へ大改革!

三好社長:わが社のポリシーも大事ですけど、それだけを頑固一徹にやっていたのでは、お客様から支持されない。

京都は街を便利にするため、日本で初めて路面電車を走らせた街!
さらに、日本初の水力発電所、日本初の映画上映も京都から!

"変革を恐れない"それが京都人の気質なのです!
そんな街で生まれた祇園都路里は、御茶文化を大改革!
若い世代にターゲットを絞り、自社製の抹茶を生かしたパフェを開発しました!
これが、本物志向の女性に指示され大ヒット!さらに…

三好社長:京都は観光地ですから、観光シーズンとオフシーズンで売り上げにかなりの差がありますね!

そこで、京都の老舗は安定した収益を見込める東京に出店!
これまた、狙いはズバリ的中!京都のお茶屋さんが作った本格抹茶パフェは、東京でも大ヒット!

日本一高い路線化のヒミツ

【ニュース】国税庁が公表した2008年分の路線価、今年も日本一は東京銀座の鳩居堂前で、23年連続トップとなりました。

銀座鳩居堂といえば、日本一土地の高い場所ですよね!
ところで、鳩居堂ってどんなお店なのでしょうか?

Q:何を買われたんですか?

お客さん:お線香です。たくさん種類がありますので。

扱う商品は、お香や筆などの和風文房具。
そんな鳩居堂も実は京都ブランド!
でも、一体なぜこんな日本一土地の高い場所に京都からやってきたのか?

というわけで、鳩居堂のヒミツを探りに、そうだがっちり京都へ行こう!

やってきたのは、京都寺町通り。

こちらが鳩居堂本店。

創業は寛文3年(1663年)と、この古い写真より200年以上も前!
平家物語、一谷嫩軍記で有名な熊谷直実の子孫が作ったお店なのです。

和室に通され、ふすまを開けると、社長の熊谷純三がご丁寧にご挨拶!

熊谷社長:31代目になります。私の父は熊谷直清、私の長男が直久といいまして、私だけ「直」が付いていないんです。
歴代「直」がついております。

鳩居堂さん、筋金入りの老舗です!お店の中にも、すごい歴史が!

従業員:こちらは「六種の窯物」といいまして、当店に伝来されているお香になります。

「六種の薫物」というお香は、宮中で秘伝となれていた問題を、鳩居堂が受け継ぎました。

こちらは源氏物語でおなじみの光源氏もお使いになられていた「侍従」!
現在、製法を知るのは鳩居堂だけ!

こちらはお香に使う伽羅(香木)で、なんと1グラム10500円!
金の3倍以上の価値。

でも、伝統と格式を誇る京都の老舗が東京銀座へ?

熊谷社長:明治維新で東京へ遷都いたしまして、宮中のお仕事を東京で承らないとできないので…

宮中に商品を納めていた鳩居堂は、明治政府の東京遷都と共に東京へ進出。
それで、店を構えたのが皇居に近い銀座。
しかし、時代が進むにつれて土地の価格が高騰!
日本一値段の高い場所になってしまったというわけ。

鳩居堂は京都でがっちり!

こってり味でがっちり

続いては、東京で人気のラーメン屋さん「天下一品」。

現在、年商200億円、全国に200店舗以上を誇るラーメンのフランチャイズチェーン。

天下一品のラーメン、その特徴は…超こってり!

お客さん:このこってりが良いんですよ!
口の中でホワっとくるのがたまらないんですよ!

と、大人気の超こってりラーメンの天下一品も実は京都ブランド!
でも、「あっさり味」文化の京都で、なぜここまで「こってり味」なのか?
というわけで、天下一品「超こってり」のヒミツを探りに、そうだがっちり京都へ行こう!

やってきたのは、京都市北白川にある天下一品総本店。
店の前はかなりの行列!
店内を見てみると超満員!
天下一品総本店には1日1000人以上のお客さんがこってりラーメンを求めてやってくるのです!

創業者の木村社長!

Q:相当儲かっているのでは?

木村社長:こない言うたらなんやけど、今左うちわですよ!

昭和46年、京都北浜で木村社長の手によって産声をあげた天下一品!

ところで、なぜ「あっさり味」文化の京都で、「こってり味」なのでしょうか?

木村社長:京都は若い学生さんが多いじゃないですか!
大学がこの近くにたくさんあるんですよ!
スタミナ・スタミナ・スタミナとなるわけですね。

京都は38の大学が集まる学生の街!
スタミナをつけたいという大学生の要望に応えるべく、徹底的にこってりしたスープを開発したのです!

京都の学生の多くは地方出身者!
だから、あっさり文化の京都でも超こってりは大ヒット!
学生の街、京都で大人気になった天下一品。
次に狙ったのが、日本一大学生の多い街東京!
もちろん、狙いはまんまと的中し、ラーメン激戦区の東京でも天下一品のこってり味は支持されています。

天下一品はこってりでがっちり!

▼スタジオにてお話を伺いました。
加藤:天下一品は店舗がありすぎちゃって、京都発ってイメージがすごい薄れてますよね。

森永さん:でも、まさか京都ブランドだとは思わなかったですね!
そんなイメージまったくないじゃないですか。

羽野さん:でも、京都の人はみんな小さい時から知ってますよ!
あのこってりが他にないんです!むちゃくちゃこってりですよ!

森永さん:企業も京都にはいっぱいあるじゃないですか。
京セラは代表的ですが、オムロンや村田製作所や島津製作所とか、もう日本の超一流最先端企業がみんな京都から出てくるんですよ。
私は、大学に秘訣があると思うんですよ。
通常、大学っていうのは建物の配置から色から全部統一されているんですが、京都大学はバラバラで都市計画のかけらもない!
自由奔放で、みんなが好き勝手やっているから他の人が思いつかないとんでもないものが出てくるんです。

進藤:ノーベル章を出した数がすごいですよね。

森永さん:それが個性なんですよ!
伝統の街に個性がきらりと光るっていうのが京都なんですよ!

日本酒ではなく焼酎でがっちり

焼酎の売り上げ国内No.1は、缶チューハイでおなじみの宝酒造。

この会社も京都ブランド。
京都の伏見といえば、日本酒で有名な場所。
けど、なんで宝酒造は焼酎なのか?

というわけで、宝酒造のヒミツを探りにそうだがっちり京都へ行こう!

やってきたのは、京都市伏見区。
周りを見ると、「黄桜」「月桂冠」など有名日本酒メーカーばかりがズラリ!
そんな酒処の伏見で、焼酎で勝負のNo.1メーカーになったのが、宝酒造!
伏見で焼酎を作り始めたのには、やむにやまれぬ理由がありました…

実は、伏見の酒造メーカーとしては後発だった宝酒造には日本酒を作る権利がなかったのです。
ところが、「アレがダメならコレ!」の京都魂を発揮し、日本酒がダメならと日本酒メーカーが出した酒かすから焼酎の製造を開始!

すると、伏見ではほとんど作られていなかった焼酎があれよあれよと大人気に!
京都では有名な焼酎メーカーになったのです!

そして1984年、全国制覇のチャンスが到来!
それまで、炭酸割りのお酒といえばウィスキーを炭酸で割ったハイボールが人気でしたが、炭酸割りの焼酎チューハイが居酒屋で流行り始めたのです!
好機到来、すぐさま缶入りのチューハイ「タカラcanチューハイ」を発売したところ、爆発的に売れ、日本にチューハイブームを巻き起こしたのです!

おかげで、宝酒造は焼酎No.1企業に成長!
年間売り上げは現在1000億円を超えました!
日本酒を作れなかった宝酒造が、伏見の老舗日本酒メーカーを大きく引き離しているのです。

▼京都の老舗コーヒーでがっちり
今、スターバックスやタリーズなど手軽に飲めるシアトル系と呼ばれるコーヒーショップが人気ですが、ミルク・砂糖入りのちょっと変わったコーヒーがウケて大人気なのがイノダコーヒ。

大丸東京店に昨年11月のオープン以来、1日中お客さんの絶えない喫茶店なのです!
このイノダコーヒも京都ブランド。
でも、なぜこんな変わったコーヒーが人気なのでしょうか?

というわけで、イノダコーヒのヒミツを探りにそうだがっちり京都へ行こう!

やってきたのは、堺町通りにあるイノダコーヒ本店。

とってもレトロ!
創業は昭和22年、先代は豆の卸をしていましたが、まだ贅沢品だったコーヒーが飲めるお店として、京都の人気店になったのです。

松本定治総店長:京都の人は舌が肥えてて、ええ加減なものを出してたらお客さん全然来はれへんしね。
しかし、一旦お客さんがついてしまうとみんな応援してくれはりますから!

そんな味にうるさい京都人にウケたのが、イノダコーヒ。
コーヒーの入れ方も独特!
ちょっと風変わりな格好の店員さんが、お玉のお湯を豆にかけ、ゆっくりと抽出。

これだけでも珍しいですが、ポイントはこの後にミルクをカップに先に入れ、コーヒーを注ぐと同時に角砂糖を2つ入れる。
これが京都イノダ流のレギュラーコーヒー。

こうすることで、ミルクと砂糖が満遍なくコーヒーと混ざり、スプーンは必要ない!
それを昔ながらの落ち着いた雰囲気の店内で、ゆっくりと楽しみます。
昔ながらのイタリアンスパゲッティやかつサンドをコーヒーと共に頂けます。

そんなレトロな雰囲気がウケて、今では観光客からも人気の京都の名所となっているのです!

松本総店長:はっきり言わせてもろたら、コーヒーは雰囲気で飲むもんです。
落ち着いてフルサービスのところで飲んでいただいたら、こんなに美味しいものかとほんまにそう思います。

ちょっとお高めですが、京都の老舗の雰囲気が味わえるイノダコーヒが東京でも大ヒットしているです!

▼スタジオにてお話を伺いました。
加藤:京都はさらに広がる感じはありますね。

森永さん:外国人観光客の数が伸びてるじゃないですか。
「外国人の人にどこ行きたい?」と聞けば、8割方が京都へ行きたいって言いますよね。
既に、世界の京都なんですよね。
でも、まだまだ外国人が知らないスポットはいっぱいありますから、いくらでも伸びる余地があると思います。

進藤:京都ブランドの次に来そうな都市はどこでしょうか?

森永さん:それは金沢です!

加藤:わかるわ〜!あそこも古い建物多いですしね。

森永さん:伝統があって、型友禅などの昔からの伝統工芸も技もある上に、現代アートがある!
さらにすごいのは、おそらく6年先くらいに新幹線が金沢に通ります!

加藤:新幹線が通ったら変わりますよね!金沢良いんですよ!
森永さん久々にやりましたね!

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