過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2008年4月20日放送

特集

高速道路ビジネス

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)・田中麗奈さん

番組内容

本日のがっちりマンデー、テーマは高速道路ビジネス!
今は高速道路も儲けを出さないとダメなのです!
なぜなら3年前、旧道路公団が6つの会社に分割・民営化され、今やどこも立派な株式会社!
今、そんな全国の高速道路株式会社がとても頑張っています!
ゴールデンウィーク直前、お出掛けはこれを見てからじゃないと損しますよ!

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中央環状線で渋滞解消!

東京の高速道路といえば、モチロン首都高!
でも、首都高と聞くと、"いつも渋滞"というイメージがありますよね!
実は、この渋滞が高速道路会社の収入UPにとって一番の敵なのをご存知でしたか?
そこで今、首都高が渋滞解消の切り札として期待しているのが中央環状線!
がっちりマンデー経済予報士見習い補佐の岡村がその中央環状線に潜入します!

岡村:ここからが去年12月に開通した中央環状新宿線の山手トンネルです!トンネル入ります!

都心環状線の外側に作られているのが中央環状線!
昨年末に新宿−池袋間が開通し、来年は渋谷まで延び、そして5年後の2013年には品川まで延びて全線が開通する予定です。
中央環状線の池袋−新宿−渋谷−品川のほとんどは地下トンネルになっていて、開通すると総延長18.2kmの世界第2位の長さを誇るトンネルになるんだとか!

首都高速道路株式会社渋滞対策グループの小林茂マネージャーにお話を伺いました。

小林さん:平成25年に予定している品川線の完成をもって中央環状線が完成します!その段階で首都高の渋滞はほぼ解消すると考えています。

例えば東名高速から常磐道へ向かう場合、これまでは必ず都心環状線を通らなければならなかったのが、中央環状線が完成することで行き方が3パターンに増えます!
これにより交通が分散して首都高全体の流れが良くなるのです!
では、渋滞が減ると首都高にどんなメリットがあるのでしょうか?

小林さん:渋滞が解消されることによって、今まで首都高をご利用されていなかったお客様もご利用して頂くようになりますので、交通量は増え、さらに便利になるという風に考えています。

渋滞がなくなると、同じ時間内に通る車の台数も増えて、今まで首都高を敬遠していた人達も利用する!
当然、通行料収入はがっちり増えます!

続いてがっちり取材班は、まだ完成していない工事中のトンネル内に潜入しました。
ところが、どこまで降りてもなかなかトンネルに到着しません!
一体どこまで行くのでしょうか?

首都高速道路株式会社建設工事グループの大塚明工事長にお話を伺いました。

続:中央環状線で渋滞解消!

大塚さん:一番下まで行くと60mくらいですね!

60mといえば、20階建てのビルの高さ分を地下に降りるということ!
実は、現在作っている区間は内回りと外回りが上下に走っているので、その分深くなっているのです!

ここが都心の地下60m、掘りたてホヤホヤのトンネルの中!

岡村:これだけトンネルが長いと排気ガスが溜まって大変じゃないですか?
大塚さん:その為にこの道路には、10m置きに汚れた空気を集める排気口が準備されています。

道路の脇には排気口があり、トンネル内の排気ガスはここから吸い込まれて、すべて排気室に集められます!

大塚さん:汚れた空気を吸い上げて、こちらのシステムに入れて細かいチリや二酸化窒素を取り、この先にある45mの排気塔に吹き上げていきます。

山手通りを走っていると次々と現れるこの塔の正体は、山手トンネル内の排気塔だったのです!
汚れた空気は先ほどの空間でクリーンにされ、地上100mの高さまで一気に放出されます。
装置が作動し始めたら風圧が凄すぎて絶対に排気塔の中には入れません!

そしてカメラは首都高の管制室に潜入!
ここでは首都高内での事故・故障車・落下物などに対する交通管制を行なっています。

首都高速道路株式会社交通管制グループの川住健二マネージャーにお話を伺いました。

川住さん:地図上の赤色は現在自然渋滞を表していて、渋滞は20km以下です。オレンジ色は渋滞20〜40km以下の混雑を表しています。

このパネルを見ることによって首都高内の状況がすべて把握できるのです!そして、こちらのモニターが山手トンネル内の監視カメラの映像。

川住さん:現在、テレビカメラが161機ついていまして、それでトンネルの中をすべて監視しています。

新宿−池袋間の6.7kmのトンネル内は隅から隅までここで監視しています!
首都高全体では1600台ものカメラがついているため、障害物を見つけたら素早く撤去!
これもすべて事故や渋滞を防ぐためなのです!

岡村:発見しちゃったんですけど、あそこにTBSって書いてありますよね?
川住さん:日本道路交通情報センターがここに常駐していまして、首都高の渋滞情報をここからラジオで放送しているんです!

TBSブースにて(財)日本道路交通情報センターの前田安澄さんにお話を伺いました。

岡村:ここがTBSのブースですね!ここから交通情報を放送しているんですか?
前田さん:はい!管制室の路線パネルを見て話しています。

首都高の路線パネルを見ながら放送して、各ラジオ局に交通情報が流されています。
なんとしてでも渋滞を解消して、高速の利用者を増やしたいのが高速道路会社なのです!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:渋滞が緩和されるとかなり変わりますか?

森永さん:渋滞で完全に動かなくなってしまうと、お客さんが入ってこないから儲からないわけですよ!

進藤:高速道路は儲けてはいけないと聞いたのですが?

森永さん:道路公団時代は借金で道路を作っていました。現在は高速料金でその借金を返しているので高速料金で儲けることはできませんが、別のビジネスはしてもいいことになっているんです!そこが今1番おいしいんです!

儲かりサービスエリアでがっちり!

その1番おいしいのが、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)!
ここが今、高速道路会社の超儲かりスポットになっていました!
全国のSAで圧倒的な儲かりナンバー1に輝くのが、東名自動車道の海老名SA!
なんとここは上りと下りで1位・2位を独占しているのです!

特に海老名下りSAは、都心からおよそ1時間の場所にあり、最初の休憩スポットとして大人気!
たしかに平日の午前中でも駐車場はほぼ満杯、中の食堂も大盛況です!

利用者:東名高速に入ってまずみんなここに寄るんじゃないですかね。
利用者:海老名SAにしかないアイスクリーム屋さんがあって、通ったら必ず立ち寄ります!

必ず立ち寄るのには理由があるのです!
今や海老名下りSAの顔とも言える焼き鳥やたこ焼きなどの「うまいもの横丁」に、海老名名物の行列のできる「ぽるとがる」のメロンパン!
さらには、有名レストラン「キハチ」のソフトクリームに、海外の有名ドーナツチェーン「ドーナツプラント」も営業しています!
高速道路会社は、さまざまなテナントでSAにお客を呼び込み、そのテナント手数料でがっちり収益を上げていたのです!

そんな海老名下りSAに対して、海老名上りSAにはまた違う儲かり戦略がありました!
今回は特別に許可を頂いて、業者の人しか使えないヒミツの道を通って上りSAに移動!

ここ上りには下りのSAにはないお店がありました!
高速道路では初の出店となる10分1000円のスピードヘアカット専門店「QB−HOUSE」に、全身オイルコースまである本格マッサージ店「リフレッシュセンターリラックス」!

利用者:ゴルフの帰り道にマッサージしてもらうのにはちょうど良い!

つまり、東京から出掛けるときに立ち寄る下りSAではデパ地下並みのグルメテナントでバンバンお金を使ってもらい、長旅に疲れきって東京に戻ってくる上りSAでは、マッサージや散発でスッキリお金を落として頂く!
これが海老名SAのがっちり儲かり戦略なのです!

しかし、海老名よりさらにスゴイことになっているところがあるということでやってきたのは、愛知県と三重県をつなぐ伊勢湾岸自動車道の刈谷PAに連結した複合レジャー施設、刈谷ハイウェイオアシス!

パーキングエリアなのに60mの大観覧車があり、その他にも本格的なメリーゴーランドやゴーカートにも乗れてしまうという、まさに遊園地です!

こちらの産直市場「おあしすファーム」は、大手スーパーも真っ青な品揃え!
知多半島沿岸でその日の朝に取れたばかりの新鮮な魚介類から、すべて生産者の名前入りの近辺の産地から直送された野菜や果物を販売していて、高速道路を使ってでもやってくるお客さんで大盛況です!

なんとここには、天然温泉施設までありました!
少し休憩したいときは足湯、しっかり温泉に浸かりたい人には露天風呂までご用意!
岩塩を使った最新式の低温サウナに、タイ古式マッサージと、まさに至れり尽くせりです!

他にも、ドクターフィッシュと呼ばれる外国産の淡水魚が足の角質を食べて取ってくれるというお店も出店していました!

刈谷ハイウェイオアシスは出掛けるついでに立ち寄る休憩所ではなく、ここが目的でお客さんやってくるという全く新しい儲かりパーキングエリアなのです!

でも、刈谷ハイウェイオアシスの一番のウリは、観覧車や温泉ではありません!
それは一体何かというと…
案内板にも誇らしげに書いてあるデラックストイレ!

まずは男子トイレを見てみます!
確かに中庭のガーデニングが癒しを演出するオシャレな空間ですが、デラックスではないような気が…

実は、デラックスなのは女子トイレ!
絨毯張りの床に、休憩用のソファーがあって、なんと美術品まで展示されていました!
このように女性客がもう一度来たくなる施設を作れば、自然と全体のお客さんも増えていくという儲かり戦略だったのです!

家族連れで賑わう、昼間の刈谷ハイウェイオアシスは、夜になるとデートスポットに大変身!
これも儲かり戦略の一環なのです!

刈谷ハイウェイオアシス株式会社の澤田忍管理部長にお話を伺いました。

澤田さん:結果的には高速道路を利用されることが促進されますので、高速道路会社の料金収入が増えると思います!私たちもハッピーですが、高速道路会社もハッピーだと思います!

サービスエリアやパーキングエリアに人が集まれば、通行料収入が増えて高速道路会社もがっちり!

絶好調のドラ旅

ところで、高速道路を使った旅行に欠かせないのが通行料金割引のあるETC!
現在普及率は72%と、ETCがここまで普及したおかげで、ある高速道路新ビジネスが絶好調なのです!

そして、やってきたのは旅行代理店のJTB!
株式会社JTBマネージャーの荻野隆二さんにお話を伺いました。

荻野さん:発売して約半年経ちましたが、ドラ旅が絶好調に売れております!

Q:ドラ旅って何ですか?
荻野さん:高速道路のETCの割引料金を宿泊とパックにした新しい旅行商品です!

これまでのパック旅行は鉄道や飛行機と宿泊がセットになったものが一般的でしたが、ドラ旅は高速道路と宿泊がセットになった新しい旅行商品なのです!
これが昨年10月の発売以来、バカ売れ!
それではゴールデンウィークに向けて発売されたドラ旅プランがこれまでよりどれだけお得なのか聞いてみましょう!

荻野さん:まず1000円分のガソリン券を宿泊のお申し込み頂いたお客様にご提供しております!宿泊のお値段の方もJTBの特別価格でご提供しております!ETC企画割引に関しましては最大で50%近くの割引率が適用されるルートがございます!

1000円分のガソリン券付き!
宿泊も特別料金!高速料金最大50%OFF!
つまり、これまで掛かっていた料金より1万円もお得なのだとか!
ドラ旅が売れれば、高速道路会社も通行料収入が増え、サービスエリアでの売り上げもUPする!

今、高速道路ビジネスががっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:ETCだと機械を取り付けるときにセットアップをするので、どこをどの人が通ったかが把握できるから料金の割引が出来ます!パーキングエリアやその他のサービス収入は、高速道路会社自体が借金の返済に使わないで自由に自分たちで使えるようになっているので、どんどん商売をしてもらって最終的には高速道路料金を半額にしてもらいたいです。

進藤:今後、儲かりそうな高速ビジネス教えて下さい!

森永さん:それは発電ビジネスなんです!自家発電には太陽光発電や風力発電がありますよね?実は高速道路会社がそれに取り組み始めているんですよ!スペースを利用して太陽光パネルを設置して充電することによって、夜間照明に使えるようになります。そうすると、これは環境にもとても良いんですよね!

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