過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2007年12月23日放送

特集

あなたの会社のNo.1社員:第4弾

ゲスト

池上彰さん(ジャーナリスト)、香坂みゆきさん

番組内容

本日のがっちりマンデーは、大好評!スゴい社員第4弾!!
会社を支え、頑張っている名もなき社員が主人公。
会社員の皆さん、これを見て明日からがっちり頑張りましょう!!

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意外と知られていない職業のスゴい社員たち

あなたの会社のNo.1社員!
やって来たのは、成田空港にある株式会社JALカーゴハンドリング。航空貨物の取扱高は、年間104万トンで日本一!
そして、仕事の腕も日本一の社員がいるという!

足並みそろえて現れたのは、佐久間学さん(25)、寺本拓郎さん(25)、諸岡裕二さん(26)、鈴木紀幸さん(29)。
JALカーゴが誇る、がっちり、すんごい社員、がっちり、がっちりの4人集!
でもこの4人、何がすごいと言うのか??

JALカーゴハンドリング輸出・郵便サービス部 吉野昌雄部長:航空貨物の積み付けでスゴいんです!

航空貨物の積み付けとは、貨物を飛行機にしっかりと積み付けるようにパッケージングする作業の事。

でも、飛行機の形に四角い貨物をピッタリ積み込むのは大変!
上手くやらないと隙間が出来てしまいます…。

隙間なく積み込めれば、収納効率も大幅アップ!
値段が高く、収納スペースの狭い航空貨物の世界では、いかに効率よく積み込むかが儲かりのポイント。
実はこの4人、昨年香港で行われた、航空貨物の積み付けの速さと正確さを競う世界大会で、見事世界第2位に輝いた精鋭達なのだ!

一体どんな競技かというと…形も大きさも違う貨物を

フォークリフトで幅の狭いスラロープを通りながら運び、

効率よく積み上げていくというもの。
もちろん、飛行機にピッタリ入る形が理想です。
通常1時間はかかる難しさなのですが、彼らにかかると…なんと半分の30分でこなしてしまう!!
飛行機の形のコンテナをどかしてみると、ピッタリ!!

佐久間さん:積み付けというのは、最初にどのような貨物かを見て、パズルを組み立てるような感覚なんです。どれだけ積む前に頭の中でイメージできるかだと思います。

Q:間違える事はないですか?
諸岡さん:間違える事はないです!

毎回形や大きさの違う貨物を同じ形に積み上げる。
運ぶ人も誘導する人も積み上げる人も、同じイメージを持っての共同作業。
4人の息がピッタリでないと、短時間での的確な作業は不可能なのです。

吉野部長:スピードがある分非常に生産性も上がるし、こういう社員がこれからどんどん出てくれば、会社の業績もどんどん上がってくるのかなという風に思っています。

ここで、入社2年目の西谷優輝さん(20)に聞いてみました。

Q:先輩方はどうですか?
西谷さん:最高っすよ。最高です。素晴らしいですよ。フォークリフトの技術がスゴいです。

Q:そのコース(狭いスラロープ)はどうですか?
西谷さん:難しくてちょっと無理ですね。

難しいところを実際にやってもらうと…

西谷さん:狭いですね

ところが、これが先輩の手にかかればスルスルスルスル〜♪

スピードと正確さ、なめらかに流れるようなフォークリフトさばき!
お見事という言葉以外見つかりません!!

佐久間さん:フォークリフトの爪の長さが長いんで、その長さを理解して運転しないと奥のポールに当たっちゃうんですね。

優秀な先輩達でがっちりですね!!

全て手作り超プレミアムなスゴ技社員!

東京都荒川区にある細渕電球株式会社。
何でも、世界中から引っ張りだこという「電球」会社。
電球といえば…理科の実験で使ったり、この年末に取り替えるあの電球ですよね。
…失礼ながら、あんまりスゴくなさそう。
ところがどっこい!細渕電球が作っているのは、手作り特殊電球!

手作り特殊電球とは、外科手術などの医療用器具や顕微鏡などの光学機器などに使われる特殊な精密電球。大量生産には不向きなため、全て手作りという超プレミアム電球なんです!
普通の電球の値段が1個平均100円なのに対し、手作り特殊電球は10倍の1000円!
中には、1個20万円以上する電球まで!!

そんなスゴい電球を精密に作り上げる事で、世界中から発注がわんさか!
細渕電球株式会社は、社員数がたったの35人ながら、年商5億円という世界を代表する儲かり電球メーカーなんです!さぞかしスゴい社員がいるんでしょうね!!

細渕電球株式会社 高橋建志専務:私ども…みんなスゴいんですけど。

えっ、みんな?確かに、熟練という言葉が板につく職人さんがズラリ…
電球一筋40年以上というベテランの方もいます。

高橋専務:機械ではできない作業をしています。

特殊電球作りの中でも1番難しい【手封止】という工程。

機械を使わずに、直径わずか3ミリのガラスの中にフィラメントを封じ込めるこの作業は、繊細なフィラメントを高熱のガラスに決して当ててはいけない熟練の技が必要。
ここに、世界に輝く電球メーカーである由縁があるのです!

25人のスゴい技を持つ社員を抱える事で、大手がやれない精密な手作業を一手に引き受ける。
結果、荒川区にある小さな会社が世界中から知られる会社に!
皆さんスゴいのはわかりましたが、中でも一番スゴい社員っていらっしゃいますか?

高橋専務:こちらが藤村さんです。

と振り返ったのは、妙齢の女性。しかも…お美しい。
藤村涼子さんは、入社4年目ながら、熟練の職人さんが携わる仕事を次々こなしてしまうスーパー社員!
こちらは、口に管をくわえながら微妙な息の吹き込み加減でガラス管から電球の形を作り上げる作業。

小さいから丸くふくらますには、繊細な息の吹き込み加減が必要な正に職人芸。

高橋専務:普通ではできない作業ですね。10年くらいはかかる仕事を藤村は2年半でこなしています。

先程紹介した【手封止】の技術も普通は10年かかると言われます。
しかし、藤村さんはわずか2年でベテラン並の腕前に。
この道45年の職人も「『いい仕事』しています。やっぱり器用なんでしょうね」と、舌を巻く。

多摩美術大学で彫刻を専攻していたという藤村さん。
手先の器用さに加え、毎日居残って練習する努力家。

藤村さん:一人で黙々とやっているのは楽しいので。

一緒に働く職人さんも「仕事に取り組む姿勢が真面目ですよね」とお褒めの言葉。
若く腕のある社員、更には女性とあって、藤村さんの存在は他の職人さんにとっても大きな刺激になっています。ベテランの職人さんも、うかうかしてられませんね。

▼スタジオでお話を伺いました。
池上さん:細渕電球株式会社では、「細渕検定」といって、会社の中で技能を競う検定をやって優秀な人を見つけているんです。事務で入っても技術をやってみろと。

香坂さん:器用な事に気付いていないかもしれないですからね。

池上さん:つまり、色んな才能を見つけていくという事ですね。

進藤:フォークリフトの4人組はどうですか。

池上さん:驚いたのは、4人が同じレベルを持って阿吽の呼吸でやっていく事ですね。

進藤:フォークリフトの4人組は世界2位とおっしゃっていましたが、他にもどんな大会があるのかあげてみました。

加藤:パッケージングコンテストとか見てみたいですね。

進藤:いわゆるラッピングですね。

池上さん:ジャパンバリスタチャンピオンシップというのは?

進藤:エスプレッソとかカプチーノの泡に絵を描いたりするものですね。

香坂さん:生ハム切りコンテストとかいいですね。生ハムをいかに薄く切るかという事なんですかね。

池上さん:それぞれの会社の中ではスゴくても、井の中の蛙のように国際的に見てスゴいかどうかというのは、なかなかわからないですよね。こういう形でコンクールをやると、日本の中でどの位の位置にあるのかというのがわかりますでしょ。そのために頑張ろうとする人が出て来る事によって、社員のモラルもアップするでしょう。これってとってもいい事ですよね。

加藤:こういう大会を開くのは面白い事ですしね。

女の子が一度は憧れる あの業界のスゴい社員さん

観光バス業界の売り上げNo.1と言えば、株式会社はとバス。

BUSそして、はとバスといえばもちろんガイドさん。
170人もいるガイドさんの中で、後輩に、「神」「ミューズ」とまで言わしめるNo.1バスガイドとは…

入社16年目の藤川知美さん。
藤川さんが後輩から「神」と呼ばれる由縁は、そのガイド内容にあります。
普通、バスガイドさんは教本を覚えてその内容に沿ってガイドするのが基本なのですが、藤川さんのガイドはまったく違う!そこで、入社1年目の曾祢さんとNo.1バスガイドの藤川さんとで、ガイドの実力勝負をしてもらいました!!

まずは、高速道路から見える新幹線の大井操車場。

新人ガイド曾祢さん:左をご覧下さい。左は新幹線大井基地です。奥には新幹線がおります。

曾祢さんはここまでですが…

No.1ガイド藤川さん:では左をご覧下さい。新幹線の車輌基地です。都心に大勢の人を運ぶという目的があったために、東京と大阪515.5km結んだのが始まりです。速いというイメージを付けたかったので、一般公募の中から音と光をイメージした「ひかり」と「こだま」という2つの新幹線の名前が選ばれました。

続いては、高速道路から見える東京証券取引所

新人ガイド曾祢さん:日本のウォール街と呼ばれている兜町です。東京証券取引所を始めとする多くの証券会社が並んでいます。

…と、曾祢さんはここまでですが、

No.1ガイド藤川さん:この東京証券取引所ですが、周辺にはたくさんの証券会社は集まっておりまして、株の売り買いが行われている場所です。1602年に東インド会社という会社が世界ではじめて設立されまして、日本では渋沢栄一という方が海外にでかけまして、日本にも取り入れようという事で、営利事業・非営利事業と千近い事業を起こしまして、株式会社の前身としたという事です。その当時、株の売り買いというのは全て手で合図していたんですが、最近ではコンピュータが導入されまして、売り買いの様子というのは、特にご覧頂いても今どこの株が売り買いされたというのはわからないんですけども、中を見学する事はできます。

まさに雑学女王!!藤川さんは、教本には載っていない事までス〜ラスラ!
お客様を飽きさせないように、立て板に水のごとくガイドしています。

日本銀行の横を通った時には、季節に合わせて…

No.1ガイド藤川さん:ところで、そろそろ年末ジャンボ宝くじの時期ですが、もうお求めになりましたか?そんな宝くじを買わなくても口座に1億円くらいはボ〜ンと入っている方がほとんどではないかと思いますが、1億円を持ち歩く機会はなかなかないかと思います。
1億円を1万円札で準備するとどの位の重さになると思いますか?当たっても1億円は差し上げられませんが、見当もつかないでしょうかね。大体10kgだそうですね。
この日本銀行の隣に貨幣博物館という場所があるんですが、そちらの中にプラスチックケースに穴が開いていて、その中に手を入れて持ち上げる事が出来るというコーナーがありますので。また日本の古いお金ですとか海外の珍しいお金なども展示されておりますので、是非お出かけになってみてください。

藤川さんがガイドした内容をメモにして、曾祢さんに見てもらいました。先輩のスゴさに絶句…。

曾祢さん:スゴいですね。ここら辺からここら辺まで(赤い部分)はお調べになられた事かと思います。

いつも藤川さんのガイドを聞いているドライバーさんも、
「勉強されているというか、運転していてもやっぱり『あぁなるほど、へぇ〜』という事が多いですよね」

バリエーション豊富な藤川さんのガイドは経験だけが理由ではありません。
休憩時間には勉強。仕事終わりや家に帰ってからも、ガイドする場所の予習、更に新しい情報をみっちり頭に叩き込みます。

藤川さん:その仕事がついた事がわかった時からずっと勉強してますね。前の日なんかは結構寝ないで(勉強しています)。

そのスゴさに思わずカメラマンも…

カメラマン:受験勉強みたいですね。
藤川さん:本当にそうですね〜。いい大学に入れただろうにっていうくらい勉強してますね。

ちょっとした空き時間にでさえ勉強に当てる藤川さん。

Q:雑誌何読んでるんですか?
藤川さん:これはですね、『LEON』という雑誌で、男性にどんな物が流行っているのか流行をお客様との会話の話題に使おうかと思いまして。

お客様との会話を楽しくふくらませるための努力を惜しみません。

ところで、はとバスと言えば都内観光と思っている人、意外に多いのでは?
関西から東北まで様々なツアーがあるのです。藤川さんは、勉強に次ぐ勉強でガイドできる範囲を広げに広げ、現在案内できる場所はなんと…160ヶ所以上!

夢は全国制覇という藤川さん。なぜそこまでスキルアップを?

藤川さん:ガイドとしてだけではなくて、人としても色んな知識を持っている方が楽しいですよね。一生懸命やって大変なんですけど、それがお客様にピンポイントに伝わるとすごく達成感があります。

優秀なバスガイドさんに支えられ、観光バス会社としての売り上げは日本一!
まさに、欠かす事の出来ないNo.1社員です!お疲れ様でした!

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:バスガイドの大元となるのがこちらの教本で門外不出。今日は特別にお借りしてきました。

香坂さん:これだけすべて覚える事だって大変ですよね。だってこれ、受験どころじゃないですよ!歴史の教科書なんかよりは…大分スゴいですよ。藤川さんはこれをすでに覚えていらっしゃって、プラス…

進藤:ご自分で付け足されているという事ですね。

池上さん:日本銀行の前を通って案内をしていましたが、(自分で)貨幣博物館の中を見て、中がわかっているから外で説明ができる訳ですよね。

加藤:実際に現場へ行っていますね。

香坂さん:つまらない学校の授業を聞いているよりも、地理の勉強しに藤川さんのバスに乗っていた方が楽しそうじゃないですか?

進藤:ちなみに、登場して頂いた新入社員の曾祢さんですが、彼女は優秀なバスガイドさんとして入社していらっしゃいます。ですからあそこがスタートラインという事で、あそこから藤川さんがどれだけ努力をされたかという事ですね。

進藤:それでは最後に、池上さんに伺いたい事がございます。No.1社員になる為のポイントを教えて下さい。

池上さん:「好きこそ物の上手なれ」って言葉がありますよね。どんな仕事に行っても面白いところを見つけて、それを好きになる。好きになると一生懸命になりますよね。好きになる事を見つけるのが上手になる。これがNo.1社員になるコツだと思いますね。

加藤:でも、好きだと言っても仕事になると嫌なところもいっぱい見えてくるじゃないですか。そういう時はどうしたらいいですか?

池上さん:ある事を上達していくと、次第次第に全体が見えてきて辛い仕事の意味がわかってくるんですよ。1ランク上に力が上がっていくと、楽しくなってくるんですよ。

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