過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2007年7月15日放送

特集

お惣菜ビジネス

ゲスト

池上彰さん(ジャーナリスト)、乙葉さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、今絶好調のおいし〜い「お惣菜ビジネス」です!

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パートさんの力でがっちり!

現在600店舗を誇る持ち帰り弁当の店、オリジン弁当!

お昼時の店内にはたくさんのお客さんが!
数あるお弁当屋さんの中で、ここまで人気が出た理由は…さまざまなお惣菜を選んで買える、この「お惣菜コーナー」!

その人気のポイントは「1gから買える」量り売り。

例えば…から揚げ100gで157円。エビチリ100gでも157円。そして、サラダ100gでも157円!
どのお惣菜を取っても値段はすべて均一。
好きなお惣菜を好きな分だけ買えちゃう!
だから、から揚げを1個だけ入れてもOK!

男性客:値段を聞いてからびっくりすることもたまにあります
女性客:夫婦二人だと買って食べた方が安い

全品均一料金の量り売り。
ここにオリジン弁当の儲かるヒミツがあった!

実は、お惣菜の中には原価の高いものと低いものがあって、うま〜くバランスがとれるようになっているんです!

…で、儲かるお惣菜は何ですか?

オリジン東秀エリアマネージャー:高橋由起さん:
そこまで言わなきゃダメですか?
そうですね〜…、肉じゃがはちょっと高めですね。
お豆腐系はちょっと安めになります。
あとは、ヒミツということで…お願いします

ついつい買い過ぎちゃうオリジン弁当!
そのほとんどが手作り。
肉じゃがだって店内で調理しているんです。
おにぎりだって1個1個丁寧に握ってます。

高橋さん:愛情の違いで、ふっくら感が変わる場合もありますね。
色んな方が握っていますので、一つ一つちょっとずつ大きさや形が違ったりとかすると思います

さらに、保存料や合成着色料を使用していない健康志向も、オリジン人気のひとつ!

では、オリジン弁当の人気お惣菜第1位は…若鶏のから揚げ!

醤油味と塩ガーリック味の2種類を用意。醤油味を買うと塩ガーリック味も買いたくなる、「どっちも買い作戦」で人気No.1!

そんなオリジン弁当は、わずか13年で600店舗以上に急成長!
そこには、オリジン独特の出店基準がありました。

オリジン東秀取締役事業本部長:前原正憲さん:できたらコンビニさんが隣にあった方がいいですね

コンビニの隣?一体なぜ?
前原さん:集客力が一番強いのがコンビニエンスさんなので、コンビニエンスさんが3軒あるところには出店していける

これぞ、オリジンの「コンビニ3店で出店!」の法則!
大手コンビニが3社以上店を出しているということは、かなりの数のお客さんがいるという証拠。
つまり、便乗して店を出せば儲かるという考え。
でもお弁当もお惣菜も扱っているコンビニってライバルなんじゃ?

前原さん:お弁当・お惣菜はオリジンで、残りはコンビニで買う。
(お弁当を)作っている間にコンビニさんに行って買っていただいて、戻ってきたら(お弁当が)出来上がっていますというようなのが一番。
そういった店がたくさんあります

そうなんです!コンビニにお弁当を買いに来たお客さん。
どうせ食べるなら「出来たてのお弁当がいいな」と隣のオリジンに。
そして、お弁当の出来上がりを待っている間、コンビニに行って飲み物などをお買い物。
買い物が終わると、オリジンでお弁当をお持ち帰り!
見事にコンビニからお客さんをゲット!
近くにコンビニが3店あると、それぞれのお客さんを獲得できる!
お弁当屋さんでは珍しい24時間営業も、コンビニを意識してのものなのだとか。

Q:乗っかっちゃっておいしい感じですか?
前原さん:そうですね

そんなオリジン弁当を支えているのが…そう!オリジンで働くパートさん!
その数1万人!中には店長として店を任されている、凄腕のパートさんも!
パート歴5年の坂下さん。

パートをはじめて1年半で店長に任命された、スーパーパートさん。
2年前にこのお店が開店するとき、オリジンからラブコールを受け店長に就任!

坂下店長:(パートさんとの関係は)社員ではないって部分は大きいと思います。(パートさんが直接)社員には言えない話ですよね。会社の事とか…

このお店のパートさんは28人。
社員さんにはちょっと言いづらい…愚痴などの話を聞いてコミュニケーションをとっています。
社員さんにも聞いてみました。

Q:店長ってどんな方ですか?
オリジン東秀社員の方:いい意味で甘えたりしてお願いを聞いてもらったり、店の指示を出して頂いたりしています

社員さんも坂下店長に頼ってるご様子!
坂下店長:オリジンは、パートの力でがっちりです!

人材戦術でがっちり!

日本全国に1万店舗以上。コンビニの王者、セブンイレブン!

その主力商品といえば…お弁当・おにぎり!
そのセブンイレブンのお弁当、おにぎりなどの惣菜を一手に引き受けているのが…わらべや日洋!
わらべや日洋の年間売上は990億円。
そのうちセブンイレブンからの売上は、990億円!
わらべや日洋の売上は、なんと100%がセブンイレブンから!
業績もセブンイレブンの成長と共に右肩上がり!

お惣菜業界で、売上No.1の会社になりました!
こんなに儲かっている会社なのに知らない方が案外多い…
どうしてあんまり知られていないんですか?

わらべや日洋代表取締役副社長:妹川英俊さん:
工場というのは、非常に衛星管理を徹底していかなければいけない。
こうした事情もございまして、本来ならば報道関係も(取材を)受けない

食品を扱うわらべや日洋の衛生管理は、特に厳しい!
工場内に入る取材は制限していました。
そのため、一般の方はあまり知る機会がなかったのです。
でも、今回は特別に許可をいただき、早速工場を直撃!

…かと思いきや、入口で足止め!
すべての撮影機材を消毒するように指示が!
そして…なんと爪の長さでスタッフがNG!爪切りの指示が!

わらべやでは常に、従業員全員の手の傷、爪の長さ、体調、鼻の穴の状態に至るまでをチェック!
コンピューターで管理をしてます。

そして、衛生管理員のOKが出ない限り、工場には入れません!
さらに!入口直前で再度入構証をチェック。ようやく工場に潜入!
…かと思いきや!入念な手洗いをして、しっかり殺菌!
さらに、エアーシャワーでほこりを除去!…なかなか工場にたどりつけない!
やっと工場に潜入!…かと思いきや!

わらべや日洋社員の方:手袋をしたら、その上から消毒いたします

手袋をしているのに、さらに手袋まで消毒!
多くの関門を通り抜け、ようやく工場内へ…!
わらべや日洋がここまで衛生面にこだわる理由は…

わらべや日洋東京工場長:佐藤吾一さん:
セブンイレブンは、全国に1万2000店ございます。
どこかで問題が起きれば、その1万2000店に影響を及ぼしてしまう

Q:ちょっとやりすぎじゃないですか?
佐藤さん:いや、(衛生管理を)やり過ぎって事はないと思います

さらに工場内でも…

佐藤さん:こっちはダメです!

スタッフが止められた場所の床には、黄色と緑に色分けされた境界線が。

実は黄色い床は、加工前の材料を扱うエリア。
緑の床は、加工後の出来上がったお惣菜があるエリア。

加工前の食材には雑菌がつきやすいため黄色。
加熱処理で菌がいなくなった食材を扱う場所は緑に、床を色分け。
人の行き来をなくし、雑菌をシャットアウト!

スタッフが止められた理由は、食品への雑菌の進入を防ぐためだったのです!
そんな徹底的に衛生管理をされた工場で、セブンイレブンのコンビニ弁当は作られています。
最終工程のお弁当を詰めている現場に潜入。そこには…人、人、人!

この工場では、300名を超える従業員が、365日24時間体制で一日40万食のお弁当を手作りしているのです!

佐藤さん:一般的に、コンビニのお弁当は機会で作っていると思われがちなんですが、実はこれだけの手間ひまかけて人間が作っているんですよ

実は、コンビニのお弁当は商品開発のサイクルが早く、機械化が追いつかない状況。
そこでわらべやでは、どんなスタイルのお弁当にでもすぐに対応できる製造法を採用。
それが…手作り!
人材戦術という、シンプルな方法にしました。

2001年に発売したおにぎりに、「わらべや」の手作りへのこだわりを見ることが…
発売直前の最高級のおにぎり。
パッケージに採用されたのは、今までどこもやらなかった和紙だったのです。

妹川さん:これを機械化していくという事が非常に難しく、発売日までに間に合わないという状況がございました。もう赤字覚悟で、これを全部手包装していこうと。社長も全員、現場に入って作りました。

社長を筆頭に、全国の従業員総出でおにぎりを手作業で袋詰め!
何とか発売日に間に合わせたのです!

妹川さん:たかがお弁当と見られるかもしれませんが、されどお弁当ということで、ぜひ安心しておいしく食べていただきますよう、宜しくお願いいたします。

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:あそこまで衛生面をきっちりやらないとダメなんですね。

池上さん:一つでも食中毒が出たら信用を失って、取り引きしないということになったらおしまいですからね。最近の経営学で言うと、"win-win"の関係。どちらも儲かりましょうと。

進藤さん:かたや、オリジン弁当ですが…

乙葉さん:女の人ばっかりでしたね。女性だけって決まってるんですか?

加藤さん:なんかお母さんっぽい人が作っていたら、うまそうな感じがするんですよ。

進藤さん:どの品物を取っても、100gいくらって決まっているというのは面白いですね。

加藤さん:肉じゃがはちょっとコストが高いって言ってましたね。肉じゃがばっかりその地域の人が取ったら、相当儲からなくなるんじゃないですか?

池上さん:そうですよね。あるいはミートボールだけ取るといいって思うでしょう。でも、あれは量り売りでしょ?肉って重いでしょ。肉だけ取ろうって思いますよね。向こうはいいんですよ。どうぞ肉を取って下さい。その方が目方が重いわけですから。毎度ありってなるわけですね。

激しいデパ地下戦争で勝ち抜く!

デパ地下は、お惣菜販売合戦の主戦場!
そんなデパ地下に300店以上も出店しているデパ地下惣菜界の王者が存在した!
それは…ロックフィールド!その年間売上げは、約447億円!
中でもダントツの稼ぎ頭が「RF1」!

ごった返す女性客のお目当てのお惣菜、それは…サラダ!

一度に30種類の食材が食べられる「30品目サラダ」をはじめ、個性的なサラダは女性客を中心に大ヒット!

Q:30品目を家で作るのは大変ですよね?
女性客:そうなんです!だからそういうの買っちゃいますね。

大繁盛の「RF1」!そこには、つい買っちゃう気分にさせるヒミツがありました!

▼デパ地下王者のヒミツ1"見えないガラス"
様々な食品が並ぶデパ地下では、お客さんが商品を見た瞬間のインパクトが勝負!
そこで「RF1」では、商品が見やすいように特製の一枚ガラスを使用。
光の屈折を極力抑えた構造なので、ガラスがあるのかわからないほど。そのため…

RF1三越本店:近森智弘店長:
あるかないかわからないという方が結構おられて…。
年配の方で、商品を指指されてつき指した方がいました

▼デパ地下王者のヒミツ2"盛り付け"
岡村さん:この山になった盛り方が食欲をそそりますよね。

近森店長:こちらはミルフィーユ盛りと言いまして。

…ミルフィーユ盛り?
ミルフィーユといえば、何層にもなったフランスのケーキのことですが…
実は、「RF1」の盛り付け方は独特。
具材を決してごちゃ混ぜに盛り付けません。
ひとつの食材を薄く敷き詰めたら、その上に違う食材を乗せていく。
さらにその上に違う食材を…と何層にも敷き詰めていくのです。
その様子がミルフィーユに似ていることから、"ミルフィーユ盛り"といわれるようになったんだとか。

この盛り方にすれば、見た目にも美しく崩れにくい!
しかも、サラダを取るときに、具材がまんべんなく入るというわけ。

▼デパ地下王者のヒミツ3"数字で表す"
プライスカードにはカロリー表示はもちろん、たんぱく質、脂質、塩分量まで細かく数字で表示。

商品を選ぶ目安になりやすいと、健康志向の女性たちに大好評!
大ヒットした「30品目サラダ」シリーズ。

これも、入っている食材の種類をハッキリ数字で示したことで、大ヒット商品に!

ところで、この30品目サラダ…ホントに30種類入っているのか?
スタッフがこっそり買って、実際に食材の数を数えてみると…30品目数え終わってもまだ出てくる!
31、32、33、34、35、36…なんと36品目の食材が!

一体なぜ?
近森店長:30品目に対して30だと、チョイス(取る)時に取れない可能性があります。なので実際には、40品目近くがこの中に入っています。

▼デパ地下王者のヒミツ4"お皿でアピール"
Q:並べ方みたいなのはあるんですか?
ロック・フィールド販売本部:木村義範さん:黒いお皿に商品をのせると、輪郭がすごいハッキリ出るんです。すると、誰が見てもここにまず目線が行く。これで『イチオシですよ』っていうのがわかるようになっているんです。

なので、その日売りたい商品はこの黒い皿に盛り付ければ、ほぼ間違いなく売れちゃうんだそうです!

▼デパ地下王者のヒミツ5"野菜さまさま"
山梨県にあるロックフィールドの契約農場では、レタスを栽培しています。
丁寧に収穫されるレタス。
それを入れるケースには、なにやらクッション代わりのシートが。

Q:なんで敷いているんですか?
A:これはレタスが傷つかないよう。桃と同じなんです。桃と同じ扱い。レタスさま!って感じです。

神様仏様野菜さまさま!
デパ地下王者ロックフィールドは、レタス一個にも気を配っているのです!

▼スタジオでお話を伺いました。
池上さん:どうして『ロックフィールド』っていうか知っていますか?

加藤さん:どうしてですか?

池上さん:社長さんが岩田(弘三)さんだから

進藤さん:今後狙い目のお惣菜ビジネスは何でしょうか?

池上さん:キーワードは"匂い"だと思うんですね。デパ地下でお惣菜を買って、電車で家に帰りますよね。せっかくおいしいんだけど、満員電車の中で匂いがしたら嫌だな〜って思います。そこで、匂いが出ないようなパッケージング。そういう新製品が出ると、売れると思いますよ

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