過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2006年11月19日放送

特集

スゴイ社員特集

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)

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あなたの会社のNo.1社員 サービス・営業部門1
高級ホテルの刑事、回遊魚!?

やってきたのは、大阪のリーガロイヤルホテル。
天皇陛下や各国のVIPも宿泊する、創業以来70年の歴史ある高級ホテル。
ホテルの社員さんにお話を伺うと、「まるで、このホテルの中の刑事みたい」「常に移動している回遊魚みたいに、いつもず〜っと動いている」との評判がある社員さんがいるとのことですが…

確かにいました!
刑事のように髪の毛一本も見逃さず、回遊魚のように客室に姿を現す、スゴイ社員が。
入社13年目、リーガロイヤルホテル ハウスキーピング課の白井雅子さん(54)。

何と白井さんは、通常20分はかかるツインのベッドメイキングに、10分もかからないのだそうです。
そこで、入社2年目の松川さんとベッドメイキング競争!
松川さんは一枚ずつシーツ交換。
一方の白井さんは、ベッドを動かしてシーツを交換。
4分過ぎで、白井さんは早くも二台目に突入。
白井さんはシーツを敷きながら整えるやり方。とにかく要領よく、無駄のない動き。
白井さん、わずか7分半でベッドメイキングが完了!
遅れて松川さんは、18分で完了。

そして、仕上がり具合を見てみると…枕元に大きな差が。
松川さんのベッドは、角がダブダブ。
一方白井さんのベッドは、マットレスに沿ってシーツが気持ちいいほどぴたっと敷かれていました!

ここで早速、ベテランの白井さんは松川さんへの指導を開始。
汚れ一つ、髪の毛一本見逃さないチェックの目にも、白井さんのヒミツが…
「汚れが"ない"のではなく、"ある"と言う気持ちから見ていなかければいけないのです」。

掃除後の退室も、後ずさりが基本。自分の痕跡さえ残しません。
ホテルでは、客室という商品が整っていないと、売りにはなりません。
一番大事なのは、お客様がチェックアウトしてからチェックインするまでの時間に、いかにうまく商品を仕上げていくか、ということなのです。
ホテルのサービスは、的確で迅速なハウスキーピングこそが、売り上げに大きく影響するのです。

あなたの会社のNo.1社員 サービス・営業部門2
お好み焼きを作り続ける営業マン!?

広島県のオタフクソース株式会社

あのお好み焼きのソースを売り続け、ずっと右肩上がりの成長を遂げるスゴイ会社。

そしてこちらが、オタフクソース躍進の影の立役者でスーパー営業マン!
オタフクソース株式会社国際事業部の松本重訓さん(47)。

しかしてその実態は…「ヘラを持たせば日本一!」。
全国を飛び回り、お好み焼きのおいしさを伝えて回る、オタフクソースのお好み焼き士でもあるのです。

会社員なのに、一体なぜ!?
営業マンとして松本さんが広島から初めて東京に転勤した当時、誰もオタフクソースを取り扱ってくれませんでした。
それなら、ソースを買ってもらうには、まずお好み焼きを広めなければ!と思った松本さん。
会社に勤めながら、老舗のお好み焼き店に弟子入り。
お好み焼きを一から学び、全国にお好み焼きを作って回ったのです。
その甲斐あって、オタフクソースもバカ売れ!
業界では、今日本中に広島焼きが広がっているのは、松本さんのおかげとまで言われるほどなのです!

早速、松本さんのおいしい焼き方を教えて頂きました。
上手に焼くポイントは、湯気でじっと蒸らすこと。
そうすると、外がパリッ、中がじゅわっとやわらかいお好み焼きが!お口もほくほくですよ♪

あなたの会社のNo.1社員 サービス・営業部門3
スゴイレジ係を探そう!

やってきたのは、京都。大手スーパーのマツモトに、スゴイレジ係(チェッカー)がいるとのことですが…
それは、株式会社マツモトのレジ係、牧香里さん(21)。

その実力は、チェッカーフェスティバルでもお墨付き。
オール日本スーパーマーケット協会が主催する、優秀なチェッカーさんを表彰するチェッカーフェスティバル。
問われるのは、レジの速さと正確さ。もちろん、お客様への応対も大事なポイント。
牧さんはこのフェスティバルで、五人だけ選ばれる優秀賞に見事輝いたのです!

確かに、他のパートさんと比べると、レジがなめらか。
副店長の村上達彦さんも、こんなことを話しています。
「一人のお客様につきたった5秒の短縮であっても、何人も並んでいたらそれだけで何分何十分と変わってきます。そうすると、お客様に喜ばれるだけでなく、会社の利益にもつながります」。

でも、牧さんよりももっとすごいチェッカーさんがいるのだとか!
こちらが、牧さんよりスゴイ社員の、株式会社マツモト店舗運営部の今西一美さん(28)。
実は今西さんは、牧さんの教育係。レジのイロハを教えた師匠なのだとか。

そこで、師弟対決!同じ13品目でレジの速さを競ってみることに。
今西さん、1分ジャストで完了!牧さんは、33秒遅れて完了しました。

さらに!お客様がかごを運ぶ時に、かごの中の商品が倒れて卵などが割れてしまっては困るので、硬いものや重いものが端に固めて置いてありました。
どんなに急いでいる時も、買い物客への細やかな気配りがあるんですね。

〜必ず役立つ!?今西さんのバーコードスキャニング必勝法〜
バーコードが自分に見えるような角度で光線に当てたら、一発で通ります。
ところが、バーコードを光線に当てることを意識するあまり、自分に見えないような角度で光線に持っていってしまうと、上下がぶれて通りにくくなってしまうとのこと。
全国のレジ係さん、ぜひお試しあれ!!

さて、スタジオの皆さんは「素晴らしいっ!」と拍手喝采でした。

加藤さん:スーパーのレジに牧さんや今西さんのような人がいたら、大変良くなりますよ。生産性は高まりますし、何よりストレスがなくなりますね。ダンスを見ているかのようなリズム感があって、たまらないですね。

進藤さん:オタフクソースのお好み焼き士もいらっしゃいましたね。

森永さん:ソースを売る前に、まずお好み焼きを広める。これと全く同じことが、実はアメリカでもありました。日本のチキンの照り焼きソースをアメリカに持っていったのですが、当時アメリカでは照り焼きソースの味は全く知られていなかった。そこで、まず照り焼きチキンを食べさせてから、そのソースを売るというやり方をとった人がいます。ヨシダのグルメソースで有名となったヨシダグループの吉田潤喜社長は、アメリカの大金持ちランキングにも入っていますよ。やはり、ビジネスの成功の秘訣は同じなんですね。

あなたの会社のNo.1社員 建築・修理部門4
壁塗り技術は日本一の腕前!

前回のスゴイ社員特集で登場した、金型を自由に削る、松下電工の丸山幸成君。
丸山君が日本一に輝いたのが、技能五輪全国大会。
23歳以下の若者たちが様々な競技種目でその技術を競う、まさにスゴイ社員の祭典。
ということは、この大会に行けばスゴイ社員も簡単に発見できるはず!?
そこで、香川で開かれた2006年技能五輪全国大会へ。

ここには、明日の日本を担う、若き技術者たちが大集合。
洋菓子製造、理容、タイル張り、石工などと、その競技種目も様々。
決められた区画で美しい庭造りを競うのが、造園部門。
自動車工部門では、エンジンの分解・組み立てを制限時間内に行います。

壁塗り仕上げを施す建築の花形、左官部門に行ってみると…
釘を加える姿が妙にカッコイイ若者に、スタッフは注目しました。
左官歴5年の峰松浩之君(22)は、今回が二度目で最後の挑戦。

「自信はないです!」と峰松君は答えていたものの、何と、左官部門で見事優勝!
金賞を受賞したのです。

そこでスタッフは、峰松君のスゴイ社員ぶりを確かめるべく、峰松君が働く佐賀県へ。
勤務先の株式会社キタックを訪ねると…何と峰松君の金賞が、地元佐賀新聞のトップニュースだったとのことで、株式会社キタックの喜多勉社長も大喜び♪
こてを使い、石膏やセメントを塗り固める、峰松君の「こて塗り技術」。
何と、国の有形文化財の修復も任されるほどの腕前なのです!

そこで、先輩方と「こて塗り勝負」をしてもらうことに!
同じ大きさの型枠に石工を3分間で塗ってもらい、そのできばえを比べてみます。(ちなみに、普通はこんなに急いでは作業をしないとのことですが…)
峰松君の手がみるみる枠を石工で埋めていき…わずか2分で終わってしまいました!
仕上がりを見てみると…先輩方の枠は、急ぎすぎて表面がざらざら。仕上がりにむらがありました。
その一方で、峰松君の枠は、あの速さで表面がさらさら。

「峰松君は、毎朝6時頃に出社してるんですよ。努力があってこその、今回の金賞受賞だと思うよ」と社長さんもお褒めの言葉。
無口でシャイな峰松君ですが、練習熱心さは人一倍。
地元有明湾の日向の泥を流して、技術を磨くこともあるのだとか。
おかげで会社の好感度もますますアップ!社長も、大きな期待をかけています。

あなたの会社のNo.1社員 建築・修理部門5
深夜の路上で「ある音」を聞き分ける達人とは!?

スゴイ職員さんがいるとのことでやってきたのは、東京都水道局。
それは、水道局に真面目に勤めて32年、東京都水道局給水課の田中和幸さん(50)。

とんでもないワザの持ち主とのことですが…
それは、目に見えない道路の下の水漏れを、音だけを頼りに耳で的確に発見すること。
真夜中に行われる水漏れ調査に、同行させて頂きました。
水漏れは、昔に比べて少なくなったというものの、現在でも古くなった水道管から漏れる水の量は、年間の水道料金に換算すると、何と140億円分!!
田中さんの仕事は、大変重要なのです。
こちらは、漏水の音を拾って、増幅させて聞くことができるという、漏水探知機。

深夜2時、道路に探知機を当てて、ヘッドホンで聞きながらの静かな探索。
真夜中の作業なので、パトロール中のおまわりさんに職務質問を受けたこともあるのだとか。

通常の水道管を聞かせてもらうと、ほとんど音がしないか、「サー」とかなり低い音が聞こえてくる程度。
ところが、水漏れしていると、この水道管の音が「サー」から「ガー」と大きくなるのです。
ですが、ここに車などの様々な音が混じると、判別も難しくするのです。
それにも関わらず、田中さんは豊富な経験から音の聞き分けが可能なのだとか。
今日の調査では水漏れもなく、無事終了と思っていたその時…何と、田中さんが漏水音をキャッチした!
判別によると、毎分10リットル以上出ている量ではないかとのことでしたが…
果たして、本当に水漏れしているのでしょうか!?
数日後、工事現場にお邪魔してみると…やはり、かなりの水漏れでした!田中さん、お見事!

このように、地道な作業で水道を守り続ける田中さん。見かけたら、静かに応援して下さいね!

引き続き、スタジオではゲストの方にお話を伺いました。
加藤さん:ここまでのレベルにきたら、カッコイイですね。寡黙な感じがいいですね

森永さん:べちゃくちゃ話してたら、水道管の水漏れの音が聞こえなくなってしまいますからね(笑)

進藤さん:日本人の社員の人は、自分の名誉とかお金のために働く訳ではないじゃないですか。

森永さん:結局ものすごく才能を開花させるのは、お金のために働く人ではないんです。その仕事が好きで、ずっと続けている人が力を伸ばしていくんですよね。

加藤さん:そういう人には結局、後からお金がついてくるんですね。そう考えると、仕事の動機が不純ではダメなんですね。仕事にギャラの請求をするのはやめないと(笑)真摯な気持ちが大事なんですね。

進藤さん:最後に、スゴイ社員の森永さんに伺います。スゴイ社員の育て方について、教えて下さい。

森永さん:一番尊敬している上司から言われたことなのですが、「二つだけ守れ」と言われました。一つは、「悪い情報はすぐあげろ、いい情報はあげなくていい」。もう一つは、「自信があったら締め切りまでかかってもいいけど、自信がなかったらすぐ返せ」。
若い社員に全部仕事を任せると、時にとんでもないことをしてしまって大事故に発展する恐れがある。だから、危ないと思ったら全部自分が救ってやるから、それまで自信がついてきたら思い切ってやってみろ、ということなんです。このように懐が深い人は、なかなかいないんですよ。特に、子どもに限って口出ししてしまうんですよね。

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