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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2006年10月1日放送

特集

がっちり式経済大予測

ゲスト

田北浩章さん(会社四季報編集長)・森永卓郎さん(経済アナリスト)

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意外に納得!経済とジンクス:1

今回は、あなたに損をさせない秘訣をがっちり伝授しちゃいます。
知ったあなたは得をする、知らない誰かは損をする、がっちり大特集です!
投資に大事なのは、世の中の動きを予測すること。
でも、そんな簡単に分かるものではありません…
そこで今回は、専門家の皆さんが発見した経済に関わるおもしろいジンクスを紹介しちゃいます!

1.サザエさんの視聴率が下がると、株価は上がる!
ちょっと信じられないジンクスを提唱するのは、大和総研投資戦略部の吉野貴晶さん。
日曜夕方に放送される「サザエさん」の視聴率が高くなる場合は、人が家にいることを意味するので、消費が停滞し景気ダウン。
逆に、「サザエさん」の視聴率が低くなると、人が外に出かけていることを意味するので、消費が活性化して景気アップになる、というのです!!
しかも、その関係について言うと、「サザエさん」の視聴率の動きの方が先行しているのだとか。
つまり、「サザエさん」の視聴率で景気が先読みできるということ!
実際に見てみると…視聴率が下がれば株価は上がり、視聴率が上がれば株価は下がっています!

さらに、吉野氏はこんなジンクスも…

2.フィットネスクラブに行く人が増えるほど、株価は上がる!
3.英会話学校に通う人が増えるほど、株価は下がる!


フィットネスクラブに通う人が増えるということは、仕事の充実などでポジティブな気持ちで通う人が多いということ。
逆に、英会話学校に通う人が増える場合は、社会のリストラへの不安により、技能を身につけなくてはならないという気持ちが大きくなることが関係しているのだとか。
フィットネスに通う人が増加した時にはプラス、英会話学校に通う人が増加した時にはマイナスを示すグラフと、株価とを比べてみると…確かに、フィットネス人口が増える時には株価が上がり、英会話人口が増える時には株価が下がっています。

景気は意外と、人々の気持ちで左右されるものなのです。
実際、ワールドカップで日本が惨敗した翌日は、日経平均が614円も下がっちゃいました。

4.セクシーCMが増えると、景気は上がる!
自信満々にそう言うのは、CM総合研究所代表の関根建男さん。
関根さんによると、肌の露出度の高いCMを見る人々がそれに共感することで、実際に株価も上がり、モノもよく売れるのだとか!
確かに、いざなぎ景気の時には、当時としては大胆な前田美波里のセクシーCMが大ヒット!
バブル時代の時には、「脱いだらヌーダ」の衝撃的なTバックCMが大ヒットしました。

そして90年代からの低迷期を過ぎ、再び好景気のきっかけとなるセクシーCMが増えてきているといいます。
例えば、カナダドライのジンジャーエールのCM。
山田優が着ている金箔の衣装が、風に吹かれると剥がれ落ちていき、肌を大胆に露出していくというもの。
ハラハラしながらも、見ている人誰でもぐっと引きつけられるCMです。

さらに、エビちゃんこと蛯原友里が出演している資生堂のアネッサのCM。
このような、一瞬ちらりと見せる肌と美女の組み合わせのCMがバブル期以来増えてきているので、景気はしばらく弾むのではないか、と関根さんは予測しています。

5.NHK大河ドラマが戦国時代モノだと景気が上昇する!
そう話すのは、三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉さん。
戦国時代の武将の出世物語を放送すると視聴率も高くなり、景気も上向く傾向にある一方、幕末モノの放送の時には視聴率が低く、景気にもあまり影響はないというのです。
確かに、グラフを見るとそのジンクスにも納得できますね。

景気が踊り場を脱出する時や景気後退局面から抜け出す時期には、頑張っている人を素直に応援しようという気持ちになり、実際そのようなドラマが流行る傾向があるのだとか。
そういえば最近でも、「電車男」や「世界の中心で愛を叫ぶ」、「ごくせん」などの大ヒット作がありましたよね…

さらに、景気が良い時には子どもの歌も流行ります。
例えば、バブル期全盛の90年にヒットしたアニメ「ちびまるこちゃん」の主題歌の「おどるポンポコリン」。
その歌詞にある、♪なんでもかんでもみんな おどりをおどっているよ ピーヒャラピーヒャラ♪ というフレーズからも、最高のバブルソングだということが分かります。

意外に納得!経済とジンクス:2

6.大相撲の中継で懸賞の数に注目すると、景気の動向が分かる!

これは、広告費の代理変数として見ているジンクス。
前年度場所比で広告費は16%も伸びて、本数もバブル期に近い数に増えてきているとのこと。
相撲人気の低迷にも関わらず、企業の懸賞本数の上昇で企業の勢いも上昇!

7.日本経済には、40年間上昇する傾向がある!
こんな驚くべきジンクスを提唱するのは、日興シティグループ証券の吉野豊さん。
吉野さんによると、日本の株式市場の取引は120年以上の歴史があり、この間大きな相場が2回ありました。
戦前の株価の大底だった1882年頃から38年間続いた上昇期間のことを、戦前の第一次上昇相場といいます。第二次上昇相場では、39年間上昇を続けました。
つまり日本経済は、40年かけて株価が上昇し、その後20年下降するというサイクルを2回繰り返して、今3回目の新たなサイクルに突入しようとしています!

株価の上昇と下降を60年かけて繰り返すことを、発見者にちなんで「コンドラチェフ・サイクル」といいます。
これがもし正しければ、これから40年間景気が上向きになるのかもしれません!?

8.ピュア系アイドルが人気の時は、景気は良くない!
アイドル評論家の北川昌弘さんは、おニャン子クラブやスケバン刑事、中山美穂がアイドルだった頃は日本の景気が低迷していた一方で、アイドル冬の時代と言われる1988〜93年はちょうどバブルの前後にさしかかっていたと指摘します。

Q:では、現在の状況はどうですか?
北川さん:最近は長澤まさみ、沢尻エリカ、堀北真希などのピュア系アイドルが伸びているので、景気にとっては良くないかもしれません。ただ、去年は倖田來未のセクシー系アイドルで盛り上がったので、景気が良くなるかなと思っていたんですよ。でも、景気がどちらに転ぶかは微妙なところで、まだ分からないですね。

もちろん、これらの法則やジンクスはあくまで指標です。投資のアイディアの一つとしてご活用下さい。ひょっとしたら、儲けにつながるかも!?

▼さて、スタジオではゲストの方に経済のジンクスについてお話を伺いました。
進藤さん:いろいろなジンクスがありましたが、皆さんいかがですか?

田北さん:大相撲の懸賞増加のジンクスはある意味当たっていると思いますね。つまりそれは、企業が広告宣伝費を増やすということを意味しますから。秋場所の懸賞本数は史上最多の968本でした。また、大河ドラマが戦国時代モノだと景気が上昇するというジンクスは間違いではないかもしれませんが、他にもテレビ東京の新春ワイド時代劇でも景気が読めるんですよ!こぢんまりとしたドラマをやるのか大きいドラマをやるのか、配役に金がかかるのかなど、新春ドラマの予算のつけ方から、景気動向が大体分かります。

加藤さん:森永さんはいかがですか?

森永さん:これまでの景気と照らし合わせて調べていくと、全部当たっているのが一つありました。それは、横浜ベイスターズ優勝後には景気の大きな波がある、ということです!一回目の優勝は1960年。その後高度経済成長がきました。二回目の優勝は1998年で、その後平成デフレ不況が押し寄せます。ベイスターズの優勝はこの二回しかありませんから、全部当たっているんです。

加藤さん:ちょっと待って下さいよ、たった二回の優勝では統計になりませんよ!!

森永さん:二回の優勝の後に景気上昇、景気下降が続いたんだから、次はきっと景気が良くなるでしょう(笑)

実は、これから景気が良くなるゴールデンサイクル(嶋中雄二氏提唱)というスゴイ指標があるんです。こちらに、出庫・在庫バランス、設備投資のGDP比率、6大都市市街地価格指数、公定歩合のトレンドラインからの乖離幅のグラフがそれぞれあります。

これら4つのグラフを合わせてみると、今年全てのラインが上昇しています。この4つのラインが上向きにそろうと、これから一気に景気が良くなるんですよ!

田北さん:確かに、最近『四季報』の業績を見ても上昇企業が多いんですよね。

損をしないためのマル秘最新理論

ゲストの方のお話から、これからが景気上昇のチャンスかもしれないとのことでした。
でも、損はしたくないですよね…そこで、とっておきの最新理論を伝授しましょう。

サザエさんと株価の関係を提唱した、大和総研の吉野さんに聞きました!
その最新理論とは…行動ファイナンス理論。
米・カーネマン博士が提唱した、経済の分野に心理学を取り入れた理論のことを指します。
カーネマン博士は2002年にノーベル経済学賞を受賞、全世界大注目の最新経済理論なのです!!
アルバイトで貯めた約100万円を400万倍の4兆円にした世界一の投資家、ウォーレン・バフェットも、行動ファイナンス理論の実践者の一人。
そんなスゴイ理論の一部を紹介します!

▼行動ファイナンス理論の法則その1
人間は同じ額でも儲けた時の喜びよりも損をした時の心理的ダメージが大きい
そのため、株価が上がると儲けを出したいためにすぐに売ってしまい、逆に株価が下がると、損を出したくないのでいつまでも株を持ってしまいがちに。

ところが、吉野さんはこう指摘します。
「株の投資では、損をした時こそその事実を認めて売るべき。儲かったとしてももう一回冷静に戻って、もう少し持っていた方がいいと考えることが、行動ファイナンスの理論なのです」

▼行動ファイナンス理論の法則その2
人は数学的な正確さを根拠にしない!
実際に街で検証してみました。

第一問。

すると、「そろそろ表が出るのでは」という意見が圧倒的で、何と20人中17人!
でも、どんなに裏が連続して出ていても、確率的には常に2分の1。
これは最も陥りやすい罠なのです!
例えば投資の場合、5日連続で株価が100円下がっていても、「次はそろそろ上がる」ということはありません。
その時その時の冷静な状況判断が肝心なのです。

▼行動ファイナンス理論の法則その3
儲かっている時は手堅く行動するが、損がかさむと儲けに出てしまう
次の質問です。

何と、20人中18人が確実にお金をもらえるAを選択したのです。
しかし、確立的に考えると、Bを選んだ人がゲットできる金額は、平均で8万5000円ももらえるのです。Aよりも5000円得する計算に!

今度は、損が絡んだ質問。

この質問では、20人中16人が、イチかバチかでBを選択。
確率的に考えると、Bを選んだ人が払わなくてはいけない金額は、平均で8万5000円。
Aの人より5000円分損になるのです。
これらのことから、投資で得している場合は即売りせずに待った方が、損をしている場合は待たずに売った方が結果いいことの方が多いのです。

行動ファイナンス理論で、あなたの儲かりプランがずいぶん変わるはず!
ぜひお試し下さい。

心理をついた相場格言

▼引き続き、スタジオでゲストの方に儲けの秘訣と景気指標についてお話を伺いました。
加藤さん:なるほど〜そういうことだったんですか。

田北さん:行動ファイナンス理論はノーベル賞受賞に値するほどの大きい理論ですが、実は同じようなものが江戸時代の日本にもあったのではないかと思われます。
江戸から伝わるこちらの相場格言を見て下さい。

例えば、「頭と尻尾はくれてやれ」という格言。
人はどうしても「もっと安く買えるのでは」と思ってじっと待つのですが、なかなか買えない。
また「もっと高く売れるのではないか」と思っても、実際売れないんです。
だから、底値で買おうとか高値で売ろうとは考えるな、ということなのです。

二つ目にあるのが、「麦わら帽子は冬に買え」
皆が麦わら帽子を買うのは夏だけど、皆と同じことを考えていてはダメなんです。

そして一番好きな格言が、「おごるなよ、丸い月夜もただひと夜」
例えば、ものすごく自分が儲かった経験があるとします。
その記憶が頭にこびりついていて、同じことがまた起きるのでは、とつい考えてしまいます。
しかし、満月は一晩しか続かない。
満月の後は必ず欠けていくんです。
だから、絶頂期にあっても絶対におごってはいけない、ということなのです。

加藤さん:いい言葉ですが、絶対に実践はできないんですよね(笑)

森永さん:それを逆手にとったのがビッグカメラなんです。ビッグカメラでは、今100人に1人がタダになる、という販売をしています。それはつまり、平均すると全商品が1%引きになることと同じことなんです。でも、単に1%引きにするだけではわざわざ行こうと思わないけど、100人に1人がタダになると、自分もいつかタダになるのではないかと思い、つい行ってしまうんです。
私も、前と後ろの人が何度タダになったことか(笑)

進藤さん:最後に質問です。世の中のどういうところを見ると、景気の動向をいち早く知ることができるのでしょうか。

森永さん:電車の駅を降りて、どれだけポケットティッシュをもらえるかというのが大きな鍵だと思います。景気がいい時は、駅前を数往復するだけでプラスチックバッグがいっぱいになるほどティッシュをもらえることもあります。ここのところ、少しその数が増えてきていますね。

田北さん:今注目している指標は一つあります。それは、アメリカ住宅新築着工件数が増えてくるかどうか、ということです。毎月中旬頃に発表になりますが、新聞に掲載されるので、ぜひ注目してみて下さい。株価が上がると、必ず着工件数が増えていきます。

儲かり情報満載のジンクスと、人間心理と経済の関係についていかがでしたか?
あなたもぜひ、身の回りの生活から儲けのヒントを見つけて下さいね。

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