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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2006年5月28日放送

特集

儲かる鉄道ビジネス 徹底検証!

ゲスト

向谷実さん(カシオペア)・森永卓郎さん(経済アナリスト)・南田裕介さん(株式会社ホリプロ、和希沙也担当マネージャー)

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儲かる鉄道ビジネス 徹底検証!

1日の運賃収入25億円。鉄道は儲かる巨大市場なのです。
競合会社がひしめく首都圏の私鉄は一人でも多くのお客さんを獲得するために独自のサービスを展開。
そこには鉄道屋の意地とプライドをかけた熾烈なバトルが繰り広げられていました!

▼激化!新宿戦争!!  京王電鉄VS小田急電鉄
日本一乗客数の多い、日本最大のビジネス街新宿駅を中心に繰り広げられる熾烈な争い。
そこに鉄道界の王者JR東日本も交わり、三つ巴の様相を呈しています。

戦いのポイントは安定した収入を確保できる通勤客をいかにゲットするか。
小田急は、新宿-小田原間の町田や成城学園など、巨大ベットタウンに直結。
一方の京王も調布や八王子、多摩ニュータウンなど巨大ベットタウンに路線を伸ばしています。
やはりポイントは、朝の通勤ラッシュの解消。
いかに混雑を少なくし、快適により早く乗客を運ぶかが、勝敗の分かれ目なのです。

そこで小田急のとった戦略が、複々線化!!
敷地を横に広げ、もう一本線路をひいてしまおうという作戦。
遅い普通電車は左側、速い特急は右側とより多くの電車を走らせ、混雑解消を図ろうと考えたのです。
しかし、この複々線化には線路を横に広げるための安価な用地買収がうまくいかないという問題があったのです。
工事がうまく進められず、現在も進行中。
完全な混雑解消とまでは至っておらず、もどかしい状態が続いているのです。

一方、京王は、そんな小田急を尻目に混雑解消の秘策を展開していたのです。
それは、車両を縦に伸ばす!ということ。

車両の長さと編成を伸ばし、大型化。
それと同時にホームも延長して混雑の解消を図ったのです。
この場合、新たな用地の買収もなく、無駄なコストもかけずに済んだのです。
そんな無駄な出費を抑えた京王の売りは、運賃が安いということ。
新宿-八王子がJRの460円に対して京王はなんと360円。しかもJRより2分速い、34分!

この結果を見ると、現時点では安さ速さを兼ね備えた京王が勝利か!!

いえいえ、小田急には秘密兵器が!!
それは3月にデビューした、ロマンスカーVSE。
2ヶ月前から予約が殺到するほどの大人気なんだとか。

人気の秘密は…世界初の展望席シート!
まるで運転手のような迫力は鉄道好きでなくても感動ものの、ロケーションなんです!!

内装も近未来的で、開放感たっぷり。
リッチな旅を満喫できるそんなロマンスカーなんですが、新宿-箱根間特急券込みでたったの2020円!!先頭の展望席も同じ値段なんです。
安さが売りの京王、ロマンスカー人気の小田急。新宿戦争はますますヒートアップ!!

▼首都圏私鉄バトル  京浜急行VS京成電鉄
京急は羽田空港、京成は成田空港と、安定した儲けを見込める空港路線を持っている二社。
京成電鉄といえば成田空港行きのスカイライナーですが、最大のライバルJRの成田エクスプレスに到着時間にして3分の遅れをとり、売り上げ面でも苦しい戦いを強いられているのが現状。

しかしそんな京成がJRを逆転する大勝負にでます!
それは成田新高速鉄道の建設!!
現状の路線とは全く別に、空港専用路線を敷き直そうという大胆な戦略。
なんと一気に20分短縮の36分に!

一方、電車ファンに人気NO.1の京浜急行。
品川-三崎口間をメイン路線とする京急の最大の特徴は電車ファンに圧倒的な支持を受けていること。
電車ファンの皆さんに聞いてみると…皆さんが口にすることは「速い!」ということ。
そう、京急はかっ飛ばすんです。快速特急の最高速度は私鉄最速の120キロ。
気合の入った走りが、電車ファンの心をわしづかみ!
その秘密は、レール幅が他より広く新幹線と同じであること。
おかげでカーブでも安定した走行が可能で、とばすことができるのです。

でもなぜそんなに速さにこだわるのか?
それは…、横浜-品川でJRと競合しているため、目的地に乗客を速く運ぶのに速度が一番だからなんだとか。
電車ファンの厚い支持を受け、打倒JRを目指して赤い稲妻が走ってます!!

日本一儲かっている私鉄! 東京急行電鉄

私鉄最大手の東急は、渋谷を拠点に横浜や都市や都市など結び、常に住んでみたい沿線人気の高い私鉄なのです。

その人気の秘密は、田園調布を始め、自由が丘や二子玉川などおしゃれな街が多いこと。
しかしこれまで人気故にひどい混雑が問題となっていました。
そこで日本一儲かっている東急がとった作戦は私鉄では初の6ドア車両を自分たちで作ることなんです。

6枚のドアを作ることで、スムーズな乗り降りが可能となり、さらにはシートを跳ね上げることで混雑も解消!

さらに東急が儲かる理由は…、「乗り入れ上手」ということ!
田園都市線は半蔵門線に乗り入れ、表参道や青山といった人気エリアへ。
一方東横線は日比谷に乗り入れ、恵比寿や六本木などの人気エリアに一本で行けちゃうんです。
さらに、来年開通予定の地下鉄13号線にも乗り入れ予定なんだとか。

渋谷から新宿、池袋まで一本で行けるようになるんです。
決して田舎には路線を伸ばさない!それが東急の儲ける秘訣なのです。

熱いバトルを繰り広げる私鉄各社にも問題が…
それは団塊世代の大量退職によって安定した定期券収入の減少と、これから訪れる本格的な少子高齢化に伴う人口の減少なんです。
近い将来、旅客業だけでは儲けることが難しくなる時代がやってくるのです。
その変化をいち早くキャッチした私鉄各社は、駅周辺を拠点とした新ビジネスを展開!

▼千載一遇のチャンス! 東武鉄道
東武は私鉄の中でもダントツの路線網と、ゆうに100年は超える歴史をもつ私鉄。
そんな歴史がある私鉄にも関わらず、電車ファンの声を聞くと、ちょっと厳しい意見が聞かれるのですが…。
そんな東武に最大のチャンスが到来しました!そう、それが新東京タワーの建設。

2011年から始まる地上デジタル放送用の電波塔として建設される新東京タワー。
高さは660m。今の東京タワーの2倍となり、間違いなく世界一のタワーとして生まれ変わるのです。
そんな東京のいや日本の新名所となる東京タワーの建設地が東武線押上駅貨物ヤード跡地に決定したのです。
これは儲かる大チャンス!!
そこで東武は総事業費として500億を想定しているんだとか。
完成すれば儲かることは間違いないんです。
例えば、テレビ局の施設使用料、観光客のおみやげ物収入、来場者急増による鉄道収入のアップなど、笑っちゃいそうなほどぼろ儲けの予感たっぷりなのです。

開店以来右肩上がりです! 京浜急行

京浜グループ好調の影には番組でも以前取材に伺った京急百貨店があるのです。
96年の開店以来、102ヶ月連続で売り上げを伸ばす、超儲かりデパート。
儲かる秘密は、シンプルで動きやすい直線導線。

その店作りがこれまでの躍進につながっています。さらに抜群の売り上げを誇るのが、電車グッズ売り場。京急の電車グッズを始め、各社の電車グッズを扱うこの売り場は常に大繁盛。屋上での鉄道イベントも家族連れで大好評。

▼おしゃれな街づくりはお任せください! 東京急行電鉄
東急の得意技はなんといってもおしゃれな街づくり。
日本で屈指の高級住宅街、田園調布を作った会社なのです。
鉄道会社は路線を延ばす場合、通常近隣の用地も買収し、そこに街をつくるのが一般的です。
東急が違うのは、ただ街をつくるのではなく、おしゃれな街を作りに徹してきたことなんです。
田園調布をきっかけに数々のおしゃれな街を作り上げ、セレブな香りのする人気エリアに育ててきたのです。

そのブランド力アップに大きな影響を与えたというのが、1983年に放送された「金曜日の妻たちへ」。
このドラマの舞台が東急のたまプラーザ周辺なのでした。
その影響もあって、東急線の高級感が一気に浸透したのです。
それから23年、東急は新たなブランド力アップに向けてさらなる不動産開発を行うんだとか。
それは、たまプラーザの再開発。
この地域を再開発しようというプロジェクトで、駅を半地下化し、その上に巨大ショッピングモールを建設。
線路を隠すことで街の景観のさらなるアップを目指すんです!

そして大都市渋谷にも大きな再開発の計画が!!
地下鉄13号線への乗り入れにより渋谷駅を地下化し、地上に出来た空き地を再開発するのです。
東急百貨店を中心とした新たな商業施設を再構築し、充実を図るのです!!
渋谷が儲かれば東急が儲かるんです!!

▼スタジオでゲストに質問しました。
進藤:鉄道の威力は本当に大きいのですね。
森永:(東急沿線は)代官山や学芸大学などおしゃれな町ばかりです。
向谷:東急がなぜ凄いか。あるとき突然長津田というところに電車が延びました。のちにこれが田園都市線となるのですが、こちらに当時の記念切符があります。

このとき、いろいろな驚きがありました。まず、駅名。長津田までの間に「たまプラーザ」という駅名があったのです。「プラーザ」なんて言葉、誰も知らない時期だったので、(ネーミングのセンスが)なんて凄いんだろう!と感動しました。

森永:ちなみに、東急が、今一番首都圏で地価が上がっているところの不動産を持っているんです。
南田:東急はセレブな感じで、ちょっと僕には敷居が高いです(笑)

加藤:今VTRでも評判が良くなかったのは東武ですが。
森永:イメージとしては庶民なのですが、今後そのイメージを変える可能性がある「新東京タワー」。あれがすごいのは、事業費500億円のうち400億円でタワーを立てて、その後毎年470億円の経済効果が出続けるってことです。

Q:今後のびそうな、注目の鉄道会社はどこ?
向谷:さっきのタワーをみて、「東武」。
南田:「近畿日本鉄道(近鉄)」。新しい路線が開通したので伸びるのではないかと。
森永:「西武」。一番おしゃれだと言われていた東急東横線が地下鉄13号線に乗り入れることで、渋谷から池袋に行け、西武池袋線と、東武東上線に乗り入れるんです。つまり西武がそのままずっと横浜まで行けるようになる。そうするとイメージがあがります。しかも西武鉄道は現在上場廃止になっています。近々再上場するとしたら、そのどさくさにまぎれて、伸びる可能性も…。

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