過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2005年11月6日放送

特集

日本でがっちり儲ける外国人

ゲスト

宋文洲さん(ソフトブレーン(株)代表取締役会長)・パトリック・ハーランさん(パックンマックン)

番組内容

今週のがっちりマンデーは、日本でがっちり儲ける外国人を大特集!
日本人には思いもつかない、常識の裏をつく斬新な発想で大成功しちゃった外国人のビジネステクニックを一挙公開です。

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日本で成功した宋文洲さんに注目!

今回のゲストである、中国山東省出身の宋文洲さん。
現在ソフトブレーン(株)代表取締役会長として、今年6月には成人してから来日した外国人では初めての東証1部上場を果たしました!

ところで、ソフトブレーンって何の会社かご存知ですか?
宋さんにお話を聞くと…
「ホワイトカラーの業務をがらりと変えるような会社です。いわゆる営業マンだとか、事務・総務・経理といったモノ作り以外の部署は、業務の効率が非常に悪いんですね」

宋さんが開発したのが、企業の営業活動の効率化を進めるためのソフトで、現在このソフトを東芝やSONY、アサヒビール、富士通、NTT、キリンビールなどの名だたるメーカーが次々と導入しているのです。

さらには、営業改革を訴えた著書『やっぱり変だよ日本の営業』を、トヨタ自動車の張富士夫社長が絶賛!社員に配ったというエピソードも。

そんな宋会長が日本での成功に行き着くまでには、実に様々な苦難がありました。
1963年、中国山東省で実業家の父のもと、7人兄弟の6番目の息子として誕生。
実業家ってことは裕福な家庭だったと思いきや…時は文化大革命の真っ只中。
宋一家は「資本主義の走狗」として迫害を受け、中国各地を逃げ回るように暮らしていました。
文革が終わり学校に行けるようになったのは、12歳の時。

猛烈な勉強に打ち込んだ宋さんは、成績優秀者として北海道大学に留学するチャンスを手にしたのです。22歳の宋青年が大学で初めて出会ったもの、それが当時出始めたばかりのパソコンでした。
「この先パソコンの時代が来るのは間違いない!」
勉強の傍ら、独学でパソコンに取り組み、土木建築に関するソフトを一人で作り上げたのです。

1989年、中国への帰国が迫ったある日…民主化を求める学生と軍が衝突、あの天安門事件が起こります。大学卒業後も日本に残ることを決意した宋青年は、自ら開発した土木建築ソフトを販売する会社を設立したのです。
社長となった宋は、営業のプロを雇ってソフトの販売を開始。
しかし、その営業の現場は宋社長にとってどうにも納得のいかないものでした。

宋社長は、一体どんなことに「日本の営業は何だか変だ!」と感じたのでしょうか?

▼ここが変だよ 日本の営業(1)接待づけ
契約を取るためには、まずは接待。契約を取ったら、お礼に接待。
90年代に日本企業の販売管理費、つまり営業にかかる経費は、アメリカ企業の1.6倍もかかっていた
のです。

▼ここが変だよ 日本の営業(2)営業日誌
外回りを終えて会社に戻ってきた営業マンが疲れてふらふらになりながらもつけなければならなかったのが、その日の営業日誌。
上司はもちろん、同僚も目を通すことはほとんどありませんでした。
つまり、すべて無駄なだけ。

▼ここが変だよ 日本の営業(3)気合・根性・義理人情
営業は足でかせぐもの、気合と根性で売りまくれ!
何回も通って相手と顔見知りになってからが勝負!
今日は契約のはんこが取れるまで帰りませんから…なんて無駄が多すぎません??

義理や人情を大事にする日本文化はすばらしい。
しかし営業の分野では、あまりにも無理無駄が多すぎる。

「もっとお客さんに喜ばれる営業のやり方があるはずだ」
そこで宋社長が作り上げたソフト、それは日本の営業を変えるための全く新しい営業管理ソフトだったのです。

例えば、営業マンの新規訪問が少ないのは、社内での仕事が多すぎるから、というのがデータではっきりと分かるようになっているのです。
営業マン同士が情報を共有するため、仕事の効率化が進むというわけなのです。

1998年、e-セールスマネージャーとよばれるこの営業管理ソフトの販売を開始。
現在はケータイを端末にしたソフトも販売、この分野で業界最大手のポジションをキープしています。
宋社長が作ったソフトは、営業に初めて合理的な管理方法を導入したと評価され、数々の有名企業に採用されているのです。

そんな宋会長の営業に密着するべく、今回我々はデンセイ・ラムダ(株)への営業に同行。
デンセイ・ラムダ(株)の熊澤壽執行役員は…
「天才的な方だということがよく分かります。物事をロジカルに考えられますし、問題が何かということを極めてシンプルに考えられる方です。非常に高いポテンシャルを持った経営者」と高く評価!

▼さて、スタジオに宋会長にたっぷりお話を伺いました。
Q:宋さんはここまで相当苦労されているのですね。
宋:営業をやって分かったことがあります。第一に、日本では取引先に大勢の営業マンが行くのを「熱心さを表す行為」だと思っているということです。8人とか、時には13人という人数で営業に行くことが多いのですが、そういう場合は一番立場の低い人が行くことになっているんです。そして、表向きでは「お客様は神様です」と言いながらも、その神様に対して執拗に物を売りつけようとしている。お客さんのサイフをそういうやり方で緩めさせることは、僕ら外国人にとっては泥棒行為と変わらないんですよ。
さらに、上司の命令に絶対服従の「体育会系」が営業職に向いていると決め付けているところもおかしい。「体育会系」は頭を使わないとみなされているんです。

Q:でも、会社によってはいい物を作れなくても在庫が余ってしまうために売らなくてはいけない、という状況があるのではないですか?
宋:そうなったら、新しいことを考えればいいんです。

Q:会社として在庫を処分しなくてはならない場合はどうするのですか?
宋:それはつまり「捨てなさい」ということ!金儲けが全てだと思うと、どこかで行き詰まり、結局損することになるんですよ。

常識破りの葬儀ビジネスでがっちり!

京都の日蓮宗本山立本寺にいるこちらのアメリカ人は、日本初外資系葬儀会社であるオールネイションズ・ソサエティ率いるジョン・キャム社長。二年前の設立以来、急成長を遂げていたのです。

この会社が心がけていること、それは明朗会計で古い業界体質に風穴を開けること!
なんとこの会社、全国平均で120万円という葬儀費用を、35万円までディスカウントしちゃったのです!

その理由は明朗会計。
原価1万6千円の棺おけは、他の一般的な葬儀会社が10万円でやっているところを、1万8千円でお見積もり。差額は何と8万2千円!
同じく骨壷や祭壇なども、オールネイションズは利益を極端におさえた良心的な価格で販売しているのです。
まさに明朗会計!

この安さについて、キャム社長は「キックバックが戻ってこないから」と話しています。
これも、業界の悪しき習慣。

例えば、葬儀会社に言われるまま10万円の花代を支払ったとしたら、花屋さんは紹介料として葬儀会社に2万円をキックバック。
つまりお客は、2万円分余分にお金を払っていることになるのです。
この習慣もキャム社長は完全に否定!

周囲からの圧力にも負けず、現在2000件もの葬儀の生前予約が入っているそうです。
やっぱり儲かっちゃうんですね!

英会話ビジネスでがっちり!

続いての儲かり外国人は、夜11時半にイタリアンレストランに向かっていました。
店内では英語の練習をしている様子…

日系カナダ人の森デイブさんとマーク・ピアズリーさんの二人で始めたのが、レストランや美容室などのサービス業限定の出張英会話教室、(株)English OK。

店でよく使う英語だけを教えるこの授業、生徒1名につき一時間3000円。
一番のポイントは、コースを修了したお店に貼られるEnglish OK!のステッカー。
この店は英語が使えますよ、という印になることで、店の儲けにもつながる!!
まさに、英会話ビジネスのスキマを狙った戦略。

バカ売れテレビショッピングの仕掛け人とは?

日本で一番儲かっている名古屋で、今がんばっているのがTVショッピングを運営している会社、(株)オークローンマーケティング。
TVショッピングの草分けは、アメリカ人。
オークローンのテレビショップ番組が、「ショップジャパン」。

世界中のテレショップ番組から、日本で売れそうな商品を見つけて大量に買い付け、販売するという手法で大ヒットしているんです。
こんなもの本当に日本で売れるの?という商品がバカ売れ!

社長は在日20年のロバート・ローチさん。
1993年、この人が日本でアメリカ方式のTVショッピングを開始したのです。
今回取材でお会いしたのは、取締役COO(チーフ・オペレーティング・オフィサー)のハリー・ヒルさん。ショップジャパンについて、色々とお伺いしました。

ショップジャパンの推定売り上げは、年間で100億円!
ところで、現在のNo.1商品とは?
それは「スレンダートーン」。
おととしの発売以来35万個、推定100億円の売り上げを誇るEMSマシーン。
一個2万9400円を三回払いにするところに戦略を感じます。

その一方で、反響がイマイチだった商品は…?
それは、アメリカでは大ヒットしていた「ガゼル フリースタイルエリート」。
大きすぎて日本の家の間取りに合わなかったというわけです。

▼引き続き、スタジオでゲストの方にお話を伺いました。
Q:外国人による三つの儲かりビジネスを見てどうですか?
宋:日本語には「岡目八目」という言葉があります。はた目で見ている者の方が当事者より事の良し悪しや得失が分かるという意味なのですが、外国人は日本人とは違う角度で物事を見るので、ビジネスチャンスがより分かるのでしょうね。

Q:日本でこれをやれば儲かる!というビジネスを教えて下さい。
宋:日本にはない家政婦やベビーシッター派遣ビジネスが儲かると思います!
パックン:アメリカのスーパーにあって日本にはないものがあります。レジカウンターで会計をした後でお客さんが商品詰めする作業が無駄なんです。店員が会計後にそのまま袋詰するシステムを導入したらいいのでは?

Q:でも…そういう店、結構ありますよ。
パックン:じゃあ、四ツ谷近辺に作ってください!!(笑)
日本で活躍する宋会長もパックンも、これから更なる新天地を切り開いていって下さい!

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