過去の放送内容
2005年10月16日放送

特集
スターバックス
ゲスト
角田雄二さん(スターバックスコーヒージャパン代表取締役最高経営責任者(CEO))
番組内容
店舗数は世界で1万店を突破、年間の総売上げはおよそ6000億円!
1日に4件のスピードで世界の街角に誕生するのが…スターバックス!
本日は、世界を制するコーヒー帝国の儲かるヒミツに迫ります。
世界を制するコーヒー帝国、スターバックス
スターバックスの発祥の地であるアメリカ・シアトル。
シアトルの地図を見ても、こんなにたくさん。

1971年に創業スターバックス1号店。
場所は、生鮮魚市場の隣。魚屋に倣ってカップが飛び交う!

もう一つの特徴が、こちらのマーク。
実はこれがオリジナルのマークなんだとか。

シアトルから全世界へと広がったスタバ、一体なぜこんなに大きくなったのでしょうか。
その秘密を探るべく、スタバの総本山であるスターバックスコーヒーカンパニーへ。
世界No.1のコーヒー帝国を築いた男、スターバックス会長のハワード・シュルツへのインタビューが実現しました!
多忙の会長、現場はピリピリ。そんな会長にお土産作戦。

するとご機嫌!とっても人の良いシュルツ会長。
世界の大企業に成長させたヒミツを聞いてみました。
スタバの成功のヒミツとは?
▼成功のヒミツ(1)味へのこだわり
シアトルにあるスターバックスの工場をたずねると、世界中から買い付けられたコーヒー豆がずらり。
その全てが最高品質のアラビカ種。買い付け値段は、市場平均価格の1.7倍。
だから最高級の豆だけが集まるというのです。
そしてスタバのこだわりが、徹底的なコーヒー教育。
アルバイトも含め、80時間のトレーニングを行わなければ店には立てません。
ユナイテッド航空では、機内でスターバックスのコーヒーサービスを行うために、乗務員全員がスタバでトレーニングを積んだそうです。
そんなスタバで頂点に立っているのが、コーヒースペシャリスト。
早速川田亜子が直撃しました!
スペシャリストは豆の香りだけで種類が分かるというので、コーヒースペシャリストの江嵜譲二さんに挑戦してもらいました。さすがスペシャリストだけあって、「カフェベロナ」というコーヒー豆の香りを言い当てることができました!

ここで江嵜さんがスペシャルなエスプレッソを作ってくれました。
色が3層に分かれているこの状態が、香りも味も最高なのです。
ところが、10秒以上経過すると酸化が始まり味も香りも落ちてしまいます。

このようなエスプレッソは使いません!
ミルクを混ぜてラテを作る場合でさえ、10秒以内に作ることを心がけているのです。
「絶対絶対っていう感じで、みんな死ぬ気で頑張るところです」と江嵜さんは話していました。
▼成功のヒミツ(2)Just Say Yes
「お客様のどんな要望にも応えます」というこの言葉。
お好みの味を自由に楽しめるように、何種類ものオプションが。
しかも、どんな容器にもコーヒーを入れてくれるのです。
そこでがっちりマンデーが用意したのが、バケツ!!

店員さんもびっくりしていましたが、グランデサイズ9杯分のコーヒーを入れてくれました。
容器分は引かれて、何と計3490円!
高品質な味へのこだわりと徹底した顧客サービス。
スターバックスは、世界No.1のスペシャリティーコーヒーストアに。
ところでおなじみのスタバの紙袋、これは会長が若き日に買いたメモをそのまま紙袋のデザインにしたのだそうです。
「初心を忘れるべからず」という会長の思いがそこには込められているのです。

スタジオには、シュルツ会長を支える盟友である、スターバックスジャパンの角田雄二社長をお招きしてお話を伺いました。

Q:「Just Say Yes」はスターバックスのポリシーなんですね。
A:お客様の主義主張に対応するには、もっと自由に、ハートで接しなければなりませんね。コーヒーをいかにおいしく出すかということを、挽き方から始めて技術のマニュアルを用意するのが大変です。
Q:人件費も手間もかかりますもんね。
A:コーヒーとはあくまでも道具で、これは人と人との商売で接客であります。ですので、対応は手を抜いてはいけませんね。
まだまだあったスターバックス成功のヒミツ
世界最高の売り上げを誇る店舗は、何と渋谷のスターバックス!

角田社長からシュルツ会長に手書きで送った手紙
「あなたのコーヒーに感動。でも食べ物はよくない…」
それがシュルツ会長のスタバ魂に火をつけて改革を始め、ついに銀座に日本1号店をオープンさせました。
それから10年、日本のスターバックスは575店舗にまで!
アメリカを除けば世界でトップに!
そんなスターバックスは、テレビCMなどの積極的な広告は行っていません。
10年間で費やした広告費は、たった10億円程度なのです!
▼成功のヒミツ(3)口コミ戦略
試飲を行うことで街の噂となり、客をよぶ。その魅力は口コミで多くの人々に伝わり、効果的な宣伝になったのです。
そんなスタバがさらなる口コミ効果を狙って出店しているのが、テレビ局のとなり。
芸能人や放送作家など、影響力の強い人に飲んでもらえれば口コミ効果も期待できるというわけ。
そのほかにも、地域の客層にあった店作りも大切にしています。
24時間営業の店舗も!
また、10月7日にオープンした鎌倉・御成町店は、テーブルが並ぶゆったりとしたスペースで手作りのお菓子を楽しめる、鎌倉らしいお店。ざぶとんも用意し、純和風の雰囲気を演出しています。
そして、最近スタバが始めた新たな挑戦、それがコンビニ発チルドカップコーヒー、DISCOVERIES!

賞味期限はたったの二週間という贅沢品。
ラテのシアトルとエスプレッソのミラノの二種類があり、値段は210円。
これが予想を上回る人気となり、売れに売れ品切れ状態となっているのです。
今では、DISCOVERIESエスプレッソのミラノは一時販売休止という事態に!!
さてスタジオには、販売休止になったあのエスプレッソがお目見え!

Q:シュルツ会長への手紙には、ほめるばかりではなく、食べ物が良くないとまで書いたんですか?
A:お店に飾っているマグももう少しちゃんとやったらいいのでは、ということも書きました。でもその時は、手紙も返事も来るとは思わなかった。手紙を送って一週間後に突然シュルツ会長から電話がきたけど、誰だか分からなかったくらいです(笑)それでシアトルに呼ばれて行きました。当時は130軒しかお店がありませんでしたが、考えてみれば今では7000軒。すごいことですね。