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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2005年1月30日放送

特集

儲かる街 秋葉原の最先端ビジネス

ゲスト

品田英雄さん(日経エンタテインメント発行人)・飯島愛さん

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『萌える聖地アキバ』のマニアックな商売!

今でこそ世界一の電気街として多くの人が訪れる秋葉原ですが、その昔は青果市場。
一体どんないきさつで電気街として成長を遂げたのでしょうか?
秋葉原が電気街として人々に認知されるようになった始まりは、東京電機大学へ電機部品を卸していた数件のお店でした。
そんな街が大きく変貌するきっかけとなったのが、昭和20年代の組立てラジオブーム!
ラジオの真空管を買い求めるラジオマニアで賑わったといいます。
その後高度経済成長期を迎え、激安家電の街としてブレイク!
東京オリンピックの時には、来日したスポーツ選手が買い物するというおなじみの光景も。

そんな中、あるモノの登場が電気街の発展に拍車をかけました…それはパソコン!
Windows95の発売によるパソコンブームで秋葉原は大ブレイクしたんです。
そして現在は、アニメやゲームなどのマニアなオタク系商売が秋葉原を席巻しているというのです!

ところで皆さん、「萌え」という言葉をご存知ですか?
これはアニメやゲームなどの美少女キャラを愛する表現なんだとか。

しかし!オタクを馬鹿にしてはいけません!!
アニメ、コミック、ゲーム、フィギュアなどを支えるオタク人口は、大阪市人口の260万人を上回って、何と280万人もいるのです!
市場規模にして年間2600億円!
DVDレコーダーの売上げ金額の1500億円、デジタルカメラの2500億円と比べると、いかに市場価値が高いかが分かるでしょう。

秋葉原のバイブルとも言われる漫画『萌える聖地アキバ』の著書でもあり、秋葉原文化に詳しいライターの藤山哲人さんによると、秋葉原を席巻するマニアなオタク文化が日本を儲けさせているのだそうです。
ちなみに、世界のラジオ会館秋葉原というビルは、半分以上がマニアックなお店なんだとか。

その実態を知るべく、ビルの中に足を踏み入れてみると…そこはめくるめくオモチャの世界。
マニア心をくすぐるフィギュアがずらりと並んでいます。
秋葉原でも有名なフィギュア店である海洋堂ホビーロビーで最近売れに売れているのが、食玩と呼ばれるオモチャ。
本来はお菓子のオマケでしたが、そのオマケがメインになり大人気に。
黒澤明シリーズの食玩や、大英博物館で売られる食玩などもあります。

このように、細かなこだわりを持つ日本のおもちゃが日本国内のみならず、世界でも大人気なんです。
しかしマニア相手の商売は難しいというのが現状。
海洋堂の嶋田千春店長は、「経営する人がその道(フィギュアなどのオタク文化)のことを知っていないと、商売をするのには無理があるのではないか」とお話していました。

そんな中、マニア相手に大成功のお店もあると聞いて行ってみたのが、レンタルショーケース屋さんのPORD。
ここでは、個人が集めて不要になった品に値段をつけてショーケースに展示し、委託販売するという商売形式をとっています。
レンタルケースは常に満杯。店側は、一ヶ月のショーケースレンタル料と売れた商品の値段の10%が利益になるシステムで、商品知識がなくても見事な成功を収めていました。

「メイド」から日本一儲かる「おでん自販機」までアキバ名物!

秋葉原にはコスプレ衣装を扱うコスプレ店も大繁盛!!
中にはこんなマニアックなものも…

そして今、秋葉原で最もよく見かけるコスプレ…それはメイドさん!

メイド姿の女の子が秋葉原の街角で歌うバンドにもたくさんの男性ファンが押し寄せています…

秋葉原にあるMAID CAFE Lamnはメイド喫茶!
早速訪ねると、こんな言葉でお出迎え。
「おかえりなさいませ、ご主人様」

なんと、ウェイトレスならぬメイドの格好をした店員さんが優しく接客してくれるのです。
メニューは普通の喫茶店と変わらないのですが、メイドさんの可愛らしさが人気を呼んでいるのだとか。
ちなみに店内を出るとき、メイドの店員さんは…
「いってらっしゃいませ、ご主人様」

秋葉原には現在20件近くもあるのだそうです!
で当然他の差別化を図る店も登場!コスプレ店であるcafe&kitchen cos-chaは、小学校の教室を再現したお店。
こちらの店では、メイドとは違って店員さんは「エンジェル」の名を持つのだとか!
またサービス期間にはこんなこともしてもらえるそうです…

秋葉原名物にはこんな所もあります。
それは、チチブ電機。
ここは日本一自動販売機で儲かるお店として知られていて、販売数は1ヶ月2万本、売り上げは160万円にも上ります!
その訳とは…200円のおでん缶!
あつあつのおでんが買える自動販売機は日本でココだけなのです。

チチブ電機の小菅英臣社長に聞くと、この一ヶ月ではおでん缶は自動販売機だけで4753本、計102万5850円の売上げ金を出したのだとか。
今では秋葉原の待ち合わせスポットとしても知られています!

続いては、秋葉原本店の九州じゃんがららあめん。
ここでは独特なお客さんで大儲けしているのだそうです!
中川昇店長によると、ラーメンにのせるトッピングを増やしてかなりのボリュームで召し上がって頂くお客さんが多いのだとか。
客単価も5倍にアップして、お店にはとても嬉しい客層のようです。

このように日本経済を支えるといっても過言ではない街、秋葉原。
アキバ君が未来の日本を作っているのです。

品田さんの話では、普通のビジネスモデルではできないようなことを秋葉原ではやっているとのことでした。
最近では『萌える英単語』(女の子のイラストで分かりやすく解説された英語の参考書17万部のベストセラーに)や『萌える法律読本』も店頭に並んでいるのだとか。
またコスプレ居酒屋もあるらしいです。

オタク文化の勢いの一方、世界一の技術と商売の街へと進化!

秋葉原は、オタク文化の勢いに押されながらも、DVDレコーダーやデジタルカメラ、薄型テレビなどで世界一の技術と商売の街へと進化しつつあります。
価格競争が売りも今や昔。全国に激安家電量販店が立ち並びます…
そんな中、秋葉原の電気店が新たなサービス提供に躍起しているといいます。

「お店同士の競争、他の地域との競争、インターネット上の店舗との競争など、非常に競争が多角化しているので激烈な時代といえますね」
そう話すのは、株式会社オノデン社長でもあり、秋葉原電気街振興会会長でもある小野一志社長。

小野社長に、電気街復権をかけた秘密兵器を紹介して頂きました。
それは、秋葉原電気街だけの家電ブランドである、√a(ルートエー)。
これは電気街がメーカーと組んで家電をデザインしたもので、秋葉原限定のオリジナル製品なんです。

客層にも変化が見られつつあるこの頃、中国人の他にIT大国と名高いインド人が増えているのだといいます。そこで考えたのが、インド人の店員さん!!
宝田無線電機のディーパックさんはインド生まれで、日本在住5年。
インド人は数学が得意といわれ、かけ算の暗算は2桁が当たり前だといいますが、実際に暗算してもらったところ…大正解!

また最近ではロボットを作る愛好家が増加しているのだとか!

ツクモロボット王国は、ロボットを作る様々な部品が揃うマニア御用達のお店。
休日にもなるとロボットを持ち寄りこの店で調整や整備をする人でいっぱいになるそうです。
12万6千円もするロボット製作キットは1000個以上販売されていて、その売り上げは何と1億2千万円!

荒井貞博店長によると、ロボットはパソコンなどのいろんな技術を集約したものなので、ロボットをやっている人はこれから日本を支える人になるだろうとのこと。
現在では大学の研究者や企業の技術者が集うロボットの大会が全国で開催されています。
秋葉原の居酒屋をのぞくと、ロボット愛好家の集まって愛情を込めて作ったロボットを見せ合い、互いに技術と性能を披露していました。
そこにいるのは、日本の産業界を担う頭脳の方ばかり…
日本の最先端技術はここから生まれるかもしれません。

秋葉原が最先端技術の新たな発信基地へ!

そして今、秋葉原が最先端技術の新たな発信基地へと生まれ変わりつつあります!
秋葉原駅前では再開発が進行中であり、それは秋葉原クロスフィールドと名づけられた再開発プロジェクトなのです。

また今春には二つの高層ビルが完成し、IT関連産業の拠点として大学の研究機関や企業の商業施設が集まるのだそうです。
このプロジェクトを手掛ける、東京大学先端化学技術センターの妹尾賢一郎教授によると、秋葉原は今後世界的な産業観光地、先端技術のテーマパークになるだろうとのこと。

また、秋には筑波学園都市と秋葉原を結ぶ「つくばエクスプレス」も開通。
世界のIT産業の中心地を目指すといいます。
秋葉原を訪れる人の数も増え、商業都市としての魅力も高まるでしょう。

さらに、秋葉原電気街には新たな価格競争が…
それは、今年の秋にヨドバシカメラが秋葉原に進出することです!
電気街の反対側には現在巨大なビルを建設中です。
再開発によるさらなる最先端技術の発信基地、そして加熱する電気街の価格競争と、今後も日本一儲かる街、秋葉原から今後も目が離せません!

ゲストの品田さんによると、最近秋葉原にはBTO(Build To Order)といって、パソコンなどをネット上でオーダーメイドして購入するという秋葉原発のビジネスがあるそうです。
米のパソコン会社「DELL」もBTOで世界一のパソコンメーカーに成長したんだとか。
これからはカスタマゼーションで消費者個人の要求に応じて商品やサービスを提供する時代になってくるとのことでした。

また、品田さんに秋葉原で電化製品をさらに安く買う裏技を教えて頂きました。
それは、ボーナス時期の1〜2ヶ月前に行き型落ち品を狙うことだそうです!
型落ちといっても機能は古くないみたいですよ。

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