2020年12月3日放送
生徒が主役 ~福島駅前自主夜間中学の10年~
地上波2020年10月4日OA
制作:テレビユー福島
ディレクター:木田修作
【内容】
月に2度、金曜の夜にJR福島駅前の公共施設の部屋に集まって、教科書を開く多種多様な人たち。福島駅前自主夜間中学には、時間割もない、試験もない、座席も決まっていない。年齢も性別も国籍も不問。必要なのは「学びたい」という思いだけだ。
戦後の混乱、不登校、発達障害、歴史好き、講師のファン…。理由はそれぞれだが、どんな理由でも受け入れる。それがこの「学校」だ。スローガンは「生徒が主役」立ち上げたのは福島市の大谷一代さん。不登校だった弟の死をきっかけに「福島に公立夜間中学をつくる会」を立ち上げて設置を求める運動する傍ら、こうして自主夜間中学も運営してきた。
震災、原発事故、そしてコロナという、苦境と手探りの運営の中でも、ずっと生徒たちにとって必要な場であり続けたこの学びの場で、大谷さんが見つめてきた10年と、生徒たちの思いを通じて「学ぶとは何か」を考える。
2020年12月10日放送
忘れられないあの日 ~頓田の森の悲劇から75年~
地上波2020年10月18日OA
制作:RKB毎日放送
ディレクター:原口佳歩
【内容】
太平洋戦争末期、当時、東洋一とうたわれた旧陸軍大刀洗飛行場は、現在の福岡県大刀洗町と筑前町にかけて広がり、一帯は軍都として栄えた。
1945年3月27日、大刀洗空襲。アメリカ軍の標的となった飛行場は壊滅的な被害を受け、周辺でも多くの命が奪われた。集落ごとに集団下校中だった立石国民学校の子供たちは、空襲から逃れようと森に逃げ込んだところを爆撃に遭い、31人の命が奪われた。
森へ逃げ込み、腹部に傷を負った廣瀬益子さん(83)は、当時8歳。70年経ってから初めてあの日の記憶を口にした。集落の中では、生き残った子供と亡くなった子供がいたことから、遺族の心情を慮り、誰もが口をつぐんだ。子供たちを森へ引率した教師はずっと非難を受け続けた。廣瀬さんは思い出すことさえ辛かったという。
しかし、戦後75年を迎えた現在は、精力的に小学校などで講演活動を続けている。戦争の記憶が社会から薄れつつある今、廣瀬さんのように「後世へ伝えなければ」という思いを持つ人が増えている。苦しさを抱えながらも、当時の記憶を語り始めた体験者たちは、何を思うのか。