JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス

JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス 毎週(木) 午後11:00〜11:30

JNN系列の記者が、ニュースで伝えきれない「こだわり」を込めたドキュメンタリー番組。そこからは日本の、世界の、人間の、さまざまな知られざる側面が見えてきます。ニュースのその後はもちろん、歴史も文化も、記者たちの視点でとらえたドキュメンタリーをお届けします。

2018年12月放送

2018年12月20日放送

毒の油を口にして ~カネミ油症事件50年~

地上波2018年9月16日OA
ディレクター:里山千恵美(RKB毎日放送)

【内容】
「カネミ油症事件」は1968年に発生した、国内最大の食品公害事件だ。北九州市のカネミ倉庫が製造した米ぬか油に混入していた猛毒ダイオキシンが、福岡、長崎を中心とした西日本一帯で多大な健康被害をもたらした。被害を訴えた人は当時およそ1万4000人にものぼった。カネミ油症はダイオキシンを口から摂取するという、前例のない極めて特異な事案で、その症状は多岐にわたる。また体内から排出されにくく、被害者の健康被害は今なお続く。


被害の拡大を防ぐべきだった国は、初期の対応を失敗して被害を深刻化させたが、裁判で結局その責任が認められなかったために、今、この問題への対応は消極的だ。さらには、認定制度によって多くの被害者が未認定として救済から切り捨てられている。加害企業カネミ倉庫による補償は極めて限定的なものであり、被害者を救うには全く不十分だ。

油症の母親から生まれた次世代の子ども達にも様々な健康被害は迫り、今その救済が最大の課題となっている。油症事件発生から今年で50年。被害者たちを訪ね、現在の問題を探る。

  • カネミ1
  • カネミ2
  • カネミ3

2018年12月27日放送

コバルトーレ女川 12年間の全記録 ~被災地のサッカーチームと呼ばれて~

地上波2018年10月14日OA
企画・撮影:池上康平(TBC東北放送)

【内容】
全国有数のサンマの水揚げで知られる宮城県女川町。サッカーチーム「コバルトーレ女川」は、人口減と高齢化に悩む町に活気をと2006年に誕生した。目標はプロのJリーグ入りで、全国から有望な若者たちが集まった。アマチュアゆえ、昼間は水産加工場で働き、夜は練習という過酷なスケジュール。それでも合間に子どもたちにサッカーを教えるなどして地域とともに歩んできた。

しかし、2011年に起きた東日本大震災で、チームは存続の危機に立たされる。津波で選手寮は全壊し、練習場は自衛隊の拠点に。仕事もサッカーも再開できない中、選手たちはボランティアに汗を流し、町民の支えとなった。

その後、チームは1年間の活動休止を経て再び目標に向かって歩み始め、去年、社会人リーグ最高峰のJFLへの昇格をかけた大会に臨む。数ある強敵に苦戦を強いられながらも、キャプテンが魂のゴールを決める。震災を乗り越えたコバルトーレ女川に、果たして“奇跡”は起きるのか…。

  • 女川1
  • 女川2
  • 女川3