みどころ

石川遼

今年30回の記念大会を迎えたカシオワールドオープンは「三井住友VISA太平洋マスターズ」、「ダンロップフェニックス」とともに、その高額賞金と海外の強豪選手達が参戦してきたことでインターナショナルツアーと呼ばれており、その3連戦の最終戦となるこの大会の勝負の行方が、これまでもジャパンゴルフツアーの賞金王レースを大きく左右してきた。

今年の賞金王争いは金庚泰が10月に2勝をあげ、2位以下に4000万円近くの差をつけ、一気に賞金王の座に駆け上がるかと思われた。しかし三井住友VISA太平洋マスターズで昨年の賞金王石川遼が、さらには先週のダンロップフェニックスで昨年賞金ランク2位の池田勇太がそれぞれ優勝し、日韓エースの三つ巴の展開となっている。 実力者同士の賞金王争いはいよいよ最終章。トップの金庚泰が2位石川に約3200万差、3位池田に約4100万差と優位なのは間違いないが、優勝賞金4000万円のこのカシオワールドオープンの結果次第ではまだまだ分からない。
特に今大会開催コースKochi黒潮CCは石川遼本人も相性が良いと言っており、賞金王レースは最後の最後までもつれることは間違いない。

そして昨年、一昨年と大会初の連覇を果たした小田孔明もここへ来て調子をあげており、大会PR用ポスターで坂本龍馬に扮するなど同一大会3連覇を目指し、鼻息も荒い。

また今年は30回記念大会ということで過去優勝者の青木功、尾崎直道も久しぶりにこの大会に帰ってくる。特にこの大会を2度制した青木功は、第9回大会(89年)で日本人として初めてこの大会を制した選手でもある。このカシオワールドオープンは11年ぶりの出場だが、いまだに衰えぬショートゲームの巧さと明るいキャラクターでギャラリーを大いに沸かせてくれるだろう。

さらに先日アジアアマチュア選手権で優勝し来年のマスターズ出場を決めた地元高知・明徳義塾高出身の松山秀樹選手(東北福祉大1年)や三井住友VISA太平洋マスターズで史上2位の年少記録(15歳3ヶ月)でTop10入りした伊藤誠道選手(藤沢市立湘洋中3年)、ぽっちゃり王子こと古田幸希選手(青森山田高3年)など将来有望なアマチュア選手もこのトーナメントに出場し並居るトッププロに挑戦する。

そしてカシオワールドオープンといえば、シード権争い。 ツアー最終戦の「日本シリーズ」は賞金ランク上位25名及び、トーナメント優勝者のみの出場となる為、シード権獲得の当落線上にいるほとんどの選手にとってこの大会は最終戦となる。 華やかにみえるプロゴルフの世界だが、シード権を獲得するのとしないのでは天国と地獄。 そのプロゴルファー生命をもかけた男達の戦いも必見!

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