Season1 2019年1月8日(火)深夜11時56分〜TBSにて放送 Season2 2019年1月17日(木)深夜0時26分〜Paraviにて配信開始

インタビュー

『新しい王様』いよいよ本日深夜23時56分から放送がスタートします。
放送日当日の1月8日(火)に行われた取材会には、コウシロウ役の杉野遥亮さん、エイリ役の武田玲奈さんが登壇しました。
ここでは取材会の様子をいち早くお届けします!

まず、役を演じた感想から。

杉野さん「まず最初に藤原(竜也)さんと香川(照之)さんとご一緒できる喜びと興奮、ほんの少し怖さがありました。自分が芸能界に入る前からあこがれていた方だったので、そのお二方に自分がどういう風に芝居すればいいのかというところに(怖さが)ありました。現場でお2人とお話したり、リハーサルが終わってからセリフが追加されたり、そういうことが起こったときにお2人がどういう風に立ち向かっていくのかを見ていたからこそ、自分たちもそこについていこうという思いがあったし、楽しめたと思います」

武田さん「今見てもすごいと思うんですけど、豪華な出演者の方たちの中でお芝居をしていくということで、最初は少し不安だったんです。でも私の演じるエイリという役も自分に自信がなかったりする女の子で、(私もそういうところがあったりするので)自分と共通点を見つけながら演じていきました」

1話冒頭でのピンクのナース服というインパクトのある衣装でビルから飛び降りるシーンについて聞かれると、
武田さん「この撮影が初日だったんです。4階から飛び降りるって書いてあって『どうやるんだろう?』と思って現場に行ったら、2メートルくらいのところから飛び降りました。(飛び降りたところに)分厚いマットがあったんですけど、ちょっと怖かったです(笑)」

一方、杉野さんの撮影初日は3話の香川さん演じる越中とコウシロウ、エイリ3人でのお寿司屋さんでのシーンだったそう。
杉野さん「めちゃめちゃ緊張しました。本読みのときに藤原さんにお会いしたときも握手するだけで緊張で顔が真っ赤になっていて(笑)。コウシロウはアキバと関係を構築していく一方で、アキバとは真逆の生き方をする越中にも接触していくきっかけにもなるシーンだったので、難しかったです」

アキバと越中という2人の“王様”の間で右往左往していく役ということで、杉野さん「見ていて一番感情移入していただける役だと思います」と語りました。

続いては「演じる中で役に引き込まれていく瞬間は?」という質問。
杉野さん「1話の最後で藤原さん演じるアキバがまくし立てて話すシーンは、僕が見てきた藤原さんだという感じで、すごく印象的でした。役としても杉野遥亮としても引き込まれました。完全に引っ張っていただいたなという印象です」

役を演じるにあたって頭の中でシミュレーションしたという杉野さん
「僕の知り合いにこういう人がいるなっていうケースをいくつか用意して、その人たちを見て『この要素はコウシロウにも生かせるな』って思ったりしました。人として外れていくというか、『客観的に見たらそれは違うんじゃないの?』ってことを演じていくことが楽しくてやりがいを感じました」

武田さんは「本読みをして、衣装合わせをして、そこから監督の作品に対する思いが伝わってきて、本当にすごく大事にされている作品だなと思ったんです。ナース服を決めるのもいろいろ着たりして。そうやって監督と作品を作っていくということが、やってて難しかったけれどすごく勉強になりました」と演じる上でのやりがいについて語りました。

武田さんの「監督の作品に対する思い」という発言に深く頷く杉野さん
「監督が10年間構想を練り上げていたということも聞いていましたし、(監督のSNSに載っていた)サイの絶滅の話とか、作品の中でも取り上げられていて監督が今伝えたいことがつまっているんだなとひしひしと感じました。そんな作品に参加できる喜びがありました」

その後も、会場に集まった取材陣からはさまざまな質問が出ました。

藤原さんや香川さんといったベテラン俳優陣との共演で学んだことは?

杉野さん「香川さんは現場をすごく和ませてくれるんです。リハーサルが終わって本番までの間にスタッフさんみんなを巻き込んで現場全体を盛り上げて本番に向かっていくという空気の作り方は、そのときはついていくことしかできなかったけれど、いつか自分もそういう風に引っ張っていきたいなと思いました。藤原さんは、監督からの要望に対して想像したものをこえていく。作品への向き合い方、思い、プライドと、たくさん尊敬できました」

武田さん「香川さんは現場づくりがすごいなと私も最初お会いしたときから思っていて、(現場の雰囲気づくりは)私が苦手分野としているところなので、とても勉強になりました。藤原さんはいきなりセリフ量が増えるなど、どんな注文を受けても柔軟に応えていて、お2人からは勉強になることが毎日のようにありました」

そこに「監督から聞いたんですけど…」と杉野さん。
藤原さんがリハーサルが終わってから4P分のセリフの追加があったにもかかわらず、そこでも現場のスタッフの想像をこえる柔軟さでやってのけたというエピソードを披露し、「それを聞いてめちゃくちゃかっこいいなと思いました! その現場にいられなかったことを悔しく思いました」と目をキラキラさせながら熱く語っていました。

取材会には本作品のプロデュース、脚本、演出を手掛けた山口雅俊監督も同席。
「2人の魅力」を聞かれると、
山口監督「杉野くんは表情が豊か。コウシロウの『夢は早く(会社を)上場して美女とシャンパンを飲みたい』というセリフがあるんですけど、そんなバカバカしいセリフをあんなにかわいらしく言える。言ってみんなから笑われるんですけど、その後の表情もいい。セリフ回しや表情の引き出しのある人だなと思いました。武田さんはすごく度胸のある人。同世代の女優さんの中で抜きんでて表情がいい。追い込まれたときや悩んだ時の表情をつくれる女優さんってなかなかいないんですけど、それができるんです。『杉野さんと武田さんにお願いしてよかった』と思いました」と太鼓判を押しました。

ナース服を着用した感想については、
武田さん「最初に着たとき『すごいな』と思ったんですけど、撮影で着る機会がたくさんあって現場のみなさんも見慣れてきて『ナース服に慣れちゃったね』と不思議な気持ちになりました(笑)」
すると、杉野さんが「エイリと言えばナース服みたいな。着てないと不自然というか…」と合いの手を入れ「そうですね」と武田さんが返答する場面も。

そして、「それぞれの役の注目ポイント」については
杉野さん「ある理由で芦名星さん演じるノーリと対峙するところです。演じていて悲しかったんです。コウシロウが薄情な人に見えたりするところもあるけど、あたたかい心を持っている人でもあるように見えたらいいなと思うシーンです」

武田さん「登場人物一人一人が大きな物語を持っているんですけど、私の演じたエイリはいろんな人やお金に振り回されて、最終的には1話では想像できないところにいきます。私の想像できてなくて(笑)、びっくりしたので見ているうちに『え?』と驚くことになると思うので、そこを楽しみにしていてもらいたいです」

最後の質問は、コウシロウをはじめ、作品内で起業について描かれている部分があることから「作品に参加して起業してみたいと思ったか」

杉野さん「あります。小さい頃の夢が“お金持ちになる”だったんです。そこはまんまコウシロウで(笑)。小学校の頃はバスケットボールの選手という夢もありましたけど、お金持ちになるには社長になることだと勉強も頑張っていたので、今でもやってみたいという思いはあります。でも作品を俯瞰的に見たときに『なんて浅はかだったんだろう』と思いました」
その後、紆余曲折を経て今の俳優という職業に出会ったと話し、「その意味ではエイリに似てるかもしれません」と続けました。

武田さん「私は会社というよりは作品に出てくるサイの絶滅を防ぐために寄付をするという話に興味を持って、自分で調べたりもしました」

と、作品を通して興味を持った事柄についてコメントし、取材会は終了となりました。

取材会終了後には公式サイト用に次のようなコメントもいただきました!

役作りをする上で山口監督とはどのようなお話をしましたか?

杉野さん「急くように、自分の頭で理解するよりも先に言葉が出る人物というのを意識するようにしてほしいと監督は仰っていて、そのニュアンスについていろいろと話し合いました。人から聞いた話を脳で意味を考える前に言葉としてアウトプットして、自分のことのように話してしまうというか(笑)。ただ急かして話しても観ている方にはセリフが入っていかないので、どういう言い方をするのがいいのか、その塩梅を調整するのが難しかったです。藤原さんや香川さんのセリフ回しを現場で拝見してお手本にさせていただきました。あとは、台本の読み方やセリフの覚え方について直接お2人から伺うこともできたので、そういうところからヒントを得て役を作り上げていきました」

武田さん「この作品はいろんな物語をつなぎ合わせているそうで、監督からは最初にその物語の一部を教えていただいてきました。『エイリってこんな子なんなんだよ』とか、丁寧に役について教えていただきながら役を作り上げていきました。衣装合わせが3時間かかっても終わらないくらいエイリは監督にとってとても大切な女の子。演じるにあたっては、監督の中に出来上がっているものがあるのでそこに近づけていくという感じで、最初は迷うこともありましたが、頑張りました。そのおかげで愛着もわきましたし、とても好きなキャラクターになりました」

本作への出演を通して、おカネに対する価値観の変化はありましたか?

杉野さん「これまでどちらかというと「お金があれば幸せになれる」という考え方だったんです。お金があれば両親を楽にさせてあげられる、とか。でもそういうことに使う以外にも、絶滅動物を守るために寄付をする、とかアキバを通して新たなお金の使い方を学びました」

武田さん「アキバさんのお金の使い方に影響を受けました。アプリを開発するとかそんな大きなことはできないですけど(笑)、絶滅しそうな動物を助けるために寄付するとか、そういう風にお金を使う選択肢があるんだなと気づかされて興味を持ちました。お金の使い方に関する幅が広がったかなと思います」

個性あふれる登場人物が繰り広げる予測不可能な展開に引き込まれること間違いなしの『新しい王様』。
この後、深夜23時56分からです。
ぜひお見逃しなく!

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