ヒロが学校から帰ると、屋敷の門前に人影があった。
それは先日、姫と戦ったリザだった。
―と、そこに屋敷から猛スピードで姫の乗った車が飛び出してきたかと思うと、
一瞬でヒロを引っぱり込み、そのまま走り去ってしまう。
慌ててバイクで追いかけるリザ。
車と抜きつ抜かれつのチェイスを続けた後、辿り着いたのは―
「……避暑地の別荘だが?」
「そうじゃなくて! 何であたしが、お前らとこんな所にいるんだ!?」
「勝手についてきたんだろう」
―結局、湖畔の姫の別荘に一緒に来てしまっていた。
そして姫に翻弄され続ける憂さ晴らしに、リザはヒロを連れて
湖でジェットスキーをするのだった……。
一方、別荘の周囲では、中にいる姫の様子を窺う異形の者の影があった。
そしてその夜――