鳴峠に“峠の騎士”と呼ばれる、馬に乗り甲冑をまとった本物の騎士が、夜な夜な現れていた。戦いに敗れた騎士の怨念か、それとも、事故死したライダーの怨念か。只ひたすら走り続け、自分より速い者に出会えた時、ようやく成仏出来ると噂されていた。そして、普段から峠最速を豪語しているリザは、夜ごと騎士に挑戦していたが、抜くことができず、姫や令裡に嫌味を言われる始末……。
けれど、その夜は満月。
「勝つにはもってこいの夜だ!」と意気揚々とバイクを駆り、リザは峠に挑んだ。が、後ろから現れた峠の騎士は、これまでとは様子が違っていた。赤いオーラを身にまとい、長斧を振り回し迫ってくる!
逃げようとアクセルを開くリザに、騎士はアッサリ追いつき、バイクに体当たりして転倒させ、走り去ってしまうのだった!
その騎士の姿を見たリザは、異変の原因に気付く。何とその騎士の首が無くなってしまっていたのだった!!