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現場報告書

61それぞれの信条に魂をこめて(2014.03.23)

「S-最後の警官-」最終回から1週間、さまざまなことを受け止めてくださった皆さまの応援メッセージに、関係者一同、本当に嬉しく思っております。
さて、放送後も出演者の皆さまのオールアップレポートなどお送りしてまいりました「現場報告書」もついに最終回となりました。これまで、つたない報告書をご覧くださった皆さまに御礼申し上げます。
一號くんは蘇我さんの苦しみを取り除くことは出来ません。蘇我さんが望むこともそういうことではないのでしょう。そして蘇我さんも一號くんと同じ道を歩こうとはしませんでした。一號くんもそれを止めようとは思わないでしょう。
自分の信念を曲げる必要はない、変わらなくていい。ただ、一つだけ約束を。「生きて帰る」。

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そのままでいいから

一號くんの手は「人を守る手」。でもきっと「その手を持つ人」は「生きる力をくれる人」。降り注ぐ銃弾、覚悟した「死」。だけど大切な仲間が言った。「みんなで生きて帰る」。「死」を求めない人が言う言葉だからこそ、信じることが出来た。だから走って走って、ぼろぼろになっても闘った。
これまでになかった役、アクションを頑張ってくださった新垣結衣さん、ふだんはとても愛らしく話されるのに、イルマとして銃を構えたときはピリッとした空気をまとわれて、近くで拝見していたHPスタッフ「なんてクールなんだろう!」と思っておりました。

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銃の扱いも慣れたもの!

新垣さんのオールアップは、一號くん、蘇我さんの元へと全力疾走していくシーンでした。信じる、信じている、だけどその姿を見るまではどんなに息が切れても足を止めるとこなんて出来ませんでした。人の波を掻き分け、階段を駆け上がって、文字通りお疲れ様でした!!!

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すごく走ってました!

林イルマ役:新垣結衣さん
「途中から参加させていただきましたので、皆さんほど大変な思いをしていませんが、走りすぎて息切れしています…Welcomeな現場で嬉しかったです。短い参加でしたが、映画が素直に楽しみです。もっとカッコいいイルマを見せられるように準備しておきます。」

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楽しみです!

一號くんは、正木の確保よりも仲間である蘇我さんの命を優先しました。自分の身も危ないけれど一號くんからすれば当たり前。爆風にあおられ、ぼろぼろになっても約束通り、生きて帰るため。
爆弾の威力がどれくらいだったのか、アサルトスーツがぼろぼろになっていたり、メイクであちこち傷を作ったり。
向井さん「見た目での印象というのは絶対にありますよね。蘇我をかばっているから、反対側は結構ぼろぼろになっていると思います。」

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このへん取れちゃう?

生きて帰ると約束していたけれど、どうなっているのかわからない。たどり着いた視線の先に現れる二人を迎えるイルマちゃん、まだ二人がどういう状態になっているのかわからないので、撮影とはいえどきどきです。

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どれくらいぼろぼろなのかな

綾野さんはこのシーンをもってオールアップでした。そしてドラマの中でも静かなクライマックス、二人支えあって生きて帰ってきたことをイルマちゃんが確認したシーンですから、皆さんの胸のうちもきっと感極まるものがあったと思います。

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これがラストバディ

爆破の余韻で白煙のあがる中からようやく姿を現した二人を見て、イルマちゃんはどう思ったか…
この白煙というのが結構くせ者!美しいシーンではありますが、このうっすら見え始める、という状況を作るのがものすごく難しいんです。白煙が濃すぎても見えないし、薄すぎてもすぐに姿が見えてしまってよろしくない、一定の量になるのを待ったり、外に流すため扇いでいると、向井さん、綾野さんもぱたぱた扇いでくださったりと美術さんはもちろん現場のスタッフ総動員!

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二人の姿がおぼろげに
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生きて還ってきた!

どうなっているか、ちゃんと支えているのが分かるかとすぐさまモニターを確認に行く向井さんと綾野さん。そしてOKが出て、綾野さん、オールアップです!
蘇我伊織役:綾野剛さん
「ものすごくいい作品に参加させていただきました。今までやってきて、本当に一番豊かだったと思います。体力的に大変なのはみんな一緒ですが、全然苦しくありませんでした。まるで共犯者のような想いで、俳優部もスタッフもいい出会いが多く、何より「蘇我伊織」という人に出会えて良かったです。理とした約束「完走する」ことが出来て良かったです。このメンバーで映画も頑張ります。」

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完走しました!

出演者の皆さんがどんどんオールアップをしていって、ブームとなっていた記念写真の人数も減っていく、それは無事完走したということだけれどどこか寂しくもありました。期待通り、期待以上のものを見せようといつだって真剣だった仲間たち、笑顔で再会を約束していました。

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これで終わりじゃない

そしてバディである綾野さんに遅れること1日、オールアップを迎えた向井さん。本当に大変だったと思います。だけど決して弱音を吐くことなく、いつも静かに現場に入るその姿がわたしたちをどれだけ勇気付けてくれたかわかりません。
神御蔵一號役:向井理さん
「終わる感じがしませんが終わるんですね。この作品に出会えて良かったです。とにかくいい出会い、感動ある出会いが多かったです。朝早くから深夜までかかる撮影で皆さん疲れているでしょうから多くは話しませんが、映画もありますからまだ折り返しです。映画ではまた新たな「S」を作っていけたらと思います。」

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向井さんあってこその「S」!

信頼できた、信頼された。向井さんと綾野さんは同じ道を歩いていたと思います。一方、一號と蘇我の道は交わることのない道、だけど向かっていく先はきっと同じ。いつだって同じ前を向いてずっと並んで、横を見ればそこには信頼できる「仲間」、転びそうになれば手を差し伸べることが出来る距離。交差して離れていくよりも、常に並んで進んでいけるのが並びゆく2本の道。

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最高のバディ

撮影の始まる前、それぞれが取り組んだトレーニング、初めてのぶつかりあう共演、魂をこめて進んできたかけがえのない仲間。すべての出演者、スタッフがこの「S-最後の警官-」というドラマを最高のものにしようという仲間たちです。すべての撮影を終えた向井さんに、改めてカメラを向けると、そこに居たのは「神御蔵一號」ではなく「神御蔵一號を完走した俳優・向井理さん」でした。「小さなケガを厭っていたら何も出来ない、大きなケガをしなければいい。」常々そうおっしゃって、どんなアクションにも率先して取り組んでくださいました。そんな向井さんに触発されて、綾野さん、大森さん、NPS、SAT、みんなみんな走り続けました。「確保」と「制圧」、信条は違えど求めることは「この国の平和」。それぞれの信じる道を走り続ける「S」、またスクリーンで走る皆さんに会う日まで、どうか幸せでいてください。
「S-最後の警官-」を見てくださった皆様に感謝を込めて。どうかいつまでも平和で幸せな日々を送れますように。

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どうもありがとうございました!

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