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#054 2020年10月31日
素顔のままで
凛々しいメイクを施して、土屋光子さんはカメラの前に立つ。卵のように美しい頭を活かした撮影会で、主催する団体をアピールする。「様々な理由で髪を失ってしまった女性や子どもたちが情報共有する場所を作ったり、社会へ向けて『こういう症状もあるんだよ』ということを発信している団体です」。

小学生の頃に発症し、髪を失った。悩み続けた末、光子さんは3年前にカミングアウトした。「このままずっと隠して生き続けるのがとても辛いなと思ったのが、大きな理由ですね」。自分らしく生きたい!同じ悩みを持つ人々に手を差し伸べた。

病気は短所じゃなくて個性。周りがどうであれ、自分らしくあり続けたい。「根幹にあるのは、一人一人がみんな違う存在であるということだと思っているんですよね。自分は本当は何が大事なのか、選択肢を選んでいけるような世の中にしていきたいなと思います」。
素顔のまま生きられるくらしへ。明日へのステップとともに、彼女は胸を張る。
