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オダルメンチェイ州トラパイン・プラサット地区、トラパイン・プラサット地方自治体のオクローチ村はトラパインン・プラサット町から約19キロ離れている。村に通じる道は乾季の間は使用可能だが、雨季になると洪水や泥のせいで道の状態が悪化し、道の両脇に地雷や不発弾が流れてくる恐れもある。アンロン・ベンからこの村までは車で1時間半近くかかる。
オクローチ村は非常に貧しい陸の孤島だ。かつてクメール・ルージュに占領されていたこの村は、防護策として周辺に地雷が敷かれた。村は20年にわたる戦争の間、幾度となく政府軍の攻撃を受け、地雷や不発弾や戦争の残骸が民家のすぐ近くに来ている。オクローチ地雷原に派遣されるHALOの地雷除去員は24日間サイクルで除去を行い、その後、5日間の休日をとることになっている。
オクローチ地雷原1の除去作業はTBSの資金援助を受けている。支援はランドローバーとGMCトラック(緊急退去とオペレーション支援用)の二箇所。ここでの地雷除去は人々の再入植、直接死傷者数の減少、井戸の提供を目的として行われている。HALOは道路の修復も行い、困窮している家族に家庭用品を支給した。
私、プーン・キムはセクション17に属する32歳の地雷除去員で、現在ここオクローチ村地雷原1で働いている。HALOに入ってから多くの地雷や不発弾を見つけられたことを嬉しく思う。今週は地雷を2つ発見した。
私はカンポン・トム州のストン地区で生まれ、現在もそこで暮らしている。結婚して子供が2人いる。4年前にHALOで働きはじめて以来、家族の暮らし向きはよくなった。こういう僻地に住むのも悪くないが、家族や親戚から離れているのでホームシックになる時もある。
将来は、カンボジアでの地雷事故が全てなくなって欲しい。
私はカンボジア人として、HALOカンボジアに資金援助をしている日本政府とAAR/TBSに深い感謝の意を表明する。
プーン・キム
セクション17
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