カンボジア日記 (2002年2月15日)


今週は地雷除去期間が始まって二週目だ。ここアンロン・ベンの地雷除去チームは、他のカンボジア国内の地雷除去チームと同じ要領で除去地区に配置された。地雷除去期間中、チームは朝早く起きて除去用の器具や測定器、米袋を用意したのち、トラックに乗って地雷原に出発する。

TBS/AARの資金援助を受けているスヴァイ・チェック第五地雷原は、HALOアンロン・ベンの宿舎から約7キロ離れた車で約5分の場所にある。地雷除去の第一の目的は道路を使えるようにすることだ。この日は朝7時から午後3時まで精力的に働いた。本当に良くやった!作業はとても楽しく、食事を一緒にとる除去員もいれば安いレストランで食事をする者もいた。

もうすぐ暑い季節になる。日が照って土が固いため作業も困難だが、除去の統計は雨季のときとほぼ同じだ。仕事は大変だが充実感がある。ただ、とても暑いのでコレラや下痢などの病気にかからないか心配だ。

私はセクション24に属するフォン・ヴァンという22歳の地雷除去員で、現在このスヴァイ・チェック地雷原で働いている。HALOに入って以来、たくさんの地雷や不発弾を見つけることができたので嬉しい。今週は69型地雷を見つけたが、正しい手順に従って除去を行ったため、恐怖を感じることはなかった。

私、フォン・ヴァンはシェムリアップ州のプーク地区で生まれた。結婚して子供が一人いるが、妻は残念ながら癌で亡くなった。今は男やもめだが、良い娘さんがいればなるべく早く婚約したいと思っている。

1998年、アンロン・ベンはクメール・ルージュの本拠地だった。アンロン・ベンにいた軍隊はその後政府に統合され、私はその数ヶ月後に家族でアンロン・ベンに移住した。そして2002年にHALOの除去員に採用された。ここで、仕事と家族を養う給料を与えてくれたHALOに、家族に代わって感謝の意を表したいと思う。また、AAR/TBSによるHALOカンボジアへの資金援助にも感謝し、今後も援助を続けて欲しいと思う。


フォン・ヴァン
セクション24





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