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今週は、朝早く太陽が輝かず、午前から昼にかけても雲が空全体を覆っていた。天気のせいで山の近くにある地雷原の一部に木の葉がパラパラと落ちてきている。地雷除去員たちはみんな身体を温めるためにプロテクターとバイザーを身につける。地雷原近くに住む村人も早朝に畑に出る前に、燃料となる枯れ木やゴミを集めておく。
地雷除去オペレーションチームはいつも通り、全ての地雷原にブッシュ・カッターを送った。今週の除去統計値は一日あたり25平方メートルだ。
セクション23のコマンダーの名前はChhean Chheang。身長160センチで独身の彼は首都プノンペン北西にあるプルサット州出身で、4人兄弟の長男である。ベトナム軍と政府国軍は1985年にカンボジア国内の全ての家族から地雷埋設要員を徴兵した。対クメール・ルージュ作戦としてタイ・カンボジア国境に地雷を埋設するためだ。K-5と呼ばれるこの共同作業計画には各家族から一人ずつ参加要員が強制され、これを断った場合は敵として告発され、お金がない人は投獄された。この時Chhean Chheang はプルサット州を基地とする政府国軍部隊に志願した。そうすれば自分の家族がK−5計画に参加しなくて済むからだ。Cheangは戦時中に、自分の所属するプルサット州周辺の軍事基地の前に70個余りの地雷を埋設したという。
1992年にCheangはUNAMICで地雷除去の訓練を受けるために選ばれ、その後はプルサット州のHALOで働き始めた。優秀な地雷除去員であるCheangは1992〜1995年にかけて50個以上の地雷を発見している。彼の初めての地雷除去現場はプルサット州の町の北にあるスヴァイ・ドン・ケオ村である。Cheang は1996年に副セクション・コマンダーに昇進し、98年にセクション・コマンダーに昇進、現在に至る。この28歳のHALOセクション・コマンダーは、ここでメイドを勤めるアンロンベン副地区長の娘と婚約中で、1月には式を上げることになっている。
みんな楽しい結婚式を心待ちにしている。
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