過去の放送
- 2012年6月17日放送
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- BS-TBS:6月21日よる11:00〜
- TBSニュースバード:6月23日よる9:00〜
ナレーター:坂口憲二
塗るだけで消費電力50%減!? 厚さわずか1ミリ 『塗る断熱材』
〜JAXAも認めた技術!省エネ効率上げて快適な生活を〜
- ドリームメーカー:
- 東京都板橋区 日進産業経営者/
石子達次郎 さん
『日本のエネルギー需給を変えられる力がある―』
経済産業省の枝野大臣にこう言わしめたのは、塗るだけで、断熱や遮熱の効果があるという夢の断熱材『ガイナ』。開発したのは、日進産業の石子達次郎、58歳。厚さわずか1mmの“塗る断熱材”は、夏は外からの熱を取り込まず涼しく、冬は暖房の熱が逃げにくく暖かな室温を保つことができるという。ある工場では、年間約172万円だった電気料金が約88万円に減ったという効果も!
開発のきっかけは25年前、工場用の機械製造をしていたころ、取引先から「工場内が暑い!なんとかならないか」と相談を受けた。その工場に、従来の厚みのある断熱材を入れる隙間はない。石子は、“日光が当たった白いチラシが、ほかのチラシより熱くなかった経験”をもとに、外壁に白いペンキを塗った。すると工場内の温度が3度下がった。石子は温度が下がった要因を徹底的に調べ上げ、色によって含まれる物質が異なるという塗料の特徴に気づく。
『塗料の材料の性質を生かして断熱材をつくれないか・・』 石子は、断熱だけでなく、放熱効果も高い“セラミック”に目をつけ、塗料に配合するセラミックの種類と割合の研究を重ねた。その結果、開発から4年、ようやく『塗るだけの断熱材』が完成。しかし、そこから10年間、ひとつも売れない・・。「そんな胡散臭いものあるわけない!」。激しく罵倒され事業を諦めようと挨拶回りをした時、ある事務所が20缶だけ購入してくれた。これが評判となり、販売数を伸ばした「ガイナ」は、ついには市場シェアNo.1になった。
その技術は、JAXAも認めている。ロケットの先端部分の断熱技術を応用できる民間企業を募った際、大手各社が手を挙げる中、選ばれたのは石子の会社だった。
『ガイナ』は、今、一般家庭や東日本大震災の被災地にある仮設商店街でも使用されている。「この技術を世の中に広め、住環境を取りまく苦痛を少しでも取り除きたい―」 そんな石子の熱意に迫る。
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