過去の放送
- 2012年4月29日放送
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- BS-TBS:5月3日よる11:00〜
- TBSニュースバード:5月5日よる9:00〜
ナレーター:坂口憲二
日本初認定!“燃えない木材”で安心の生活を届けたい
〜原点は山への感謝…木材需要を増やして山をキレイに!〜
- ドリームメーカー:
- 福井県坂井市 アサノ不燃木材経営者/
浅野成昭 さん
『木材に新しい性能を持たせ、需要を高めることで、山をきれいにしたい!』
木と言えば燃えるもの・・。しかし、この常識を覆した男が福井県にいる。浅野成昭・62歳。
浅野の会社で作る木材は、2001年に日本で初めて「不燃木材」の認定を受けた。その技術の秘密は不思議な薬剤にある。高い熱を加えるとガラス状になるホウ酸系の水溶液を、木の繊維の隙間に染みこませ、木材を燃えにくくしているのだ。浅野がこだわるその質の高さは、国交省の調査でも判明している。これまでに、30近い業者が「不燃木材」の認定を受けているが、去年行われた製品への抜き打ち調査で、10社中、浅野の会社1社のみが防火性能の基準を満たしていると判定された。
製材屋の息子として生まれた浅野は、小さい頃からいつも父親について山へ行った。「当時は木1本切るのも、気持ちを込めていた。木や山への“感謝”があった。」しかし、高度経済成長とともに鉄やアルミが台頭し、木材需要は減少。放置された山は荒れ放題となった。『山をきれいにするには、もう一度、木材の需要を取り戻す必要がある』
そう思った矢先、母親の家が火事で全焼した。昔ながらの木造建築の家だった。当時、建築家として働く傍ら消防団に入っていた浅野は、自分が住んでいた家が燃えていくのを目の前にして、無力感に苛まれる…。『燃えない木材を作れないか?そうすれば、命や財産を守ることができる』 間伐材を有効活用した新たな木材づくりを目指し、浅野は建築家の仕事を辞めた。私財を投じ、研究を開始してから3年、ようやく「不燃木材」は完成。浅野はこの技術をカーテンやふすま、畳などにも応用し、不燃化に成功した。
そして今年、浅野は、念願だった「住宅」に挑戦。不燃木材で2階建ての住宅を作り、大規模な燃焼実験を試みる。この実験が成功すれば、原理上、中高層ビルも木材で建てられるという。その実験結果は・・?浅野の大いなる挑戦を追う。
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