1200年以上に渡って受け継がれてきた京都・伝統工芸、匠の技。「一人前になるには10年かかる」と言われる職人の世界は、今、後継者不足に悩んでいる。　そこに、ある画期的な手法で、後継者育成に挑む男がいる。　京都工芸繊維大の濱田教授。　京職人の技術にはどんな法則性があるのか？6年前から、匠の技を科学的に解析するプロジェクトを進め、職人の“コツ”や“カン”を、数値化させることに成功した。　濱田教授は、若い人に少しでも早く、良い技術を身につけてもらおうと、そのデータを公表し、京職人の後継者育成を目指す。
ユニークな試みに挑戦し続ける濱田。彼を突き動かすのは、ものづくりの世界で活躍していた、父親とのある思い出であった．．．。　
今回、その濱田が解析に挑むのは、京都伝統工芸の花形．．．、京蒔絵。　刷毛で漆を塗る基本的な技術が求められる。　しかし10年の修業が必要とされる世界。　そこに、濱田教授がデータ解析で切り込む。　「刷毛の使い方の角度」「塗りの回数」「塗りの時間」。その解析から、一体何がみえてくるのか？
後継者育成のため、“技の真髄”を見定めようとする濱田の目は、今日も、新たな京職人の技に向けられている。
その後の有無
after