森光子が初めて松本清張ドラマに出演し、平均視聴率21.5％を記録した話題作。石井ふく子がプロデュースを手がけ、脚本・服部佳、演出・鴨下信一のコンビが一風変わったサスペンスドラマを作り上げた。舞台は、家族の心がばらばらになる寸前で保たれている大学教授の家。そこへ、森演じる働き者の家政婦・信子が来たことで家族が崩壊していく…。共演は浦辺粂子、長門裕之、林美智子ほか。1979年作品。

【ストーリー】
未亡人の信子（森光子）は、紹介されて稲村家の家政婦になった。稲村家には奇妙な空気が流れていた。大学教授の達也（長門裕之）と妻の春子（林美智子）は、嘘で固めた不思議な夫婦だった。姑のまき（浦辺粂子）は嫌いな春子にあてつけたいやがらせに余念がなかった。6歳の健三郎（時任やまと）は恐るべき悪がきで、中学生の正一（和栗正明）もキザなワルだった。信子が気が利く家政婦だったせいで、ぎりぎりで保たれてきたこの家の均衡がひび割れ始める…。

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