渡辺淳一原作の小説「恐怖はゆるやかに」を小川知子主演でドラマ化。マイホームを夢見て堅実に暮らす夫婦を襲う恐怖。交通事故を起こした生徒をかばった事から、女性教師がじわりじわりと脅迫される。高校生教師に小川知子。その夫に国広富之。二人の演じる仲のよい夫婦が、脅迫によって家庭を崩されてゆく様がリアルで不気味。すべてを清算するために教師がとった意外な行動とは…。1992年作品。

【ストーリー】
小倉説子（小川知子）と俊介（国広富之）は共働きの夫婦。一戸建てのマイホームを持つことが二人の夢で、結婚以来貯蓄に励んできた。最近やっと郊外に条件のよい物件が見つかった。長い間の夢があと一歩で手に入る。二人はそんな幸福感に満たされていた。
説子は高校の教師で三年生の担任だ。卒業を目前に控え、進路相談などで忙しい毎日を送っていた。そんなある日、生徒の高山竜一（郷弘明）が教員の一人、青木弘（嶋大輔）の車を盗むという事件を起こした。高山は素行が悪く、暴力団とも関わりがあると噂される問題の生徒だ。事が学校に知られれば卒業は危うくなる。熱血教師タイプの説子は自分が高山を説得するからと、青木にはしばらく学校には報告しないように頼むのだった。
高山のアパートを訪れた説子はその帰り、青木の車を運転する高山を見かけ、とっさにその車に飛び乗った。激しく口論する二人は、前を走る車が急停車したことに気が付くのに一瞬遅れ、衝突事故に。説子は高山をかばい、自分が運転していたことにするのだが、これが悲劇の始まりだった…。

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