土曜 よる11:30〜
人生最高レストラン

放送内容(2022年3月5日 #246)
ごちそう様 原晋さん(青山学院大学陸上競技部監督)
ゲストは、原晋さん。2004年の監督就任以来、青山学院大学を6度の「箱根駅伝」総合優勝に導いた、言わずと知れた名将。その手腕とキャラクターは陸上界だけでなく、ビジネス界やメディアから引っ張りだこ。日本中から講演依頼が絶えない珠玉のトークを繰り広げながら、おいしいものと共に、決して順風満帆ではなかった陸上人生を語った。
■お品書き
広島・福山市「人生のどん底を支えてくれた!お好み焼き」
JR福山駅の駅前に、原さんが長年通い続けるお店「ねぎ房’Z」がある。創業は1989年、当時は広島市内で営業しており、原監督は中国電力の陸上部所属時代からの常連。福山市に移転後も、青学監督として合宿の際に訪れたのを機に、地元である広島に帰省する度に立ち寄っているそう。広島出身だけにお好み焼きには超うるさいという原さんイチオシのお店で、もっちり生地で玉子ふわふわ、野菜たっぷりヘルシーな広島風お好み焼きが味わえる。
お好み焼きは、もちろん広島風の重ね焼きスタイル。原さんオススメは、「スペシャル ねぎかけ」。もっちりとした食感の生地に、かつお・いわし・サバをミックスした魚粉と昆布の粉を混ぜ合わせたものを振りかけ、キャベツ、もやし、ネギ、天かす、イカ、エビ、豚肉をのせ、ヘラで全体を押してペチャンコに。その後、そばの上にのせ、さらに玉子の上にのせて重ね焼き。最後に、独自ブレンドのおたふくソース、青のり、ネギ、ゴマを振った一品。原さんがネギを大量トッピングするのは、単なるネギ好きなだけでなく、青学のフレッシュグリーンを意識してるから?かもしれない。また、鉄板焼の一品料理もかなり充実しているという。
陸上競技部1期生として期待され、中国電力に入社した原さんだったが、ケガが原因で満足な成績を残せず、5年で選手生活は終了。人生のどん底だった…その頃は、「ねぎ房’Z」に連日のように通っては愚痴をこぼしながら、ビール片手にお好み焼きをつまむ日々を送っていた原さん。その後、一般社員となっても『自分自身から逃げていた』原さんは、しばらくダメダメ君時代が続いたという。しかし、その後、異動を機にサラリーマンとして成長。自ら考えて提案する営業スタイルで成績は全社トップに。“伝説の営業マン”と呼ばれるまでになった。
*店舗情報:「ねぎ房’Z」広島県福山市伏見町3-25
東京・町田「決戦前に食べる!勝負寿司」
青山学院大学陸上競技部の寮がある東京都町田市。ここに、原さんのいきつけ「すし処半田」がある。2004年の監督就任以来、寮母を務める妻・美穂さんと共に学生たちと一緒に暮らす中、月1回は通っているという。そして毎年12月30日には、年明けの箱根駅伝へ向け、OBたちと決起集会を行う青学ゆかりの大切なお店。
大将・半田敏雄さん(78)と明るく元気いっぱいの女将・信子さん(75)の夫婦が切り盛りする家庭的なお店「すし処半田」は、本物の味をリーズナブルな価格で提供している。毎朝市場に行って大将の目利きで仕入れたネタは、どれも絶品だが、原さんが無理言って特別に握ってもらうものがある。それは、マヨネーズ、わさびと和えた蒸しエビを大葉と巻いた「エビマヨ巻き」。『ちょっと頼むのも申し訳ないけど…大好き』だという、原さんの大好物の一品であった。
監督就任5年目で33年ぶりの箱根駅伝出場を果たし、当初掲げた計画通り、10年目にして初優勝を飾った青山学院大学。もちろん、原さんの手腕、学生たちの努力の賜物だが、毎年年末に決起集会を開く「すし処半田」のご夫婦をはじめ、周りの応援やサポートがあるからこそ実現できた快挙…その気持ちを原さんはじめ、学生たちは忘れてはいない。
*店舗情報:「すし処半田」東京都町田市中町3-6-33
神奈川・湯河原「妻への感謝を伝える!鉄板焼き」(※人生最高の一品)
原晋さんの“人生最高の一品”は、妻への感謝を伝える「鉄板焼き」。それは、都心から車で約1時間30分の温泉地、神奈川県の湯河原町にある会員制リゾートホテル「エクシブ湯河原離宮」で、夫婦水入らずで食べた一品。箱根や軽井沢など、全国のリゾート地26カ所にあるホテルを別荘感覚で利用でき、リゾートライフを楽しめる「エクシブ」。2017年に開業した「エクシブ湯河原離宮」は、足を踏み入れた瞬間、日常を忘れて至福の時間へと誘う上質な空間が広がる。会員制リゾートホテルならではの質の高い、きめ細かなおもてなしはもちろん、熟練シェフが腕をふるう、四季折々の美食を楽しめる。
2004年、安定した職を捨てて監督に就任した時は、3年契約の嘱託職員だった原さん。しかし、3年では思うような成績が残せず、監督辞任、さらには陸上部も廃部寸前まで追いつめられる。ところが、4年目に関東学生連合チームを率いて大躍進の4位に、翌5年目には遂に青学を33年ぶりの箱根駅伝出場へと導く。そして10年目、就任当初に掲げた『10年後、箱根駅伝で優勝する』という大目標を見事成し遂げたのだった。その後、4連覇を果たすなど、これまで6度の総合優勝を飾り、名将となった原さん。現在の青学があるのは、妻のおかげ—「エクシブ湯河原離宮」は、これまで18年間、寮母として支えてくれた妻・美穂さんへの感謝を込め、また、頑張ってきた夫婦二人のご褒美であった。
原さんが特に印象に残って忘れられないという料理が「鉄板焼き」。中でも、「宮崎県産黒毛和牛のロースステーキ」は絶品で、脂のしつこくないA4ランクを厳選して使用しており、粗挽き黒コショウ、赤ワイン塩、本山葵、青森のにんにくチップなど、お好みで味わう。高級なステーキがおいしいのはもちろんだが、優雅な空間で、夫婦二人で頑張ってきた18年間のご褒美としていただく味は、格別なおいしさだったという。ちなみに、ホテル内のレストランは会員以外も利用可能。
*店舗情報:「エクシブ湯河原離宮」神奈川県足柄下郡湯河原町宮上631-1