2017年10月期連続ドラマ

伝統産業に生きる!

日本の伝統産業の一つ“足袋製造業”の会社が舞台となる日曜劇場『陸王』。その物語にちなみ、昔ながらの伝統産業の世界で働く方たちを紹介するコーナーです。 先人の知恵や技術を知っていただき、そこで培われた伝統を次世代に繋げていく……その意義を感じていただけると幸いです。

File.1 きねや足袋株式会社

江戸時代後期、羽生市や加須市、行田市などの北埼玉エリアで広まったとされる「武州正藍染」。農閑期を利用して家族の衣服を作ったのが、その始まりとされています。糸の段階で染めることで生まれる自然な縞文様「青縞」が特徴の「武州正藍染」は、その後、北埼玉の一大産業となり、最盛期には、200軒以上の藍染屋があったとのこと。
創業明治五年の「小島染織工業株式会社」のこだわりは、伝統に基づいた「かせ染め」という染色技法から生まれる深い色合いで、「勝色」と言われる濃紺はここから生まれます。昭和40年代に製造されたシャトル織機を今でも大切に使い、昔ながらの織機から生み出される生地の柔らかな風合にもこだわっています。 また、藍染めの伝統を守るというだけではなく、未来へ向かって発展させていくため、若手中心の職人たちが技術を磨き、新しい商品の開発にも積極的にチャレンジすべく、「小島屋」という自社ブランドを展開中。藍染に馴染みのない方や若い世代の方にも知ってほしいと、これからのライフスタイルを彩るアイテムを提案しています。

従業員紹介

  • 画像原島優太さん
    担当:染め
    職人歴:4年
  • 画像川嶌兼二さん
    担当:染め
    職人歴:8年(主に染色)
  • 画像小野田真也さん
    担当:織り
    職人歴:6年
  • 画像飯塚樹生さん
    担当:織り
    職人歴:2年

生産工程

  • 1かせ上げ

    綿糸を一定の長さの輪っか状の糸束にします。

  • 2綾出し

    手作業で糸の綾文様を整える。

  • 3かせ染め

    糸束を藍染料に浸け、ほぐしながら染めます。何度も繰り返すことにより濃紺になります。

  • 4糸洗い・糊付け・乾燥

    染め上がった糸を洗い、糊付けをし、乾燥します。

  • 5チーズアップ

    乾燥させた糸束を、元の円筒形(チーズ)に巻いた状態に巻き直します。

  • 6整経

    たて糸を太いロール状に巻き取ります。

  • 7製織

    たて糸、よこ糸を織機にかけ、織りあげます。

バックナンバー

このページの先頭へ