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2014年06月23日(月)放送分 GPIF改革について、慶應義塾大学ビジネススクール 准教授 小幡 績さんに、 詳しく解説して頂きました。 小幡さんによると・・・ GPIF改革議論は、四重の意味で間違っている。 まず、GPIFが今後国内株式を大量に買うことが期待される。 アベノミクスの成長戦略の目玉として、GPIF改革が喧伝され、安倍政権は海外の投資家にも、この改革をアピールしており、明らかに株価を短期的に上昇させるために、GPIF改革を利用している。これは、誤り。GPIF改革は、株価操作の道具ではない。年金の長期運用を改善するための100年の計の改革であり、これは年金運用環境を破壊し、大きな損失をもたらす。 2つめは、 GPIF改革を成長戦略とすること。 運用収益改善のための投資活動が、日本経済にプラスになるのは良いことだが、日本経済のために年金運用が犠牲になってはいけない。100%年金運用優先主義でなくてはならない。 3つめは、政治が運用に介入していることは、誤り。政治サイドが国内株式への投資増加という具体的な資産配分を示唆したり、基本ポートフォリオを前倒しで8月までに決めろと厚生労働大臣が指示したりすることは、原理的な致命的な誤り。資産配分は、プロが決めるべき。政治家が口を出すことは出来ない。 4つめは、 専門家の堕落。 GPIF改革に直接関与する有識者が、国内株式20%などと、 資産配分の数字に安易に言及している。これは基本ポートフォリオの検証を徹底的に行った後の話。現在数字に言及すべきでない。専門家ですら、運用の本質 GPIFの本質を理解していない。これは日本の年金運用の危機。 ということです。 これからも、注視していきたいと思います。 |
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